秘密を侵す罪
秘密を侵す罪(ひみつをおかすつみ)は、個人の秘密を侵害する行為を内容とする、日本の刑法に規定された犯罪類型の総称(第二編第十三章)。他人の秘密をのぞいたり暴露したりする行為を内容としている。個人的法益に対する罪とされる。
| 秘密を侵す罪 | |
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| 法律・条文 | 刑法133条-135条 |
| 保護法益 | 個人の秘密 |
| 主体 | 人 |
| 客体 | 各類型による |
| 実行行為 | 各類型による |
| 主観 | 故意犯 |
| 結果 | 抽象的危険犯 |
| 実行の着手 | 各類型による |
| 既遂時期 | 各類型による |
| 法定刑 | 各類型による |
| 未遂・予備 | なし |
| 日本の刑法 |
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| 刑事法 |
| 刑法 |
| 刑法学 ・ 犯罪 ・ 刑罰 |
| 罪刑法定主義 |
| 犯罪論 |
| 構成要件 ・ 実行行為 ・ 不作為犯 |
| 間接正犯 ・ 未遂 ・ 既遂 ・ 中止犯 |
| 不能犯 ・ 因果関係 |
| 違法性 ・ 違法性阻却事由 |
| 正当行為 ・ 正当防衛 ・ 緊急避難 |
| 責任 ・ 責任主義 |
| 責任能力 ・ 心神喪失 ・ 心神耗弱 |
| 故意 ・ 故意犯 ・ 錯誤 |
| 過失 ・ 過失犯 |
| 期待可能性 |
| 誤想防衛 ・ 過剰防衛 |
| 共犯 ・ 正犯 ・ 共同正犯 |
| 共謀共同正犯 ・ 教唆犯 ・ 幇助犯 |
| 罪数 |
| 観念的競合 ・ 牽連犯 ・ 併合罪 |
| 刑罰論 |
| 死刑 ・ 懲役 ・ 禁錮 |
| 罰金 ・ 拘留 ・ 科料 ・ 没収 |
| 法定刑 ・ 処断刑 ・ 宣告刑 |
| 自首 ・ 酌量減軽 ・ 執行猶予 |
| 刑事訴訟法 ・ 刑事政策 |
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信書開封罪
正当な理由がないのに、封をしてある信書を開けた者は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処せられる(133条)。
- 本罪の客体は封をしてある信書である。
- 信書とは特定の人から特定の人にあてた「意思を伝達する文書」とされるが、それに限らず図表、図面、写真、原稿なども含む。
- 特定の人は、法人や法人格を有さない団体も含まれる。但し、国または公共団体にあてた場合は、個人的な秘密の保持が必要な場合を除いて、国または公共団体が発信、受信の場合は特定の人にはあたらないとされる。
- 本罪の行為は封をしてある信書を開けること、つまり「開封」することである。
- 開封とは、封を破棄し信書の内容を認識可能な状態になすことであり、透かし見るなど封を破棄せず内容を知る場合はあたらないとされる。したがって、抽象的危険犯に分類される。
- 違法性阻却事由
- 親告罪
秘密漏示罪
- 医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、6月以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する(134条1項)。
- 宗教、祈祷若しくは祭祀の職にある者又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときも、前項と同様とする(134条2項)。
- 刑法134条1項に「歯科医師」は列挙されていないが、一般的に歯科医師にも適用されると解釈されている。秘密漏示罪に関して書かれた刑事訴訟法105条および149条には「歯科医師」も明記されている。日本歯科医師会では刑法134条1項にも「歯科医師」を加えるよう要望している。
- 身分犯であり、犯罪の主体については限定列挙と解されている。 ただし、本条に列挙されていなくとも、その他の医療従事者は保健師助産師看護師法など職種毎の法、また、公務員等については国家公務員法や地方公務員法、裁判員の参加する刑事裁判に関する法律などの特別法において同様に秘密を漏らす行為が処罰の対象とされていることがある)[1]。
- 「秘密」については、主観説と客観説の対立がある。
- 「正当な理由」の具体例としては、感染症予防法(感染症新法)に基づく医師の届出などがある。また、児童虐待防止法第6条では、児童虐待に係る通告義務を妨げるものではない(虐待通告は本罪を構成しない)ことが明記され、罪から免責されている。
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