ジャパン・フューチャーベースボールリーグ

ジャパン・フューチャーベースボールリーグ(Japan-Future Baseball League)は、日本の近畿地方(大阪府・三重県)を活動地域としていたプロ野球の独立リーグである。リーグ運営会社は株式会社ベースボールフューチャー。略称はJFBL。

ジャパン・フューチャーベースボールリーグ
競技プロ野球
代表壁矢慶一郎
開始年2010年
参加チーム2
国日本の旗 日本
最終年2010年
株式会社ベースボールフューチャー
Baseball Future
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 JFBL
本社所在地 日本の旗 日本
〒514-0015
三重県津市寿町18-15
CSビル
設立 2009年(平成21年)11月7日
業種 サービス業
法人番号 8190001004164
事業内容 野球の興行
代表者 壁矢慶一郎
資本金 500万円
特記事項:2011年以降、事実上の消滅状態

概要

日本で4番目のプロ野球独立リーグである。関西独立リーグに加入を予定、またはすでに加入していた球団が、方針の相違から、2009年に脱退・分裂する形で発足した。2010年にリーグとしての活動を行った。

設立表明時の名称は「ジャパン・フューチャーリーグ」(略称:JFリーグ)であったが、「サッカーの日本フットボールリーグ(JFL)と誤解を生じない為」という理由(サッカー関係者から抗議があったとも報道されている)で、2009年12月1日付で名称が変更された。

2010年度のリーグに所属するのは2チームで、これは日本のプロ野球独立リーグではもっとも少なかった[1]。このため、四国・九州アイランドリーグとの間で交流戦を実施し、戦績をお互いのリーグ順位に反映させる形で運営をおこなった。グランドチャンピオンシップには参加しなかった。後述のとおり、同年度で活動を休止した。

発足までの経緯

2009年10月3日、関西独立リーグへ2010年からの加入を予定していた三重スリーアローズが、参入を撤回して新たなリーグの設立を表明。既存4球団と、選手の給与水準やリーグ運営方針についての意見、理念の相違があったためとしていた[2]。新リーグ参加チームに関しては、兵庫県淡路市の企業家などから複数のオファーがあり、2010年に最低でも3チームでのリーグ運営を目指す方針としていた。

10月13日、新リーグ名・トライアウト日程及び、運営会社として株式会社ベースボールフューチャー(資本金500万)を11月7日に設立することを発表。三重以外の加盟チームは未定だが、来春4球団でのスタートを目指したいと表明。10月末にはチームを決定する意向と報じられていた。

10月19日、関西独立リーグに所属していた大阪ゴールドビリケーンズがリーグからの脱退と、ジャパン・フューチャーリーグに参加する意向を正式に表明した[3]。

10月30日、四国・九州アイランドリーグの鍵山誠CEOが、5球団となる来シーズンは対戦カードからはずれる球団を当リーグやNPB2軍との交流戦に宛てる構想を持っていることを明らかにした[4]。

11月9日、大阪ゴールドビリケーンズの来シーズンからの加盟が正式に発表された[5]。他の加盟球団については審査終了後に発表するとしていた。

11月14日、第1回トライアウト開催。リーグは設立当初から吉田えりの獲得を目指すと表明していたが、今回のトライアウトでは吉田えりの兄・吉田勇介が受験し、1次試験を通過している(最終的に2次で不合格)[6]。また、吉田えり本人とは、2009年12月28日に条件付ではあるが、三重への入団に合意している(条件:吉田が2010年1月から米・ウィンターリーグに参加する為、米国の球団から契約のオファーがあった場合は、本人の希望を優先。日本で活動する場合はこの合意を優先)[7]。最終的に吉田は米国の独立リーグへの入団が決定したため、三重への入団は実現しなかった。

11月28日、淡路島の新球団設立について、来シーズンの設立を断念すると報道される。淡路島でのスポンサー・運営者を探し、交渉を重ねてきたが難航したため、来季開幕に間に合わないと判断。2シーズン目での設立は、今後も探っていくとした[8][9]。

12月1日、リーグ首脳の記者会見で、2010年シーズンの運営について以下の発表が行なわれた。

  • リーグ名称を「ジャパン・フューチャーリーグ」(略称:JFリーグ ロゴ:JFL)から「ジャパン・フューチャーベースボールリーグ」(略称・ロゴ:JFBL)に変更する。
  • 三重スリーアローズ、大阪ゴールドビリケーンズの2球団で発足する。ホーム12・ビジター12の計24試合を行い、当初発表の前後期制を廃し、通年制を採用する。
  • 四国・九州アイランドリーグとの間で交流戦(各チームとホーム3・ビジター3 計6試合ずつ)を行い、交流戦も公式戦として扱う(リーグ内:24試合 + 交流戦:5チーム×6試合 計54試合)
  • 他の独立リーグからの要望により、他の独立リーグと合わせるため、選手報酬を15万円から10万〜40万円に変更する。ただし、2010年入団選手は、現在の交渉額で契約する。
  • 入場料は、一般 1000円、中学生・高校生 500円、小学生以下 300円とする
  • オフィシャルサプライヤーとして、レワード(野球ウェアサプライヤー)とハイゴールド(野球用具サプライヤー)が決定

2010年の開幕前には、三重がベースボール・チャレンジ・リーグ(BCリーグ)所属チームと、大阪が関西独立リーグ所属チームとそれぞれオープン戦を実施した。

活動休止へ

野球賭博問題を発端として、大阪ゴールドビリケーンズが経営難に陥ったこともあり、リーグの維持が困難となった。このため、JFBLは2010年9月17日に2011年度の活動を休止すると発表した[10]。大阪ゴールドビリケーンズは2011年1月に継続を断念して解散した。復活の可能性を残すためにリーグ運営会社のベースボールフューチャーは存続させるが[11]、三重スリーアローズは2011年のシーズンから四国・九州アイランドリーグに参入を表明し、2010年11月4日に正式に加盟した(加盟後、リーグは四国アイランドリーグplusに改称)。その後、三重は2011年の公式戦終了後にアイランドリーグを脱退し、同年11月10日に解散を発表した。これにより、リーグを構成していた球団はすべて解散した。

なお、国税庁の法人番号検索サイトによれば、リーグ運営会社の株式会社ベースボールフューチャーは2020年3月現在も法人として現存している[12]。

沿革

2009年

  • 10月2日 三重スリーアローズ壁矢慶一郎代表が兼務していた関西独立リーグの代表を辞任。
  • 10月3日 三重スリーアローズが、関西独立リーグからの脱退と、新リーグの設立を正式発表。
  • 10月13日 新リーグの名称「ジャパン・フューチャーリーグ」を発表。合同トライアウトを11月14日に阪神鳴尾浜球場にて行うと発表。
  • 10月19日 大阪ゴールドビリケーンズが参入の意向を正式に表明。
  • 10月20日 大阪ゴールドビリケーンズがリーグ参加を申請し、参入交渉始まる。大阪との交渉を終えた壁矢慶一郎リーグ代表は「大阪の経営状況を見て、参入を認めるかを決める。1週間くらいで詰めたい」「前向きに協力する」と表明[13]。
  • 10月28日 トライアウト要項を発表。トライアウトは2段階で実施後、11月19日にリーグのドラフト会議を開いて所属球団を決定する予定とした。
  • 11月9日 大阪ゴールドビリケーンズのリーグ加盟を承認。
  • 11月14日 第1回合同トライアウト開催(エントリー者数:244名、参加者数:16〜46歳の231名(女子1名を含む)、1次試験通過者数:57名)。
  • 11月19日 第1回合同トライアウト結果発表(合格者数:三重スリーアローズ 9名、大阪ゴールドビリケーンズ 4名)
  • 11月28日 来季の淡路島球団設立を断念すると報じられる。
  • 12月1日 来季は三重と大阪の2球団で発足すること、四国・九州アイランドリーグとの間で60試合の交流戦を実施することや、リーグ名称をジャパン・フューチャーベースボールリーグ(略称・JFBL)に変更すること等を発表[14]。

2010年

  • 1月28日 - 開幕戦を4月3日に、津球場公園内野球場で開催すると発表。
  • 2月26日 - 公式戦(四国・九州アイランドリーグとの交流戦を含む)の日程を発表。
  • 4月1日 - 他の独立リーグ3団体と共同で、独立リーグ連絡協議会(JIBLA)を設立。
  • 4月3日 - 2010年シーズン開幕戦を津球場で開催。
  • 6月25日 - 大阪ゴールドビリケーンズは、選手8名が野球賭博に関わっていたとして、8名の解雇を発表(詳細)。
  • 7月20日 - 賭博問題を受け、独立リーグ日本一決定戦(グランドチャンピオンシップ)への不参加を決めた、と報道される[15]。
  • 9月17日 - リーグの活動を2010年度限りで休止し、2011年はリーグ戦を行わないと発表。
  • 9月22日 - 三重の優勝が決定。
  • 10月16日 - シーズン最終戦を実施(住之江公園野球場)[16][17]。

リーグ構成球団

チーム名 参加年度 本拠地試合勝利敗戦引分勝率ゲーム差
三重スリーアローズ 2010 三重県 5422275.449----
大阪ゴールドビリケーンズ 2010 大阪府 5416326.3335.5
  • 2010年度シーズン終了時

試合

1シーズン制で、リーグ内の対戦は24試合。これに四国・九州アイランドリーグとの60試合の交流戦を合わせた勝率で順位を決定した。

指名打者制度を採用し、予告先発も実施していた。

トライアウトと選手契約

2010年度のトライアウト受験資格は「平成21年4月1日現在で満15歳以上の義務教育修了者」であった。

リーグ発足の要因となった選手の待遇につき、壁矢代表は当初「月額15万+出来高で、契約期間は9ヶ月」とし、「選手の夢を手助けしたい。そのために新リーグでは最低限の保証をする。理念に賛同してくれる協力者を募りたい」と述べていた。その後、上記の通り、四国・九州アイランドリーグやBCリーグと条件を揃えるために報酬を変更した。

拡張構想など

2010年5月15日、壁矢代表は愛知県で2011年の発足を目指した新球団設立の動きがあることを明らかにし、「まだ正式には決まっていないが、頑張ってほしい」と述べた[18]。個人数人で運営会社の設立準備を進めており、6月に設立準備室が発足する見通しとされた[19]。代表は、6月にも正式発表するとしており、「さらに別の新球団も含めて来季は4球団で戦いたい」との意向を述べた[20]。リーグ発足後に球団拡張構想が公表されたのは初めてであった。

2010年8月6日、壁矢代表は2011年からの参加を目標に愛知県で計画していた新球団について、リーグ加盟が白紙になったと明らかにした。新球団側からの説明を受け、現時点でのリーグ加盟を断ったとしており、代表は「もう少し、しっかりとした経営をつくっていただきたい」と語った[21]。

リーグの休止決定後の2010年11月、ベースボールフューチャーが三重県内に複数の球団を擁する新リーグの結成を検討していると報じられた[22]。それによるとリーグは4球団以上(将来的には8球団)で構成し、2012年4月の開幕をめざすとしていた[22]。2011年に三重スリーアローズがアイランドリーグを脱退したあと、受け皿として三重県内でのリーグを創設することも検討されたが、スポンサーとなる企業が現れず、実現しなかった[23]。

脚注

  1. その後、2020年に発足した北海道ベースボールリーグが初年度は2チームでリーグ戦を実施し、2021年発足の九州アジアリーグも初年度は2チームだった。日本海オセアンリーグが分裂して誕生したベイサイドリーグと日本海リーグも2023年はそれぞれ2チームとなる。
  2. 選手の給与については、関西独立リーグが9月24日の代表者会議で、来季の選手給与を削減(2009年:月額20万固定 → 2010年:月額8万+出来高)すると決定。当時関西独立リーグ代表を兼務していた三重スリーアローズの壁矢慶一郎代表は、「選手が野球に専念できる環境と待遇を守ることを優先すべき」と主張。資金難を理由に経費節減を主張する既存4球団と意見が対立し、多数決による決定に至った。各球団均等出資でリーグ運営会社を設立(資本金は40万×5球団の計200万)した経緯があるため、リーグ代表としての決定権はなく、この決定に壁矢代表は「私の考え方や構想とはかけ離れた結果」としていた。
  3. 球団運営に関するご報告大阪ゴールドビリケーンズ 2009年10月19日
  4. 福岡、参戦見送り 来季は5球団/四国・九州IL四国新聞2009年10月31日
  5. 大阪ゴールドビリケーンズのリーグ正式加盟のお知らせジャパン・フューチャーリーグ 2009年11月09日
  6. ナックル姫の兄も挑戦!新独立Lトライアウトに231人スポーツニッポン 2009年11月15日
  7. 【独立リーグ】吉田えり、日本でプレーなら三重に入団産経ニュース 2009年12月28日
  8. 野球の新独立リーグJFL 淡路島の球団設立断念神戸新聞 2009年11月28日
  9. このときの構想との関連は不明確であるが、神戸市と淡路島を活動対象とする神戸サンズが2011年から2012年まで関西独立リーグに参加している。
  10. ジャパン・フューチャーベースボールリーグ 2011年度について、ジャパン・フューチャーベースボールリーグ、2010年9月17日。
  11. 野球:独立リーグのJFBLが今季限りで活動休止、毎日jp、毎日新聞、2010年9月14日。
  12. ベースボールフューチャーの検索結果 - 国税庁(2020年3月29日閲覧)
  13. “野球、大阪が新リーグへ参加申請 関西・東海地区で発足”. 共同通信. (2009年10月20日). https://web.archive.org/web/20091028024613/http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009102001000488.html 2011年1月14日閲覧。
  14. “【独立リーグ】三重と大阪の2球団で発足 JFBL”. 産経新聞. (2009年12月1日). https://web.archive.org/web/20091204041626/http://sankei.jp.msn.com/sports/baseball/091201/bbl0912011900012-n1.htm 2011年1月14日閲覧。
  15. 独立リーグ・三重、体調不良で松岡弘監督休養読売新聞 2010年7月30日 21時32分
  16. 独立リーグニュース&結果 - SPORTS COMMUNICATIONS(2010年10月16日)
  17. JFB+が最終戦…大阪、今後は「何も決まっていない」 - スポニチアネックス2010年10月17日のウェブ魚拓
  18. 独立リーグJFBL 愛知で新球団設立へスポーツニッポン2010年5月15日
  19. 野球独立リーグ:愛知県内に新球団設立か…JFBL代表毎日新聞2010年5月14日
  20. スリーアローズ スポンサー契約11社に読売新聞2010年5月15日
  21. 独立リーグ・JFBL 愛知の新球団は白紙にスポーツニッポン 2010年08月06日 16時13分
  22. 三重県に新たなプロ野球独立リーグ計画 24年4月設立へ産経新聞 2010年11月24日
  23. “三重スリーアローズ解散”. 中日新聞 (2011年11月9日). 2011年11月10日閲覧。

外部リンク

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