小竹海広

小竹 海広(おだけ みひろ[5]、1990年〈平成2年〉[1][2] - )は日本コピーライタークリエイティブディレクター[5]。「岡崎体育÷JINRO[6]「【閲覧注意】あなたの隣に“それ”がいる」[7]ゼンショー×エヴァ[5][注 1]などのCMを手掛け、Paris Saint-Germain JAPAN TOUR 2022では「全員、超人」のコピーを手掛けた[10][11]。釜山国際広告祭 AD STARS 第11回「NEW STARS」銅賞 受賞者[1][14]。2022年現在、広告事務所HELLO IDEA代表[15][16][注 2]。2022年4月から株式会社CIRCUSにも所属している[10][11]

おだけ みひろ

小竹 海広
生誕 1990年(33 - 34歳)[1][2]
出身校 早稲田大学創造理工学部[3]
東京大学大学院工学系研究科[4]
職業 コピーライタークリエイティブディレクター[5]
代表作岡崎体育÷JINRO[6]、「【閲覧注意】あなたの隣に“それ”がいる」[7]、「ゼンショー×エヴァ」コラボレーション企画[5]、「#この指とめよう」屋外広告[8][9]Paris Saint-Germain JAPAN TOUR 2022「全員、超人。」[10][11]TBSラヴィット!』「日本でいちばん明るい朝番組」[10][11]
受賞 釜山国際広告祭 AD STARS 第11回 NEW STARS 銅賞[1]
ヤングスパイクスコンペティション Integrated 部門 2021年度特別賞[12][13]
公式サイト 0dake.jp

J. Walter Thompson JapanTBWA\HAKUHODO株式会社GO(通称:The Breakthrough Company GO)などのコピーライターを歴任[6][5]。2021年1月、SNS誹謗中傷を抑制するために「#この指とめよう」屋外広告を渋谷スクランブル交差点近くに設置[8][9]。同年5月には一般社団法人「この指とめよう」を設立して代表理事に就任していたが[17][18]、同年11月に活動停止[19][20]。2022年5月には著書『言葉のアップデート術』を出版[21][22]

来歴・人物

学生時代

早稲田大学創造理工学部建築学科では古谷誠章の研究室に所属し、卒業設計として「Hyper cycle city ー飛躍する自転車社会ー」に取り組んだ[3][注 3]東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修了[2]。「東京大学i.school」ではティーチングアシスタントとしてワークショップ「自動運転技術がつくる未来の暮らし」に携わる[23]。2015年度修了で、千葉学研究室での修士論文は「Kinectを用いた建築的空間情報の記録・分析手法について」[4]。学生時代にTwitterで発信した投稿が話題になったことから、SNSにのめりこんでいったという[6]

広告業界へ

広告業界に進み[6]J. Walter Thompson Japanでは「そばアレルギータトゥーチェッカー」に関与したことがある[6][24][25][注 4]。その後、TBWA\HAKUHODOに転職し、「岡崎体育÷JINRO」やマクドナルドの新入生応援メッセージ、エイプリルフール企画などにコピーライターとして参加[6]旭化成ホームプロダクツのCM「【閲覧注意】あなたの隣に“それ”がいる」は2018年の第5回ブレーンオンライン動画コンテストBOVAに出品され、ファイナリストとなった[7]。同年2018年には清水万里合とともに釜山国際広告祭AD STARSの第11回「NEW STARS」で銅賞を受賞している[1][2][14]

The Breakthrough Company GO時代

その後、ByteDanceのクリエイティブマネージャーを経て[28]三浦崇宏が設立した[29]The Breakthrough Company GOに在籍していた[5][12]。同社ではシン・エヴァンゲリオン劇場版ゼンショー各店のコラボレーション企画を推進[5]。この「ゼンショー×EVANGELION 外食5チェーン共同作戦」[注 1]を担当した株式会社グラウンドワークスは、後に「日本キャラクター大賞2022」プロモーション・ライセンシー賞を受賞している[30]

2020年10月には小竹が発起人となり、SNSの誹謗中傷を抑制するためのメッセージ広告プロジェクト「#この指とめよう」のクラウドファンディングを開始[8][9][31]田村淳氏らの共感も呼び[8][31][32]、321万6386円の資金を獲得[8][33]。翌2021年1月18日から同月30日まで、渋谷スクランブル交差点近くに屋外広告が掲げられた[8][9]。さらに同年5月25日に代表理事として一般社団法人「この指とめよう」を設立[17][34][18]。しかし設立後すぐ、過去に小竹がTwitterで行っていた不適切なツイートなどが問題となり、同月30日に小竹は謝罪と方向性の見直しを表明[35][36][37]。同年11月には活動を停止した[19][20]

また、2021年4月にはケアワーカーのケアを進める「care for careworkerプロジェクト実行委員会」でもコピーライティングを担当[38]損保ジャパンのCM制作にも参加し[20][39]、2021年[40]ABCマートが商品「CONVERSE ALL STAR LIGHT WR」のために制作したCM『僕たちは同じ星のもとで、つながっている。』では日韓合同ダンスボーカルグループORβITを起用した[16]。GOには2022年1月まで在籍していた[15]

広告事務所HELLO IDEA代表

小竹は2019年から副業として広告事務所HELLO IDEAを主宰しており[28][注 2]、2022年現在は同事務所の代表を務める[15][16]。2022年5月には単著『言葉のアップデート術』を刊行[21]。同書では言葉で傷つけたり誤解のないように、時代に合わせて言葉遣いをアップデートする思考法を解説しており、「デカい主語から、小さな主語へ」や「ヒトの話から、コトの話へ」といった24の型が紹介されている[21]

2022年4月に春より株式会社CIRCUSに入社[11]Paris Saint-Germain JAPAN TOUR 2022の企画制作にクリエイティブディレクター・コピーライターとして途中から参加し、「全員、超人。」のコピーを手掛ける[10][11]。同コピー考案にあたりサッカー好きでない人を意識したといい[11]、ツアーアンバサダーを務めた三浦知良[41]には記者会見で「まさに『全員、超人。』だよね」と言ってもらえ、ツアー後にはSNS上でも「本当に全員超人だった」という言及があったという[11]

また、TBSラヴィット!』の「日本でいちばん明るい朝番組」も担当[10][11]。広告クリエイターとしては「マスとバズの二刀流」を流儀にしているという[11]

この指とめよう

小竹が発起人となった「#この指とめよう」の屋外広告企画は、SNS誹謗中傷を抑制するためのメッセージ広告プロジェクトとして、CAMPFIREThe Breakthrough Company GOが連携して「みんなでつくる広告機構 AD FOR GOOD」により行われた[9]クラウドファンディングで資金を集めることにし[8][9][31]田村淳[注 5]らの共感も呼んだ[8][31][32]。321万6386円の資金を獲得し[8][33]、屋外広告はMAGNET by SHIBUYA109 ビッグボードに2021年1月18日から同月30日まで設置された[9][8]。これは写実的な指のグラフィックが特徴的であった[9][8]

同年5月25日には、代表理事として一般社団法人「この指とめよう」を設立[17][34][18]。監視チームがSNSにおける誹謗中傷の多発を発見するとリアルタイムに啓発広告を表示させるもので、誹謗中傷や風評被害への対策を取り扱うシエンプレ社と提携していた[18][17]メンタルケア情報開示請求損害賠償請求といった被害者へのサポートや、児童向け啓発本の作成・認定も計画[18][17][34]ジャーナリスト津田大介佐々木俊尚ブロガーはあちゅう[18]相模女子大学特任教授の白河桃子NPO「D×P」理事長の今井紀明[34]らがアドバイザリーボードメンバーに名を連ねた[18][34]

しかし設立後すぐ、過去に小竹がTwitterで行っていた、芸能人に対する不適切なツイートなどが問題となる[35][36][37]。同月30日にTwitter上で「私が過去に、SNSで傷つけてしまった方や、その家族、関係者様、支援企業・運営関係の皆さま、全ての方に心からお詫びを申し上げます」「自分の未熟さを後悔し、反省しております」といった謝罪を表明[35][36][37][注 6]。「方向性の見直しを含めて、関係各所との熟議を重ねて参ります。」とした[35][36][注 7]。2021年11月までには公式サイトや公式Twitterが削除され、活動を停止[19][20]。同月6日には佐々木俊尚が釈明を行った[19][20]

なお、「この指とめよう」は「ガジェット通信ネット流行語大賞2021上半期」にノミネートされている[45]。また、小竹は自書『言葉のアップデート帳』の「おわりに」で不始末について詫びるとともに、他の要因も影響していると断りながらも、屋外広告やその後の反響よりもクラウドファンディングを募っていた間の方が、ネットの誹謗中傷を減らす上で「実効性があったという仮説」を紹介している[46]

主な業績

主な受賞歴

  • 2018年 - 釜山国際広告祭 AD STARS 第11回「NEW STARS」銅賞(TEAM「SLACK MANIAC」として清水万里合と共同受賞)[1][14]
  • 2021年度- ヤングスパイクスコンペティション Integrated 部門 特別賞(「Elite Fish」で清水万里合と共同受賞)[12][13][注 8]

ほか、小竹が関与したものの受賞実績

  • 「日本キャラクター大賞2022」プロモーション・ライセンシー賞 - 「ゼンショー×EVANGELION 外食5チェーン共同作戦」[注 1]で株式会社グラウンドワークスが受賞[30]

ファイナリスト選出

  • 2018年 - 第5回ブレーンオンライン動画コンテストBOVAファイナリスト(「【閲覧注意】あなたの隣に“それ”がいる」で太陽企画の大柿鈴子と連名)[7]

主な著作

著書

  • 『言葉のアップデート術』クロスメディア・パブリッシング、2022年5月、ISBN 9784295406822。

寄稿

脚注

注釈

  1. ゼンショー×EVANGELION 外食5チェーン共同作戦”. ゼンショー. 2022年7月28日(UTC)閲覧。
  2. HELLO IDEAとしての活動はWantedlyのプロフィールでは2019年10月からだが、Linkedinの職務経験では2020年1月からとなっている[15]
  3. チーム「Smicco」として。古谷研究室の小竹のほかに、佐藤研究室や嘉納研究室の学生と3人チーム[3]
  4. 「そばアレルギータトューチェッカー」は、2016年のACCクリエイティブ賞のインタラクティブ部門で銀賞(ACCシルバー)を[26]、2018年のクリオ賞 PR部門では銅賞を受賞した作品[24]。広告主は230そば街道推進委員会、広告会社はジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパン、制作会社はシースリーフィルム[26][27]。2016年のACCクリエイティブ賞のクレジットではコピーライターはシニアクリエイティブディレクター兼任の麦田啓造のみだが[27]、スパイクスアジア2016や2018年のクリオ賞では麦田とともに、小竹もジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパン所属のコピーライターとしてクレジットがある[24][25]
  5. Twitterにおける田村の関連ツイートは、2021年1月15日の時点で「リツイート」が800件以上、「いいね」は3900件以上に達していた[8]
  6. 謝罪文に記された日付は2021年5月29日で[35]、2021年5月30日の投稿[35][42]。少なくとも2021年6月28日には閲覧できていたが[42]、2021年9月10日(UTC)現在謝罪ツイートは削除されている[43]
  7. 謝罪文の画像をリプライ制限付きでTwitter上に投稿した[36][44]。ITジャーナリストの篠原修司は画像だと「謝罪隠し」と受け止められかねない懸念を指摘するとともに、「「なぜあのようなツイートをしたのか?」の説明から始まり改善策や処分も含んだ適切な謝罪文を「この指とめよう」のサイトにテキストで掲載すれば、誹謗中傷をしてしまった人の謝罪時の参考になるのではないか」との見解を示した[44]
  8. 小竹はThe Breakthrough Company GO所属で受賞しており、清水はTBWA\HAKUHODO所属[12][13]

出典

  1. 宣伝会議 編集部、小竹海広、清水万里合 (2019年5月17日). “令和なう。平成最後のNEW STARS受賞者のつぶやき — 釜山国際広告祭 AD STARS 2018レポート”. Adver Times. 2021年6月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月19日(UTC)閲覧。
  2. 宣伝会議 編集部、小竹海広、清水万里合(2019年5月17日). “令和なう。平成最後のNEW STARS受賞者のつぶやき — 釜山国際広告祭 AD STARS 2018レポート - Part 3”. Adver Times. 2021年6月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月19日(UTC)閲覧。
  3. 早稲田建築作品展示会・公開講評会のお知らせ”. 早稲田大学理工学術院 創造理工学部 建築学科 小谷誠章研究室. 2021年6月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月19日(UTC)閲覧。
  4. Thesis”. 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻建築意匠研究室(千葉学研究室). 2021年6月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月19日(UTC)閲覧。
  5. 食品産業新聞 2021.
  6. マスメディアン編集部 2019.
  7. 第5回(2018)の受賞作品”. ブレーンオンライン動画コンテスト「BOVA」. 宣伝会議. 2021年6月5日(UTC)閲覧。
  8. 広報会議 編集部 (2021年1月15日). “SNS誹謗中傷ストップに向けたアクション「#この指とめよう」、渋谷に屋外広告を掲出”. Adver Times. 2021年1月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月16日(UTC)閲覧。
  9. マスメディアン編集部. (2021年1月14日) “「#この指とめよう」SNS誹謗中傷を止める屋外広告が渋谷に掲出”. マスメディアン. 2021年6月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月19日(UTC)閲覧。
  10. テレビ・ラジオ・広告業界を超えて挑戦する企業を研究! マスナビ業界越境フェス-INFORMATION|未来をもっと面白く『マスナビ』”. massnavi. マスメディアン. 2022年7月28日(UTC)閲覧。
  11. 川端ほか 2022.
  12. 2021 Young Spikes integrated competition 日本チーム GOLD/特別賞 受賞!”. CANNES LIONS JAPAN. (2021年2月25日) 2021年4月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月19日(UTC)閲覧。
  13. Young Spikes Integrated Competition winners”. Spikes Asia. 2021年8月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月19日(UTC)閲覧。
  14. TEAM “SLACK MANIAC”: MEET MIHIRO ODAKE & MARIA SHIMIZU”. Welcome to AD STARS. AD STARS. 2021年5月29日(UTC)閲覧。(英語)
  15. 小竹海広|コピーライター”. Twitter. 2022年1月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月19日(UTC)閲覧。“小竹 海広 HELLO IDEA / クリエイティブディレクター・コピーライター”. Wantedly. 2022年1月11日(UTC)閲覧。“小竹海広”. Linkedin. 2022年1月11日(UTC)閲覧。
  16. GLOBAL NEWS ASIA (2022年2月8日). “【アジアで注目】広告クリエイティブディレクター・小竹 海広 氏『いい世の中を作りたい』”. exciteニュース. 2022年5月29日(UTC)閲覧。
  17. 田内 2021.
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  30. 日本キャラクター大賞2022 2022年は「ちいかわ」がグランプリを受賞!”. コンテンツ東京. 2022年7月28日(UTC)閲覧。
  31. 福田 2020.
  32. 和田 2020.
  33. 「SNS誹謗中傷」を減らすための啓発広告を掲出したい。#この指とめよう”. Good Morning. 2021年11月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月19日(UTC)閲覧。
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  39. 三浦崇宏 (2021年10月13日). “三浦崇宏 GO@TAKAHIRO3IURAの2021年10月13日時点のツイート”.Twitter. 2021年1月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月19日(UTC)閲覧。
  40. ABCマート (2021年4月15日). “ORβIT出演! 僕たちは同じ星のもとで、つながっている。ABC-MART『CONVERSE ALL STAR LIGHT WR』新WEB-CM & キービジュアル公開!”. PR TIMES. 2022年5月29日(UTC)閲覧。
  41. パリ・サン=ジェルマン 2022年7月のジャパンツアー発表”. パリ・サン=ジェルマン. (2022年5月26日) 2022年7月28日(UTC)閲覧。
  42. 小竹海広 (2021年5月30日). ...”. Twitter. 2021年6月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月10日閲覧。
  43. このページは存在しません。他のページを検索してみましょう。”. Twitter (@0dake) (1398973412752560130のツイート). 2021年9月10日(UTC)閲覧。
  44. 篠原修司 (2021年5月31日). “過去の誹謗中傷ツイート暴かれ炎上したSNS啓発団体「この指とめよう」の小竹海広代表が謝罪。問題点は?”. 個人 - Yahoo!ニュース. 2021年9月10日(UTC)閲覧。
  45. 『ガジェット通信 ネット流行語・アニメ流行語大賞2021上半期』ノミネートワードを大募集!”. ガジェット通信. (2021年6月4日) 2021年6月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月6日(UTC)閲覧。
  46. 小竹海広「おわりに」『言葉のアップデート術』クロスメディア・パブリッシング、2022年5月、262-268頁。ISBN 9784295406822。

参考文献

外部リンク

(対談・インタビュー)

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