キック・アス (映画)

ストーリー

デイヴ・リゼウスキ(アーロン・ジョンソン)は、アメリカン・コミックのスーパーヒーローに憧れるギーク少年。誰もヒーローになろうとしないことに疑問をもった彼は、自分で本物のヒーローになろうと思い立ち、ネットで買ったスーツを着てヒーロー活動を開始する。しかし、何のスーパーパワーも持っておらず、訓練もしていない彼はあっさり暴漢に刺された上、車にはねられ病院送りとなる。そのときにスーツを隠す目的で裸になったためにゲイ疑惑が浮上してしまうが、それをきっかけに学校一の美少女のケイティ(リンジー・フォンセカ)と接近する。

その後もヒーロー活動を続ける彼は、あるとき3人組に襲われていた男を救い、その模様を撮影していた見物人から名前を尋ねられた際に、自らを"キック・アス”と名乗る。動画はやがてYouTubeにアップされて話題を呼び、デイヴはキック・アス名義のMySpaceアカウントを取得した。

ある日デイヴは、ケイティが麻薬の売人に悩まされていることを知る。さっそく彼はキック・アスとしてその売人がいるアパートに乗り込むが、多勢には敵わずピンチに陥る。するとそこへ、彼と同じようにヒーローコスチュームを着た少女ヒット・ガール(クロエ・グレース・モレッツ)が現れ、瞬く間に売人たちを殺していき、さらには彼女の父のビッグ・ダディ(ニコラス・ケイジ)も登場する。ダディは、自分を陥れ、妻を自殺に追い込んだフランク・ダミーコ率いる犯罪組織を壊滅させるため、娘のミンディに戦闘技術を叩きこみ、親子でヒーローとして活動しながらダミーコの配下の売人たちを次々に殺していたのだ。ダディはデイヴに、困ったことがあれば自分たちを呼んでほしいと言い、去っていった。

後日、売人たちを全滅させたのはキック・アスであると勘違いしたダミーコは、部下に彼を殺すよう命じる。

キャスト

役名 俳優 日本語吹替
デイヴ・リズースキー / キック・アスアーロン・ジョンソン佐藤拓也
ミンディ・マクレイディ / ヒット・ガールクロエ・グレース・モレッツ沢城みゆき
クリス・ダミーコ / レッド・ミストクリストファー・ミンツ=プラッセ勝杏里
デイモン・マクレイディ / ビッグ・ダディニコラス・ケイジ内田直哉
フランク・ダミーコマーク・ストロング斎藤志郎
ケイティ・ドーマリンジー・フォンセカたなか久美
ヴィック・ジガンテザンダー・バークレー小柳基
ビッグ・ジョーマイケル・リスポリ杉野博臣
マーカス・ウィリアムズ巡査部長オマリ・ハードウィック遠藤大智
マーティクラーク・デューク岡哲也
トッドエヴァン・ピーターズ倉富亮
アンジー・ダミーコヤンシー・バトラー
ロビー・グーンジェイソン・フレミング
アリス・リゼウスキエリザベス・マクガヴァン
デイヴの父ギャレット・M・ブラウン小柳基
エリカ・チョウソフィ・ウー
コディデクスター・フレッチャー
スポーティ・グーンコーリイ・ジョンソン
トレ・フェルナンデスランダル・ベイティンコフ
クレイグ・ファーガソン
ラズールコフィー・ナーティ中西としはる
ステューステュー・ライリー広田みのる
ポスタークラウディア・シファー
ギャング・キッド(1st)ジョニー・ホプキンス石狩勇気
ギャング・キッド(2nd)オーヘン・コーネリアス里卓哉

その他、日本語吹替え:澤乃彩、東城光志、丸山ゆう、小日向みわ

スタッフ

製作

本作の脚本執筆と原作コミック『キック・アス』の刊行は同時期に行われた[2]。

ヴォーンはまずソニーと契約して製作費を捻出しようとしたが、冒頭で娘を銃で撃つ訓練のようにバイオレンス描写がちりばめられており、描写を弱めるよう要求をされたために断念した。その後、他のスタジオも興味を示すがキャラクター設定の変更を求められたため、最終的にヴォーンが自分で製作費を調達し、自主映画となった[3]。また脚本に惚れ込んだブラッド・ピットがプロデューサーとして製作に参加した[4]。

撮影はカナダ[5]やイギリス[6]で行われた。

公開

2010年3月26日にイギリスでプレミア公開され、ブラット・ピットがプロデューサーとして主要俳優らと共に試写会の壇上に立った[7]。同年4月8日にオーストラリア、16日にはアメリカ合衆国で公開した[8]。

日本では、2010年9月16日に行われた第3回したまちコメディ映画祭in台東の「映画秘宝まつり」内で限定公開され[4]、2010年12月18日に渋谷、川崎、梅田、静岡の4劇場から一般公開が開始された。

サウンドトラック

『Kick-Ass (Music from the Motion Picture)』
複数のアーティスト の サウンドトラック<meta itemprop='albumReleaseType' content='アルバム' />
リリース
ジャンル ポップ
ダンス・ポップ
ポップ・ロック
ハードロック
オルタナティブ・ロック
時間
レーベル イギリスの旗 ポリドール・レコード
『Kick-Ass (Music from the Motion Picture)』収録のシングル
  1. 「Kick Ass」
    リリース: イギリスの旗 2010年5月2日

映画のサウンドトラックアルバムが2010年3月29日にイギリスで、3月30日にアメリカのiTunesで発売された。また、Mikaが歌うタイトルソングである"Kick Ass"のシングルカットが5月2日に発売された。

なお、スコアについてはイギリス国内のダウンロード販売(iTunesとAmazon)のみとなっている。

トラックリスト
#タイトル作詞作曲・編曲歌手時間
1.「Stand Up」  プロディジー
2.「Kick Ass (Radio Edit)」  Mika vs. RedOne
3.「Can't Go Back」  プライマル・スクリーム
4.「There's a Pot Brewin'」  The Little Ones
5.「Omen」  プロディジー
6.「Make Me Wanna Die」  The Pretty Reckless
7.「Banana Splits (Kick-Ass Film Version)」  The Dickies
8.「Starry Eyed」  Ellie Goulding
9.「This Town Ain't Big Enough For The Both Of Us」  スパークス
10.「We're All In Love」  ニューヨーク・ドールズ
11.「Bongo Song」  Zongamin
12.「Per Qualche Dollaro in Più (『夕陽のガンマン』)」  エンニオ・モリコーネ
13.「Bad Reputation(『バッド・レピュテーション』)」  Joan Jett and The Blackhearts
14.「An American Trilogy」  エルヴィス・プレスリー

評価

興行収入

北米では公開週末3日間で19,828,687ドルを稼ぎ、2週目の『ヒックとドラゴン』を僅かに上回って初登場1位となった[9]。

批評

Rotten Tomatoesでは222のレビューで77%が肯定的なもので、平均点は10点満点中7.0点だった[10]。また、Metacriticでは38のレビューで平均点は100点満点中66点だった[11]。

ロジャー・イーバートは4つ星満点で1つ星を与え、本作が「道徳的にふとどきである」と批判した[12]。

受賞とノミネート

映画賞 部門 候補 結果
英国インディペンデント映画賞 作品賞 ノミネート
監督賞 マシュー・ヴォーン ノミネート
脚本賞 ジェーン・ゴールドマン、
マシュー・ヴォーン
ノミネート
ピープルズ・チョイス・アワード アクション映画賞 ノミネート
放送映画批評家協会賞 アクション映画賞 ノミネート
若手俳優賞 クロエ・グレース・モレッツ ノミネート
デトロイト映画批評家協会賞 ブレイクスルー演技賞 クロエ・グレース・モレッツ ノミネート
ヒューストン映画批評家協会賞 作品賞 ノミネート
セントルイス映画批評家協会賞 視覚効果賞 ノミネート
Moving the Medium Forward ノミネート
フェニックス映画批評家協会賞 助演女優賞 クロエ・グレース・モレッツ ノミネート
ブレイクスルー演技賞 クロエ・グレース・モレッツ 受賞
若手女優賞 クロエ・グレース・モレッツ ノミネート
スタント賞 ノミネート
リチャード・アッテンボロー映画賞 ライジングスター賞 クロエ・グレース・モレッツ
(『グレッグのダメ日記』、『モールス』に対しても)
受賞

影響

本作の主要キャラクターである、11歳の少女扮するヒットガールが物議をかもした一方で、クロエ・グレース・モレッツがブレークする要因となった。

続編

監督のマシュー・ヴォーンは、続編に関心を持っていることを明らかにする[13]一方で、「まだ何も計画していない」とも答えた[14]。クロエ・グレース・モレッツは続編について熱心で、ヒット・ガールを演じるのが好きであると述べた[15]。

続編『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』が、2013年8月より公開された。

出典

  1. “Kick-Ass (2010)” (英語). Box Office Mojo. 2011年8月19日閲覧。
  2. Philbrick, Jami (2009年8月24日). “Vaughn & Goldman talk "KICK-ASS"”. Comicbook Resources. 2010年3月29日閲覧。
  3. Borys Kit (2008年8月15日). “Matthew Vaughn ready to 'Kick-Ass'”. The Hollywood Reporter. オリジナルの2008年8月15日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20080815215438/www.hollywoodreporter.com/hr/content_display/film/news/e3ide19bac7b91209a2e58975952de2e797. "Vaughn, however, is such a believer in the project that he raised the money for the $30 million indie project himself."
  4. “ブラピがプロデューサー!全米ナンバーワンのコメディー映画『キック・アス』が1年早く先行上映決定!”. シネマトゥデイ. 2010年8月4日閲覧。
  5. “Filming locations for Kick-Ass (2010)” (英語). Internet Movie Database. 2010年8月3日閲覧。
  6. “Kick-Ass (2010) Filming Locations”. UK Onscreen. 2010年4月13日閲覧。
  7. Brad Pitt in London for Kick-Ass movie premiere - デイリー・テレグラフ(2010年3月26日)
  8. Kick-Ass (2010) - International Box Office Results - Box Office Mojo(2017年7月13日閲覧)
  9. “Weekend Box Office Results for April 16-18, 2010 - Box Office Mojo” (英語). Box Office Mojo. 2010年8月4日閲覧。
  10. “Kick-Ass Reviews”. Rotten Tomatoes. Flixster. 2010年6月24日閲覧。 “Consensus: Not for the faint of heart, Kick-Ass takes the comic adaptation genre to new levels of visual style, bloody violence, and gleeful profanity.”
  11. “Kick-Ass reviews at Metacritic.com:”. Metacritic. CBS Interactive. 2010年4月18日閲覧。
  12. イーバート, ロジャー (2010年4月14日). “Kick-Ass”. Chicago Sun-Times. 2010年4月17日閲覧。1/4stars“the Your Movie Sucks™ files”. Roger Ebert's Journal. 2010年4月17日閲覧。
  13. Jonathan Ross interviews Matthew Vaughn. 2010年8月4日閲覧。(Video)
  14. “"Kick-Ass Sequel Delayed"”. Sky movies (2010年4月6日). 2010年4月6日閲覧。
  15. Larry Carroll (2010年1月20日). “'Kick-Ass' Star Chloe Moretz Is One Of 10 To Watch In 2010”. 2010年8月4日閲覧。 “Moretz: I would love to. I can't say anything about [the ending], but I would love to be Hit-Girl twice, three times, four times in my life.”

関連項目

外部リンク

This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.