海外
海外(かいがい)とは、北極・南極・外国など「海洋の外にある場所」。国の外を総じて「国外」(こくがい)と言うが、日本・オーストラリアなど海に囲まれている国は「『国外』を『海外』」と言うのが一般的。
語彙
「海外」という語と概念は新しいものではない。
漢籍では、『詩経・商頌・長発』に用例「相土烈烈 海外有截」がある。これは中国の文献だが、すでに「外国」の意味で使われている[1]。
日本の文献では、『続日本紀』の天平勝宝5年(753年)に用例がある[2][3]。『続日本紀』は漢文だが、日本語の文献では『九冊本宝物集』(ca.1179) がある[2]。
近代
現代では地球規模の地理が把握され、20世紀以降は飛行機(空路)による海外旅行が確立しているが、五大陸の把握も曖昧だった頃は外国へ渡る手段は陸路か海路しかなく、後者の場合は冒険や探検の意味合いが強かった。15世紀に始まった大航海時代を経て、帆船による航路が確立されると、大洋を隔てた海外への渡航は飛行船へと引き継がれた。上記の歴史的経緯から、ここで言う海とは多くの場合大洋を指し、海の外であっても歴史的観念上では近距離のものは含んでいなかった。
海外という概念は、未知の世界へ乗り出した帆船航路開拓時代までの名残りであり、海外への移動手段の主役が船舶から飛行機へ移った現代でも、多くの名残りがみられる。
各国にとっての海外
アメリカ合衆国
アメリカ軍では、overseasを「Any area of the world other than the CONUS (合衆国本土以外の全世界)」と定義している。ここでの合衆国本土 (CONUS; Continental United States) とは、アラスカとハワイを除く48州1特別区である。つまり、グアムやプエルトリコなどの属領はもちろん、アラスカとハワイもoverseasである。ただし海外勤務章 (Overseas Service Ribbon) に関しては、アラスカとハワイは別の(overseasとは無関係な)規定によって特別扱いされ、アラスカやハワイでの勤務によりOSRが授与されることはない。
オーストラリア
単独島(大陸)国のオーストラリアではオーストラリア国外のことを海外という。
関連項目
出典
- 『角川大字源』「海外」
- 『日本国語大辞典』「海外」
- 《巻首》続日本紀 巻第十九〈 起天平勝宝五年正月、尽八歳十二月 〉」
- Oversea | Define Oversea at Dictionary.com
- 字通, 精選版 日本国語大辞典,デジタル大辞泉,普及版. “海外(かいがい)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2023年9月20日閲覧。
- CiNii Articles 検索 - 朝鮮 海外 戦前 の検索結果など