レッド (キング・クリムゾンのアルバム)
『レッド』(英語: Red)は、1974年9月27日に発表されたキング・クリムゾンのアルバム。1973年の『太陽と戦慄』以来、リーダーのロバート・フリップほか、ジョン・ウェットンとビル・ブルーフォードの3人が核となって活動した時期の最終作。
| 『レッド』 | ||||
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| キング・クリムゾン の スタジオ・アルバム<meta itemprop='albumReleaseType' content='アルバム' /> | ||||
| リリース | ||||
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| ジャンル | プログレッシブ・ロック | |||
| 時間 | ||||
| レーベル | アイランド・レコード | |||
| プロデュース | キング・クリムゾン | |||
| 専門評論家によるレビュー | ||||
| チャート最高順位 | ||||
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| キング・クリムゾン アルバム 年表 | ||||
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| ミュージックビデオ | ||||
| 「Red」 - YouTube 「Starless」 - YouTube |
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解説
1974年3月に6枚目のアルバム『暗黒の世界』発表後、キング・クリムゾンは3月19日から4月2日までヨーロッパ・ツアーを行い、そして4月11日から北米ツアーを敢行した。5月に一時帰国したものの、6月4日からは再びツアーに戻り、7月1日のニューヨークのセントラル・パークまで精力的なステージが繰り広げられた。しかし、会場の音響的な不備やロックならではの大音量などがクラシックをルーツに持つデヴィッド・クロスを疲弊させ、ツアー終了後、脱退してしまった[注釈 1]。しかし、ロバート・フリップ、ビル・ブルーフォード、ジョン・ウェットンの3人体制でアメリカから帰国直後の7月上旬から8月にかけてイアン・マクドナルドやメル・コリンズら元メンバーを加えたりしながら、ロンドンのオリンピック・サウンド・スタジオでレコーディングは行われ、9月27日に本作『レッド』はリリースされた。そして、その直前に、キング・クリムゾン自体の解散がフリップから宣言された[1]。これにより、本作を以て第2期キング・クリムゾンは解散となった。
本作の表題曲「レッド」はディストーション・ギターのハードなリフを前面に押し出した重厚な曲で、従来のキング・クリムゾンの音楽性とは趣向の変化を見せている。即興曲の「神の導き」はプロビデンスのパレスシアターで行なわれた1974年6月30日のライブ録音[注釈 2]。「スターレス」は初期の「エピタフ」や「クリムゾン・キングの宮殿」を彷彿とさせるメロディアスで叙情的な前半部と、サックスとギターによる激しい即興演奏の応酬を聴かせる後半部からなる大作である。
アートワーク
アルバム・カバー・デザインはデザイナーのジョン・コッシュが手掛け、表ジャケットの3人及び裏ジャケットにあるタコメーターの写真はフォトグラファーのゲレッド・マンコウィッツが1974年に撮影した。マンコウィッツによれば、このときメンバーの関係は冷え切っていて、一緒に撮影することは難しいという話になっていたという。そのため、コッシュとマンコウィッツが出した結論は、メンバーを別々に撮影し、それを組み合わせてグループ・ポートレイトを作るという方法がとられることになった。コッシュはすでにタイトルに合わせて、赤色を使うことを決めていて、その色を生かすにはモノクロ写真が最適だという判断だった。デジタル写真とコンピューター処理が全盛でなかった当時は、想像もできない困難とそれを乗り越える楽しさがあったという。裏ジャケットは古い録音デッキについていた旧式の音量メーター。針は音が制限を超えて振り切れていて、これにより、アルバム・タイトルの『レッド』と作品の激しさ、そして解散前の危機的状態を象徴しているらしい[2]。
収録曲
Side One
レコーディング・メンバー
- ロバート・フリップ – Guitar & Mellotron
- ジョン・ウェットン – Bass & Vocal
- ビル・ブルーフォード – Drums & Percussions
ゲスト
- デヴィッド・クロス – Violin ("Providence")
- メル・コリンズ – Soprano Sax ("Starless")
- イアン・マクドナルド – Alto Sax ("One More Red Nightmare","Starless")
- ロビン・ミラー – Oboe ("Fallen Angel")
- マーク・チャリグ – Cornet ("Fallen Angel")
- (ノンクレジット) – Cello ("Red", "Fallen Angel", "Starless")
クレジット
- George Chkiantz – Engineer
- Rod Thear – Assistant Engineer
- Equipment by : Chris, Tex, Harvey and Peter Walmsley
- Cover by : John Kosh
- Photography : Gered Mankowitz
- Produced by King Crimson for E.G. Records at Olympic Sound Studios,
- London, England. July and August 1974
『レッド 40thアニバーサリー・ボックス: The Road To Red』
解説
アルバム・リリースから40周年にあたる2013年にリリースされたボックス・セット。第2期キング・クリムゾン最終作『レッド』制作へと至る過程の1974年4月から7月のUSツアー音源、『レッド』2013ステレオ・ミックスにサラウンド音源、ライブ・アルバム『USA』の複数音源を収録。1974年のライブ音源を収録した20枚を含む21枚のCDと、1枚のDVDオーディオ盤、そして2枚のBlu-rayオーディオ盤で構成[3]。日本では、輸入ボックスに特典を追加した日本アセンブル仕様にて1000セット限定でリリースされた。
収録曲
備考
- ジョン・ウェットンによれば「スターレス」という曲は元々「Starless and Bible Black」という名前で、前作の『暗黒の世界』(原題は『Starless and Bible Black』)に収録するつもりで作ったが、なぜかロバート・フリップによってボツにされた。その後、またしてもウェットンには不明な理由でフリップが『レッド』に収録することを決めた。
- ミステリー作家の法月綸太郎に「One More Red Nightmare」の直訳である『ふたたび赤い悪夢』という作品がある。
- アメリカの音楽誌ローリング・ストーンが発表した、史上最高のプログレッシブ・ロック・アルバム50選で、第15位にランクインした[4]。
- アメリカの音楽メディア ピッチフォークが発表した、1970年代最高のアルバム100選で、第72位にランクインした[5]。
- ニルヴァーナのカート・コバーンは、アルバム『イン・ユーテロ』の制作にあたって『レッド』に影響されことを明かしている[6]。
カヴァー
脚注
注釈
- バンド側から脱退を勧告されたという話しもある。
- この日の模様は、他の演奏曲も含め『ザ・グレイト・ディシーヴァー〜ライヴ1973-1974』(1992年)に収録されている。
出典
- 大鷹俊一「特集 キング・クリムゾン『レッド』 “ヌオヴォ・メタル”の出発点となった狂気の74年北米公演と、迫り来る終焉」『レコード・コレクターズ』第32巻第11号、株式会社ミュージック・マガジン、2013年11月1日、41-44頁、JANコード 4910196371135。
- 佐藤信夫「写真家ゲレッド・マンコウィッツが語る英国ロックの伝説「第24回 キング・クリムゾン」」『レコード・コレクターズ』第34巻第6号、株式会社ミュージック・マガジン、2015年6月1日、18-23頁、JANコード 4910196370657。
- 坂本理「特集 キング・クリムゾン『レッド』 『レッド 40thアニバーサリー・ボックス』徹底解説」『レコード・コレクターズ』第32巻第11号、株式会社ミュージック・マガジン、2013年11月1日、62-70頁、JANコード 4910196371135。
- “50 Greatest Prog Rock Albums of All Time”. Rolling Stone (2015年6月17日). 2022年5月14日閲覧。
- “The 100 Best Albums of the 1970s”. Pitchfork (2004年6月23日). 2022年5月14日閲覧。
- “Legendary King Crimson still making shape-shifting music”. The San Diego Union Tribune (2017年6月10日). 2022年5月14日閲覧。
- 北井康仁 (2001年10月18日). “ビリーが胸を張る『タイム・クランチ』の存在意義”. BARKS. JAPAN MUSIC NETWORK. 2022年2月20日閲覧。
外部リンク
- King-Crimson-Red - Discogs (発売一覧)