穂高温泉

穂高温泉(ほたかおんせん)は、長野県安曇野市にある温泉[5]穂高温泉郷(ほたかおんせんきょう)[6]ともいう。また、信州安曇野に存在すること強調し、かつ岐阜県新穂高温泉と区別する目的から、安曇野穂高温泉郷(あづみのほたかおんせんきょう)、信州安曇野穂高温泉郷(しんしゅう-)とも呼ばれる[7]国民保養温泉地[4]

穂高温泉
温泉情報
所在地 長野県安曇野市
交通 穂高駅からタクシーで10分[1]
安曇野ICから車で20分[1]
泉質 単純温泉[2]
泉温(摂氏 69.3[2]
pH 8.6[2]
液性の分類 アルカリ性[2]
浸透圧の分類 低張性[2]
温泉施設数 50軒(3,500人収容)[3]
外部リンク 信州・安曇野穂高温泉旅館組合
穂高温泉供給株式会社
特記事項 国民保養温泉地[4]

温泉街

安曇野市を流れる中房川および烏川がつくる扇状地「有明原」の扇頂部に位置する。アカマツの中には旅館などの宿泊施設のほか、温泉付き別荘地、美術館ゴルフ場などの文化スポーツ施設があり、一大リゾート地を形成している[6]。また、穂高古墳群古刹松尾寺有明山神社道祖神といった歴史に触れることもできる[3]

温泉水は中房地籍(中房渓谷)から引湯したものを浴用に供している(後述)。主な日帰り温泉施設としては2016年平成28年)開業の安曇野しゃくなげの湯があり、隣接して農産物直売所Vif穂高」や、地元の八面大王伝説にちなんだ足湯八面大王足湯」がある[8][9]

歴史

温泉を山麓まで引湯する試みは明治 - 大正期から始められたが、当時は木製を使用しており、雪害によりわずか1 - 2年で損壊してしまったり、浴槽に届く頃には冷め切ってしまっていたりと、失敗続きであった。戦後を迎えてからも資金調達の難しさから着工できない状況が続いたが、1970年昭和45年)2月3日、「穂高温泉供給株式会社」が設立。断熱性の高い特殊なFW管の布設を開始し、2年後の1972年(昭和47年)4月1日に完成した[6][10]。当地は1980年(昭和55年)3月27日付けで国民保養温泉地に登録されている(2016年5月20日現在の登録名称は「有明・穂高温泉」)[4]

供給

穂高温泉供給株式会社
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
399-8301
長野県安曇野市穂高有明3621番地2[11]
設立 1970年2月3日[11]
法人番号 5100001015296
事業内容 温泉供給管理[11]
売上高 9,500万[11]
従業員数 12名[11]
外部リンク 公式ウェブサイト
温泉供給経路(イメージ)[10]
凡例
vENDEa
源泉
SPLe
STR
送湯本管1
STR
DST
長峰貯湯槽
ABZgl
送湯本管2→有明D地区へ
STR
STR
送湯本管3
STR
ABZgl
有明BC地区へ
STR
STRl
送湯本管4→西穂高地区へ

穂高温泉の温泉水は、標高1,450メートル、中房地籍(中部山岳国立公園内)にある「有明厚生温泉源泉」・「国民宿舎有明荘源泉」という2つの源泉からパイプライン輸送されている。源泉は自然湧出しており、これを集約し「送湯本管1」にて10キロメートル先の「長峰貯湯槽」(標高759メートル)に一旦貯留する。源泉から貯湯槽まで標高差が700メートルもあることから、途中6か所に減圧槽を配置している[10]

長峰貯湯槽からは「送湯本管2」で有明地区・D地区へ、「送湯本管3」で有明地区・BC地区へ、そこからさらに「送湯本管4」で西穂高地区へと供給されている。配管の総延長は送湯本管31キロメートル、地区内配湯管54キロメートル、合計85キロメートルである。また、貯湯槽が地区全体で28か所あり、合計4,893立方メートルの湯を一時的に貯留することができる。これらは専用の通信線路もしくはIPネットワークで供給会社の事務所と接続されており、湯の温度や貯湯量、送湯量の監視が行われている[10]。個人宅なども含めた供給先の総数は約1,500軒に上る[11]

送湯・配湯用の配管はFW管に断熱加工を施したものを使用している。FW管に保温テープを巻き、発泡スチロール製の保温材を被せ、ビニール製フィルム・アスファルトルーフィング・防食テープの順で巻いて完成である。供給会社では配管の補修・更新を計画的に実施している[12]

泉質

泉質は「温泉分析書」の通り。分析に用いた湯は2012年(平成24年)8月22日に長峰貯湯槽(安曇野市穂高有明長峰7296-1)より採取したもの。禁忌症適応症(浴用)は「温泉分析書」から引用した[2]

交通アクセス

足湯を併設した周遊バス「Vif穂高」バス停
公共交通機関
JR大糸線穂高駅からタクシーで10[1]あづみ野周遊バス中房温泉行定期バスも利用可能(季節運行、詳細は当該項目参照)。
自家用自動車[1]
長野自動車道安曇野インターチェンジから自動車で約20分間。
北陸自動車道糸魚川インターチェンジから自動車で約1時間40分。

中房温泉との関係

中房温泉

穂高温泉供給では、穂高温泉に供給している温泉水について、「中房地籍から引湯」あるいは「中房渓谷から引湯」しているとものと説明している。「中房温泉」との区別を明確にして、これらを混同しないよう、顧客に対し注意を呼びかけている[10]

一方、中房温泉側も「中房温泉」の商標登録を行い、中房温泉に便乗した広告宣伝活動は顧客の混乱を招く原因になるとして、断固とした姿勢を見せている[13]

脚注

  1. 穂高温泉郷へのアスセス”. 信州・安曇野穂高温泉旅館組合. 2018年3月31日閲覧。
  2. 長野県薬剤師会検査センター (2014年8月18日). 温泉分析所”. 長野県松本保健所. 2018年3月31日閲覧。
  3. 温泉名人 国民保養温泉地 有明・穂高”. 日本温泉協会. 2018年4月1日閲覧。
  4. 国民保養温泉地一覧(道府県別)”. 環境省 (2016年5月20日). 2018年3月31日閲覧。
  5. (トップページ)”. 信州・安曇野穂高温泉旅館組合. 2018年3月31日閲覧。
  6. 『角川日本地名大辞典 20 長野県』1001ページ。
  7. 平成22年12月定例会4号”. 安曇野市議会 (2010年12月16日). 2018年3月31日閲覧。
  8. “安曇野「しゃくなげの湯」起工式 周辺整備進め観光拠点に”. 信州日帰り温泉紀行 (信濃毎日新聞社). (2015年9月26日). http://www8.shinmai.co.jp/onsen/article.php?id=ONSE20150926004814 2018年4月1日閲覧。
  9. “「しゃくなげの湯」お待ちかね 安曇野に日帰り温泉施設”. 信州日帰り温泉紀行 (信濃毎日新聞社). (2016年10月4日). http://www8.shinmai.co.jp/onsen/article.php?id=ONSE20161004006930 2018年4月1日閲覧。
  10. 温泉供給の仕組み”. 穂高温泉供給. 2018年3月31日閲覧。
  11. 会社概要”. 穂高温泉供給. 2018年3月31日閲覧。
  12. イベント情報”. 穂高温泉供給 (2017年12月5日). 2018年4月1日閲覧。
  13. 中房温泉の商標登録について”. 中房温泉. 2018年3月31日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク

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