齊藤誠 (経済学者)

人物

京都大学時代の指導教官は西村周三[1]

実証分析の功績をあげた50歳以下の研究者に贈られる、日本経済学会・石川賞を2007年に受賞した。

一橋大学での講義は主に「マクロ経済学」「金融ファイナンス」「金融経済論」などを担当する。講義やゼミナールでの指導は厳しいことでも知られる。

略歴

受賞

  • 2001年 第44回日経・経済図書文化賞 『金融技術の考え方・使い方:リスクと流動性の経済学』
  • 2002年 第3回NIRA大来政策研究賞 『社会福祉と家族の経済学』
  • 2005年 平成16年度不動産学会学会著作賞(学術部門) 『不動産市場の経済分析:情報・税制・都市計画と地価』
  • 2007年 第2回日本経済学会・石川賞(日本経済学会)
  • 2008年 第48回エコノミスト賞毎日新聞社) 『資産価格とマクロ経済』
  • 2011年 第17回財団賞全国銀行学術振興財団
  • 2012年 第33回石橋湛山賞石橋湛山記念財団) 『原発危機の経済学:社会科学者として考えたこと』
  • 2014年 紫綬褒章[5]

主張

日本の低生産性企業は低金利で延命させるべきではなく、金利を上げて淘汰すべきであると主張している[6]

日本経済について「1997-2002年の金融危機と異なり現在(2013年)の日本は劇薬が必要なほどの危機にない」と述べ、2013年現在の物価下落(デフレーション)も緩やかに安定しているとみている[7]。また「日本の生産年齢人口1人当たりの労働生産性は他の先進国よりも高い伸びを示している」とし「すでに非常に豊かな国になってしまった日本は、それに見合った競争力が必要である」と述べている[7]

日本のデフレーションについて「デフレは続いているが、年率1.1%程度の軽微なものだ」と述べている[8]。また、日本のデフレの原因について「資源価格の上昇と競争力の低下による海外への所得流出にある」とし「金融政策で克服するのは難しい」と述べている[7]

日本銀行の巨額の日本国債買い入れによる量的金融緩和政策(量的・質的緩和政策)は「市中に資金が回らないため実体経済にはあまり影響がなく、物価が上がるとはなかなか思えない」と指摘している[7]。巨額の債務を抱えた日本経済の実態を反映し、長期金利が反転急上昇するリスクに対して「金利が連続的に上昇するのは問題ないが、(一気に)0.5パーセントなど非連続に上昇すれば本当に大変だ」と警戒した[7]

著作

単著

  • 新しいマクロ経済学-クラシカルとケインジアンの邂逅(有斐閣 1996年10月 ISBN 4641067902)
  • 経済政策とマクロ経済学-改革への新しい提言(日本経済新聞社 1999年10月 ISBN 4532131790)
  • 金融行政システムの法的考察 : 日独の比較を中心に、行政法各論の位置から(日本銀行金融研究所 2002年)
  • 先を見よ、今を生きよ-市場の政策の経済学(日本評論社 2002年6月 ISBN 4535552940)
  • 金融技術の考え方・使い方-リスクと流動性(有斐閣 2000年7月 ISBN 4641160988)
  • 成長信仰の桎梏 消費重視のマクロ経済学(勁草書房 2006年12月 ISBN 4326550546)
  • 競争の作法 いかに働き、投資するか(ちくま新書 2010年6月 ISBN 9784480065513)
  • 原発危機の経済学(日本評論社 2011年10月 ISBN 9784535556874)
  • 財政規律とマクロ経済:規律の棚上げと遵守の対立をこえて(名古屋大学出版会 2023年10月 ISBN 9784815811365)

共著

他にも著書多数。

出典

  1. 京都大学ニュース退職教員最終講義(西村周三 経済学研究科教授)”. 2015年7月8日閲覧。
  2. SaitÅ Makoto (1992). Essays on the risk premium in the US financial market (Thesis). 2022年5月29日閲覧
  3. 「齊藤 誠」researchmap
  4. 特任教員/客員教員/客員研究員/非常勤研究員平成31(2019)年度-一橋大学経済研究所
  5. 平成26年春の褒章受章者 東京都 (PDF). 内閣府. p. 2 (2014年4月29日). 2014年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月11日閲覧。
  6. 田中秀臣 『不謹慎な経済学』 講談社〈講談社biz〉、2008年、132頁。
  7. インタビュー:デフレ、金融政策だけで克服困難=斉藤誠・一橋大教授Reuters 2013年4月5日
  8. 齊藤 誠 一橋大学大学院経済学研究科教授 低生産性・高コスト構造を自覚せよダイヤモンド・オンライン 2010年10月18日

参考文献

  • 齊藤誠. 履歴書”. 2013年1月29日閲覧。

外部リンク

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