オーストラリア労働党

オーストラリア労働党(オーストラリアろうどうとう、英語:Australian Labor Party、略号:ALP)は、オーストラリアの中道左派政党。保守連合(自由党と国民党の政党連合)と並ぶ二大政党の一つである。

オーストラリアの旗 オーストラリアの政党
オーストラリア労働党
Australian Labor Party
党首 アンソニー・アルバニージー
成立年月日 1891年
本部所在地 首都特別地域キャンベラ
代議院議席数
77 / 151   (51%)
(2022年5月22日現在)
元老院議席数
26 / 76   (34%)
(2022年5月21日現在)
党員・党友数
増加 60,085[1]
(2020年)
政治的思想・立場 中道左派[2]
社会民主主義[3]
民主社会主義[4]
社会自由主義[5]
シンボル 赤と、青地に南十字星
公式カラー   赤
国際組織 社会主義インターナショナル(1966-2014)
進歩同盟[6]
公式サイト Australian Labor Party

党名がイギリス英語のLabourではなく、アメリカ英語のLaborなのは、設立にあたってアメリカの労働組合運動から影響を受けたことに由来する。これに対して、ニュージーランド労働党ではLabourの表記が採用されている[7]。

概要

中道左派の社会民主主義政党で、進歩同盟に加盟。

オーストラリアでの労働運動の盛り上がりにより、1891年に創設された。オーストラリア連邦の創設を受けて1901年の連邦選挙で議席を争うオーストラリアで最も古い政党である。当時の保護主義者党と自由貿易党の二大政党から連立相手として政権に引き込まれ、1904年には早くもクリス・ワトソンを首相に就任させた。これは世界の労働者政党でも最も早い首相の地位の獲得である。以後も頻繁に政権与党となり首相を輩出してきた。近年は環境問題に熱心に取り組んでいる。

2007年11月24日に投開票が行われた連邦下院総選挙で11年ぶりに政権与党となり、党首のケビン・ラッドは12月3日に首相に就任した。2010年6月24日、支持率低迷にあえぐラッドに代わり、ジュリア・ギラードが党首に就任。支持率回復を果たした新党首の下で総選挙に臨み、オーストラリア政治史上まれに見る大接戦の末、無所属議員を取り込んで与党の座を維持した。

しかし選挙後もギラードとラッドは主導権争いを繰り返し、ギラード政権下では8人の閣僚が辞任した。2013年6月26日の労働党の党首選挙では、ラッドがギラードに勝利して首相と党首に復帰した[8]。

オーストラリア国民はこの内紛と混乱に嫌気が差し、労働党政権の支持率は低下した。2013年9月7日のオーストラリア総選挙は、前評判通りに野党の保守連合が過半数を獲得して労働党を下し、6年ぶりの政権交代が実現した。保守連合の勝因は、労働党への国民の失望とされる[9]。

その後も野党暮らしが続いたが、2022年の総選挙では政権与党の気候変動対策や住宅価格高騰などに対する国民の不満を背景に第一党となり、9年ぶりの政権交代を実現させた[10]。

組織

同党はすべての州と特別地域に支部をもつ、オーストラリア唯一の全国政党である[11]。連邦レベルでは、党首 (the Leader) は連邦議員総会での選挙により選出される。全国議長 (the National President) のポストは党員の直接選挙によるが、名誉職である。

他国の中道左派政党との比較

『オーストラリア労働党について』によると、労働組合組織が党の組織に直接関連するのは、同党とイギリス労働党・ニュージーランド労働党である。 スウェーデン社会民主労働党・ノルウェー労働党は地方支部を通じて関連を保っている。

党首

選挙結果

連邦代議院議員選挙
年 獲得議席 増減 得票数 得票率 選挙後の労働党 党首
2001年
65 / 150
減少2 4,341,420票 37.84% 野党 キム・ビーズリー
2004年
60 / 150
減少5 4,408,820票 37.63% 野党 マーク・レイサム
2007年
83 / 150
増加23 5,388,184票 43.38% 過半数与党 ケビン・ラッド
2010年
72 / 150
減少11 4,711,363票 37.99% 少数与党 ジュリア・ギラード
2013年
55 / 150
減少17 4,311,365票 33.38% 野党 ケビン・ラッド
2016年
69 / 150
増加14 4,702,296票 35.4% 野党 ビル・ショーテン
2019年
68 / 151
減少1 4,752,631票 33.34% 野党 ビル・ショーテン
2022年
77 / 151
増加9 4,776,030票 32.58% 過半数与党 アンソニー・アルバニージー

脚注

  1. “Party hardly: why Australia's big political parties are struggling to compete with grassroots campaigns” (英語). The Guardian (2020年12月13日). 2020年12月13日閲覧。
  2. “豪労働党、単独政権樹立へ 首相が下院の過半数獲得表明”. ロイター通信. 2022年11月16日閲覧。
  3. Gauja, Anika; Miragliotta, Narelle; Smith, Rodney, eds. (2015). Contemporary Australian Political Party Organisations. Monash University Publishing. ISBN 9781922235824.
  4. Busky, Donald F. (2000). “Democratic Socialism in Asia, Australia, Africa, and the Middle East”. Democratic Socialism: A Global Survey. Greenwood Publishing Group. p. 201. ISBN 9780275968861
  5. McAllister, Ian (1994). The Rise of New Politics and Market Liberalism in Australia and New Zealand. British Journal of Political Science. pp. 381–402
  6. Progressive Alliance Parties & Organisations 2019.11.21閲覧
  7. 『物語 オーストラリアの歴史 新版』(竹田いさみ・永野隆行著、中公新書、2023年)73頁
  8. “豪首相にラッド氏が返り咲き ギラード氏は引退表明”. CNN. (2013年6月27日). http://www.cnn.co.jp/world/35033927.html 2013年6月27日閲覧。
  9. “労働党の主導権争いに失望…豪総選挙、野党勝利”. 読売新聞. (2013年9月7日). オリジナルの2013年9月7日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/20130907122112/http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130907-OYT1T00811.htm 2013年6月27日閲覧。
  10. オーストラリアで政権交代:勝敗を分けたのは何か? しんきんアセットマネジメント投信株式会社、2022年5月23日。2023年3月29日閲覧。
  11. About the Australian Labor Party. http://www.alp.org.au/about/, 2007年12月3日閲覧。

外部リンク

This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.