メロディー (玉置浩二の曲)

「メロディー」は、日本のシンガーソングライターである玉置浩二の楽曲。

「メロディー」
玉置浩二 の シングル
初出アルバム『CAFE JAPAN』
B面 「愛を伝えて」
リリース
規格 8センチCD
ジャンル
時間
レーベル Sony Records
作詞・作曲 玉置浩二
プロデュース 玉置浩二
ゴールドディスク
チャート最高順位
玉置浩二 シングル 年表
「STAR」
(1995年)
「メロディー」
(1996年)
「田園」
(1996年)
『CAFE JAPAN』 収録曲
ライブ映像
「メロディー」 - YouTube
EANコード
EAN 4988009420912

1996年5月22日にSony Recordsから10作目のシングルとしてリリースされた[3]。前作「STAR」(1995年)よりおよそ1年ぶりとなるシングルであり、作詞および作曲、プロデュースは玉置が担当している。

安全地帯メンバーに対する思いを表現したアコースティック・ギター演奏がメインのシンプルな構成の楽曲であり、5枚目のアルバム『CAFE JAPAN』(1996年)からの先行シングルとしてリリースされた。本作はTBS系報道番組『筑紫哲也 NEWS23』(1989年 - 2008年)のエンディングテーマおよび玉置自身が出演したTBS系東芝日曜劇場『メロディ』(1997年)の挿入歌として使用され、オリコンシングルチャートにおいて最高位49位となった。

リリース当初はヒット曲にはならなかったが、後に鈴木雅之や坂本冬美、香西かおりなどの著名な歌手にカバーされるなど広く認知されるようになった結果、玉置の代表曲の一つとなった。

背景

玉置が所属していた安全地帯は8枚目となるオリジナルアルバム『安全地帯VIII〜太陽』(1991年)をリリース後、デビュー10周年を記念したアコースティック楽器による演奏をメインとしたコンサートツアー「10th Anniversary Acoustic Special Night」を実施[4]。しかし同時期に玉置は、安全地帯の活動が大規模なものとなり自身の意見をストレートにバンドに反映していく事が困難となった事や、事務所を独立させた事により周囲との意思疎通が上手くいかなかった事、時代の流れにより打ち込みが主流となっていたがそれに強い抵抗感があった事などが重なり、自身の音楽活動に強い疑念を抱いた結果、安全地帯5人だけでの演奏にこだわることや、チャリティー・コンサートばかりに執着するようになり、生活に困窮したバンドのメンバーとは次第に溝が深まっていく事態となった[5]。そして23枚目のシングル「ひとりぼっちのエール」(1993年)のリリース後にギター担当であった武沢豊が1994年にバンド脱退を表明、以降安全地帯は活動休止する事となった。

その後1996年1月20日公開の出目昌伸監督による映画『霧の子午線』に玉置は出演したほかにテーマ曲も担当[6]、さらに5月25日公開の長崎俊一監督による映画『ロマンス』に出演し、音楽も担当した[7]。その他にも同年1月7日から12月22日の約1年に亘り放送されたNHK大河ドラマ『秀吉』に出演し、足利義昭を演じた[8]。この時の玉置の演技に関して、共演した竹中直人は「ときに奇声を発する無能な義昭を見事に演じて、感動した」と述べるなど[9]、各方面から演技力に関して高い評価を得た[10]。

音楽性と歌詞

本作は玉置によるア・カペラから開始され、その後アコースティック・ギター演奏が追加されるシンプルな構成となっており、ベスト・アルバム『ALL TIME BEST』(2017年)の楽曲解説では、「玉置の歌から優しさと共に情熱が迸り、胸を打つ」と表記されている[11]。同解説では本作が次作「田園」(1996年)と並んで名曲とされていることや、多くの歌手によってカバーされていることを表記している[11]。音楽情報サイト『CDジャーナル』では、本作が「玉置節炸裂バラード」であり、メロディーがシンプルで飾り気がなくそれが故に玉置のボーカルの魅力が引き立てられていると主張し、卒業式や同窓会などの過去を振り返る状況で聴くことで参加者が号泣するであろうと表記している[12]。

本作は玉置のソロ・シングルではあるが、バック演奏は武沢豊を除く安全地帯のメンバーが務めている。玉置は本作について、「いろいろと環境が変わって、その結果辛い立場にいる事になったとしても、いつも音楽だけは自分のそばにいて寄り添ってくれていた。そんな気持ちを唄にした。歌詞の中の「きみ」は僕にとっては音楽であり、安全地帯なのかもしれない」と述べている。また、玉置は自身の楽曲で最も思い入れのある曲として、本作と「田園」を挙げている。本作リリース前となる1996年4月7日放送のフジテレビ系音楽番組『ミュージックフェア』(1964年 - )出演時には、リリースされたバージョンとは異なる歌詞で歌唱されていた。

リリース、メディアでの使用、チャート成績

本作は1996年5月22日にSony Recordsより8センチCDとしてリリースされ、TBS系報道番組『筑紫哲也 NEWS23』(1989年 - 2008年)のエンディングテーマ曲として使用された[13]。また、玉置自身が出演したTBS系東芝日曜劇場『メロディ』(1997年)の挿入歌として使用された[11]。カップリング曲の「愛を伝えて」はNHK総合テレビ『バラエティーざっくばらん』(1994年 - 1996年)の1995年5月度テーマソングとして使用された。

本作はオリコンシングルチャートにて最高位49位の登場週数12回となり、売り上げ枚数は6.0万枚となった[2]。本作の売り上げ枚数は玉置のシングル売上ランキングにおいて8位となった[14]。また、本作は玉置のソロ・デビュー35周年記念ベスト・アルバム『THE BEST ALBUM 35th ANNIVERSARY 〜メロディー〜』(2022年)収録曲を決定するファン投票において第1位を獲得し、アルバムの副題として使用された[15]。その他、2022年に実施されたねとらぼ調査隊による玉置のシングル曲人気ランキングでにおいても1位となった[16]。

ライブ・パフォーマンス

テレビ番組においては、1996年4月7日放送のフジテレビ系音楽番組『ミュージックフェア』(1964年 - )にて歌唱したほか、2013年3月2日放送のNHK総合音楽番組『SONGS』(2007年 - )にて安全地帯として出演し演奏[17]、さらに2015年5月16日放送の同番組では東京フィルハーモニー交響楽団との共演で本作を披露した[18]。2022年12月31日放送のNHK総合音楽番組『第73回NHK紅白歌合戦』に安全地帯として37年ぶりに出演した際は、前年12月17日に死去した安全地帯のドラムス担当であった田中裕二に対する楽曲として冒頭に玉置のギター弾き語りによって本作の1番のみが演奏され[19] 、続けて「かけがえのない愛と平和を願って」とのコメントの後に「I Love Youからはじめよう」(1988年)が披露された[20]。

カバー

日本語バージョン

歌手名 年 収録作品 編曲 備考 出典
安全地帯 2011年 アルバム『安全地帯XIII JUNK』 安全地帯 [21][22]
Yellow Studs 2021年 カバー・アルバム『brand new old days』 [23]
ISEKI 2017年 カバー・アルバム『AOR FLAVA -mellow green-』
五木ひろし 2022年 カバー・アルバム『DREAM -五木ひろし J-POPを唄う-』
井上昌己 2009年 カバー・アルバム『the covers of my color』 水島康貴
おかゆ 2022年 カバー・アルバム『おかゆウタ 〜カバーソングス2〜』 多田三洋
小野リサ 2018年 カバー・アルバム『旅 そして ふるさと』 マリオ・アヂネ
上新功祐 2015年 カバー・アルバム『ウタモノ1』
河口恭吾 2007年 カバー・アルバム『君を好きだったあの頃』 KYON [24]
川崎鷹也 2022年 カバー・EP『白』 武部聡志 [25][26]
清木場俊介 2011年 シングル「桜色舞うころ/メロディー」 染谷俊、鎌田真吾 [27][28]
香西かおり 2017年 カバー・アルバム『香西かおり 玉置浩二を唄う』 久米大作 [29][30]
坂本冬美 2021年 アルバム『Love Emotions』 坂本昌之 [31]
ジェジュン 2019年 カバー・アルバム『Love Covers』
島田歌穂 2019年 カバー・アルバム『Slow Ballade -おとこごころ-』 島健
島津亜矢 2018年 カバー・アルバム『SINGER 5』(2018年)に収録。 大久保明
鈴木雅之 2016年 シングル「泣きたいよ」 島田昌典 [32]
スヒョン (U-KISS) 2015年 シングル「君だけを」 TATOO [33][34]
超新星 2015年 アルバム『SUPERNOVA Cover Collection -MALE-』 春川仁志 [35]
中島美嘉 2017年 アルバム『ROOTS〜Piano & Voice〜』 河野伸 [36][37]
ニコラス・エドワーズ 2018年 カバー・アルバム『トビラウタ』 佐藤準
半﨑美子 2020年 カバー・アルバム『うた弁 COVER』 武部聡志 [38][39]
火野正平 2009年 アルバム『ウーマン達への子守唄』 佐孝康夫
森恵 2020年 カバー・アルバム『COVERS 2 Grace of The Guitar+』 大坂孝之介
山口ひろみ 2016年 カバー・アルバム『ひろみっくす〜心にしみるカバー曲集〜』 岸本耕誌

中国語バージョン

歌手名 年 曲名 収録作品 備考
李克勤 1996年 「想你的舊名字」 アルバム『尋最』 広東語バージョン
スン・ナン(孫楠) 1999年 「風往北吹」 アルバム『南極光』 北京語バージョン
姜育恒 2010年 「Melody」 アルバム『爱的痕迹』 北京語バージョン

シングル収録曲

全作詞・作曲・編曲: 玉置浩二。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「メロディー」玉置浩二玉置浩二
2.「愛を伝えて」玉置浩二玉置浩二
3.「メロディー」(オリジナル・カラオケ)玉置浩二玉置浩二
合計時間:

参加ミュージシャン

リリース履歴

No. 日付 レーベル 規格 規格品番 最高順位 備考
1 1996年5月22日 Sony Records 8センチCD SRDL-4209 49位
2 2013年11月27日 ソニー・ミュージックダイレクト デジタル・ダウンロード - -

収録アルバム

「メロディー」
「愛を伝えて」
  • 『CAFE JAPAN』(1996年)

脚注

  1. 「THE RECORD 2018年1月号」『The Record』第698巻、日本レコード協会、2023年3月18日閲覧。
  2. オリコンチャート・ブック アーティスト編 1997, p. 200.
  3. “メロディー|玉置浩二”. ソニーミュージックオフィシャルサイト. ソニー・ミュージックマーケティングユナイテッド. 2014年11月9日閲覧。
  4. 志田歩 2006, p. 102- 「第5章 初心にかえろう」より
  5. 志田歩 2006, pp. 116–117- 「第6章 孤独からのスタート」より
  6. “霧の子午線”. Movie Walker. ムービーウォーカー. 2020年1月2日閲覧。
  7. “ロマンス(1996)”. Movie Walker. ムービーウォーカー. 2020年1月2日閲覧。
  8. “秀吉 - ドラマ詳細データ”. テレビドラマデータベース. キューズ・クリエイティブ. 2020年1月2日閲覧。
  9. “【大河のころ 竹中直人(4)】玉置くんから驚きの連絡「武道館コンサート決めました」”. SANSPO.COM. 産業経済新聞社 (2018年4月22日). 2020年1月2日閲覧。
  10. ぶざりあんがんこ (2016年1月14日). “役者としても名優だった玉置浩二 名演技を振り返る!”. エキサイトニュース. エキサイト. 2020年1月2日閲覧。
  11. “玉置浩二ソロデビュー30周年記念初のオールタイムベスト 2017年5月31日発売!!”. otonano. ソニー・ミュージックマーケティングユナイテッド. 2023年2月12日閲覧。
  12. “玉置浩二 / 田園 KOJI TAMAKI BEST”. CDジャーナル. 音楽出版社. 2023年3月26日閲覧。
  13. “玉置浩二&安全地帯、オールタイム・ベストをリリース”. CDジャーナル. 音楽出版社 (2017年2月28日). 2022年6月10日閲覧。
  14. “玉置浩二のシングル売上TOP19作品”. オリコンニュース. オリコン. 2023年2月12日閲覧。
  15. “安全地帯デビュー40周年、玉置浩二ソロデビュー35周年 リクエスト投票 結果発表”. otonano. ソニー・ミュージックマーケティングユナイテッド. 2023年3月18日閲覧。
  16. “「玉置浩二」シングル曲人気ランキングTOP26! 1位は「メロディー」【2022年最新投票結果】(6/6)”. ねとらぼ調査隊. アイティメディア. p. 6 (2022年7月9日). 2023年3月12日閲覧。
  17. “SONGS|第251回 安全地帯”. SONGS公式サイト. NHK. 2023年3月19日閲覧。
  18. “玉置浩二、NHK『SONGS』にてオーケストラとの共演の模様が放送決定 『田園』ら珠玉の6曲を東京フィルと”. Billboard JAPAN.com. 阪神コンテンツリンク (2015年5月7日). 2023年3月19日閲覧。
  19. “【紅白】37年ぶり出場の安全地帯、天国のドラマー・田中裕二さんに玉置浩二「メロディー」捧げた”. スポーツ報知. 報知新聞社 (2022年12月31日). 2023年3月19日閲覧。
  20. “【紅白】安全地帯、天国の田中裕二さんに捧ぐ 「メロディー」「I Love Youからはじめよう」を披露”. オリコンニュース. オリコン (2022年12月31日). 2023年3月19日閲覧。
  21. “早くも新作!安全地帯が玉置浩二ソロ曲のカバーアルバム”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2011年9月22日). 2023年3月18日閲覧。
  22. “安全地帯、ニューアルバムは「田園」など玉置浩二のソロ作を再録した渾身のセルフカヴァー”. OKMusic. ジャパンミュージックネットワーク (2011年11月15日). 2023年3月18日閲覧。
  23. “Yellow Studs|カヴァー・アルバム『brand new old days』2月10日発売”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード (2021年1月5日). 2023年3月18日閲覧。
  24. “[河口恭吾] ドラマ主題歌満載のカバーアルバム”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2007年9月6日). 2023年3月18日閲覧。
  25. “川崎鷹也、カバーEP『白』リリース 美空ひばり、竹内まりや、エレファントカシマシらの名曲を歌う”. リアルサウンド. blueprint (2022年7月1日). 2023年3月18日閲覧。
  26. “川崎鷹也カバーEP「白」特集|レビューと著名人5人のコメントで紐解かれる、川崎が紡ぐ歌声と物語”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2022年7月22日). 2022年9月15日閲覧。
  27. “清木場俊介、初のカヴァー・シングルが発売決定!”. CDジャーナル. 音楽出版社 (2011年10月17日). 2023年3月18日閲覧。
  28. “清木場俊介がカバーシングル、バラードベスト、ライブ盤続々発売”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2011年11月22日). 2023年3月18日閲覧。
  29. “香西かおり「玉置浩二さんと一緒につくった作品たちは私の一生の宝物」、玉置浩二からのコメントも”. Billboard JAPAN.com. 阪神コンテンツリンク (2017年11月21日). 2023年2月5日閲覧。
  30. “香西かおりニューアルバムは1枚まるごと玉置浩二”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2017年11月22日). 2023年2月5日閲覧。
  31. “坂本冬美“情念”がテーマの新作でチャゲアス、鬼束ちひろ、平井堅、中森明菜ほかカバー”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2021年9月15日). 2023年3月18日閲覧。
  32. “鈴木雅之、玉置浩二の代表曲をカバー”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2016年5月23日). 2016年5月23日閲覧。
  33. “U-KISS・スヒョン、ソロデビューシングルで玉置浩二カバー”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2015年8月11日). 2023年3月18日閲覧。
  34. date= 2015-08-19. “U-KISSのリーダー・スヒョンがシングル『君だけを』で遂にソロデビュー!”. HMV&BOOKS onlineニュース. ローソンエンタテインメント. 2023年3月18日閲覧。
  35. “超新星、カヴァー・アルバムが2形態同時リリース”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード (2015年10月9日). 2023年3月18日閲覧。
  36. “中島美嘉が玉置浩二、amazarashi、柴田淳、桑田佳祐らの名曲歌うカバーアルバム”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2017年6月6日). 2021年3月5日閲覧。
  37. “中島美嘉 全新録カヴァーアルバム発売決定! 玉置浩二/スピッツ/桑田佳祐らに「ご縁返し」”. Billboard JAPAN.com. 阪神コンテンツリンク (2017年6月6日). 2023年3月18日閲覧。
  38. “半崎美子が初のカバーアルバム『うた弁 COVER』発売へ、ノスタルジックな作品に”. Billboard JAPAN.com. 阪神コンテンツリンク (2020年10月12日). 2023年3月18日閲覧。
  39. “半崎美子、カバーアルバム『うた弁 COVER』から「異邦人」含む3曲のリリックビデオ公開”. リアルサウンド. blueprint (2020年12月8日). 2023年3月18日閲覧。

参考文献

  • 『オリコンチャート・ブック アーティスト編 全シングル作品 昭和43年 - 平成9年<30年>』オリコン、1997年12月11日、200頁。ISBN 9784871310413。
  • 志田歩『玉置浩二 幸せになるために生まれてきたんだから』雲母書房、2006年4月30日、102 - 117頁。ISBN 9784876722006。

外部リンク

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