小石博孝

小石 博孝(こいし ひろたか、1987年4月13日 - )は、大分県速見郡日出町出身[1]の元プロ野球選手投手)。左投左打。

小石 博孝
西武時代
(2018年2月9日 宮崎・南郷キャンプにて)
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 大分県速見郡日出町
生年月日 (1987-04-13) 1987年4月13日(37歳)
身長
体重
178 cm
85 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2011年 ドラフト2位
初出場 2012年4月26日
最終出場 2019年8月17日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
派遣歴

経歴

プロ入り前

日出町立大神小学校1年生の時に外野手として野球を始めると、4年生時から投手としてもプレー。日出町立大神中学校を経て大分県立鶴崎工業高等学校に進学したが、甲子園球場の全国大会とは無縁であった[1]

高校からの卒業後に立正大学へ進学すると、4年時の春にチームが東都大学野球リーグ初優勝を遂げた[2]ことから、第40回明治神宮野球大会で2試合に先発登板。通算投球イニングは14回で、自責点は付かず、被安打5、奪三振19という成績だった[3]。リーグ戦では通算23試合に登板。通算投球イニングは85回1/3で、3勝5敗、防御率1.58という成績を残した[4]が、3勝はすべて4年時の秋季リーグで戦で挙げた[5]。1学年後輩に、南昌輝がいる。

大学からの卒業後にNTT東日本へ入社すると、1年目の2010年に救援で第81回都市対抗野球大会3試合に登板。通算投球イニングは6回1/3で、失点や安打を一切許さず8個の三振を奪った[6]。さらに、第37回社会人野球日本選手権大会では4試合に登板。2試合に先発した[7]ほか、大会の優秀選手に選ばれた[8]

2011年のNPBドラフト会議で、埼玉西武ライオンズに2巡目で指名[9]、契約金7000万円、年俸1300万円(金額は推定)という条件で入団した[10]。背番号は29[11]

なお、ドラフト会議直後の2011年11月に京セラドーム大阪で開かれた第82回都市対抗野球大会では、先発で3試合に登板。通算投球イニングは21回2/3で、被安打12、奪三振19、自責点1、防御率0.42という好成績を挙げたこと[12]から、久慈賞(敢闘賞)を受賞するとともに大会の優秀選手にも選ばれた[13]。なお、JR東日本との決勝戦では、西武から1巡目で指名されていた十亀剣との投げ合いに敗れている[14]

西武時代

2012年には、4月26日の対福岡ソフトバンクホークス戦(福岡Yahoo! JAPANドーム)に先発投手として一軍公式戦にデビュー[15][16]。5月3日の対東北楽天ゴールデンイーグルス戦(西武ドーム)にも先発で登板すると、7回無失点の好投で一軍公式戦初勝利を挙げた[17]。だが、シーズン中の8月19日に常磐自動車道で自家用車を運転中、2台のバイクと接触する事故を起こした[18]ため、球団から厳重注意の処分を受けた。小石もこの処分によって残りシーズンの公式戦への出場を自粛した[19]が、シーズンの終了後には中﨑雄太中田祥多と共にオーストラリアン・ベースボールリーグメルボルン・エイシズに派遣された[20]

西武時代の2012年3月10日、西武ドームにて

2013年には、オール中継ぎで一軍公式戦11試合に登板。5月22日の対広島東洋カープ戦(西武ドーム)でプロ初ホールドを記録した[21]

2014年には、イースタン・リーグ公式戦24試合に登板[22]。投球イニング(119回)、勝利数(10勝)、奪三振(84)はいずれもリーグ最多[23]で、最多勝利のタイトルを獲得するとともに、サンケイスポーツの選定による優秀投手賞も受賞した[24]。しかし、一軍公式戦への登板はわずか4試合で、2敗を喫した。

2015年には、イースタン・リーグ公式戦15試合に登板。5勝2敗、防御率2.64と好投したが、一軍公式戦への登板は3試合にとどまった。

2016年には、ロングリリーフを中心に一軍公式戦で自己最多の50試合に登板。6月5日の対阪神タイガース戦(甲子園)では1点リードの12回裏に登板すると、1イニング無失点で一軍公式戦初セーブを挙げた[25][26]

2017年には、イースタン・リーグ公式戦19試合で4勝1セーブ、防御率2.31をマーク。一軍公式戦への登板は10試合で勝敗は付かず、防御率は8.74にまで達した。

2018年には、オープン戦の中継ぎ登板で好投を続けたこと[27]を背景に、レギュラーシーズンを一軍でスタート。一軍公式戦では、5月24日の対ソフトバンク戦(福岡ヤフオク!ドーム)で6年振りの白星を挙げたほか、22試合の登板で防御率を4.10にまで改善させた[28]。もっとも、左投手の野田昇吾が台頭したことや、小石と同じ変則左腕の小川龍也がシーズン途中に中日ドラゴンズから移籍したことから、6月末以降は二軍で過ごすことが多かった。

2019年には、一軍公式戦8試合に登板。8月15日の対オリックス・バファローズ戦(メットライフドーム)では先発で7失点の本田圭佑に代わって2回表の2死から3回表の終了まで投げたが、3回表にステフェン・ロメロから満塁本塁打を浴びるなど5点を失った末に降板した[29]。この試合では小石に続いて登板した4投手も全員失点を許したため、チームは公式戦ワーストタイ記録の1試合20失点で大敗している[30]。シーズン終了後の10月3日に球団から戦力外通告を受けたものの、NPB他球団での現役続行を希望していたため11月12日には12球団合同トライアウト大阪シティ信金スタジアム)へ参加(詳細後述)。しかし、現役投手としての獲得のオファーを受けるまでに至らないまま現役を引退した[31]。12月2日付でNPBから自由契約選手として公示された[32]

現役引退後

巨人スタッフ時代

2020年シーズンからは読売ジャイアンツ打撃投手に転身した[31]

2022年11月5日、NPBでの現役復帰を目指して合同トライアウトを受けることがわかった[33]。小石も「現役引退後もまだ投げられる」という気持ちがあり、球団や監督からの後押しもあり、2度目のトライアウト受験を決めたと明かした。11月8日にトライアウト受験を終えた[34]

DeNAスタッフ時代

トライアウト後も選手としてのオファーはなく、横浜DeNAベイスターズから打撃投手などの球団スタッフとしてオファーがあったため、2023年よりDeNAへ移籍することになった[35]。担当はバイオメカニクスアナリスト補佐兼打撃投手[36][37]

選手としての特徴

小さいテイクバックからギリギリまで左腕を隠すことによって、ボールのリリースポイントを見えづらくした投球フォーム[38]が特徴で、西武への入団当初は「でんでん太鼓」に例えられることもあった[10]。大学2年時の夏にこのフォームを身に付けると、改造前は最速でも130km/h台後半だったストレートが146km/hに達した[10]。NTT東日本時代には、ストレートが最速130km/h台にとどまった[38]一方で、スライダーシュートカーブスクリューなどの変化球を駆使していた[5]

人物

俳句が得意。高校2年時に国語の授業の一環で「伊藤園お〜いお茶新俳句大賞」に俳句を応募したところ、都道府県単位で5人ずつ選出される「都道府県賞」を受賞した[1]。西武への入団直後に「(ヒーローインタビューで)お立ち台に上がるまで俳句の披露を封印する」と公言していた[39]が、入団1年目の一軍公式戦初勝利でお立ち台に上がった際に俳句を披露した[17]。友人の誕生日にレアチーズケーキを焼いたことがあるなどお菓子作りも得意である[40]

大学時代の同級生である女性とおよそ6年間にわたって交際を続けた末に、西武2年目の2013年12月12日に結婚した[41][42]。結婚を発表した際にも、自作の俳句を一句披露している[41]

2019年のシーズン終了後に参加した12球団合同トライアウトでは、「『僕』という人を見て欲しい」というニュアンスを込めて、登板の前後に球場中に響き渡る大声で自己紹介。対戦した3人の打者をわずか4球(うち2人は1球)で凡退させたことでも注目された[43]が、結局は現役からの引退に至った。

現役引退後には、アメリカの理学療法士が設立した団体(NASM)の資格「NASM-PES」を取得したことで、様々な筋肉の複雑な連動性や個人の身体にあわせた傷害予防やパフォーマンス向上などのスポーツ医学に基づいた知識を習得し、自身の投球技術向上にも役立てているという[33]

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
2012 西武 940001100.50010022.1181151373010104.031.48
2013 1100000001----6312.21818011210151510.662.05
2014 430000200.0007116.0142702800873.941.31
2015 300000000----235.052002500647.201.00
2016 5000000212.00032474.262239213553033313.741.35
2017 1000000000----5611.117260181011118.742.03
2018 22000010001.00011526.12441504101012124.101.48
2019 800000000----6915.115250460010105.871.30
NPB:8年 11770002513.286821183.21731695330111901051004.901.46
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績



投手












2012 西武 907001.000
2013 1113001.000
2014 403011.000
2015 30000----
2016 50112824.951
2017 1032001.000
2018 2225001.000
2019 803001.000
通算 117175125.971

記録

初記録

背番号

  • 29 (2012年 - 2019年)
  • 209 (2020年 - 2022年)
  • 123 (2023年 - )

登場曲

脚注

  1. 俳句お任せ西武小石 お立ち台から一句!? 日刊スポーツ 2012年1月13日紙面から
  2. 立正大初V!創部61年で悲願達成 スポニチ Sponichi Annex 2009年10月29日
  3. 第40回記念明治神宮野球大会 試合結果 2回戦 東北福祉大 - 立正大第40回記念明治神宮野球大会 試合結果 決勝戦 上武大 - 立正大 公益財団法人 日本学生野球協会
  4. 「別冊宝島 プロ野球選手データ名鑑2012」 宝島社発行 46頁
  5. 新人・小石が締めた!NTT東日本盤石継投 スポニチ Sponichi Annex 2010年11月13日掲載
  6. 第81回 都市対抗 本大会 9月1日 東京ドーム 第3試合 1回戦第81回 都市対抗 本大会 9月4日 東京ドーム 第2試合 2回戦第81回 都市対抗 本大会 9月5日 東京ドーム 第3試合 準々決勝 公益財団法人 日本野球連盟
  7. 日本選手権 第37回社会人野球日本選手権大会 10月30日 わかさスタジアム京都 第2試合 1回戦第37回 日本選手権 本大会 11月9日 京セラドーム大阪 第3試合 2回戦第37回 日本選手権 本大会 11月12日 京セラドーム大阪 第1試合 準々決勝第37回 日本選手権 本大会 11月13日 京セラドーム大阪 第1試合 準決勝 公益財団法人 日本野球連盟
  8. 第37回社会人野球日本選手権 表彰選手一覧表 公益財団法人 日本野球連盟 (PDF)
  9. 2011年 ドラフト会議開催! 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト 2011年10月27日配信
  10. でんでん太鼓投法?ドラフト2位小石 西武と入団合意 スポーツニッポン 2011年11月28日掲載
  11. 2011ドラフト指名6選手 入団発表会! 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト 2011年12月7日配信
  12. 第82回 都市対抗 本大会 10月27日 京セラドーム大阪 第3試合 2回戦第82回 都市対抗 本大会 10月30日 京セラドーム大阪 第1試合 準々決勝第82回 都市対抗 本大会11月1日 京セラドーム大阪 決勝 公益財団法人 日本野球連盟
  13. 第82回都市対抗野球表彰選手一覧 公益財団法人 日本野球連盟 (PDF)
  14. 第82回 都市対抗 本大会11月1日 京セラドーム大阪 決勝 公益財団法人 日本野球連盟]
  15. 【西武】初陣小石「残念」4回途中降板 日刊スポーツ 2012年4月26日掲載
  16. 2012年4月26日 福岡ソフトバンク 対 埼玉西武 成績詳細 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト
  17. 西武小石やっと詠めた7回0封 日刊スポーツ 2012年5月4日紙面から
  18. 西武ルーキー小石 バイク2台と衝突事故 スポーツニッポン2012年8月21日掲載
  19. 西武 人身事故の小石を厳重注意処分 実戦出場自粛へ スポーツニッポン 2012年8月22日掲載
  20. オーストラリア ウインターリーグ参加メンバーのお知らせ 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト 2012年11月3日配信
  21. 2013年5月22日 埼玉西武 対 広島 成績詳細 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト
  22. 2014年度 埼玉西武ライオンズ 個人投手成績(イースタン・リーグ) NPB.jp 日本野球機構
  23. 2014 イースタン・リーグ リーダーズ(投手部門) NPB.jp 日本野球機構
  24. 2014年度 表彰選手 (イースタン・リーグ) NPB.jp 日本野球機構
  25. 西武、延長12回栗山V打 小石がプロ初セーブ 日刊スポーツ 2016年6月5日掲載
  26. 2016年6月5日 阪神 対 埼玉西武 成績詳細 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト
  27. 西武小石6試合無失点 辻監督は左の中継ぎ競争歓迎 日刊スポーツ 2018年3月9日掲載
  28. 西武・小石博孝投手 100万円増の1330万円で更改「来年は今年の倍投げたい」 日刊スポーツ 2018年3月9日掲載
  29. 2019/08/15(木)埼玉西武 vs オリックス第21回戦 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト 2019年8月15日配信]
  30. 西武 球団ワーストタイ20失点…全6投手失点で15年ぶり屈辱スポーツニッポン 2019年8月15日掲載
  31. 西武戦力外の小石博孝が引退 巨人の打撃投手に日刊スポーツ 2019年12月12日掲載
  32. 2019年度自由契約選手NPB日本野球機構
  33. 【巨人】小石博孝打撃投手、現役復帰を目指しトライアウト挑戦 19年西武で現役引退の35歳”. スポーツ報知 (2022年11月6日). 2022年11月6日閲覧。
  34. 【トライアウト】巨人打撃投手の小石博孝がトライアウトで登板「緊張感もなく、出しきれた」”. スポーツ報知 (2022年11月8日). 2022年11月8日閲覧。
  35. 【DeNA】元巨人打撃投手の小石博孝氏が移籍、11月には現役復帰目指しトライアウトも受検”. 日刊スポーツ (2022年12月30日). 2022年12月30日閲覧。
  36. “【DeNA】現役引退の高城俊人氏が1軍ブルペン捕手 小石博孝氏&河野亮氏がスタッフ入り”. 日刊スポーツ. (2023年1月5日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202301050000326.html 2023年1月5日閲覧。
  37. INC, SANKEI DIGITAL (2023年2月1日). DeNAが2023年スタッフ陣容発表 21年引退の飯塚悟史氏が1軍ゲームアナリスト就任”. サンスポ. 2023年2月1日閲覧。
  38. 【西武2位】小石博孝 130キロ台なのに打てない!変則左腕に左打者真っ青 スポニチ Sponichi Annex 2011年10月27日掲載
  39. 西武小石 俳句封印 日刊スポーツ 2012年2月5日紙面から
  40. お菓子作りも得意 小石 俳句入賞作品は恋愛のドキドキじゃなかった!スポーツニッポン 2012年1月13日掲載
  41. 西武の俳人小石、結婚報告で「愛の一句」 日刊スポーツ 2014年1月15日紙面から
  42. 小石博孝投手 入籍のお知らせ 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト 2014年1月15日配信
  43. 前西武「小石博孝です!」絶叫トライアウト 登板直前に自己紹介、打者3人ピシャリスポーツニッポン 2019年11月13日掲載

関連項目

外部リンク

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