山麓緩斜面

山麓緩斜面(さんろくかんしゃめん、: pediment)は、基盤岩が非常に緩やかな傾斜(0.5°-7°)をもつ地形である[1]。乾燥地帯において斜面断崖後退の過程でできるが[2]山が侵食されなくなっても残ることもある[1]。大雨が降ると層流が地表面を侵食する[1][2]。斜面後退プロセスでは河川作用によって表面に堆積した礫が洗い流される。砂漠の山は多くの場合凹型をしており、勾配はゆるい[3]

扇状地と同類の地形であるバハダと混同してはならない。崖の近くにゆるい勾配の斜面がある点は同じだが、地質は河川から削られてきたものであり、岩盤が削られてきたものではない[1]

山麓緩斜面は3つの領域に分けられる[3]

  • 山に最も近く、垂直侵食を受けていない領域
  • 中間領域あるいは侵食領域(degradation zone)と呼ばれる場所。岩盤が削られるところである。
  • 外側領域または堆積領域。緩斜面の外側に伸び、土砂が堆積していく場所である。

山麓緩斜面が広がって合体するとペディプレーンとなる[4]

山麓緩斜面の侵食プロセス

連続的な層流による広い緩斜面地帯の表面の薄い層の流出[6]

  • リルウォッシュあるいはリル侵食

不均一な土壌流出によって生じた小さな流路による侵食[6]

  • 風化による山体後退

歴史

1877年に、グローブ・カール・ギルバートによってユタ州ヘンリー山脈で発見された。彼はこの地形の形成について"hills of planation cut across the upturned edges of tilted beds"(非公式訳:丘の平準化作用が傾いた地盤の上に向いたへりを切り取った)と述べた。ギルバートは山麓緩斜面の形成は河川が砂漠を侵食したことによるものだと考えた。この主張をPaige (1912)、Blackwelder (1931)、Johnson (1932)などが支持した。ジョンソンは先述の3つの領域を考案した[3]

脚注

  1. Encyclopædia Britannica, Pedimentブリタニカ百科事典
  2. Essentials of Geology, 3rd Edition, Stephen Marshak, p464, pG-15
  3. Easterbrook, Don J. (1999) Surface Processes and Landforms, New Jersey, Prentice Hall
  4. Jones, David K.C. (2004). "Denudation chronology". In Goudie, A.S. (ed.). Encyclopedia of Geomorphology. pp. 244–248.
  5. Johnson, Douglas (1932) Rock Planes of Arid Regions, Geographical Review, Vol. 22, No. 4 (Oct., 1932), pp. 656–665
  6. Wilson, William E. (editor) (1998) Glossary of Hydrology, American Geological Institute
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