筋弛緩モニタ
筋弛緩モニタ(きんしかんモニタ、英: neuromuscular monitoring)は、筋弛緩薬のモニタリングを行う装置。

TOFモニター
概要
筋弛緩薬を使用する症例では、その効果を確かめるために筋弛緩のモニタリングを必要に応じて行う。特に、気管挿管などの深い筋弛緩状態を維持する必要があるときや、抜管時の回復状態の判定時に用いる[1] 。
種類
客観的モニターと主観的モニターがある。
神経と筋の選択
尺骨神経-母指内転筋、顔面神経-皺眉筋や眼輪筋、脛骨神経-母趾屈筋群、咬筋神経-咬筋、などの組み合わせが利用され、モニタリングする筋によって筋弛緩薬への反応が異なる。
皺眉筋でのモニタリングは横隔膜や喉頭筋の筋弛緩状態をよく反映するため、より早い気管挿管のタイミングを推定したり、バッキングや吃逆予防のために深い筋弛緩を維持したりすることに適する。
神経刺激法
- 四連(TOF)刺激: 2Hzの4連続刺激を1サイクルとし、12~15秒ごとに繰り返す方法。作用発現から、維持、回復までを通じて用いることができる。四つの収縮反応を最初から順番にT1、T2、T3、T4と呼ぶ(Tはtwitchの略)[2]。
- ダブルバースト刺激: 筋弛緩からの回復期に、750msec間隔の二つのバースト刺激による反応間に減衰が触知できるかを評価する方法[2]。
- テタヌス刺激: 50~100Hzの高頻度刺激を5秒間維持し、筋収縮中の減衰の有無から、筋弛緩からの回復を判定する方法。テタヌス刺激後には一時的な筋収縮高の増大(PTP: posttetanic potentiation)が認められる。[1] 刺激による痛みを伴うため、覚醒時には応用しにくい[2]。
- ポストテタニックカウント(PTC: post-tetanic count): 単収縮刺激やTOF刺激では、全く筋収縮反応が認められない非常に深い筋弛緩状態から、何分後にTOF刺激に対する筋収縮が回復してくるかを予測する方法。50Hz、5秒間のテタヌス刺激後の1Hz刺激に対して、何回筋収縮が認められるかがPTCである[2]。
脚注
- 稲田英一・森崎浩・西脇公俊(編集)『標準麻酔科学』第7版、株式会社医学書院、2018年3月1日。
- 『周術期管理チームテキスト』第3版、公益社団法人日本麻酔科学会、2016年8月10日。
関連項目
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