第60回阪神大賞典

第60回阪神大賞典とは2012年3月18日阪神競馬場で開催された競馬の競走である。レース途中で断然人気だったオルフェーヴルが大きく逸走したにもかかわらず2着に追い込んだ事で知られている[3][4]

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第60回阪神大賞典
優勝馬のギュスターヴクライとオルフェーヴル
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 阪神競馬場
施行年 2012年
施行日 3月18日
距離 芝3000m
格付け GII
賞金 1着賞金6000万円
出走条件 サラブレッド系4歳以上(国際)(指定)
負担重量 別定
出典 [1] [2]
天候
馬場状態 稍重
優勝馬 ギュスターヴクライ
優勝騎手 福永祐一
優勝調教師 荒川義之 (栗東)
優勝馬主 社台レースホース
優勝生産者 社台ファーム (千歳市)

レース施行時の状況

阪神大賞典のオッズボード

前年の2011年クラシック三冠を達成し、有馬記念を優勝したオルフェーヴルの陣営は凱旋門賞をこの年の一大目標に据え、始動戦として阪神大賞典を選択[5]。レースの作戦も有馬で見せた追い込み勝ちではなく凱旋門賞を意識した「普通のレース」にしようとした[4][6]。同馬はレースでは単勝1.1倍と圧倒的な1番人気に指示された[7]

ギュスターヴクライは当時主戦騎手だった蛯名正義が前の週の阪神1Rで落馬し、右鎖骨を骨折した為急遽福永祐一テン乗りで騎乗する事となった[8][9]

前年の阪神大賞典の覇者であったナムラクレセントは前走の日経新春杯で10着だったが、連覇を目指すべく立て直しを図ろうとしていた[10]。同様に春の天皇賞連覇を目指していたヒルノダムールも本レースへ出走する事を表明した[10][11][12]

出走馬と枠順

枠番 馬番 競走馬名 騎手 オッズ 調教師
1 1 ギュスターヴクライ 牡4 福永祐一 13.4(3人) 荒川義之
2 2 ヒルノダムール 牡5 藤田伸二 9.5(2人) 昆貢
3 3 トウカイトリック 牡10 幸英明 131.7(8人) 野中賢二
4 4 ジャガーメイル 牡8 四位洋文 31.6(4人) 堀宣行
5 5 コスモヘレノス 牡5 柴田大知 164.6(9人) 菊川正達
6 ナムラクレセント 牡7 和田竜二 34.1(5人) 福島信晴
6 7 ピエナファンタスト 牡6 木幡初広 175.5(10人) 谷潔
8 コパノジングー 牡7 藤岡佑介 265.2(12人) 宮徹
7 9 リッカロイヤル 牡7 秋山真一郎 203.3(11人) 須貝尚介
10 ビートブラック 牡5 浜中俊 44.4(6人) 中村均
8 11 オウケンブルースリ 牡7 安藤勝己 72.5(7人) 音無秀孝
12 オルフェーヴル 牡4 池添謙一 1.1(1人) 池江泰寿

レース展開

全頭問題なくスタートし、リッカロイヤルとギュスターヴクライがハナに立ち、オルフェーヴルは中団につけた。レースがスローなペースで進む中、1周目の3コーナーと4コーナーの間で前年の覇者ナムラクレセントが加速し先頭に立った。各馬控える中オルフェーヴルは二番手に進出し、差を詰めていき、2週目の3コーナー手前でナムラクレセントを追い抜いた。

しかしナムラクレセントを追い抜いた直後突如としてオルフェーヴルは外ラチ沿いへ逸走し失速。順位を大きく下げ、10番手の順位まで落としたものの、馬群の外から一気に追い上げていき、ギュスターヴクライやナムラクレセントらとの先頭争いに再度加わった。しかしオルフェーヴルはギュスターヴクライとの差を詰める事は出来ず、そのままギュスターヴクライが1着でゴール、オルフェーヴルは1/2馬身差の2着でゴールした[4][6][13][14][15]。なお、ギュスターヴクライにとってこのレースが重賞初制覇となった[13][16][17]

レース結果

着順

着順 馬番 競走馬名 タイム 着差 上がり3ハロン
1 1 ギュスターヴクライ 3.11.8 37.1
2 12 オルフェーヴル 3.11.9 1/2 36.7
3 6 ナムラクレセント 3.12.3 2 1/2 37.8
4 2 ヒルノダムール 3.12.5 1 1/4 37.7
5 4 ジャガーメイル 3.12.9 2 1/2 38.2
6 3 トウカイトリック 3.13.1 1 1/4 38.1
7 7 ピエナファンタスト 3.14.0 5 38.9
8 11 オウケンブルースリ 3.14.4 2 1/2 39.5
9 5 コスモヘレノス 3.14.6 1 39.8
10 10 ビートブラック 3.15.8 7 41.2
11 8 コパノジングー 3.18.4 大差 42.3
中止 9 リッカロイヤル 37.8

制裁

オルフェーヴル騎乗の池添謙一は最後の直線コースで内側に斜行したため、過怠金10万円が科せられた。(被害馬:ヒルノダムール)

データ

1000m通過タイム 64.9秒(ナムラクレセント)
上がり4ハロン 49.4秒
上がり3ハロン 37.3秒
優勝馬上がり3ハロン 37.1秒
最速上がり3ハロン 36.7秒(オルフェーヴル)

払戻金

馬番/枠番 人気 金額(円)
単勝 1 3 1340円
複勝 1 3 170円
12 1 110円
6 5 330円
馬単 1>12 7 2160円
馬連 1-12 2 400円
枠連 1-8 2 410円
ワイド 1-12 2 220円
1-6 13 1130円
6-12 4 390円
三連複 1-6-12 6 1860円
三連単 1>12>6 42 18590円

エピソード

  • このレースで逸走したオルフェーヴルはその後平地調教再審査の処分が下り[14]、4月11日に栗東TCのEコースでJRA職員8人(裁決担当3人、ハンデ担当5人)により実施された[18][19]
  • オルフェーヴルの鞍上だった池添謙一はレース後「本当に申し訳ないです…。完全に耳が外ラチに向いていましたしね。手前も逆だった。その後の加速は化け物だったけど…」とコメントを残した他[7]、後年netkeibaでのインタビュー動画でこのレースを振り返り、逸走した後にオルフェーヴルが馬群が自分を追い抜いたのを見た後に追い上げていったのに対し「戻んのかい!と思いました」と回顧し、「漫画みたいなレース」と評している[6]。このレースを実況した関西テレビのアナウンサーの岡安譲もオルフェーヴルのレースぶりを(日本短波賞出走時の)マルゼンスキーや『みどりのマキバオー』に登場したベアナックルのようなレースだったと振り返っている[20]
  • オウケンブルースリに騎乗していた安藤勝己騎手(当時)はオルフェーヴルが4コーナー手前で馬群に急接近しているのを見て「戻ってきた!」と叫んだ[4]
  • 岡安譲アナウンサーは、同レースでの実況が評価されて翌2013年のFNSアナウンス大賞を受賞した。

テレビ・ラジオ中継

本レースのテレビ・ラジオ放送の実況担当者

脚注

注釈

    出典

    1. 第60回 阪神大賞典”. jra.go.jp. 日本中央競馬会. 2023年9月3日閲覧。
    2. 第60回阪神大賞典(G2)”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年9月3日閲覧。
    3. 【阪神大賞典展望】「伝説の一騎打ち」「まさかの逸走劇」 今年はどんなドラマが待っている?”. 東スポ競馬 (2022年3月14日). 2023年9月3日閲覧。
    4. 【阪神大賞典プレイバック】オルフェーヴルの怪物ぶりを満天下に示した“世紀の逸走劇””. netkeiba.com (2023年3月18日). 2023年9月3日閲覧。
    5. オルフェーヴル、ドバイ見送り阪神大賞典で始動へ”. netkeiba.com (2012年1月8日). 2023年9月3日閲覧。
    6. 【クセ馬図鑑 vol.1】オルフェーヴル 「戻んのかい!」とツッコんだ!? 阪神大賞典のハプニングなどを池添謙一騎手が解説. netkeiba ネットケイバ 公式. 14 November 2022. 該当時間: 16:13-19:26. 2023年9月3日閲覧
    7. オルフェーヴル池添落胆、「本当に申し訳ない」/阪神大賞典”. netkeiba.com (2012年3月19日). 2023年9月3日閲覧。
    8. 蛯名が落馬骨折、フェデラリスト、アパパネらの騎乗微妙”. netkeiba.com (2012年3月12日). 2023年9月3日閲覧。
    9. 【阪神大賞典】ギュスターヴクライの鞍上は福永”. スポニチ Sponichi Annex (2012年3月13日). 2023年9月3日閲覧。
    10. ヒルノダムール、力強く先着/阪神大賞典”. netkeiba.com (2012年3月15日). 2023年9月3日閲覧。
    11. ヒルノダムール阪神大賞典でオルフェーヴルと激突へ”. netkeiba.com (2012年2月24日). 2023年9月3日閲覧。
    12. ヒルノダムール、天皇賞・春連覇へ/阪神大賞典”. netkeiba.com (2012年3月13日). 2023年9月3日閲覧。
    13. ギュスターヴクライ大金星、オルフェーヴル迷走2着/阪神大賞典”. netkeiba.com. 2023年9月3日閲覧。
    14. 【阪神大賞典】オルフェ珍負け!?大暴走でも2着”. スポニチ Sponichi Annex (2012年3月19日). 2023年9月3日閲覧。
    15. 【競馬予想ドリル】2012年3月18日 GⅡ阪神大賞典「単勝オッズ1・1倍」”. 東スポ競馬 (2022年3月18日). 2023年9月3日閲覧。
    16. 【阪神大賞典】ギュスターヴクライが大金星!オルフェーヴルは2着”. www.keibalab.jp. 競馬ラボ (2012年3月18日). 2023年9月3日閲覧。
    17. 【阪神大賞典】オルフェ敗れる!ギュスターヴクライ重賞初制覇 - スポニチ Sponichi Annex ギャンブル」『スポニチ Sponichi Annex』、2012年3月18日。2023年9月3日閲覧。
    18. 逸走オルフェーヴル、11日に調教再審査”. netkeiba.com (2012年4月11日). 2023年9月3日閲覧。
    19. 小塚歩 (2012年4月11日). オルフェーヴル、平地調教再審査に合格(池江泰寿調教師のコメント)”. ラジオNIKKEI. 2023年9月3日閲覧。
    20. 【阪神大賞典その①】怪物オルフェーヴル伝説レースを実況した岡安アナが裏側を語る《はみだし競馬BEAT#83》. YouTube. 関西テレビ放送. 20 March 2020. 2024年3月12日閲覧
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