実在気体
理想気体との違い
理想気体というモデルでは無視されていた次のような分子間相互作用が、実在気体には加わってくる[3]。
- 分子間の反発力
- 2分子がごく近接したときにのみ働くため、特に高圧の場合に重要となる。
- 分子間の引力
- 分子間が分子直径の数倍程度となるような圧力、あるいはこの引力で分子が捕らえられるような低温で重要となる。
その結果、実在気体では圧力の増加、温度の低下とともに理想気体の状態方程式からはずれ、圧力と体積の積は一定ではなくなる。その傾向は気体の種類によっても異なり、また、同一気体については低温.高圧であるほどそのずれが大きくなる。そのずれを圧縮因子という形で表すこともある[4]。さらに言えば、実在気体は温度・圧力の条件によっては凝縮などの相転移を起こし、もはや気体でなくなってしまうこともある[5]。
数式による記述
ファンデルワールスの状態方程式
ファン・デル・ワールスは、分子の体積と分子間力をモデル化し、下記のような実在気体の状態式を提出した(1873年)[7]。
これを1molの気体に対するファンデルワールスの状態方程式という。この式のaとbは気体の種類によって決まる定数である。
脚注
- 文部省 著、日本物理学会 編『学術用語集 物理学編』培風館、1990年。ISBN 4-563-02195-4。
- 伏見康治『確率論及統計論』第I章 数学的補助手段 1節 組合わせの理論 p.9 不完全気体の統計力学 ISBN 978-4-87472-012-7
- Atkins (2001)、p. 31。
- Atkins (2001)、p. 32。
- Atkins (2001)、p. 33。
- Atkins (2001)、pp. 32-33。
- Atkins (2001)、pp. 34-35。
- Atkins (2001)、p. 37。
- 山本恒雄『化学工学』(3版)槇書店、11頁。ISBN 4-8375-0690-9。
関連項目
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