喜多山駅 (愛知県)

喜多山駅(きたやまえき)は、愛知県名古屋市守山区喜多山二丁目にある名鉄瀬戸線。駅番号はST11

喜多山駅
仮駅舎(2022年3月)
きたやま
KITAYAMA
ST10 小幡 (1.3 km)
(0.8 km)
大森・金城学院前 ST12
所在地 名古屋市守山区喜多山二丁目1-6
北緯35度12分18秒 東経136度59分17秒
駅番号 ST  11 
所属事業者 名古屋鉄道(名鉄)
所属路線 瀬戸線
キロ程 9.9 km(栄町起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面4線
乗降人員
-統計年度-
5,801人/日
-2022年[1]-
開業年月日 1927年昭和2年)7月1日

本項ではかつて駅に併設されていた喜多山検車区(きたやまけんしゃく)についても記述する。

歴史

駅の開設

当駅の場所には、古くから変電所などが設置されていたが、駅は存在しなかった。1927年昭和2年)7月1日木造平屋建て駅舎を設置し、駅として開設された[2]

二代目駅舎

1964年(昭和39年)3月6日鉄筋コンクリート4階建ての駅ビルが完成し、同ビル1階を駅舎として、東側の検車区に隣接した場所に移転した[3]。駅ビルは、駅舎のほか、瀬戸線の運転指令と乗務区が併設され、名鉄系のスーパーマーケット名鉄ショッピング(のちの名鉄パレ)が入居する複合ビルであった。

駅ビルに面した単式ホームと、島式ホームを有する2面3線の駅であった。3番線は喜多山を起終点とする列車専用で、栄町方面の線路と、駅東側の留置線及び検車区を結んでいた[注釈 1]

駅舎と2・3番線は構内踏切で結ばれていた[注釈 2]

踏切を挟んだ反対の西側には、 1964年(昭和39年)の駅舎移転以前の旧ホーム跡地を利用した、有効長6両分の留置線が1本あった。

のりば
番線路線方向行先備考
1 ST 瀬戸線 下り 尾張瀬戸方面
2 上り 栄町方面 尾張瀬戸方面から
3 当駅始発

仮駅舎時代

4両編成対応の2面3線の地上駅であった。

高架化工事中の仮駅であり、1番線が待避線、2番線が下り本線、3番線が上り本線になっている[注釈 3]。2番線と3番線は島式ホームを挟んだ形になっているが、2番線側には柵が設置されており、同ホームから下り列車に乗車(または下り列車から同ホームに下車)することはできない。

改札口とホームにフルカラーLED式列車案内が設置されていた(名鉄の従来のものとは異なり行先部分も白色)。列車接近などの案内は自動放送による。

仮ホーム移転に伴い、尾張瀬戸側にあった片渡り線も撤去されたため、栄町方面から来た当駅止まりは、1番線でそのまま夜間滞泊を行うか、尾張旭駅まで回送される形に変更されている。

2021年令和3年)5月のダイヤ改正により日中の急行が消滅したため当駅の1番線にて休日日中に車両留置が行われるようになった(留置車両は栄町駅から回送されてくる。夕方は尾張旭駅へ回送され普通列車となって運用に入る)。2022年(令和4年)3月の上り線高架化に伴い2番線の使用を一時休止、1番線を本線に切り替えたために車両留置は行われなくなった。また、車両留置は高架の留置線にて行われている。

のりば
番線路線方向行先備考
1 ST 瀬戸線 下り 尾張瀬戸方面[4] 待避線(営業列車は通常使用しない)
2 本線
3 上り 栄町ゆき[4]
喜多山駅 仮駅配線略図(2018年

尾張瀬戸方面
喜多山駅 仮駅配線略図(2018年)
栄町方面
凡例
出典:[5]


高架化事業の開始

瀬戸線内で唯一、1978年(昭和53年)の栄町駅乗り入れ後に駅設備の大改修を行ったことがない駅であった。しかし、2008年(平成20年)から小幡駅 - 大森・金城学院前駅間(1.9 km)の高架化工事が開始されたことに伴い、当駅を高架駅とする整備が始まった。

整備工事の開始ともに旧駅ビルは解体され、2016年(平成28年)9月17日に下りホームが、2018年(平成30年)3月17日に上りホームが、東側へ移設され、仮ホームとなった[注釈 4]

年表

駅構造

現在の駅構造

上り線は1面2線の高架駅、下り線は1面1線の地上駅である。いずれも4両分であるが、上りホームは6両分に延伸可能な造りになっている。

2022年(令和4年)3月19日に上り線を高架に切り替えた[12]。これにより、瀬戸線で初めて上り待避線が設置された。現駅舎はそのまま残り、構内踏切の一部が撤去され上りホームへの通路が変更となっている。同時に上りホームへのエレベーターも供用開始された。上り待避線からは仮線切り替えまで存在した場所とほぼ同じ位置に有効長6両分の留置線が伸びている。工事の支障を減らすため下りホームも1番線を本線とし、2番線は使用中止となった。2022年9月現在、下りホームの2番線側には柵が設置され線路も撤去、駅のサイン類からも消されている。1番線が本線になっても分岐器はそのまま残っているため当駅に進入する全ての下り列車はポイントによる速度制限を受ける(発車時も同様)。

のりば
番線路線方向行先備考
1 ST 瀬戸線 下り 尾張瀬戸方面[4]
3 上り 栄町ゆき[4] 本線
4 待避線(通常は使用しない)
喜多山駅 仮駅配線略図(2022年

尾張瀬戸方面
喜多山駅 仮駅配線略図(2022年)
栄町方面
凡例
出典:[12]


高架化計画

一般国道302号名古屋環状2号線)及び都市計画道路守山本通線と名古屋鉄道瀬戸線の立体交差事業[14]による小幡駅 - 大森・金城学院前駅間(1.9 km)の高架化工事に伴い、当駅を、2面4線ホームで待避設備を有し、6両編成に対応した高架駅とする整備が行われている。

高架化工事は、当初は2013年(平成25年)度完成予定とされた[15]が、2012年に2019年度完成予定[16]、2018年に2023年(令和5年)度完成予定[17]に延伸されている。しかし、名古屋市の工事ニュースvol.7によれば、汚染土壌の確認と工場火災による資材調達の遅れにより、2026年度に再度延伸した[13]

喜多山検車区

喜多山検車区
解体直前の喜多山検車区(2008年4月)
基本情報
所在地 愛知県名古屋市守山区喜多山
鉄道事業者 名古屋鉄道(名鉄)
帰属組織 犬山検査場
最寄駅 喜多山駅(構内)
車両基地概要
敷地面積 4,440 m2
検査線本数 2本
最大収容両数 5両
備考 データは2006年1月現在[18]

駅東側には、戦災で焼失した大曽根工場に代わって、1946年(昭和21年)に開設された旧喜多山検車区があった。検車区は2007年(平成19年)6月30日、在籍車両の増加と設備の老朽化のため、尾張旭駅西側に新設された尾張旭検車区(現在の尾張旭検車支区)へ移転した。

喜多山検車区は、敷地面積4,440 m2、検査ピットは2箇所(4両×1、1両×1)で、5両の留置が可能であった。瀬戸線全車両の日常検査、月検査、列車検査、事故対応を行っていた。重要部検査、全般検査の場合、車体と車体付属機器のみ担当し、床下機器は取り外して舞木検査場へ輸送し検査を行っていた。また、重要部検査、全般検査は犬山検査場の係員が派遣されていた。

検車区移転後もしばらくは、レンガ造りの旧喜多山変電所木造の検修庫など往時を偲ばせる姿が見られたが、高架化事業の進展に伴い、解体撤去された。

ただし、検車区が存在した名残で、現在でも早朝・夜間に喜多山始発・終着の列車があり、喜多山乗務区があるため乗務員はここで交代する。

喜多山駅・喜多山検車区配線略図(1993年

尾張瀬戸方面
喜多山駅・喜多山検車区配線略図(1993年)
栄町方面
凡例
出典:[19]


利用状況

  • 「移動等円滑化取組報告書」によれば、2020年度の1日平均乗降人員は5,141人である[20]
  • 『名鉄120年:近20年のあゆみ』によると2013年度当時の1日平均乗降人員は6,008人であり、この値は名鉄全駅(275駅)中64位、瀬戸線(20駅)中9位であった[21]
  • 『名古屋鉄道百年史』によると1992年度当時の1日平均乗降人員は8,402人であり、この値は岐阜市内線均一運賃区間内各駅(岐阜市内線・田神線・美濃町線徹明町駅 - 琴塚駅間)を除く名鉄全駅(342駅)中50位、瀬戸線(19駅)中8位であった[22]
  • 「名古屋市統計年鑑」によると、当駅の一日平均乗車人員は以下の通り推移している。
年度一日平均
乗車人員
2005年2,908
2006年2,926
2007年2,902
2008年2,909
2009年2,792
2010年2,838
2011年2,868
2012年2,863
2013年2,999
2014年3,057
2015年3,169
2016年3,201
2017年3,207
2018年3,207
2019年3,141

駅周辺

主な施設

バス路線

最寄りのバス停は、喜多山(瀬戸街道(愛知県道61号名古屋瀬戸線)上)及び大森口(環状2号(名古屋環状2号線国道302号)上)となる。以下の路線が乗り入れ、すべて名古屋市交通局名古屋市営バス)により運行されている。

喜多山
大森口
  • 上社12系統:緑ケ丘住宅行、上社行
  • 森.新系統:大森車庫行、新守山駅行
  • 森.緑系統:大森車庫行、緑ケ丘住宅行
  • 志段味巡回系統:小幡行、東谷山フルーツパーク行

※ 昭和50年代までは、瀬戸長久手などの方面に多数の名鉄バスが走っていたが、基幹バス新出来町線の運行開始と前後して、ほぼ全廃された。

隣の駅

名古屋鉄道
ST 瀬戸線
急行準急普通
小幡駅(ST10) - 喜多山駅(ST11) - 大森・金城学院前駅(ST12)

脚注

注釈

  1. もともと検車区の一部を利用して設置されたため、1500V昇圧・栄町乗り入れ工事の一環として、4両編成に対応するためホームのかさ上げおよび延長を行った際、検車区との引き込み線を兼ねていた3番線は用地の関係でホームの延長ができなかった。そのため、3番線のホームは有効長が1.5両分非常に短く、運行時にドアカットをして栄町寄りの先頭1両しかドアの開閉取り扱いをしなかった。1500V昇圧後何年かは、3番線に入線する列車は4両すべてのドアの開閉取り扱いをしており、駅ではホームがない部分に「扉があいていますから近寄らないでください」という掲示を出し、車内から転落しないよう客に注意を呼びかけていた。また、尾張旭方面からは3番線には入れない配線となっていたため、試運転列車など、尾張旭方面から来て当駅で折り返す列車は、2番線に到着してそのまま折り返して発車していた
  2. この構内踏切の遮断機は、2009年平成21年)2月6日から自動化されるまで、長年駅員の手動操作により開閉していた。
  3. 1番線が待避線になったことで、構造上は、瀬戸線では初めて列車待避が可能になった。ただし、1番線は主に夜間滞泊に使われており、定期列車が当駅で緩急接続を行うことはない。
  4. 仮ホームは、改札口から、線路に並行する通路と構内踏切で繋がり、従来より駅舎から遠くなった。また、3番ホームのドアカットは解消された

出典

  1. 令和4年度 移動等円滑化取組報告書(鉄道駅) (PDF). 名古屋鉄道. 2023年7月1日閲覧。
  2. 徳田耕一『名鉄電車昭和ノスタルジー』JTBパブリッシング、1994年、117頁。
  3. 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、1012頁。
  4. 喜多山(ST11)(きたやま)路線一覧”. 名古屋鉄道. 2021年10月3日閲覧。
  5. 喜多山駅付近鉄道高架化事業に伴い令和4年3月10日(土)から喜多山駅付近の上り線を仮線に切り替えて運行します、名古屋鉄道、2018年2月23日。
  6. 日本鉄道旅行地図帳 追加・訂補 7号 東海 - 鉄道フォーラム
  7. 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、976頁。
  8. 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、pp462, 1012頁。
  9. 清水武「名鉄・瀬戸線栄町乗入れ開始」『鉄道ピクトリアル』第355巻、電気車研究会、1978年12月、70-71頁。
  10. 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、570頁。
  11. 喜多山駅付近鉄道高架化事業に伴い9月17日(土)から喜多山駅付近の下り線と一部上り線を仮線に切り替えて運行します、名古屋鉄道、2016年8月16日。
  12. 瀬戸線 喜多山駅付近鉄道高架化事業に伴い 3月19日(土)から喜多山駅付近の上り線を高架に切り替えて運行します』(PDF)(プレスリリース)名古屋鉄道、2022年2月16日https://www.meitetsu.co.jp/profile/news/2021/__icsFiles/afieldfile/2022/02/16/220216kitayamakoukakirikae.pdf2022年2月19日閲覧
  13. 工事ニュース vol.7 (PDF) - 名古屋市緑政土木局 道路建設部 道路建設課、2023年5月7日閲覧。
  14. 一般国道302号及び都市計画道路守山本通線と名古屋鉄道瀬戸線との立体交差事業 名古屋市
  15. 一般国道302号及び都市計画道路守山本通線と名古屋鉄道瀬戸線との立体交差事業”. 愛知県名古屋市 (2010年8月2日). 2012年5月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月24日閲覧。
  16. 一般国道302号及び都市計画道路守山本通線と名古屋鉄道瀬戸線との立体交差事業”. 愛知県名古屋市 (2012年7月4日). 2013年12月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月24日閲覧。
  17. 一般国道302号及び都市計画道路守山本通線と名古屋鉄道瀬戸線との立体交差事業”. 愛知県名古屋市 (2018年11月8日). 2019年3月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月24日閲覧。
  18. 伊藤慎悟「検車区の概要」『鉄道ピクトリアル』第771巻、電気車研究会、2006年1月、64頁。
  19. 宮脇俊三原田勝正『東京・横浜・千葉・名古屋の私鉄(JR・私鉄全線各駅停車)』小学館1993年、ISBN:978-4093954112)
  20. 令和2年度 移動等円滑化取組報告書(鉄道駅) (PDF). 名古屋鉄道. 2021年10月3日閲覧。
  21. 名鉄120年史編纂委員会事務局(編)『名鉄120年:近20年のあゆみ』名古屋鉄道、2014年、160-162頁。
  22. 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、651-653頁。

関連項目

外部リンク

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