アギラ (ウルトラ怪獣)

アギラは、円谷プロダクションが製作した特撮テレビドラマウルトラセブン』をはじめとする「ウルトラシリーズ」に登場する架空の怪獣

ウルトラセブンの登場怪獣 > アギラ (ウルトラ怪獣)
アギラ
ウルトラシリーズのキャラクター
初登場ウルトラセブン』第32話
作者 池谷仙克(デザイン)

主人公のモロボシ・ダンがウルトラセブンに変身できない場合、彼に代わって戦うカプセル怪獣の1体である。

名前は円谷英二の三男である円谷粲(あきら、元円谷プロダクション副社長、元円谷映像社長)から採られたもの[出典 1]

カプセル怪獣の中では登場が遅いうえ、同じカプセル怪獣であるウインダムミクラスと異なり、『ウルトラセブン1999最終章6部作』や『ウルトラマンメビウス』には登場していないことから知名度は低いが、『ウルトラファイト』ではセミレギュラーとして登場していることから登場回数は最も多い[5]

『ウルトラセブン』に登場するアギラ

諸元
アギラ
AGIRA[出典 2]
別名カプセル怪獣
身長ミクロ - 45 m[出典 3]
体重0 - 1万2千 t[出典 3]
出身地M78星雲アニマル星[出典 4]

第32話「散歩する惑星」、第46話「ダン対セブンの決闘」に登場。

外観は角竜類に近く、額の一本角を武器に高い知能と俊敏な動きで敵を惑わすスピード戦法を得意とする。少々のん気で気弱な一面もある。瞼を半分閉じたような目をしている。体色はグレーで、襟巻きは赤。第46話で体色に黒い斑紋が追加された[8][5]

第32話では金色のカプセルから登場[15]。妨害電波によってダンがセブンに変身できなかったため、呼び出される。リッガーを素早い動きで翻弄するが、尻尾攻撃に打ちのめされて敗北し、ダンによってカプセルに回収される。

第46話では赤いカプセルから登場[15]。ダンがポインターにウルトラアイを置き忘れてきたため、呼び出される。セブンと同じ姿かつ同じ能力のにせウルトラセブンに戸惑ったうえに実力差が大きく、翻弄されて崖から突き落とされる。本話では、ダンがアギラをカプセルに戻す描写が存在しない。

  • スーツアクター:鈴木邦夫(第32話)[16]、西京利彦(第46話)[17]
  • デザインは池谷仙克[2][11]三角竜がデザインモチーフ[11]。書籍『ウルトラセブン ベストブック』では、恐竜型の怪獣となったのは『セブン』と同時期に放映していた特撮番組『怪獣王子』からの影響と記述している[7]。第46話では、追加の塗装を第32話のスーツにしたものが使用された[18]
  • 鳴き声は第32話と第46話で異なる[2]
  • 当初、第32話でリッガーと戦うカプセル怪獣には『ウルトラQ』のパゴス(準備稿「漂流する惑星」)とウインダム(決定稿)が予定されていた[2][16]が、「視聴率アップのために新しいカプセル怪獣を登場させる」という理由でアギラが登場することになった[11]
  • 未発表作品「宇宙人15+怪獣35」ではピグモンに助けられた病身のダンによってウインダムと共に召喚され、セブンと共に東京に現れた怪獣軍団と戦うシナリオが予定されていた。
  • 素早い動きを利した体当たりは、『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』で「ダイノダッシュ」と命名された。

『ウルトラファイト』に登場するアギラ

諸元
アギラ
別名カプセル怪獣
身長45 m[19]
体重1万2千 t[19]

「アギラ窮地に立つ」など『ウルトラファイト』の新撮映像に複数回登場。

ウルトラセブンの子分であるために他の怪獣とは仲が悪く、よく争いに発展しており、手裏剣投げの修行に励むゴドラを馬鹿にして返り討ちにされたりする。セブンの一の子分を標榜する割には非常に弱く、彼の窮地に駆けつけることが多いが、いつも返り討ちにされる。勝敗は全戦全敗でセブンが加勢して勝ったことはある。ウーとはライバル関係。ナレーションでは「アギラー」と呼称される。

  • 着ぐるみは『ウルトラセブン』で使用されたもの[20]に数本の牙を追加しているが、経年劣化に加えて造成地での泥にまみれた闘いの連続により、薄汚れている。

『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場するアギラ

諸元
アギラ
別名カプセル怪獣
身長ミクロ - 45 m[出典 5]
体重0 - 1万2千 t[出典 5]
出身地M78星雲アニマル星[25]

映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場。

変身できないダンによってウインダムミクラスと共に召喚され、ドラコベムスターサラマンドラと戦う。素早い動きを駆使し、飛行能力を持つドラコをものともせず追い詰め、角攻撃で空中に突き上げて爆破し、勝利する。

  • ウインダムやミクラスと違って『平成ウルトラセブン』や『ウルトラマンメビウス』では登場しなかったが、本作品にて平成以降の映像作品への登場を果たした。カプセル怪獣としての映像出演は『ウルトラセブン』のにせウルトラセブン戦以来41年ぶりで、映像内での初勝利でもある。また、アギラも加えたカプセル怪獣3体が勢揃いして戦うのも、映像ではこれが初である[26][注釈 1]。カプセル怪獣を3体並べたのは、造型担当の品田冬樹による提案である[27]
  • 着ぐるみは新規造形[27][22]

『ウルトラマンデッカー』に登場するアギラ

諸元
アギラ
別名ディメンションカード怪獣
身長ミクロ - 45 m[28]
体重0 - 1万2千 t[28]

特撮テレビドラマ『ウルトラマンデッカー』第6話「地底怪獣現わる!現わる!」から登場。

アギラのモンスディメンションカードをウルトラDフラッシャーでリードすることにより、出現する[28]

エネルギーを角に集中しての突進攻撃などを得意とするが、敵に一撃を加えるとデジタル粒子となって瞬時に消えてしまう[28]

  • スーツアクター:梶川賢司(第6・9話)、桑原義樹(第14話)
  • スーツは『ウルトラ銀河伝説』の時に作ったもの[29]

『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS NEO』に登場するアギラ

大怪獣バトル ULTRA MONSTERS NEO』第7話「2大怪獣が迫る!」に登場。

バードンに頭を燃やされて虐められていたところに主人公とカネゴンと遭遇し、バトルナイザーの怪獣に助けられる。ウルトラセブンとはぐれたらしく、それを聞いたカネゴンが一緒にセブンを探すと約束したため、彼のバトルナイザーの中に入る。言葉を喋れず、カネゴンに耳打ちする。

ステータスはやはりスピードが高く、さらにアタックも高めであるため、『ウルトラ銀河伝説』での活躍のような強さを見せる。必殺技は、素早い動きを生かした「連続攻撃」、持ち前の突進力を生かして突進し、角かち上げ攻撃を決める「連続角攻撃」、敵に突進した後、セブンにエメリウム光線を撃ってもらう「アギラ、戻れ!」。

その他の作品に登場するアギラ

  • 2007年に開かれたライブステージ『ウルトラヒーローバトル劇場』では、Project DMMの歌をどうしても聞きたかったためにセブンに休みをもらって地球に来たとのことでメビウスが預かってきたが、彼より先に地球に到着する。ウルトラマンゼアスに悪い怪獣と勘違いされ、メビウスにカプセル怪獣であることを説明されると「ミクラスウインダムは知っているけどアギラは知らない」と言われ、ショックを受ける。
  • ウルトラゾーン』では、第10話のアイキャッチに仕事を怠けて居眠りしている姿が描かれている[30]。第13話のミニコーナー「怪獣ことわざ」では「ミクラスっこ世にはばかる」のイラストにウインダムとともにミクラスを羨む姿が描かれている[31]ほか、第15話の同コーナーでも「喉元過ぎればアギラを忘れる」という絵が登場する[32]
  • 『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル』では、ウインダムやミクラスと共々ダークルギエルの手によってスパークドールズにされている。
  • ウルトラマンX』第14話「光る大空、繋がる大地」では、ヒカルが大地に味方の怪獣について紹介する際のイメージに、セブンや他のカプセル怪獣(ミクラス、ウインダム)と共に登場していた。映像は新規撮影。

漫画作品

  • ウルトラマン超闘士激伝』ではセブンの試合を観戦しており、文字が書かれた看板や紙を使って表現を執る。ミクラスやウインダムに比べると登場回数が最も多く、セブンのことを「親分」と慕っている。
  • 『ウルトラ忍法帖』では、第9話でミクラスやウインダムと共にセブンによって召喚され、朧党に寝返りセブンを痛めつけたマンをカプセル怪獣トリプル攻撃で叩きのめした。
  • ウルトラマンSTORY 0』では、惑星オズに生息して成体は8頭身の身体を持つ怪獣として、第59話より登場。暴走したブラックキングからリリパット族を守ろうとするが強固な皮膚に打撃が通じず、ナックル星人に着目されて捕縛される。しかし、ナックル星人らの調教や洗脳を高い精神力で耐え続け、逃亡を図る。激闘を経て卵をゴライアンに託して息絶えた後、孵化した幼体はセブンへ譲られ、彼のカプセル怪獣となる。

小説作品

その他

  • ウルトラマンタロウ』に登場するトータス親子は、アギラの出身地・アニマル星へ連れて行かれたという裏設定がある[33]
  • 特撮テレビ番組『チビラくん』第74話に登場するチビラくんの住むカイジュウ町の住人に、アギラのスーツが使用された。ピンクの体色をしている。声は栗葉子
  • バラエティ番組『めちゃ×2イケてるッ!』では、『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』の宣伝を兼ねて他の怪獣たちと共にオーディションを受ける役柄で出演。ウルトラ戦士の味方のため、ウルトラマンベリアルの「ウルトラマンを倒すためなら〜○○」という質問には参加しなかった。
  • プロバスケットボールbjリーグと円谷プロダクションのコラボ企画として開催された、ウルトラ怪獣を各チームのマスコットキャラクターとしてチームに加える「ウルトラ怪獣ドラフト2010」ではノミネート怪獣として候補に挙がったが、指名はされなかった[34]
  • 2011年1月1日にBS日テレで放送された『徹底検証! ぼくらのウルトラマン伝説 〜昭和のヒーロー「ウルトラQ」、「ウルトラマン」、「ウルトラセブン」誕生秘話〜』[35]では、『セブン』の中で好きな怪獣5位に選ばれた。
  • ウルトラ怪獣擬人化計画』にて擬人化される。
    • アニメ『怪獣娘(かいじゅうがーるず) 〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜』では、アギラの魂を宿した怪獣娘・宮下アキとして登場。同作の主人公を務める。声は飯田里穂が担当。

脚注

注釈

  1. ミクラスとウインダムは『ウルトラセブン1999最終章6部作』第6話にて共演している。

出典

  1. ウルトラセブンイズム 2002, p. 94, 怪獣+星人=創造デザインの世界.
  2. ウルトラセブンイズム 2002, p. 123, 文 秋廣泰生「MONSTER PROFILING EXTRA カプセル怪獣」
  3. ウルトラ情報局』2005年1月号、池谷仙克インタビューより。
  4. 僕たち2 2003, p. 21.
  5. 怪獣列伝 2008, pp. 163–165, 「スピーディーな動きで相手を翻弄した宇宙角竜 カプセル怪獣アギラ」
  6. 白書 1982, p. 55, 「ウルトラセブン 怪獣リスト」
  7. ベストブック 1993, p. 71
  8. 画報 上巻 2002, p. 62
  9. ウルトラ怪獣大全集 1984, p. 27, 「ウルトラセブン 全怪獣」
  10. 大辞典 2001, p. 17
  11. キャラクター大全 ウルトラセブン 2012, p. 27
  12. ウルトラセブン研究読本 2012, p. 223, 「ウルトラセブン 宇宙人・怪獣大図鑑」
  13. 円谷プロ全怪獣図鑑 2013, p. 31
  14. クロニクル 2022, p. 29, 「ウルトラセブンを援護する3体のカプセル怪獣たち」
  15. 大侵略者図鑑 2023, pp. 162–165, 「アギラ」
  16. ウルトラセブン研究読本 2012, pp. 172–173, 「エピソードガイド第32話」.
  17. 制作第46話・大木組制作日報。『ウルトラセブン撮影日誌』復刊ドットコム、2017年。308頁
  18. シリーズ大図鑑 2015, p. 88.
  19. ウルトラ怪獣大全集 1984, p. 31
  20. 講談社 編 編『円谷ヒーロー ウルトラマン全史』講談社〈講談社MOOK〉、2013年、21頁。ISBN 978-4-06-389762-3。
  21. ウルトラ銀河伝説超全集 2009, p. 33
  22. ウルトラ銀河伝説VisualFile 2010, p. 59, 「カプセル怪獣」
  23. 円谷プロ全怪獣図鑑 2013, p. 369
  24. UPM vol.08 2020, p. 24, 「怪獣、宇宙人、宇宙怪獣、ロボット」
  25. 光の巻増補改訂 2022, p. 253.
  26. 小学館『てれびくん』編集部 編『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE (劇場パンフレット)』発行:小学館、販売:松竹、2009年。
  27. ウルトラ銀河伝説超全集 2009, p. 75, 「造型チーム座談会」
  28. 宇宙人・怪獣”. ウルトラマンデッカー 公式サイト. 円谷ステーション. 2022年8月20日閲覧。
  29. フィギュア王300 2023, p. 69, 「怪獣改造奇想曲 伝説~人気怪獣たちの狂宴~」.
  30. ウルトラゾーン完全ガイド 2012, p. 59, 「ウルトラゾーンアイキャッチコレクション4」.
  31. ウルトラゾーン完全ガイド 2012, p. 122, 「怪獣ことわざ6」.
  32. ウルトラゾーン完全ガイド 2012, p. 126, 「怪獣ことわざ7」.
  33. 「ウルトラマンタロウの章 クイントータス/ミニトータス INSIDE STORY」『ウルトラの常識 ウルトラ6兄弟&タロウ篇』双葉社、115頁。ISBN 978-4-575-30460-2。
  34. ウルトラ怪獣ドラフト2010”. バスケットボールジャパンtv. ヒューマンアカデミー. 2012年7月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月18日閲覧。
  35. 「徹底検証!ぼくらのウルトラマン伝説」”. BS日テレ. 2011年1月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月18日閲覧。

出典(リンク)

参考文献

  • 『不滅のヒーローウルトラマン白書』(初版)朝日ソノラマファンタスティック・コレクション・スペシャル〉、1982年12月31日。雑誌コード:67897-80。
  • てれびくんデラックス愛蔵版シリーズ(小学館
  • 『ウルトラセブン ベストブック』竹書房、1993年11月8日。ISBN 4-88475-212-0。
  • 『ウルトラマン大辞典』監修 円谷プロダクション、中経出版、2001年12月21日。ISBN 4-8061-1556-8。
  • 竹書房/ブレインナビ 編『ウルトラマン画報 光の戦士三十五年の歩み 上巻、竹書房、2002年10月4日。ISBN 978-4-8124-0888-9。
  • 『ウルトラセブンイズム』辰巳出版〈タツミムック〉、2002年11月15日。ISBN 4-88641-779-5。
  • 『僕たちの好きなウルトラマン2 ウルトラセブンVS侵略宇宙人編』監修:円谷プロダクション、宝島社、2003年4月25日。ISBN 4-7966-3115-1。
  • ブレインナビ 編『ウルトラ怪獣列伝 ウルトラマン・ウルトラセブン編』PHP研究所PHP文庫〉、2008年8月18日。ISBN 978-4-569-67071-3。
  • 『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE Visual File』角川書店、2010年1月21日。ISBN 978-4-04-854453-5。
  • 講談社 編『キャラクター大全 ウルトラセブン』講談社、2012年7月20日。ISBN 978-4-06-217833-4。
  • ウルトラゾーンオフィシャル完全ガイド』監修 円谷プロダクション扶桑社、2012年8月11日。ISBN 978-4-594-06640-6。
  • 『別冊映画秘宝ウルトラセブン研究読本』洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2012年。ISBN 978-4-8003-0027-0。
  • 大石真司、江口水基・島崎淳・間宮尚彦『円谷プロ全怪獣図鑑』小学館、2013年3月11日。ISBN 9784096820742。
  • 『大人のウルトラマンシリーズ大図鑑』マガジンハウス〈MAGAZINE HOUSE MOOK〉、2015年10月25日。ISBN 978-4-8387-5051-1。
  • 講談社 編『ウルトラ特撮 PERFECT MOOK』 vol.08《ウルトラマンゼロ/ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル》、講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2020年10月23日。ISBN 978-4-06-520930-1。
  • 『全ウルトラマン オール怪獣 スーパー大図鑑 光の巻 増補改訂』講談社〈講談社MOOK〉、2022年8月8日。ISBN 978-4-06-528261-8。
  • 『ウルトラセブン・クロニクル』双葉社、2022年11月1日。ISBN 978-4-575-45922-7。
  • 『フィギュア王』No.300、ワールドフォトプレス、2023年2月28日、ISBN 978-4-8465-3289-5。
  • 『ウルトラセブン大侵略者図鑑』双葉社、2023年3月25日。ISBN 978-4-575-31780-0。

関連項目

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