沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる

『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』(おきなわですきになったこがほうげんすぎてツラすぎる)は、空えぐみによる日本の漫画作品。元々は2019年5月31日に作者のTwitterにて「沖縄で好きになった子が方言すぎて何言ってるかわからない話。」のタイトルで公開され[2]、その後、新潮社のウェブコミックサイト「くらげバンチ」にて、2020年1月10日から連載中[3]。略称は「沖ツラ」[4][5]。2024年2月時点で単行本の累計発行部数は35万部を突破している[6]。

沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる
ジャンル 青年漫画、ラブコメディ[1]
漫画
作者 空えぐみ
出版社 新潮社
掲載サイト くらげバンチ
レーベル バンチコミックス
発表期間 2020年1月10日 -
巻数 既刊8巻(2024年2月現在)
アニメ
原作 空えぐみ
監督 田辺慎吾
シリーズ構成 田辺慎吾、板垣伸
キャラクターデザイン 吉田智裕
音楽 石川智久、片山義美、金城綾乃
アニメーション制作 ミルパンセ
放送局 未発表
放送期間 未発表 -
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画・アニメ
ポータル 漫画・アニメ

三角関係を軸に、沖縄あるあるが盛り込まれた作品となっている[4][7]。作中の方言は沖縄県出身の譜久村帆高が監修している[8][9]。

メディアミックスとして、2023年7月にテレビアニメ化が発表されている[10]。

あらすじ

東京から沖縄の学校に転入した主人公・中村照秋(なかむら てるあき)は、同級生となった喜屋武飛夏(きゃん ひな)に好意を寄せているが、彼女が話す「うちなーぐち」(沖縄方言)が分からず、彼女の友人である比嘉夏菜(ひが かな)にいつも助けられていた。ところが夏菜は照秋に片想い中であった。

登場人物

氏名の後に地元での呼び名を示す。
声の項は特記のない場合、テレビアニメ版の声優。なお、飛夏・夏菜はPV・テレビアニメの媒体を問わず、声優は共通している。

主要人物

中村 照秋(なかむら てるあき):てーるー
声 - 大塚剛央[6] / ファイルーズあい(PV[11])
本作品の主人公。父親の仕事の都合で、高校進学のタイミングで東京から沖縄に引っ越してきた。現在は父親と二人暮らし。他に母親と姉または妹がいるが、東京に残っている模様。
引っ越してくるまでうちなーぐちや沖縄の文化についてはほとんど知らなかったため、東京とのギャップに毎日のように驚いている。また、学校で始めて声をかけてくれた飛夏に好意を寄せているが、彼女のうちなーぐちがディープすぎるため言っていることがほとんどわからない。
実はアルコールにかなり弱く、コーレーグースや豆腐ようを食べるだけで酔っぱらってしまう。
喜屋武 飛夏(きゃん ひな):ひーなー
声 - 鬼頭明里[12][6]
うちなーぐちレベル:5/5(70代のうちなーぐち相当)[13]
照秋のクラスメイト。ストレートロングの黒髪[注 1]に褐色肌、小柄な体格の女子生徒。天真爛漫で物怖じしない性格で、かつ面倒見もいい。後述の夏菜とは幼馴染で、幼い頃から一緒にいることが多い。
おばあちゃん子で育ったため、かなりディープなうちなーぐちを話す。そのため、夏菜などが一緒にいないと照秋と話が通じないことがしばしばある。また、地元民でも小さい子供相手だとやはり話が通じにくいことがある。沖縄の古い風習や文化にも詳しい。
実は自転車に乗れない。
比嘉 夏菜(ひが かな):かーなー
声 - ファイルーズあい[12][6]
うちなーぐちレベル:4.5/5
照秋のクラスメイト。兄と妹、従兄弟がいる。少しウェーブのかかったセミロングの金色に近い茶髪に褐色肌と一見ギャルっぽい外見だが、髪は特に染めたりしているわけではなく[注 2]、肌は単なる日焼け[注 3]。性格は引っ込み思案気味で、幼少時は泣き虫だったらしい。高校入学前、沖縄に着いたばかりの照秋と偶然出会い、その時の出来事をきっかけに好意を抱いている。
幼少時から兄に教わったため三線が弾ける。
喋るうちなーぐちは現代の普通の高校生レベルだが、飛夏と幼馴染でおじいやおばあとも交流があるため、飛夏レベルのうちなーぐちでも言っていることはだいたいわかる。それを生かして、飛夏の言葉がわからないことが多い照秋のための通訳の役目を果たしているが、その役を買って出たのは照秋ともっと話したいからという理由もある。
実は泳げない。

クラスメイト

安慶名 八重(あげな やえ):やーえー
うちなーぐちレベル:3/5
照秋のクラスメイト。ショートヘアでツリ目の女子生徒。クラスメイトからヤンキーの格好が似合いそうだと評されたことがある。
夏菜と仲が良く、その関係で飛夏や照秋と一緒にいることも多い。また、夏菜の照秋への想いに気づいている唯一のクラスメイトであり、それをネタに夏菜をよくからかっている。その一方で、二人の仲が一向に進展しないのを見てやきもきしている。
商店のおばあたちと交流があるため、ディープなうちなーぐちも多少はわかるが、喋ることはできない。
下地(しもじ)
うちなーぐちレベル:2/5
照秋のクラスメイトの男子生徒。
一般的な沖縄の高校生レベルの若者方言を話す。
上間(うえま)
うちなーぐちレベル:2/5
照秋のクラスメイトの男子生徒。天ぷら屋の長男で、サーターアンダギーを知らなかった照秋に自ら作ってきた。
一般的な沖縄の高校生レベルの若者方言を話す。
我妻 真冬(あがつま まふゆ):まふゆー/ふーゆー
1年生の秋に内地から転入してきた、小柄でロングヘアの女子生徒。前の学校の制服のまま登校している。愛想が悪く、ぶっきら棒な口調で話す。
幼少時から頻繁に引っ越しを繰り返し、何度も友達との別れを経験してきたことを示唆する発言がある。そのためかクラスメイトとは一線を引いて深く付き合わない態度を示していたが、飛夏や照秋と接するうちに態度が徐々に軟化している。

主要人物の家族

比嘉 すず(ひが すず):すーずー
夏菜の妹。照秋が沖縄に着いた日、夏菜と初めて会った際に一緒にいた。いたずら好き。
トマトが苦手。
比嘉 なおや(ひが なおや)
夏菜の従兄弟。照秋が沖縄に着いた日、夏菜と初めて会った際に一緒にいた。
比嘉 鉄(ひが てつ):てーつー/鉄さん
夏菜の兄。漁師。眼鏡をかけ、いつも頭にタオルを巻いている。あまり口数は多くないが、たまに饒舌になることがある。
三線が得意で、エイサーの時によく駆り出されている。
中村 雅彦(なかむら まさひこ)
照秋の父。仕事の都合で妻と娘を東京に残し、照秋を伴って沖縄に引っ越してきた。

反響・評価

「ニコニコ静画」の青年ランキングでは1位を獲得するなど20代〜30代からの人気を集め、2020年7月9日に発売された単行本1巻はすぐに重版がかかった[8]。また1巻の発売に際し、書泉や沖縄県内の本屋20店舗では複製原画が展示された[1][14]。

2021年、第7回沖縄書店大賞で沖縄部門の準大賞を受賞し、漫画として同賞初の受賞作となった[15][16]。那覇市のジュンク堂書店では『ONE PIECE』や『進撃の巨人』といった人気漫画を超える売り上げを誇っている[4][17]。

制作背景

作者の空は上京後に沖縄出身の漫画家と知り合い、話を聞くうちに沖縄に興味を持つようになったという[4][18]。そこで沖縄を題材にした漫画を描こうと思い立ち、2018年に沖縄のうるま市に移住[4][18]。沖縄を題材にした理由については、祖父が沖縄出身で、自分のルーツに惹かれたためとも語っている[4][7][18]。

話を作るにあたって、まずヒロインをウチナーグチを話す子、主人公を県外からの転校生に決めた。そうすると通訳者が必要になったため、もう1人のヒロインとして登場させることにし、三角関係になるようにと設定を組み立てていった[4]。

作中のネタは作者の実体験がもとになっており[18]、日々地域の人たちと交流する中でヒントを得て描いているという[4]。

書誌情報

  • 空えぐみ『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』新潮社〈バンチコミックス〉、既刊8巻(2024年2月8日現在)
    1. 2020年7月9日発売[1][19]、ISBN 978-4-10-772296-6
    2. 2021年2月9日発売[12][20]、ISBN 978-4-10-772359-8
    3. 2021年8月6日発売[21]、ISBN 978-4-10-772410-6
    4. 2022年1月8日発売[22]、ISBN 978-4-10-772460-1
    5. 2022年6月9日発売[23]、ISBN 978-4-10-772506-6
    6. 2023年1月7日発売[24]、ISBN 978-4-10-772559-2
    7. 2023年7月7日発売[25]、ISBN 978-4-10-772617-9
    8. 2024年2月8日発売[26]、ISBN 978-4-10-772682-7

テレビアニメ

スタッフ

  • 原作 - 空えぐみ[6]
  • 総監督 - 板垣伸[6]
  • 監督 - 田辺慎吾[6]
  • シリーズ構成 - 田辺慎吾、板垣伸[6]
  • キャラクターデザイン - 吉田智裕[6]
  • 音響制作 - STUDIO MAUSU[6]
  • 音楽 - 石川智久、片山義美、金城綾乃[6]
  • 音楽制作 - キングレコード[6]
  • 方言指導 - 譜久村帆高[6]
  • アニメーション制作 - ミルパンセ[6]

脚注

注釈

  1. カラーページでは若干茶色がかっている。
  2. ときどき入る回想シーンで出てくる幼少時の姿でも髪の色は同じ。また妹も同じ髪色。
  3. 夏菜や飛夏に限らず、地元住民は沖縄の強烈な日差しのため基本的に全員日焼けで肌が黒い。

出典

  1. 「“うちなーぐち”がわからない、沖縄で恋した少年の異文化ラブコメ1巻」『コミックナタリー』ナターシャ、2020年7月9日。2021年9月15日閲覧。
  2. 空えぐみ [@egumisky] (2019年5月31日). "沖縄で好きになった子が方言すぎて何言ってるかわからない話。". X(旧Twitter)より2021年9月15日閲覧。
  3. 「南の島で異文化恋愛する新連載「沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる」」『コミックナタリー』ナターシャ、2021年1月10日。2021年9月15日閲覧。
  4. 照屋剛志「沖縄で大ヒットのマンガ ついにワンピースの売上を超える 作者が教える人気の背景とは?」『沖縄タイムスプラス』沖縄タイムス社、2021年6月28日。2021年8月27日閲覧。
  5. 空えぐみ [@egumisky] (2021年9月14日). "なんと!コミックシーモア電子コミック大賞2022男性部門エントリー『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』がエントリーされたようです!!". X(旧Twitter)より2021年9月15日閲覧。
  6. “TVアニメ『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』大塚剛央さん、鬼頭明里さん、ファイルーズあいさん出演! コメント到着|ビジュアル、特報が解禁”. アニメイトタイムズ. アニメイト (2024年2月5日). 2024年2月5日閲覧。
  7. 「ウチナーグチで沖縄あるある×振り回される県外男子=ラブコメに 作者は沖縄にルーツ 漫画「沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる」」『沖縄タイムスプラス』沖縄タイムス社、2021年6月8日。2021年9月15日閲覧。
  8. 宮城久緒「漫画で描く「沖縄あるある」…作者に直撃「沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる」『女性自身』光文社、2020年8月4日。2021年9月12日閲覧。
  9. 空えぐみ (2020年1月10日). “第1話 好きな人は、うちなーぐち”. くらげバンチ. 新潮社. 2021年9月15日閲覧。
  10. 「漫画『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』がTVアニメ化! 原作・空えぐみ先生のお祝いイラストが公開」『アニメイトタイムズ』アニメイト、2023年7月3日。2023年7月3日閲覧。
  11. 『『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』コミックス ちむどんどんな発売記念PV』(YouTube)くらげバンチ漫画チャンネル、2021年2月9日。https://m.youtube.com/watch?v=zD_sLwFb1uM。2024年2月8日閲覧。
  12. “沖縄女子に恋した男子のラブコメ新刊、PVで鬼頭明里が“うちなーぐち”の早口に挑戦”. コミックナタリー. ナターシャ (2021年2月9日). 2024年2月8日閲覧。
  13. 第1巻「登場人物うちなーぐちレベル」
  14. “『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』第1巻7月9日発売!”. くらげバンチ. 新潮社 (2020年7月7日). 2021年9月15日閲覧。
  15. 「沖縄書店大賞決まる 上間陽子さん「海をあげる」など3作品 準大賞は空えぐみさん」『琉球新報』琉球新報社、2021年4月27日。2021年9月12日閲覧。
  16. 「「好きになった子が方言すぎてツラすぎる」コミックが準大賞に 書店大賞の沖縄部門で」『沖縄タイムスプラス』沖縄タイムス社、2021年4月27日。2021年9月12日閲覧。
  17. 「沖縄で『ワンピース』より売れたラブコメ漫画とは? バナナの収穫で血まみれ…作者が語る「沖縄あるある」」『デイリー新潮』新潮社、2021年8月6日。2021年9月15日閲覧。
  18. 空えぐみ(インタビュー)「沖縄で大ヒットのマンガ ついにワンピースの売上を超える 作者が教える人気の背景とは?」『OKINAWA41』、JTB, ベートーベン、2021年2月24日。https://www.okinawa41.go.jp/reports/syoseki008。2021年9月15日閲覧。
  19. “沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる 1巻”. 新潮社. 2021年9月12日閲覧。
  20. “沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる 2巻”. 新潮社. 2021年9月12日閲覧。
  21. “沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる 3巻”. 新潮社. 2021年9月12日閲覧。
  22. “沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる 4巻”. 新潮社. 2022年1月8日閲覧。
  23. “沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる 5巻”. 新潮社. 2022年6月11日閲覧。
  24. “沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる 6巻”. 新潮社. 2023年1月7日閲覧。
  25. “沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる 7巻”. 新潮社. 2023年7月7日閲覧。
  26. “沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる 8巻”. 新潮社. 2024年2月8日閲覧。

外部リンク

This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.