須賀利町
須賀利町(すがりちょう)は三重県尾鷲市の町名。郵便番号は519-3421[3](集配局:海山郵便局[5])。
須賀利町 | |
|---|---|
![]() 須賀利町中心部 | |
![]() 須賀利町 須賀利町の位置 | |
| 北緯34度6分11.7秒 東経136度15分57.7秒 | |
| 国 |
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| 都道府県 |
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| 市町村 |
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| 地域 | 須賀利地域 |
| 町名制定 | 1954年(昭和29年)6月20日 |
| 面積 | |
| • 合計 | 7.244544906 km2 |
| 標高 | 15 m |
| 人口 | |
| • 合計 | 219人 |
| • 密度 | 30人/km2 |
| 等時帯 | UTC+9 (日本標準時) |
| 郵便番号 |
519-3421[3] |
| 市外局番 | 0597(尾鷲MA)[4] |
| ナンバープレート | 三重 |
| ※座標・標高は尾鷲市役所須賀利出張所(須賀利町176番地)付近 | |
概要
尾鷲湾北部、須賀利湾に面した漁村であり[6]、尾鷲市の飛地である。尾鷲市街とは海を挟んで向かい合っている。1982年(昭和57年)に三重県道202号須賀利港相賀停車場線(須賀利道路)が開通するまで自動車で訪れることが不可能であった[6]。道路の開通により、陸続きの紀北町との関係が深くなってきている[6]。2012年(平成24年)9月29日に須賀利巡航船が廃止されると尾鷲市から紀北町へ生活圏を移す傾向が加速している[7]。本項では同地域にかつて存在した須賀利村(すがりむら)についても記す。
地理
尾鷲市街地から見て北東に位置し、尾鷲湾の北の入り口に当たる。南側が海に面しており2つの入り江を有するが、西の入り江が須賀利漁港に指定されている。南向きの山地の山裾に扇状に集落が形成されている[6]。北は矢口浦、東は島勝浦、西は引本浦と接する。隣接地区はすべて北牟婁郡紀北町の大字である。朝日新聞社・森林文化協会共催の「にほんの里100選」に選ばれている[8]
歴史
| すがりむら 須賀利村 | |
|---|---|
| 廃止日 | 1954年6月20日 |
| 廃止理由 |
新設合併 北牟婁郡尾鷲町、須賀利村、九鬼村、南牟婁郡北輪内村、南輪内村 → 尾鷲市 |
| 現在の自治体 | 尾鷲市 |
| 廃止時点のデータ | |
| 国 |
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| 地方 | 東海地方、近畿地方 |
| 都道府県 | 三重県 |
| 郡 | 北牟婁郡 |
| 市町村コード | なし(導入前に廃止) |
| 総人口 |
1,347人 (1950年国勢調査) |
| 隣接自治体 | 引本町、桂城村 |
| 須賀利村役場 | |
| 所在地 | 三重県北牟婁郡須賀利村 |
| 座標 | 北緯34度6分11.9秒 東経136度15分57.8秒 |
![]() | |
| ウィキプロジェクト | |
江戸時代には江戸 - 大坂間を往来する廻船の風待ち港として栄えた[6]。明治時代には桑名から「赤須賀船」と呼ばれる日用品を積載した船が来航したため、須賀利から出ずとも楽に生活ができた[11]。町村制施行時は、村民が単独村制を希望したものの、郡長が財政の不安定さから連合戸長役場を設置していた引本村との合併を説得して引本村の大字となった[12]。しかし1897年(明治30年)2月に須賀利区会は地理的孤立と不便を理由に引本村からの分離を議決し、同年5月29日に県からの許可を得て同年6月1日から須賀利村として単独村制の道を歩み始めた[13]。1915年(大正4年)、須賀利巡航船が運航を開始する。1945年(昭和20年)8月14日、アメリカ軍によって爆弾が投下される[14]。1982年(昭和57年)、県道開通により自動車での往来が可能となる。
沿革
世帯数と人口
2019年(令和元年)7月31日現在の世帯数と人口は以下の通りである[2]。
| 町丁 | 世帯数 | 人口 |
|---|---|---|
| 須賀利町 | 144世帯 | 219人 |
須賀利漁港
須賀利漁港(すがりぎょこう)は三重県尾鷲市にあり、同市が管理する第2種漁港。1951年(昭和26年)7月28日に港湾指定を受けた。2006年(平成18年)の水揚量(属地水揚量)は279.2t[23]であった。
- 沿革
1945年(昭和20年)から当時の須賀利村が村営船溜修築事業を実施して港湾施設を整備し、1951年(昭和26年)に第2種漁港指定を受ける[23]。しかし、1959年(昭和34年)の伊勢湾台風の襲来で港は全壊、翌年から復旧工事を行う[23]。その後、数回の改良工事が実施され、現在に至る。
文化
食
須賀利町では、尾鷲市本体とは異なった食文化を有する[29]。郷土料理として、江戸時代からの伝統がある、「黒おにぎり」がある[30]。黒おにぎりは黒砂糖を使ったおにぎりであり、ほんのりとした甘味がある[30][31]。共同作業の際に食べられた[29]。須賀利町では、黒おにぎり以外でも甘めの味付けが主流である[31]。
交通・巡航船について
公共の交通機関はコミュニティバスだけであり、鉄道や航路は通じていない。最寄り駅は紀勢本線の相賀駅である。
2012年10月1日より、巡航船廃止に伴い尾鷲市ふれあいバス須賀利線(14人乗り)が須賀利地区 - 島勝間で1日5往復運行されている[7]。島勝から三重交通の島勝線に接続し、尾鷲市街や紀北町相賀方面へ行くことができる[7]。尾鷲市街までのバス料金は950円[7]。1便当たりの利用客は1人強しかなく、尾鷲市政に負担を強いている[7]。日曜運休(三重交通島勝線は日曜も運行)。

林道が半島を回るように繋がっており、距離は長くなるがそちらから矢口方面へ出ることもできる。
集落の上部から山を越えていく寺倉峠は現在集落の人間が使うことはほぼないが、観光客の散策道として利用されることがある。巡航船以前は寺倉峠を越えて下ったところに海山への渡し船があった。
- 主な道路
- 三重県道202号須賀利港相賀停車場線(須賀利道路)

須賀利巡航船
須賀利巡航船(すがりじゅんこうせん)は尾鷲港と須賀利港を結ぶ航路及びその運営会社(有限会社)の名称。1日4便、尾鷲港と須賀利港を25分、500円で結ぶ航路を運航していた[7]。2012年(平成24年)9月末をもって廃止された[36]。

紀伊山地の霊場と参詣道が世界遺産に登録されたことを受け、旅行会社等に対して、「海の熊野古道」として売り込み[37]、団体利用に対しては運休日の運航にも対応するとしていた[38][39]。巡航船の廃止により、観光客の姿がほとんど見られなくなったという[7]。
巡航船の沿革
1915年(大正4年)、個人経営の定期船として運航を開始[11]。その後、1995年(平成7年)からは尾鷲市と須賀利町の共同出資による第三セクター方式になった。1998年(平成10年)度には年間17,208人の利用があったが、2006年(平成18年)には5,947人にまで減少し、経営が苦しくなっていた。巡航船しか公共交通を持たない須賀利町では児童・生徒の通学や高齢者の通院・買い物などにはなくてはならない存在であり、2007年(平成19年)10月からは日曜日を運休して赤字を減らす取り組みを続けながら存続していた[38]。
以前より住民からバスへの転換要望が出されており、2012年(平成24年)1月に行われた住民投票で巡航船の廃止とコミュニティバスへの転換が決定し、9月29日をもって廃止された[7]。
最末期まで巡航船に使用されていた「すがり丸」は、1992年(平成4年)に現在の紀北町で製造されたものであるが、2013年(平成25年)1月の競売で紀北町の業者の所有となり、さらに同者が静岡県の業者に転売した[36]。
施設

- 尾鷲市須賀利出張所
- 須賀利公民館
かつては町内に「須賀利郵便局」(1999年3月31日廃業)[41]→「須賀利簡易郵便局」(1999年4月1日開局)が存在していたが、2016年10月3日から一時閉鎖と成り[42]、2022年現在は簡易郵便局の受託者を募集している[43]。(現在最寄りの郵便局は、紀北町島勝浦の「桂城郵便局」[44])。
史跡
- 高宮神社
- 普済寺 - 曹洞宗。
脚注
- 脚注
- あくまでも「休校」扱いなので尾鷲市立小学校及び中学校設置条例(昭和39年6月22日条例第21号、最終改正:平成18年6月26日条例第30号)上は廃校になっていない。しかし、尾鷲市の公式文書に「元須賀利小学校」と「廃校」と明記しているものがあり、事実上廃校である[6]。
- 2007年度の組合員数[24]を須賀利町の2007年の人口[24]で除して算出した。
- 出典
- “三重県尾鷲市の町丁・字一覧”. 人口統計ラボ. 2019年8月21日閲覧。
- “人口・世帯数(毎月更新) - 2019年度住民基本台帳人口住民基本台帳人口8月分” (PDF). 尾鷲市 (2019年8月2日). 2019年8月21日閲覧。
- “須賀利町の郵便番号”. 日本郵便. 2019年8月15日閲覧。
- “市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
- “郵便番号簿 2018年度版” (PDF). 日本郵便. 2019年6月10日閲覧。
- 尾鷲市役所"7-12 須賀利地域"<ウェブ魚拓>(2013年4月29日閲覧。)
- 宮崎正嗣「バス転換 変わる生活圏 尾鷲の須賀利巡航船 廃止半年 高齢者 不便↗ 行政 負担↗」2013年4月29日付中日新聞朝刊、三重版12ページ
- “にほんの里100選 - 須賀利町”. にほんの里100選. 朝日新聞社・森林文化協会. 2023年6月16日閲覧。
- “就学等に関する規則”. 尾鷲市 (2007年4月1日). 2019年8月21日閲覧。
- 岡本祐幸"須賀利"(2010年12月27日閲覧。)
- 石原義剛 (2008)"日本の小さな漁村<須賀利>最後の巡航船はいつ"月刊『漁業と漁協』平成20年6月号.(2010年12月27日閲覧。)
- 三重県尾鷲市役所 編 1971, p. 88.
- 三重県尾鷲市役所 編 1971, p. 95.
- 三重県歴史教育者協議会 編 (2006):302ページ
- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 1983, p. 616.
- 『大差出帳(尾鷲組大庄屋文書)』:『三重県の地名』925ページより
- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 1983, p. 1189.
- “平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat)- 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
- “平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat)- 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
- “平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat)- 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
- “平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat)- 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
- “平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat)- 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
- 三重県農水商工部水産基盤室"三重県農水商工部水産基盤室/須賀利漁港"(2010年12月27日閲覧。)
- "尾鷲の漁業 平成19年度版"
- 三重県漁業協同組合連合会"漁協の紹介"養殖情報ネットワークみえ.(2010年12月27日閲覧。)
- 三重県漁業協同組合連合会 (2003)"三重漁連ニュース 2003年4月〜6月"(2010年12月27日閲覧。)
- 志摩の国漁協和具青壮年部"和具漁協青壮年部ホームページ"(2010年12月27日閲覧。)
- 松井 2015, p. 21.
- 三重県農林水産部農業基盤整備課農地・水保全グループ"すがりのおんばんの会"(2012年6月16日閲覧。)
- NHK津放送局"オータマのぶらり旅|尾鷲市|ふるさとにQ みえの29市町アーカイブス"(2012年6月16日閲覧。)
- 三重テレビ放送"ええじゃないか。平成弥次さん取材旅"(2012年6月16日閲覧。)
- CBCテレビ チャント! (2023年5月17日). “「ちょっと不気味!?」思わず二度見してしまう光景 住宅の窓に“黒い手形” 三重県尾鷲市に伝わるナゾの珍風習【チャント!調査隊】(1/2ページ)”. TBS NEWS DIG. 2023年6月16日閲覧。
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- 47News"メンバー-尾鷲市須賀利町"(2012年6月16日閲覧。)
- 東紀州観光まちづくり公社観光振興室東紀州プレス&フィルムコミッション担当"「千年の愉楽」映画ロケ決定! 〜尾鷲市須賀利〜 - 東紀州観光まちづくり公社"2011年10月14日(2012年6月16日閲覧。)
- 宮崎正嗣「波の詩 すがり丸」2013年4月6日付中日新聞朝刊、三重総合23ページ
- 東紀州観光まちづくり公社 東紀州百景 » 『風待湊』須賀利に巡航船で出かけませんか?【2009年7月22日閲覧】
- 読売新聞社"(三重)「須賀利巡航船」存続の危機"YOMIURI ONLINE.(2009年7月22日閲覧。)
- 「須賀利巡航船」時刻表
- 須賀利巡航船有限会社尾鷲取扱店 e-shop地域情報
- 旧・須賀利郵便局(ポストマップ)
- 一時閉鎖:須賀利簡易郵便局(三重県)(日本郵便)
- “簡易郵便局受託者募集地域”. 日本郵政. 2022年1月30日閲覧。
- 桂城郵便局(三重県)(日本郵政グループ)
- “Newsletter-生体機能関連化学部会Vol. 37, No. 2”. 日本化学会生体機能関連化学部会 (2022年12月15日). 2023年6月16日閲覧。
- “岡本 祐幸(おかもと ゆうこう)”. 名古屋大学物理学教室. 2023年6月16日閲覧。
参考文献
- 松井隆宏「大規模魚類養殖と地域社会―南伊勢町神前浦を事例に―」『地域漁業研究』第55巻第2・3号、地域漁業学会、2015年6月1日、19-35頁、NAID 40021020283。
- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 24 三重県』角川書店、1983年6月8日。ISBN 4-04-001240-2。
- 平凡社地方資料センター 編『「三重県の地名」日本歴史地名大系24』平凡社、1983年5月20日。ISBN 4-58-249024-7。
- 三重県尾鷲市役所 編 編『尾鷲市史 下巻』三重県尾鷲市役所、1971年5月3日、874頁。
- 三重県歴史教育者協議会 編『三重の戦争遺跡 増補改訂版』つむぎ出版、2006年8月15日、314p. ISBN 4-87668-151-1
- 三重県農水商工部水産基盤室/須賀利漁港
関連項目
外部リンク
- 三重県|漁港・漁場:須賀利漁港
- 須賀利 - 須賀利町出身の名古屋大学理学研究科教授・岡本祐幸による紹介
- 北牟婁郡
- 尾鷲市域の廃止市町村
- 1889年設置の日本の市町村
- 1954年廃止の日本の市町村





