岸田行倫

岸田 行倫(きしだ ゆきのり、1996年10月10日 - )は、兵庫県川西市出身のプロ野球選手捕手)。右投右打。読売ジャイアンツ所属。

岸田 行倫
読売ジャイアンツ #27
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 兵庫県川西市
生年月日 (1996-10-10) 1996年10月10日(27歳)
身長
体重
176 cm
88 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手
プロ入り 2017年 ドラフト2位
初出場 2019年8月3日
年俸 2150万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

プロ入り前

報徳学園高校では1年から内野手としてベンチ入りし、遊撃手の他に投手も務めた。新チームとなった2年秋に捕手が手薄なチーム事情から捕手に転向。2年春3年春の甲子園に出場し、4番・捕手で出場した3年春の1回戦・沖縄尚学戦では1点リードされた5回途中から2番手でマウンドに上がり4回1/3を1安打無失点6奪三振と好救援し、試合は0対1で敗れたが最速145km/hを記録した[2]

3年夏は甲子園出場を逃したものの高校日本代表に選出され、U-18アジア選手権では捕手に栗原陵矢がいたため主に一塁手として出場し日本代表の3番打者として準優勝に貢献。この時のクリーンナップは4番・岡本和真、5番・香月一也で、いずれも後に巨人でチームメイトとなった。

大阪ガスに入社し1年目から正捕手を務め、2015年、16年の日本選手権で2年連続4強入りに貢献。2016年の第42回日本選手権準々決勝・鷺宮製作所戦では先発・猿渡眞之を好リードし、初回二死から四球で出した走者の二盗を阻止して以降は1人の出塁も許さず、大会史上3人目のノーヒットノーラン準完全試合)達成に導いた[3][4]

地元阪神やソフトバンク、楽天も高評価していたが[5][6]2017年度プロ野球ドラフト会議読売ジャイアンツから2位指名を受け[7]、契約金7000万円、年俸1200万円で入団した[8]。担当スカウトは益田明典[9]。なお、巨人は同年のドラフトで育成枠を含め4人の捕手を指名した(2位岸田、3位大城卓三、育成5位広畑塁、育成6位小山翔平)。

巨人時代

2018年の春季キャンプは一軍スタートも負傷離脱し、復帰後は主に二軍戦でマスクをかぶった。同年7月、大阪ガス時代に知り合った一般女性と結婚した[10]。シーズン終盤の9月30日に初の一軍昇格を果たしたが出場機会はなかった。二軍では51試合に出場し、打率.256、3本塁打、28打点。オフには、120万円減の推定年俸1080万円で契約を更改した[11]

2019年は開幕二軍スタート。6月4日に一軍登録されるも、試合に出場する機会がないまま6月9日に登録抹消。炭谷銀仁朗の戦線離脱から8月2日に一軍に再登録。8月3日の横浜DeNAベイスターズ戦に途中出場によって一軍デビューし、翌8月4日には自身初の一軍スタメン出場を果たしたものの[12]、8月12日に登録抹消された。その後は再登録されることなくシーズンが終了し、4試合出場7打数0安打にとどまった。オフには、20万円増の推定年俸1100万円で契約を更改した[13]

2020年は開幕二軍スタートとなったものの、開幕3戦目の6月21日に小林誠司が左尺骨を骨折したため、6月23日に小林と入れ替わる形で出場登録[14]。6月27日の東京ヤクルトスワローズ戦でプロ初安打初打点を記録[15]。10月31日のヤクルト戦では初本塁打を放ち、チームメイトからはサイレントトリートメントで祝福された[16]。小林の長期離脱によって、大城卓三、炭谷に次ぐ第3捕手として34試合に出場し、打数43と少ないながらも打率.302を記録した。オフには、400万円増の推定年俸1500万円で契約を更改した[17]

2021年も開幕二軍スタートだったが、開幕から程なくした4月7日に小林との入れ替わりで一軍昇格[18]。しかし、大城、炭谷に次ぐ第3捕手という立場上、約2か月間、出場機会に全く恵まれなかった[19]。そのまま、6月2日に小林が再度昇格したことに伴い、4日に登録を抹消された[20]。7月4日に炭谷が東北楽天ゴールデンイーグルスにトレードとなってからは再び一軍昇格してシーズン終了まで一軍に帯同したが出場機会には恵まれず、スタメンマスクは3試合のみであった。オフには、100万円増の推定年俸1600万円で契約を更改し、背番号が炭谷、實松一成が背負った27に変更されることが発表された[21]

2022年は、元旦のラジオに出演した原監督が「今年は岸田を使っていく」と宣言[22]。キャンプやオープン戦でも目立ったミスはみられなかったが、当時は攻守に精彩を欠いていた小林と入れ替わりで降格される。再昇格後、4月28日の横浜DeNAベイスターズ戦では山﨑伊織のプロ初勝利を演出するも、スタメンでの起用は5試合のみとなった。オフには、現状維持の推定年俸1600万円で契約を更改した[23]

2023年は、6月30日の阪神タイガース戦でプロ初となる代打サヨナラ本塁打を放った[24]。球団捕手が代打でサヨナラ本塁打を放ったのは、1994年の大久保博元以来29年ぶり2人目となった[25]。 最終的には46試合に出場し、打率.250、2本塁打を記録した。オフには、550万円増の推定年俸2150万円で契約を更改した[26]

選手としての特徴

二塁送球1秒8の強肩と、広角に打ち分ける打撃が武器[27]。攻守にわたってバランスが良く高い総合力が評価されている[28]

後述のムードメーカーとしてのイメージが強いが、2023年シーズン終了後の通算盗塁阻止率は.538 。小林が故障もありパフォーマンスを落としたのちはチーム1の強肩捕手に成長しているが、総合型捕手などといった日本的な評価の悪影響か賛否ともに捕手としての評価が極端に少なく、現時点では強打を理由に大城を批判するような話題集めの記事で利用される程度となっている[29]

人物

愛称は「きっしゃん[30][31]

地元・兵庫県川西市出身のプロ野球選手に同じく捕手の古田敦也がおり、古田と同じ少年野球チーム「加茂ブレーブス」でプレーした。また、父の辰則は兵庫県立川西明峰高等学校時代に捕手としてプレーしていたが、1学年下から入学してきた古田にレギュラーを奪われている[32]

明るい性格であり、チームのムードメーカーとしても知られる[33]。試合前の円陣ではユニークな小道具を駆使して度々チームメイトの笑いを誘っており、その姿から「円陣番長」と呼ばれている[34]

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
2019 巨人 4770000000000000020.000.000.000.000
2020 3448432133011950011300164.302.340.442.782
2021 2724221401062000020080.182.250.273.523
2022 2538351900091000020160.257.316.257.573
2023 4672685172022530010201124.250.282.368.649
通算:5年 13618917594351359110021902448.246.289.337.626
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績



捕手






















2019 巨人 4181001.00011011.000
2020 29909031.0002743.429
2021[注 1] 22685011.0001312.667
2022[注 2] 2067420.9730523.600
2023[注 3] 341271314.99321055.500
通算 1093703238.9936261214.538
  • 2023年度シーズン終了時

記録

背番号

  • 38(2018年 - 2021年)
  • 27(2022年 - )

登場曲

  • 「ワスレナイ」ALEXXX(2018年 - )
  • 「君ドリーム遊turing GReeeeN遊助(2019年6月 - )
  • 「Vacation」G.R.L.(2020年11月 - 2021年7月)
  • 「One Heart」MRW,VOG & DJ ACKO(2021年8月 - )
  • 」GReeeeN(2022年4月 - )

脚注

注釈

  1. 企図数・許盗塁・盗塁刺・阻止率については参考文献参照
  2. 企図数・許盗塁・盗塁刺・阻止率については参考文献参照
  3. 企図数・許盗塁・盗塁刺・阻止率については参考文献参照

出典

  1. 巨人 - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2023年11月29日閲覧。
  2. 沖縄尚学 対 報徳学園 - スコア速報 第86回選抜高校野球大会”. 日刊スポーツ. 2024年1月29日閲覧。
  3. 大阪ガスの猿渡が無安打無得点 大会2日連続の快挙”. デイリースポーツ (2016年11月6日). 2024年1月29日閲覧。
  4. 第42回 日本選手権 本大会 11月6日 京セラドーム大阪 第3試合 準々決勝
  5. 巨人 ドラフト3位で狙う“隠し玉”は大阪ガスの捕手・岸田”. 日刊ゲンダイ (2017年10月22日). 2021年3月17日閲覧。
  6. 楽天、社会人No・1捕手獲り!“ポスト嶋”大阪ガス・岸田が上位指名候補浮上”. スポニチ (2017年10月24日). 2021年3月17日閲覧。
  7. 巨人2位、大阪ガス・岸田「開幕からマスクを」”. 日刊スポーツ (2017年10月26日). 2021年3月17日閲覧。
  8. 巨人2位岸田が仮契約 捕手歴4年で同郷古田氏目標”. 日刊スポーツ (2017年11月19日). 2021年3月17日閲覧。
  9. 巨人D2・岸田、指名あいさつに緊張「実感が少しわいてきました」”. サンケイスポーツ (2017年11月1日). 2021年3月17日閲覧。
  10. 巨人・岸田、同学年一般女性と結婚!さあ本職でも正妻ゲットだ”. サンケイスポーツ (2019年1月5日). 2021年3月17日閲覧。
  11. 巨人岸田は120万減「正確性を高めていく」”. 日刊スポーツ (2018年11月19日). 2021年3月17日閲覧。
  12. 巨人・岸田がプロ初先発 無安打も懸命リード「攻めていこうと思った」”. スポニチ (2019年8月5日). 2021年3月17日閲覧。
  13. 巨人・岸田「レベルアップできた」1軍4試合出場で20万UP”. スポニチ (2019年11月21日). 2021年3月17日閲覧。
  14. 23日の公示 巨人が小林を抹消、岸田を登録 鷹はMLB通算54勝ムーア登録”. Full-Count (2020年6月23日). 2021年3月17日閲覧。
  15. 巨人・岸田、プロ8打席目で初安打初打点 原監督が賛辞”. サンケイスポーツ (2020年6月27日). 2020年12月12日閲覧。
  16. 巨人岸田、プロ初本塁打は「最高に気持ち良かった」”. 日刊スポーツ (2020年10月31日). 2020年12月12日閲覧。
  17. 巨人岸田400万円増「円陣番長」試合増へ意気込み”. 日刊スポーツ (2020年12月16日). 2021年3月17日閲覧。
  18. 巨人が小林を抹消し捕手入れ替え 前日負傷の千賀も抹消 7日のプロ野球公示」『BASEBALL KING』、2021年4月7日。2021年5月23日閲覧。
  19. 二軍で打率1割台! 巨人・小林が打たないせいで…若手捕手育成プランに大支障」『東スポWeb』、2021年5月22日。2021年5月23日閲覧。
  20. 巨人の捕手4人体制が2日間で終了。左腕メルセデスを登録し岸田が抹消」『東スポWeb』、2021年6月4日。2021年6月4日閲覧。
  21. 巨人岸田行倫100万円増「憧れを持っていた」背番号「27」へ変更”. 日刊スポーツ (2021年12月9日). 2021年12月11日閲覧。
  22. 巨人岸田行倫「今年は岸田を使う」原監督から吉報 正捕手争いに名乗り”. 日刊スポーツ (2022年1月25日). 2023年2月12日閲覧。
  23. 岸田行倫が現状維持の1600万円「悔しいっちゃ悔しい。もっと試合に出ないと」”. 日刊スポーツ (2022年11月26日). 2023年2月12日閲覧。
  24. 上田悠太 (2023年6月30日). 【巨人】岸田行倫サヨナラ弾にSNSざわつく なぜか「岸田サヨ」トレンド入り「感動した」声も”. 日刊スポーツ. 2023年6月30日閲覧。
  25. 【データBOX】巨人・岸田行倫が代打サヨナラ弾 チームの捕手では29年ぶり2人目”. サンスポ (2023年6月30日). 2023年6月30日閲覧。
  26. 上田悠太 (2023年11月29日). 【巨人】岸田行倫、550万円増の2150万円「5500万増です」1度ボケて会見場の空気温める”. 日刊スポーツ. 2024年2月20日閲覧。
  27. 巨人ドラ2 岸田「開幕1軍狙う」”. 神戸新聞 (2017年10月27日). 2017年11月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年11月19日閲覧。
  28. 巨人・岸田行倫 近未来の正捕手候補”. 週刊ベースボールONLINE (2019年5月14日). 2022年1月21日閲覧。
  29. 典型例をあげると、週刊ベースボール社は岸田を『玄人好み』と銘打ち大城と比して岸田を絶賛した記事を書いている。しかし実際には両者ともに抽象的な評価に終始しており、岸田の強肩にも全く触れていない。巨人・大城卓三のライバルは玄人好み 他球団から「攻守で能力高い」と高評価の捕手”. 週刊ベースボールONLINE (2023年11月18日). 2024年2月3日閲覧。
  30. きっしゃん、お疲れ!巨人・岸田が今季初スタメンでタイムリー 亀井コーチとハイタッチで喜び合う”. スポーツニッポン (2022年4月28日). 2024年1月29日閲覧。
  31. 巨人亀井善行“緩急”引退あいさつ 岸田の名前挙げながらスルーで場内爆笑”. 日刊スポーツ (2021年10月23日). 2024年1月29日閲覧。
  32. 社会人NO・1捕手評価!巨人2位岸田に古田イズム”. 日刊スポーツ (2017年11月2日). 2021年3月17日閲覧。
  33. 巨人の円陣番長こと岸田が畠から豪快〝チーム1号〟で雄たけび「シャーッ!!」”. 東スポWeb (2021年2月7日). 2021年2月26日閲覧。
  34. 【巨人】最強メガネに必勝はちまき 円陣番長・岸田行倫は“小道具の魔術師”…担当記者イチ押し元気印”. スポーツ報知 (2021年1月31日). 2021年2月26日閲覧。

参考文献

  • ベースボール・マガジン社 編『ベースボール・レコード・ブック 2022日本プロ野球記録年鑑、ベースボール・マガジン社、2021年。ISBN 978-4-583-11429-3。 52ページ参照。
  • ベースボール・マガジン社 編『ベースボール・レコード・ブック 2023日本プロ野球記録年鑑、ベースボール・マガジン社、2022年。ISBN 978-4-583-11546-7。 296ページ参照。

関連項目

外部リンク

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