コンビーノ・デュオ
コンビーノ・デュオ(Combino Duo)は、シーメンスが開発した路面電車車両(超低床電車)のコンビーノのうち、非電化区間への乗り入れを可能とする機器を搭載した車両の名称。2021年現在はノルトハウゼン市電とハルツ狭軌鉄道の直通運転に用いられている[5][6][7]。後述するように非電化区間ではディーゼルエンジンによる発電で駆動しており、電気・ディーゼル両用車両でもある。
| コンビーノ・デュオ ノルトハウゼン市電200形電車 | |
|---|---|
![]() 非電化区間を走行するコンビーノ・デュオ(2005年撮影) | |
| 基本情報 | |
| 製造年 | 2004年 |
| 製造数 | 3両(201 - 203、187 201 - 187 203) |
| 運用開始 | 2004年 |
| 投入先 |
ノルトハウゼン市電 ハルツ狭軌鉄道 |
| 主要諸元 | |
| 軸配置 | Bo Bo |
| 軌間 | 1,000 mm |
| 電気方式 |
直流750 V (架空電車線方式) |
| 最高速度 | 70 km/h |
| 車両定員 | 95人(着席27人) |
| 車両重量 | 27.5 t |
| 全長 | 20,048 mm |
| 全幅 | 2,300 mm |
| 全高 | 3,510 mm(集電装置下降時) |
| 床面高さ | 300 mm |
| 車輪径 | 600 mm |
| 機関出力 | 190 kw(4000 min-1 / 560 Nm) |
| 主電動機出力 | 100 kw |
| 出力 | 400 kw |
| 備考 | 主要数値は[1][2][3][4][5][6][7]に基づく。 |
概要
ドイツの都市・ノルトハウゼン市内には、1900年に開通した路面電車(ノルトハウゼン市電)が存在する。この路面電車路線はドイツ鉄道のノルトハウゼン駅駅前の電停でハルツ狭軌鉄道と接続しており、1981年からは共用プラットホームの使用を開始した。これを更に発展させる形で市電からハルツ狭軌鉄道への直通計画が立ち上がり、2004年5月1日からイルフェルト方面への直通運転を実施している[2][3][4]。
この直通運転に際しては、全線が電化されているノルトハウゼン市電に対してハルツ狭軌鉄道は全線非電化であり、双方の線形条件に対応した車両が必要となった。そこで、2000年に既存の旧型電車を改造した試作車が作られ、その試運転の実績を基に直通運転に対応した車両が開発された。これが「コンビーノ・デュオ」である[2][3][4]。
基本的な構造は、ノルトハウゼン市電に継続して導入が実施されたシーメンス製の超低床電車・コンビーノと同型であり、編成も同様に3車体連接車である。一方、非電化区間への直通に備えて中間車体の車内にはBMW製の8気筒ディーゼルエンジンが搭載されており、ハルツ狭軌鉄道の区間ではこのディーゼルエンジンで発電機を稼働させ、そこから生じた電力で主電動機を動かす機構が用いられる。また、運転台は前後車体に設置されているほか、乗降扉も車体の両側に存在する。これらに伴い、車両定員は市電区間用のコンビーノと比べ減少している[注釈 1][6][7][4]。
2004年に3両が製造され、試運転を経て直通運転開始前の同年4月から営業運転を開始した。当初はノルトハウゼン市電の1号線で運用され、翌5月からはハルツ狭軌鉄道への直通運転へ用いられている。車両番号についてはノルトハウゼン市電(201 - 203)とハルツ狭軌鉄道(187 201 - 187 203)双方のものを有する[2][3][4]。
脚注
注釈
- 市電用のコンビーノの定員は108人(片運転台)および102人(両運転台)である一方、コンビーノ・デュオの定員は95人である。
出典
- 鹿島雅美 2008, p. 156.
- 鹿島雅美 2008, p. 157.
- Andrzej Harassek 2004, p. 54.
- Andrzej Harassek 2004, p. 55.
- “Technische Details des Combino Duo”. Verkehrsbetriebe Nordhausen GmbH. 2021年1月30日閲覧。
- “Zahlen, Daten, Fakten und technische Details Combino Duo”. Harzer Schmalspurbahnen GmbH. 2021年1月30日閲覧。
- Siemens. Stadt- und Straßenbahnen Referenzliste (PDF) (Report). p. 12. 2014年7月29日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2023年3月27日閲覧。
参考資料
- 鹿島雅美「ドイツの路面電車全都市を巡る 25」『鉄道ファン』第48巻第2号、交友社、2008年2月1日、152-157頁。
- Andrzej Harassek (2004-6). “Dwusystemowy tramwaj w Nordhausen” (PDF). TTS Technika Transportu Szynowego (Instytut Naukowo-Wydawniczy „SPATIUM” sp. z o.o): 54-55 2021年1月30日閲覧。.







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