本丸
本丸(ほんまる)とは、日本の城の中核となる曲輪(くるわ)の名称である。一の曲輪・本曲輪・一の丸(『日葡辞書』)とも称される。中世城郭では、本城、実城(みじょう)、詰丸などと呼ばれ、城によって呼び名が異なる。日本の中世考古学においては主郭(しゅかく)と呼称される。
また、比喩的に、物事の本質、組織の中核を指すために用いることがある。
用途

近世城郭(平城)の本丸(名古屋城。1933年ごろ)

復元された名古屋城の本丸御殿と天守(2018年4月)
中世の山城では、本丸に当たる主郭に大将が居する陣屋を置き、戦時や城に立て篭もるときは麓の館から主郭の陣屋に入って指揮を執った。
近世における本丸は、城主とその家族が暮らす奥御殿と政庁である表御殿を置き、必要に応じて重層な天守や櫓を建て並べ、城主の権威の象徴として、また最後の守りとしての体裁を持った。また、本丸の内または本丸と別に、天守のある小規模な曲輪を形成している場合もあり、天守曲輪または天守丸と称した。
一方で、そうした本丸の機能を二の丸や三の丸などに置き、本丸には櫓や天守などの防御施設だけを建てて日常生活が可能な屋敷を置かずに簡素化したり、面積を狭くして戦時における詰の丸としての機能だけをもたせる場合もあった。
出典
- 加藤理文・松岡敏郎ら8名執筆 学習研究社編『歴史群像特別編集 【決定版】図説 よみがえる名城 白亜の巨郭 徳川の城』学習研究社 2008年
- 平井聖監修『城 東海4 天下人への夢馳せる群雄の城』毎日新聞社 1996年
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