アラジン (1992年の映画)

アラジン』(原題:Aladdin)は、1992年ディズニーが製作したアニメーション映画。続編としてOVA作品2本、テレビアニメシリーズ『アラジンの大冒険』、リメイクとして実写映画版が製作された。

アンドラ公現祭の「東方三博士の騎馬行列(2013年)」

アラジン
Aladdin
監督 ジョン・マスカー
ロン・クレメンツ
脚本 ジョン・マスカー
ロン・クレメンツ
テッド・エリオット
テリー・ロッシオ
製作

ジョン・マスカー
ロン・クレメンツ
エイミー・ペル[1]

ドナルド・W・エルンスト
出演者 スコット・ウェインガー
ロビン・ウィリアムズ
音楽 アラン・メンケン
主題歌ホール・ニュー・ワールド
編集 マーク・A・ヘスター
H・リー・ピーターソン
製作会社 ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
ウォルト・ディズニー・フィーチャー・アニメーション
配給 ブエナ・ビスタ・ピクチャーズ
公開 アメリカ合衆国の旗 1992年11月25日
日本の旗 1993年8月7日
上映時間 90分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $28,000,000[2]
興行収入 世界の旗 $504,050,219[2]
アメリカ合衆国の旗$217,350,219
日本の旗 41億円[3]
配給収入 日本の旗 25億円[4]
前作 美女と野獣
次作 アラジン ジャファーの逆襲(アラジンシリーズ)
ライオン・キング(ディズニー・クラシックス全般)

概要

千夜一夜物語』の『アラジンと魔法のランプ』を原案としている。また、魔法の絨毯で世界中を旅するシーンで流れる曲『ホール・ニュー・ワールド』(A Whole New World)はアカデミー歌曲賞を受賞した。

アメリカでは1993年の年間ビデオ販売数で2400万本を出荷して年間1位の売上となり[5]日本ではセルビデオで220万本を出荷[6]して歴代1位の売り上げとなった[7]ディズニー・ルネサンスと呼ばれる時期に作られた、ディズニーの成功作のひとつである。

ストーリー

オープニングで行商人が、この映画の視聴者に物語を語り掛けるところから映画が始まる。

夜の砂漠でジャファーと名乗る男は手下の泥棒がある物を持ってくるのを待っていた。そして、それを利用してランプのある魔法の洞窟を呼び出した。洞窟が言うには「入れるのはダイヤの原石(内側に清らかな心を持つ者)のみ」だが、「ダイヤの原石」でなかった泥棒は閉じ込められてしまった。前述の話を聞いたジャファーは「ダイヤの原石」を探そうと企んだ。

砂漠の王国アグラバーに暮らす、両親を失い貧しくも清らかな心を持った青年アラジンはいつか宮殿で豪華な暮らしをすることを夢見ていた。一方、婚約に嫌気がさして王宮を抜け出そうとしたジャスミン王女は一番の親友・ラジャーの制止を無視してまで家出を決意する。そんなある日、市場でジャスミンは泥棒の濡れ衣を着せられたところをアラジンに助けられたことで心を通わせる。だが、アラジンは王女をさらおうとした盗賊と間違えられて捕まり、牢屋に入れられてしまう。それは王国の支配を企む国務大臣のジャファーが、入る者を厳しく選ぶ魔法の洞窟から「ダイヤの原石」として選ばれたアラジンに、洞窟の奥にある不思議な魔法のランプを取って来させるための策略だった。

ジャファーはみすぼらしい老人の姿に扮装して牢屋に現れると、ランプを取って来ることを約束させるのと引き換えに、アラジンを脱獄させる。魔法の洞窟の中で出会った魔法の絨毯の協力でランプを手に入れたものの、アブーがうっかり「ランプ以外の物を触れてはいけない」という掟を破ってしまったため、洞窟は暴走し、さらにジャファーに裏切られたアラジンは洞窟の中に閉じ込められてしまう。だが、相棒の猿アブーのおかげでランプがジャファーの手に渡ることは阻止できた。さらにアラジンはひょんなことから自らランプを擦ったところ、ランプの魔人ジーニーの主人となる。ジーニーの力でなんとか脱出し、「どんな願いも3つだけ叶えてあげよう」とジーニーに言われたアラジンは、自由を求めるジーニーに対し「最後の願いで君を自由にする」と約束しつつ、1つ目の願いとして、王子としか結婚が許されていないジャスミンとの恋を叶えるためアリ・アバブア王子に変身することを願い、王宮へと向かう。頑固なジャスミンは、アリ王子も今までの求婚者達と同じだと思い、まったく相手にしなかったのだが、「一緒に広い世界を見に行こう」という誘いに乗って魔法の絨毯で世界中を旅するうちに惹かれていく。途中で口を滑らせた不注意からアラジンの正体がバレそうになるものの、アラジンがとっさに「自分もお城の生活が嫌で、時々平民に変装して抜け出している」と誤魔化したことでジャスミンは共感を抱き、両想いとなる。

その頃、ランプを手に入れ損なったジャファーは自らの魔力でサルタンを操り、ジャスミンと結婚して王位に就こうとしていた。そこへアリ王子として現れたアラジンがジャスミンやサルタンに瞬く間に気に入られていくのを邪魔に思ったジャファーは、アリ王子を暗殺しようと目論んで、部下を使いアラジンを捕まえる。捕まったアラジンは顔に白い手拭いを巻かれて口を塞がれて声を出せなくされ、手足を重り付きの鎖で縛りあげられ、海の底に沈められてしまう。重りの重さで海底に沈むアラジンは呼吸ができなくなり気を失うが、偶然にもランプが手に触れたことで入浴中のジーニーが現れる。ジーニーは気絶しかけるアラジンに2つ目の願いごとをするように言うと、アラジンは無事命を救われた。それと同時にアラジンとジーニーは固い友情で結ばれた。アリ王子の暗殺に失敗した上に暗躍がバレたジャファーは失脚し、その犯行を暴いたアリ王子はジャスミンの結婚相手として大々的に告知される。順風満帆な未来が待つかに見えるアラジンだったが、ジーニーの魔法が解けて王子でないことがばれたらジャスミンに嫌われてしまうと不安を感じ、ジーニーに「君を自由にはできない」と言い出す。それを聞いたジーニーは怒ってランプの中に引き籠ってしまう。ジーニーに「本当のことを告げろ」と教えられたアラジンは遠慮なく本当のことをジャスミンに告げるため彼女の元へ向かうが、その隙を突かれてジャファーの手下のイアーゴにランプを奪われてしまう。イアーゴからランプを渡されてジーニーの新たな主人となったジャファーが、1つ目の願いでアグラバーの支配者になり、ジャスミンが相手が支配者であろうがどうしても逆らうことから2つ目の願いで自分を世界一の魔法使いにする。さらにジャファーは魔法でジャスミン達をいいようにする上にアラジンを元の姿に戻して冬山へ追放してしまう。

アラジンはジーニーを自由にしなかったことを後悔し、絨毯の助けを借りてアグラバーに戻る。そして、アグラバーの危機を救うべくジャファーに戦いを挑むが、手強い魔法を操り、遂には大蛇に変身したジャファーに巻き付かれて絞め殺されそうになる。ジャファーの手強い魔法に圧倒されて追い詰められるアラジンはジーニーを見つめて策を閃き、「世界一の魔法使いとして我は世界で一番強い」と主張するジャファーに対して「ジーニーこそが本当に世界で一番強い」と煽り返す。それを聞いて今の自分は実質的には世界で二番目であるという事に気づいたジャファーは、最後の願いで真の世界最強の存在=ジーニーになることを願う。赤いジーニーとなって最強の力を得たジャファーだったが、それはジーニーから教えられていたランプの魔人の制約である「脅威の力を持つ代わりに自由がない」ことを逆手にとったアラジンの作戦であった。アラジンの罠に嵌った結果、ジャファーはイアーゴを巻き添えにして専用のランプの中に閉じ込められ、ジーニーに砂漠の彼方へ投げ飛ばされ追放された。

ジャファーとの戦いを終えてアグラバーの平和を取り戻した後、アラジンはジャスミンに嘘をついたことを謝罪して反省し、最後の願いでジーニーをランプから解放させて自由の身にする。アラジンのアグラバーを救った勇気に感動したサルタンはジャスミンとの婚約を認め、自由になったジーニーはアラジンと別れて旅立ち、最後に幸せにアラジンとジャスミンは結ばれた。話のラストでジーニーが視聴者に「どうだった?」と質問して映画は幕を閉じる。

登場人物

主要人物

アラジン(Aladdin)
本作の主人公。天涯孤独の身で、アグラバーの街で相棒の猿のアブーと泥棒をして糊口をしのいでいる貧しい青年。赤いトルコ帽に黒髪がトレードマークである。特別腕っぷしが強いわけではないが、身軽なフットワークと、頭の回転が速く、機転を利かせる事が得意で、ジーニーの願いを行使する事なく魔法の洞窟から脱出できる様に仕向けたり、ジャファーをわざと挑発する事で自滅させる方向に運ぶなど、言葉を駆使した駆け引きにも秀でている。一人称は「俺」あるいは「僕」。
貧相な生活と身なりをしていることから、主に上層階級の人間などからドブネズミ(street rat)と罵倒されている。これまでの境遇から王宮での豪奢な生活に憧れており、彼のすみかは宮殿が真正面に見える所にある。盗んだパンを子どもたちに分け与えたり、ジャスミンの花婿候補である王子に鞭で打たれそうになった子どもを身を挺して庇う心優しい性格の持ち主。ジャスミンに出会って彼女が王女であることを知り、ランプの魔人・ジーニーと出会って王子にしてもらうが、ジャファーに命とランプを狙われる。その際ジーニーに2度までも命を救われ、彼から最後の願いで自分を自由にして欲しいと頼まれるも、ジャスミンの前で正体が知られそうになる不安からそれを拒絶して仲違いをしてしまった隙にイアーゴにランプを奪われ、それを受け取ったジャファーに冬山へ追放されてしまう。その後、助けに向かった絨毯によって無事に帰還し、持ち前の機転によってジャファーをランプに閉じ込めた。事件後はジャスミンに自分が嘘をついたことを謝罪し、最後の願いでジーニーを自由にする。その誠実な姿を見たサルタンから認められ、ジャスミンと結ばれる。
アリ・アバブワ
ジーニーの1度目の願いで王子に変身したアラジン。ジャファーは終始名前を「アブブー」と呼び間違えていた(小説版では最後のみ「アバブワ」と発音)。
ジャファーとその部下たちに捕まり、口を手拭いで塞がれ手足を縛り付けられ崖から海に落とされた時は2度目の願いで生還した。しかし、ジャファーの魔法によって元の姿に戻されてしまった。
ジャスミン王女(princess Jasmine)
本作のヒロイン。アグラバーの王女でサルタンの一人娘。母を幼くして亡くし、父・サルタンと二人暮らし。ディズニープリンセスの一人。一人称は「私」。
長い黒髪に美しい瞳の美女。利発でチャレンジ精神も旺盛な性格。虎のラジャーや小鳥など、動物を愛する優しい性格だが、いざというときには衛兵やジャファーに対しても立ち向かうなど勇敢で気が強い面もある。礼儀や規則に縛られた王宮での生活や、法律上王子との結婚しか認められていない為に求婚してくる他の王子達から王女としての価値しか見出されていないことを厭っており、父王のサルタンに結婚を急かされることにもウンザリしている。
自由を求めて王宮を抜け出し、市場で盗みの疑いを掛けられて危機に陥っていたところをアラジンに助けられ、初めて自分らしさを認めてくれるアラジンに惹かれる。
ジャファーにアグラバーを支配された時は彼のいいようにされ、アラジンを助けるために色仕掛けでジャファーを油断させようとしたが、逆に見え透いた演技に激怒したジャファーによって砂時計に閉じ込められたが、砂に埋もれる寸前でアラジンに解放された。事件後はアラジンと和解し結ばれる。
モデルは『千夜一夜物語』の第998夜 - 第1001夜に描かれるアーモンド姫とジャスミン王子である。

仲間

ジーニー(Genie)
魔法のランプに宿る、青いジン。一人称は「オレ」。
ランプを擦って自分を起こした人間を主人として、「人を殺すこと」「他人の気持ちを変えること」「死人を蘇生させること」「叶えられる願いの数を増やすこと」以外ならどんな願いでも3つまで実現させる。長年ランプに閉じ込められており、ランプを擦った者の命令には逆らえない。金の腕輪は自由を制御するためにつけている。それ故にいつか自由になって世界一周旅行を夢見ている。前の主人はアラジンより大きかったらしい。本人も彼女を探していたが、見つけたことがなかった。
1万年間ずっとランプにいたとは思えないほど明るく陽気で、ジョークやショーが大好きな変身の名人。アラジンのことを「アル」と呼んでいる。ジャファーによる生き埋めからアラジンを救って以来、アラジンとの間に友情が芽生え、時に親友としてアラジンに発破を掛けたり、ジャスミンを騙し続けることに警告を与えるようになる。しかし、ジャスミンに真実を言うことを拒むアラジンと口論し、その隙にイアーゴにランプごと奪われ、ジャファーの言いなりになってしまう(本人は最終決戦時には真っ先にアラジンを応援し、ジャファーからそれを一喝されると渋々彼の事を応援するほど毛嫌いしている)。しかし、ジャファーに追い詰められるアラジンにアドバイスをし、ジャファーをジーニーに変え、彼を専用のランプに閉じ込めて追放した。事件後はアラジンの最後の願いで自由になり、アラジンとの別れを惜しみながら、長年の夢だった世界旅行に旅立った(小説版では自由を得ると同時に普通の人間になり、魔法の絨毯に乗って旅立った)。
ジーニーとは英語で「精霊」を意味し、イスラム圏においてイスラム教以前の太古神を指す一般名詞である。
魔法の絨毯(Magic Carpet)
アラジンとアブーが魔法の洞窟で踏んで以降ついて来た、空飛ぶ魔法の絨毯。ジーニーとは千年以来の古い付き合い。
自意識を持ち、言葉は話せず表情もないが、ボディ・ランゲージによる感情表現は豊かで知的で紳士的な部分もある。絨毯の端にある4つの房飾りが手足の代わりとなっている。
ジャファーの魔法で糸がほつれてしまうが、ジャファーをランプに幽閉後に元に戻った。
小説版ではジーニーから「敷き物君」のあだ名で呼ばれており、エピローグでは世界旅行に向かうジーニーに同行した。
アブー(Abu)
アラジンの相棒の。言葉は話せないが、鳴き声やジェスチャーでコミュニケーションを取る。なお、日本語吹き替え版では、オリジナル版声優のフランク・ウェルカーが来日して日本語の音声を付け足している。
盗みの天才でアラジンと協力して食べ物を盗んでいたがそれ故に物欲が強く、宝石に目がないため、魔法の洞窟ではアラジン達の制止を振り切って赤い宝石に手を出したことから洞窟の崩壊を呼んでアラジン共々ピンチに陥ってしまう。一方でジャファーに騙されてランプを奪われた時はジャファーの目を盗んで逆に奪い返した。ジーニーの魔法で巨大なに変身するが、ジャファーの魔法で元に戻ってしまった。
ジャファーとの戦いでは魔法でおもちゃのサルに変えられるが、ジャファーをランプに幽閉後に元に戻った。
「アブー」はアラビア語で「~の父」を意味する أَبُو(ʾabū, アブー)を想起させるネーミングだが、アラビア語版ではアンダルスマグリブ地方で使われてきた男性名と同じ عَبُّو(ʿabbū, アッブー)[8][9]という名前になっている。

ジャファー(Jafar)
本作のディズニー・ヴィランズ。アグラバーの国務大臣であり、蛇の如く厭味たらしく狡猾な性格を持つ邪悪な魔法使い。一人称は「ワシ」だがたまに「俺」ということがある。
長身痩躯で、黒や暗い赤を基調としたローブをいつも着用している。赤い羽根飾りのついた黒地に黄色い波型の線が入った帽子を被っており、その下は禿頭である。コブラを扮した杖で催眠術を使う。その高い知能と魔力でサルタンを操っていた。
表向きはサルタンの忠臣として行動し、彼からも絶大な信頼を置かれているが、内心では脳天気なサルタンに頭を下げることを苦々しく思っており、大臣就任時から王位を狙っている。魔法のランプに目をつけ、その力でアグラバーの支配とアラジンの暗殺を目論む。
1度は部下であるラズールたちにアラジンの暗殺を命じるが、ジーニーの2度目の願いで生還したアラジンにこれまでの悪事を暴かれ、サルタン直属の衛兵たちに反逆罪として連行されそうになり、逃亡。その後、イアーゴを使わせランプを盗み、ジーニーを脅しつつ従わせて1度目の願いでアグラバーの支配者となり、2度目の願いで世界で最も力のある魔法使いと化し、無敵となる。アラジンを冬山へ追放するも、絨毯の手助けで戻ってきたアラジンと対決する際に「臆病なヘビ」呼ばわりされ、大蛇に変身する。長い胴をアラジンの体に巻きつけ絞め殺そうとするも、アラジンの口車に乗せられ、ジーニーに自分自身を真の世界最強の存在=ジーニーにする願いをかなえてもらい最強のジーニーと化す。それが裏目に出てイアーゴを道連れに専用の黒いランプに閉じ込められ、ジーニーによってアグラバーから砂漠まで投げ飛ばされてしまった。
モデルはアッバース朝の宰相ヤフヤー・イブン=ハーリドの次男ジャアファル・イブン=ヤフヤーである。実際のジャアファルは気さくな性格で、庶民に人気が高かったにもかかわらず、突然の粛清にあい一族もろとも首を刎ねられた悲劇の貴公子であったとされ、極悪人として描かれたジャファーとは大きく異なる。
イアーゴ(Iago)
ジャファーのペット兼参謀役である、赤い羽毛と紫の尾羽を生やした極彩色のオウム。一見ごく普通のオウムだが、実際は流暢に人間の言葉を話すことができる。声真似が得意であり、それで相手を騙したり、自画自賛したりする。一人称は「オレ」。
怒りやすく口の悪い毒舌家だが、憎めない性格。悪知恵も働くようで、魔法のランプを入手することに失敗した後、ジャファーがジャスミンの夫となる形で王位に就いて彼女とサルタンを追い出すことを提案している。ジャファーには信頼されているが、うるさがられたり、都合が悪くなると八つ当たりされることも多い。サルタンに食べさせられるカビの生えたクラッカーが大嫌い(サルタン本人は知らない様子)で、復讐として食べさせたこともある。最後はジーニーと化したジャファーがランプに閉じ込められる際に逃亡を図るも、ジャファーに捕まれて共々ランプに閉じ込められた。続編ではジャファーに愛想を尽かしランプから脱出、アラジン達の仲間を経て、完結編ではアラジンの父カシームの生き方に触れ、カシームの仲間になる。
衛兵(The Royal Guards)
衛兵隊長のラズール(Razoul、小説版での表記はラザウル)率いる衛兵部隊で、泥棒稼業のアラジンと日々敵対している。全員悪人のような人相。
表向きではアグラバーに仕えるが、その実態はジャファー個人の部下であり、彼の命令でアラジンを冤罪で捕らえたり、海底に沈めて殺そうとした。内心ではアラジンの肩を持つサルタンやジャスミンの事もよく思っていない。以後の続編やテレビシリーズではジャファーが追放された為、サルタンの部下として登場するものの、未だにアラジンを毛嫌いしている様子で、隙あらば殺そうと目論んでいる。

その他

サルタン(Sultan)
アグラバー国王で、ジャスミンの父親。ジャスミンは「お父様」、従者及びアラジンは「陛下」と呼ぶ。
非常に小柄で太った体型の、白髪と髭に顔を覆われた老人。ジャスミンの母である妻を亡くし、ジャスミンの将来を案じて結婚を急かしている。動物や玩具が好きで、人をすぐ信じる好々爺。たびたびジャファーの催眠術で操られては、言いなりになっている。毎回イアーゴが嫌がっているのを知らずカビの生えたクラッカーを与えているが、ジャファーにアグラバーを支配された時は仕返しに同じ物を食べさせられた。事件後はアラジンとジャスミンの結婚を認めた。
サルタンとはアラビア語で「権威ある者」を意味する語で、一般には「王」あるいは「皇帝」と訳される。
モデルはアッバース朝5代目カリフにして、アッバース朝最盛期を築いた貴公子ハルン=アル=ラッシード
ラジャー(Rajah)
ジャスミンのペットの巨大な
ジャスミンが幼い頃から大の仲良しで、彼女以外の人間には懐かず牙を剥くためジャスミンに求婚する王子たちを追い出すのに一役買っている。ジャスミンの家出を止めようとしたものの、聞き入れられなかったため協力したこともある。ジャファーの魔法で子猫の姿に変えられるが、事件後に元に戻った。
魔法の洞窟(Tiger Head、小説版での表記はタイガー神)
虎の顔をした喋る洞窟。ダイヤの原石(のように飾り気が無く清らかな心の持ち主)以外の人間は一歩たりとも洞窟に足を踏み入れることを許さず、洞窟に入ることを許した者であってもランプ以外の宝物に触れた場合、容赦なく閉じ込めてしまう。本作に登場するキャラクターの中で唯一CGで描かれている。
ガジーム
冒頭でジャファーから魔法の洞窟を出現させるために必要な黄金のスカラベを盗んでくるように雇われた泥棒。ヒゲ面で小太りの男。ドジでヘマが多く、ジャファーやイアーゴからはぞんざいに扱われる。スカラベを盗む際に所有者たち2~3人を殺害している。ダイヤの原石ではなかったために、魔法の洞窟に閉じ込められる形で圧死した。
アクメッド王子
アグラバーの隣の国に住む成金趣味な王子でジャスミンの花婿候補。金以外に興味を持たず貧乏人をすべて下等とみなしている。自分が乗った馬の前に飛び出してきた子どもを鞭で打とうとし、それを庇ったアラジンに「金持ちならもっと人に親切にしてみろ」と抗議されても歯牙にもかけず彼を突き飛ばし、「役立たずのドブネズミ」「ドブを這いずり回って死ね」「悲しむのはたかっているノミだけだ」等と悪態を付く。翌日、ラジャーにズボンを噛みちぎられてパンツを露出するという屈辱を味わい、文句を言いながら怒って帰ってしまう。
サルタン直属の衛兵
ラズール率いる衛兵部隊とは別の部隊である、サルタン個人の部下。ジャファー個人の部下であるラズールたちとは対照的に人相がよく、サルタンやジャスミン、アグラバーに純粋に仕えている。アラジンから真相を聞いたサルタンの命令でジャファーを反逆罪で連行しようとするが、逃げられてしまった。
姉弟
パンを盗んで追っ手を振り切ったアラジンとアブーが出会った幼い姉弟。お腹をすかせ、路地裏で食料を探していたところ、アラジンとアブーからパンを分け与えられ、二人に感謝する。その後、弟が宮殿へ向かう途中のアクメッド王子と彼が乗る馬の前に飛び出してしまい、後を追いかけてきた姉ともども鞭で打たれそうになったところをアラジンに救われた。
行商人(Peddler)
本作の冒頭で登場する行商人。胡散臭い商品ばかりを扱っているように見えたが、何らかの経緯によって、ジーニーの魔法のランプを手に入れている(時系列上は本編の後であることが彼の語りから分かる)。
ストーリーの狂言回し的な存在であり、彼の店を訪れたお客(映画の観客)を『アラジン』のストーリーに引き込んでいく。
完結編では終盤に登場し、魔法の絨毯に乗るアラジンとジャスミンたちに手を振っていた。また、彼の歌うアラビアンナイトで完結編は幕を閉じる。
『キングダム ハーツII』では欲深い商人として登場し、ジャファーが封印されたランプを高値で売ろうとするもピートに奪われ、それをアラジン側についたイアーゴに取り上げられた。その後、ランプを見つけ出し、ジャファーを解放し、事件の発端を生んでしまう。
製作当時、この行商人はジーニーだと設定されており、映画の最後で正体が明かされる予定があったが、最終的にそのシーンがカットされることになったという[10]

声の出演

役名 原語版声優 日本語吹き替え
アラジン スコット・ウェインガー羽賀研二(1993年版)
三木眞一郎(2008年版)
歌:ブラッド・ケイン 歌:石井一孝[注 1]
ジャスミン リンダ・ラーキン麻生かほ里[注 2]
歌:リア・サロンガ
サルタンダグラス・シールあずさ欣平
アブーフランク・ウェルカー原語版流用
ラジャー
魔法の洞窟飯塚昭三
イアーゴギルバート・ゴットフリード神谷明[注 3]
ジーニーロビン・ウィリアムズ山寺宏一
ジャファージョナサン・フリーマン宝田明
大木民夫(老人の変装時)
アクメッド王子コーリー・バートン安原義人
衛兵隊長ラズールジム・カミングス屋良有作
ファルーク辻親八
行商人 ロビン・ウィリアムズ松尾貴史
歌:ブルース・アドラー 歌:三浦慎也
ガジームチャーリー・アドラー山下啓介
ナッツ屋林一夫
メロン屋安西正弘
ハモール
ヤマール林一夫
ファザール八代駿
宝石屋コーリー・バートン
その他ジャック・エンジェル
フィリップ・クラーク
ジェニファー・ダーリング
デビ・デリベリー
ブルース・グッホ
ジェリー・ハウカー
ベラ・ロックウッド
シェリー・リン
ミッキー・マッゴワン
パトリック・ピニー
フィリップ・プロクター
牧野和子
沢りつお
沖恂一郎
市村浩佑
井上彩

2008年以降に発売の映像ソフト及びオンデマンド配信では、2007年羽賀研二が詐欺の容疑で逮捕されたことに伴い、アラジンの台詞パートは三木眞一郎に差し替えられている。

スタッフ

日本語版

主題歌

ピーボ・ブライソンレジーナ・ベルのデュエット曲『ホール・ニュー・ワールド』。同曲は全米No.1ヒットを記録し、アカデミー賞最優秀主題歌賞やグラミー賞ソング・オブ・ザ・イヤーなどを受賞した。

挿入歌

  • アラビアン・ナイト(Arabian Nights)歌:三浦慎也
  • 一足お先にOne Jump Ahead)歌:石井一孝、屋良有作
  • フレンド・ライク・ミーFriend Like Me)歌:山寺宏一
  • アリ王子のお通りPrince Ali)歌:山寺宏一
  • ホール・ニュー・ワールドA Whole New World)歌:石井一孝、麻生かほ里
  • アバヨ、王子様(Prince Ali (Reprise))歌:宝田明

続編

テレビ放送

回数 放送局 放送枠 放送形態 放送日 放送時間 放送分数 吹替版 視聴率 備考
1フジテレビプレミアムステージ2005年4月9日1993年版
2TBS水曜プレミア本編ノーカット2013年5月1日2008年版8.3%
3日本テレビ金曜ロードSHOW!2019年6月14日21:00-22:54114分15.1%実写版の公開記念。

舞台

ブロードウェイ

2014年3月、ブロードウェイで『Aladdin』のタイトルでミュージカル化された。第68回トニー賞では作品賞を含む5部門にノミネートされ、ジーニー役のジェームズ・モンロー・アイグルハートは最優秀助演男優賞を獲得した。

概要

日本では劇団四季が上演権を取得し、高橋知伽江の訳詞によって[13]2015年5月24日から「大同生命ミュージカルシアター電通四季劇場[海]」で上演されている。本作の英語以外の言語での上演およびアメリカ以外での上演は日本が初めてだった。

キャストはすべて公開オーディションで決定し、公開オーディションは劇団外からの参加も可能だった。2014年11月17日の公開オーディションでは、外部応募者として芋洗坂係長大至伸行がジーニー役に応募していた。同年11月25日、キャスト候補が発表された。

2015年3月15日にチケットの一般販売が開始されたが、正午の時点でチケット総販売枚数が20万9000枚を突破し、劇団四季の史上販売枚数の最高記録を更新した。

主なキャスト

実写

コンピュータゲーム

  • 『アラジン』
    • 1993年11月12日メガドライブの専用ソフトとしてセガから発売された。
    • 同じ映画を題材にしたアクションゲームが2週間後にスーパーファミコンでも発売されたが、それぞれまったく別のゲームである。そのためステージ構成からシステム面まで違いがあり、アラジンやアブー(ボーナス面のみ)が剣を装備していたり、キャラクターがより滑らかな動きをしていたりするなど違いがある。メガドライブ版『アラジン』の売上本数は世界合計で600万本を記録している。
  • 『アラジン』
    • 1993年11月26日スーパーファミコンの専用ソフトとしてカプコンから発売された。
    • メガドライブ版とは別のゲームである。主人公のアラジンは「踏み付け」と「リンゴを投げつける」の2つの攻撃方法を駆使し、全6ステージのクリアを目指す。難易度は抑え気味であり、アクションゲーム初心者に適している。映画の世界観を損なうことなく仕上がったグラフィックと、ディズニー映画らしいアニメーションを可能な限り再現したキャラクターの動きに定評がある[14]。後にゲームボーイアドバンスに移植された。
  • 『アラジン』
    • 1994年3月25日ゲームギアの専用ソフトとしてセガから発売された。
    • 横スクロールのアクションゲームになっており、メガドライブ版とは別の内容である。メガドライブ版と異なり、文字説明だけでなく会話シーンが用意され、ゲーム構成も映画に近いものになっている。
  • 『アラジン』
    • 2003年8月1日ゲームボーイアドバンスの専用ソフトとしてカプコンから発売された。
    • スーパーファミコン版の移植ソフトである。ステージなどが追加され、音楽が一部差し替えられている。

脚注

  1. エイミー・ペル (@amypellre) - Instagram
  2. Aladdin (1992) (英語). Box Office Mojo. 2022年10月13日閲覧。
  3. https://www.watch.impress.co.jp/movie/bn/archive/20010119.htm
  4. 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)524頁
  5. 「ブエナ・ビスタ発売のビデオ 『キツネと犬』快調」『日経産業新聞』1994年4月6日付、7面。
  6. 日経BP社技術研究部 『進化するアニメ・ビジネス―世界に羽ばたく日本のアニメとキャラクター』日経BP社、2000年、42頁。ISBN 4822225542
  7. 「ブエナ・ビスタ 「アラジン」220万本 「白雪姫」は180万本」『日経産業新聞』1995年1月23日付、7面。
  8. ما اسم قرد علاء الدين - إسألنا”. www.isalna.com. 2023年9月6日閲覧。
  9. Why does Aladdin call his monkey Abu (literal translation: father)? (英語). Quora. 2023年9月6日閲覧。
  10. 「アラジン」にまつわる有名な"あの説"は本当だった 監督が肯定”. ハフィントン・ポスト日本版. 2019年6月19日閲覧。
  11. アラジンによる『アラジンの大冒険』解説!!”. 石井一孝のブログ 石井一孝の情熱マニア日記. 2019年6月19日閲覧。
  12. ビル・パーキンス・Instagram
  13. 劇団四季 来年「アラジン」上演へ(2014年9月29日、デイリースポーツ
  14. 株式会社QBQ編 『懐かしスーパーファミコン パーフェクトガイド』 マガジンボックス(M.B.ムック)、2016年。ISBN 9784866400082 p89
  1. 当初は石井が台詞も担当する予定だったものの、ミュージカルを中心に活動している石井が当時、台詞付きの役を演じた経験が皆無で演技力が乏しかったことから、石井の担当は歌唱のみになり、新たに台詞担当として羽賀が起用された[11]
  2. 声優としてのデビュー作。
  3. 特典映像では大川透が担当。

関連項目

外部リンク

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