ヴィエリチカ岩塩坑
ヴィエリチカ岩塩坑(ヴィエリチカがんえんこう、ポーランド語: Kopalnia soli Wieliczka)は、ポーランド共和国マウォポルスカ県にある岩塩の採掘坑。クラクフ首都圏内の都市ヴィエリチカで13世紀以来稼働していたが、コストの問題と坑内で洪水が起きる危険性があることから1996年に商業採掘は中止され、現在は観光地となっている。
| |||
|---|---|---|---|
![]() ヴィエリチカ岩塩坑内の礼拝堂 | |||
| 英名 | Wieliczka and Bochnia Royal Salt Mines | ||
| 仏名 | Mines royales de sel de Wieliczka et Bochnia | ||
| 登録区分 | 文化遺産 | ||
| 登録基準 | (4) | ||
| 登録年 | 1978年 | ||
| 拡張年 | 2013年 | ||
| 備考 | 過去に危機遺産登録(1989年 - 1998年) | ||
| 公式サイト | 世界遺産センター(英語) | ||
| 使用方法・表示 | |||


概要
1044年の創業(ポーランド王国のクラクフへの遷都は1038年)。「キンガ妃の指輪事件」がきっかけとなり国営企業となったのは1250年。廃坑になっていない岩塩坑としては世界最古で、同時に世界最古の製塩企業でもある。深さは地下 327 m 、全長は 300 km 以上に及ぶ[2](廃坑になっているものも含めると世界最古の岩塩坑は同じくポーランド共和国マウォポルスカ県にあるボフニャ岩塩坑。また現在操業中の岩塩坑でポーランド最大規模のものはヴィエルコポルスカ県クウォダヴァ町にあるクウォダヴァ岩塩坑)。
特筆すべきは、観光客向けの 3.5 km の坑道で、歴史上や神話上の様々なモチーフを象った彫像が並んでいる。その全ては、坑夫たちが信仰のために岩塩を彫り上げたものである。さらには屈曲した部屋や礼拝堂が岩塩で形成され、岩塩採掘史の展示までがなされている。さながらそこは岩塩製の地下大聖堂のごとき景観を呈しているのである。
この岩塩坑には年間110万人もの観光客が訪れる。長い歴史においてこの岩塩坑を訪れた有名人には、ニコラウス・コペルニクス、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ、アレクサンダー・フォン・フンボルト、ドミトリ・メンデレーエフ、イグナツィ・パデレフスキ、ロバート・ベーデン=パウエル、カロル・ヴォイティワ(後のヨハネ・パウロ2世)、ビル・クリントンなどがいる。
第二次世界大戦中には、この岩塩坑を占領したドイツ軍がその一部を軍需物資の製造拠点として使用した。
世界遺産
脚注
- ミハウ・スタホヴィチによる版画。ルイ・フィギエ著「産業の驚異」より。
- “ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説”. コトバンク. 2018年4月28日閲覧。
参考文献
- https://muzeum.wieliczka.pl/en
- Jerzy Grzesiowski, Wieliczka: kopalnia, muzeum, zamek (Wieliczka: the Mine, the Museum, the Castle), 2nd ed., updated and augmented, Warsaw, Sport i Turystyka, 1987, ISBN 83-217-2637-2.
- Christopher Kasparek, "Prus' Pharaoh and the Wieliczka Salt Mine," The Polish Review, 1997, no. 3, pp. 349-55.
- 『世界遺産年報2007』日本ユネスコ協会連盟、2006年
関連項目
- 2005年日本国際博覧会(愛知万博)-ポーランド館にてヴィエリチカ岩塩坑の一部が再現された。
