ジュドゥーンの襲来

ジュドゥーンの襲来」(ジュドゥーンのしゅうらい、原題 : "Fugitive of the Judoon")は、イギリスSFドラマドクター・フー』の第12シリーズ第5話。脚本はヴィネー・パテルクリス・チブナル、監督はニダ・マンズールが担当し、2020年1月26日に BBC One で初放送された。視聴者数は557万人で、批評家からは主に肯定的なレビューを受けた。

ジュドゥーンの襲来
Fugitive of the Judoon
ドクター・フー』のエピソード
撮影が行われたグロスター大聖堂
話数シーズン12
第5話
監督ニダ・マンズール
脚本ヴィネー・パテル
クリス・チブナル
制作ニッキー・ウィルソン
音楽セーガン・アキノラ
初放送日イギリスの旗 イギリス 2020年1月26日
 前回
ニコラ・テスラと恐怖の夜
次回 
宇宙からの病原体

あらすじ

マスターの行方を追っていた13代目ドクター(演:ジョディ・ウィテカー)は、ジュドゥーングロスタシャーで執行フィールドを展開して逃亡犯の捜索を開始していることに気付く。民間人に莫大な死傷者が出うる状況を目にし、ドクターはジュドゥーンが刑を執行する前に調査を始め、寝室に地球外由来の物体があったツアーガイドの女性ルース・クレイトン(演:ジョー・マーティン)と協力して状況の打開を試みる。一方でドクターのコンパニオンたちは執行フィールドの影響で次々にジャック・ハークネス(演:ジョン・バロウマン)の下へ転送される。

撮影が行われた西ウスク灯台

ジュドゥーンの包囲網を脱出したドクターとルースは、ルースが暮らしていた灯台へ向かう。灯台の近くの地面からターディスが出土したこと、さらにカメレオン・アーチを開いてルースがタイムロードの記憶を取り戻したことで、ルースとドクターは同一人物であることが明らかになる。ドクターにはルースの記憶がなかったが、ルースの知るガリフレイはタイム・ウォーやマスターによる滅亡を経ておらず、ルースはドクターの知らない過去の姿であることが示唆される。

一方でジャックは誤って呼び出したグレアム・オブライエン(演:ブラッドリー・ウォルシュ)たちを地球へ戻すと同時にドクターへの伝言を依頼する。それは"孤高のサイバーマンの望みを叶えるな"というものであった。

製作

脚本

「ジュドゥーンの襲来」は第11シリーズ「パンジャブの悪魔」を執筆したヴィネー・パテルエグゼクティブ・プロデューサークリス・チブナルが脚本を担当した[1][2]

配役

「ジュドゥーンの襲来」にはドクターの知らない過去の姿であるルース役でジョー・マーティンが出演し、ジャック・ハークネス役のジョン・バロウマンも10年ぶりに復帰した。

ジョー・マーティンが演じたルース・クレイトン[2][3]は、後にドクターの未知の過去の姿であることが明かされた。マーティンは2005年以降の新ドクター役俳優と同様にドクター役として"導入"[注 1]される形でクレジットされた[4]ネイル・スタークジュドゥーン役で出演した[5][2]。他のゲスト出演者は2020年1月上旬に Doctor Who Magazine 第547号で報じられた[2]

本作ではジャック・ハークネス役のジョン・バロウマンも「時の終わり」パート2(2010年)から10年ぶりに再出演した。バロウマンは過去にも「ドクターの戦争」(2011年)にてジャック役で再出演する構想があったものの、当時製作中であった『秘密情報部トーチウッド』第4シリーズの撮影があったため出演できずにいた[6]。彼の出演は放送まで伏せられていた。なお、ジュドゥーンとジャックの製作者として、2005年から2010年までエグゼクティブ・プロデューサーと筆頭脚本家を担当していたラッセル・T・デイヴィスの名前もクレジットされた[注 2][4]

撮影

前話「ニコラ・テスラと恐怖の夜」と本作は共に第3製作ブロックを構成しており、ニダ・マンズールが監督した[7][2]。グロスタシャーでの撮影は2019年5月22日と23日に行われた。グロスタシャーでは以前にも「もうひとりのドクター」(2008年)の撮影が行われていた[8]。ジャック・ハークネスの宇宙船の内装のシーンはブリストルクリフトン大聖堂で撮影された[9][10]

プロモーション

第12シリーズで「スミスとジョーンズ」(2007年)以降初めてジュドゥーンが中心に扱われるエピソードがあること、そしてそのエピソードでグロスタシャーが舞台になることは、2019年5月21日にBBCが発表した[11]。同年12月10日にはロンドン・ヴィクトリア駅に3体のジュドゥーンが姿を現わして駅の内外を行進し第12シリーズを宣伝するイベントがあった。当日は写真撮影に応じたり子どもと戯れたりするジュドゥーンの姿が確認された[12][13]

放送と反応

専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典評価
The A.V. ClubB+[14]
エンターテインメント・ウィークリーA–[15]
ラジオ・タイムズ5/5stars[16]
インデペンデント3/5stars[17]
デイリー・テレグラフ5/5stars[4]

「ジュドゥーンの襲来」はイギリスでは2020年1月26日に放送された。デイリー・テレグラフによると、本作の内容の漏洩の可能性を極限まで小さくしたかったBBCは放送数時間前まで本作のプレスプレビューを差し控えていた[4]日本では2020年7月22日にHuluにて字幕版・吹替版共に配信が開始された[18]

「ジュドゥーンの襲来」のその晩の視聴者数は421万人で、その日イギリスで放送された番組の中では6番目に多く視聴された[19]。Audience Appreciation Index は83であった[20]。タイムシフト視聴者を加えた合計視聴者数は537万人に達した[20]

脚注

注釈

  1. "introducing"
  2. ただし、ジャックの初登場エピソード「空っぽの少年」「ドクターは踊る」(2005年)の脚本を執筆したのは2010年から2017年まで番組製作総指揮を執ったスティーヴン・モファットであった。

出典

  1. Doctor Who Series 12: writers announced”. CultBox (2019年11月13日). 2019年11月13日閲覧。
  2. Laford, Andrea (2020年1月9日). Doctor Who Series 12: new episode titles, writers and descriptions”. Cult Box. 2020年1月9日閲覧。
  3. Doctor Who films scenes in Gloucester”. BBC News (2019年5月22日). 2021年1月10日閲覧。
  4. Hogan, Michael (2020年1月26日). “Doctor Who: Fugitive of the Judoon, recap: the best episode of the series, with surprise returns and killer twists”. デイリー・テレグラフ. https://www.telegraph.co.uk/tv/2020/01/26/doctor-whofugitive-judoon-recap-best-episode-series-surprise/ 2020年1月26日閲覧。
  5. The Judoon return in Series 12”. DWTV (2019年5月21日). 2019年5月21日閲覧。
  6. Sperling, Daniel (2011年7月29日). 'Doctor Who' Steven Moffat: 'The Doctor will never star in Torchwood'”. Digital Spy. 2011年8月1日閲覧。
  7. Laford, Andrea (2019年11月22日). Goran Višnjić and Robert Glenister to appear in Doctor Who series 12 episode”. Cultbox. 2019年11月27日閲覧。
  8. Norris, Phil (2020年1月21日). Doctor Who in Gloucester: This is probably the strangest thing you'll ever see in a cafe”. Gloucester Live. 2020年1月27日閲覧。
  9. Cathedral, Clifton (2020年1月27日). Twitter feed”. Twitter. 2020年3月7日閲覧。
  10. Bristol City Council (2020年1月27日). Know Your Place”. Twitter. 2020年3月7日閲覧。
  11. Doctor Who Series 12: Judoon Returning”. BBC (2019年5月21日). 2020年11月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月11日閲覧。
  12. The Judoon invaded London Victoria station this weekend, ahead of Doctor Who's return on New Year's Day!”. Facebook. ドクター・フー (2019年12月10日). 2021年1月11日閲覧。
  13. The Judoon Invade London!. BBC. 13 December 2019. 2021年1月10日閲覧 {{cite AV media}}: 名無し引数「Doctor Who: Series 12 DVD & Blu-Ray」は無視されます。 (説明)
  14. Siede, Caroline (2020年1月26日). Whoa, tonight's Doctor Who is a game-changer”. The A.V. Club. 2020年1月27日閲覧。
  15. Coggan, Devan (2020年1月26日). Doctor Who recap: Season 12, episode 5: 'Fugitive of the Judoon'”. エンターテインメント・ウィークリー. 2020年1月27日閲覧。
  16. Mulkern, Patrick (2020年1月26日). Doctor Who Fugitive of the Judoon review: Chris Chibnall majestically blows a hole in the Time Lord's mythology and I'm loving it”. ラジオ・タイムズ. 2020年1月26日閲覧。
  17. “Doctor Who review, Fugitive of the Judoon: Latest episode echoes vintage Moffat, but surely fans are exhausted of plot twists by now?”. (2020年1月27日). https://www.independent.co.uk/arts-entertainment/tv/reviews/doctor-who-review-jodie-whittaker-bbc-steven-moffat-watch-a9302636.html
  18. Huluプレミア『ドクター・フー シーズン12』6・24から独占配信”. TV LIFE web (2020年6月2日). 2020年1月9日閲覧。
  19. Marcus (2020年1月27日). Judoon - Overnight Viewing Figures”. Doctor Who News. 2020年1月27日閲覧。
  20. Marcus (2020年2月3日). Fugitive of the Judoon - Official Ratings”. Doctor Who News. 2020年2月3日閲覧。

外部リンク

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