常夏

常夏」(とこなつ)は、『源氏物語』五十四帖の巻名のひとつ。第26帖。玉鬘十帖の第5帖。巻名は光源氏玉鬘が常夏の花(撫子)を詠んだ和歌「なでしこのとこなつかしき色を見ばもとの垣根を人や尋ねむ」に因む。

源氏物語五十四帖
各帖のあらすじ
                   
1桐壺 28野分
2帚木 29行幸
3空蝉 30藤袴
4夕顔 31真木柱
5若紫 32梅枝
6末摘花 33藤裏葉
7紅葉賀 34若菜
8花宴 35柏木
9 36横笛
10賢木 37鈴虫
11花散里 38夕霧
12須磨 39御法
13明石 40
14澪標 41雲隠
15蓬生 42匂宮
16関屋 43紅梅
17絵合 44竹河
18松風 45橋姫
19薄雲 46椎本
20朝顔 47総角
21少女 48早蕨
22玉鬘 49宿木
23初音 50東屋
24胡蝶 51浮舟
25 52蜻蛉
26常夏 53手習
27篝火 54夢浮橋

あらすじ

光源氏36歳の夏の話。

盛夏の六条院で、釣殿で涼んでいた源氏は夕霧を訪ねてきた内大臣家の子息たちに、最近新しく迎えられた落胤の姫君(近江の君)のことを尋ねる。玉鬘を探していた内大臣だったが、代わりに見つかったという近江の君の芳しからぬ噂を源氏も知っており、夕霧と雲居の雁の仲を許さない不快も手伝って痛烈に皮肉った。二人の不仲を聞いて、いつになったら実父に会えるのか思い悩む板ばさみの玉鬘に、和琴を教えながらますます惹かれる源氏だった。

一方、源氏の皮肉を聞いた内大臣も激怒。雲居の雁のところへ出向いたが、夏の暑い盛りにを羽織ってうたた寝していた姿に「はしたない」と説教する。またあまりに姫君らしくない近江の君の処遇に思い悩む。そこで長女弘徽殿女御の元に行儀見習いへ出すことを決めたが、女御へ贈られた文も和歌も支離滅裂な出来で、女房たちの失笑を買うのだった。

外部リンク

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