中峠城

中峠城(なかびょうじょう)は、千葉県我孫子市中峠(下総国相馬郡)にあった日本の城芝原城(しばはらじょう)ともいう[2]

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中峠城
千葉県
中峠城跡にある庚申塔
中峠城跡にある庚申塔
別名 芝原城
城郭構造 平山城
天守構造 なし
築城主 不明
築城年 不明
主な城主 河村氏
廃城年 天正18年(1590年
遺構 土塁、郭
指定文化財 史跡等未指定[1]
位置 北緯35度52分32.8秒 東経140度04分33.72秒
地図
中峠城の位置(千葉県内)
中峠城
中峠城

概要

中峠城から見た古利根沼

北側に古利根沼を望む形で立地し、古河公方家臣から後北条氏の被官になった河村氏の居城であった。いつ、誰が築城したかについては未だに不明である[3]

歴史

『湖北村誌』によると、天文10年(1541年)に初代・河村出羽守勝融が中峠城に入り、天文15年(1546年)には第2代・河村修理之亮が城主になる。

永禄7年(1564年)には修理之亮が国府台で後北条氏に敗れて戦死し、河村氏は後北条氏の配下となる。第3代当主は河村山城守、第4代は出羽守で、天正18年(1590年)の小田原城征伐の際には小田原城中に詰めていたが、留守中に中峠城が陥落した。

その後、同年12月には小金城主の武田信吉が治め、文禄元年(1592年)には徳川家康の料地となり、名前が中峠村(又は芝原村)となった[4]

構造

南北380メートルを底辺とし、東西420メートルの不当辺三角形の範囲に建てられた。南北と西方に崖があり、東方は台地続きになっている[5]。戦国時代当時は常陸川を挟んで柴崎城と対峙していて、その立地から見て軍事・経済の両方で関連していたことが明らかになっている。

特に中峠城は北と西が直接常陸川の水域に面していて、さらには南に谷津が入り、軍船が停留するのにはうってつけの場所であったと考えられている。さらには、土師器片や陶器片などが出土していて、南にも中世の物を多数出土している遺跡(鹿島前遺跡)があり、重要な地であったことが分かっている[6]

名称

中峠村が成立したのは江戸時代で、この城はそれ以前から「中峠の城」と呼ばれていたことがわかっている。

中峠という名前は一説には牓示(ぼうじ、荘園などの土地にたてる標識のこと)が由来しているといわれている。牓示は、「バウジ」、「ハウジ」と読まれていて、下総国では「ベウジ」、「ビャウジ」と転訛したといわれている。また、境界線の意味から、峠という字があてられていた地域もあったという。中世、所領の境界線、特に荘園の境界線を巡って訴訟が起きた際には、幕府にはそれを裁定する義務があり、そのさいの境界を設定するときに東西南北の中間に新たな牓示が打たれたり、改めて大きな牓示が打たれたりすることが多い。中峠とは、「中」(真ん中の、という意味)と「峠」(牓示のことを指していると考えられる)を組み合わせて真ん中の牓示を指していると考えられている[7]

脚注

出典

  1. 「市内の指定文化財」あびこ電脳考古博物館(我孫子市)公式HP
  2. 村田修三 & 服部英雄 2000, p. 72.
  3. 千野原靖方 2013, p. 55.
  4. 菅井敬之助 1920, pp. 93–94.
  5. 我孫子市中峠中世城跡発掘調査団 1974, p. 29.
  6. 千野原靖方 2013, p. 54.
  7. 千野原靖方 2013, pp. 60, 61.

参考文献

  • 菅井敬之助 編『湖北村誌』湖北村、1920年。 NCID BA38685991国立国会図書館書誌ID:000000580738 全国書誌番号:43033341 doi:10.11501/965686https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/965686閲覧は自由
  • 我孫子市中峠中世城跡発掘調査団 編『千葉県我孫子市中峠城跡調査報告書』中峠城跡調査団、1974年。
  • 千野原靖方『東葛の中世城郭』崙書房、2004年。ISBN 4-8455-1101-0。 NCID BA66529054国立国会図書館書誌ID:000007332018 全国書誌番号:20593730 ASIN 4845511010
  • 千野原靖方 編『手賀沼をめぐる中世 : 城と水運』(初版)たけしま出版、2013年7月。ISBN 9784925111454。 NCID BB13704233国立国会図書館書誌ID:024714352全国書誌番号:22459224ASIN 4925111450
  • 千葉県 編『千葉県誌』(初版)多田屋、1919年。 NCID BN11607332国立国会図書館書誌ID:000000575791 全国書誌番号:43028372https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/960652閲覧は自由
  • 村田修三、服部英雄『都道府県別日本の中世城館調査報告書集成』東洋書林、2000年。ISBN 4887214375。 NCID BA49003302国立国会図書館書誌ID:000002947523 全国書誌番号:000002947523

関連項目

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