白馬非馬
白馬非馬(はくばひば)は、古代中国の学説。「白馬非馬説」「白馬非馬論[1]」「白馬は馬にあらず[2]」「白い馬は馬ではない[2]」とも呼ばれる。論理学または詭弁の説。兒説や公孫竜らによって唱えられた。解釈は諸説ある。
首唱者
論理学者による解釈
20世紀中期の論理学者前原昭二は、〈白馬〉という概念を F、〈馬〉という概念を G で表すと、〈白馬は馬にあらず〉という言葉は以下の (1)~(4) の 4 通りに解釈できると説明した[4]。
| # | 論理式 | 日本語による解釈 | 説明 |
|---|---|---|---|
| (1) | ∀x(F(x) → ¬G(x)) | Fは必ずGではない | Fは必ず「Gではない」 |
| (2) | ¬∀x(F(x) → G(x)) | Fは必ずしもGではない | 「Fは必ずG」ではない |
| (3) | ∀x(F(x) ⇄ ¬G(x)) | FとはGでないということである | Fとは「Gでない」ということである |
| (4) | ¬∀x(F(x) ⇄ G(x)) | FとGとは異なる概念である | FとGとは同一概念ではない |
そして、〈白馬は馬にあらず〉という言葉の解釈を上記の (1)~(4) の 4 通りに限った場合には、正しい命題として理解するには (4) による解釈しかないと解説した[4]。
脚注
参考文献
- 浅野裕一『諸子百家』講談社〈講談社学術文庫〉、2004年(原著2000年講談社)。ISBN 978-4061596849。
- 鄭宰相「日本中国古代論理思想研究評述」(中国語)『荀子思想の研究』 京都大学、2010年、175-187頁。 NAID 500000526813。
- アンヌ・チャン 著、志野好伸;中島隆博;廣瀬玲子 訳『中国思想史』知泉書館、2010年。ISBN 978-4862850850。
- 陳舜臣『中国の歴史 2 大統一時代 漢王朝の光と影』平凡社、1986年4月。ISBN 978-4-582-48722-0。
- 前原昭二『記号論理入門』日本評論社〈日評数学選書〉、1967年10月。ISBN 978-4-535-60104-8。
- 前原昭二『記号論理入門』(新装版)日本評論社〈日評数学選書〉、2005年12月。ISBN 978-4-535-60144-4。
This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.