1987年世界柔道選手権大会

1987年世界柔道選手権大会(第15回世界柔道選手権大会)は、ドイツ連邦共和国(西ドイツ:当時)のエッセンで1987年(昭和62年)11月19日から11月22日まで開催された柔道の世界選手権大会。

概要

山下泰裕の引退、斉藤仁のけがにより、95 kg級と無差別級の日本代表は正木嘉美となったが95 kg級戦で腰痛を悪化し、補欠で帯同していた小川直也(明治大学)が無差別級日本代表として急遽出場。19歳で優勝を遂げ話題を呼んだ。

大会直前に現地で国際柔道連盟(IJF)会長選挙があった。当時、日本柔道界では全日本柔道連盟(全柔連)対全日本学生柔道連盟(学柔連)の内紛が勃発しており、学柔連側につくIJF会長の松前重義のあとをどっちが継ぐか両陣営が推す候補がIJF会長の座を争っていた[1]。全柔連が推すルキス・カルグリアン(アルゼンチン)と学柔連が推すフランス柔道連盟名誉会長のジョルジュ・ファイファー[2]の代理戦争となっていた。ある日本チーム役員は、試合や選手よりも選挙を優先する両陣営の日本人たちを嘆いていた[3]。小川の優勝はそんな中にもたらされた日本柔道界への朗報だった。

メダリスト

男子

階級 金 銀 銅
60 kg以下級 大韓民国の旗 金載燁 日本の旗 細川伸二 アメリカ合衆国の旗 ケビン・アサノ
フランスの旗 パトリック・ルー
65 kg以下級 日本の旗 山本洋祐 ソビエト連邦の旗 ユーリ・ソコロフ ハンガリーの旗 ブイコー・タマーシュ
ポーランドの旗 ヤヌシュ・パヴウォフスキ
71 kg以下級 アメリカ合衆国の旗 マイク・スウェイン フランスの旗 マルク・アレクサンドル イギリスの旗 ケリス・ブラウン
日本の旗 古賀稔彦
78 kg以下級 日本の旗 岡田弘隆 ソビエト連邦の旗 バシール・ワラエフ 大韓民国の旗 李夬和
ポーランドの旗 バルデマール・レジェン
86 kg以下級 フランスの旗 ファビアン・カヌ 朝鮮民主主義人民共和国の旗 パク・チョンチョル 日本の旗 村田正夫
イギリスの旗 デンサイン・ホワイト
95 kg以下級 日本の旗 須貝等 オランダの旗 テオ・メイヤー 大韓民国の旗 河亨柱
ブラジルの旗 アウレリオ・ミゲル
95 kg超級 ソビエト連邦の旗 グリゴリー・ベリチェフ エジプトの旗 モハメド・ラシュワン 西ドイツの旗 ヨッヘン・プラーテ
中華人民共和国の旗 徐国清
無差別級 日本の旗 小川直也 イギリスの旗 エルビス・ゴードン キューバの旗 ホルヘ・フィス・カストロ
東ドイツの旗 ヘンリー・ストール

女子

階級 金 銀 銅
48 kg以下級 中華人民共和国の旗 李忠雲 日本の旗 江崎史子 チャイニーズタイペイの旗 周育萍
オランダの旗 ジェシカ・ハル
52 kg以下級 イギリスの旗 シャロン・レンドル 日本の旗 山口香 フランスの旗 ドミニク・ブラン
イタリアの旗 アレッサンドラ・ジュンジ
56 kg以下級 フランスの旗 カトリーヌ・アルノー オーストラリアの旗 スザンヌ・ウイリアムス イギリスの旗 アン・ヒューズ
西ドイツの旗 レギーナ・フィリップス
61 kg以下級 イギリスの旗 ダイアン・ベル アメリカ合衆国の旗 リン・ロースキ 日本の旗 持田典子
ポーランドの旗 ボグスワヴァ・オレフノビッチ
66 kg以下級 西ドイツの旗 アレクサンドラ・シュライバー フランスの旗 ブリジット・ディディエ オーストリアの旗 ロスヴィータ・ハートル
日本の旗 佐々木光
72 kg以下級 オランダの旗 イレーネ・ドゥコック ベルギーの旗 イングリッド・ベルグマンス 西ドイツの旗 バルバラ・クラッセン
日本の旗 田辺陽子
72 kg超級 中華人民共和国の旗 高鳳蓮 西ドイツの旗 レギーナ・ジークムント アメリカ合衆国の旗 マーガレット・カストロ
オランダの旗 アンヘリク・セリーゼ
無差別級 中華人民共和国の旗 高鳳蓮 ベルギーの旗 イングリッド・ベルグマンス 西ドイツの旗 カリン・クッツ
フランスの旗 イザベル・パック

各国メダル数

順 国・地域 金 銀 銅 計
1日本の旗 日本43512
2中華人民共和国の旗 中国3014
3フランスの旗 フランス2237
4イギリスの旗 イギリス2136
5ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦1203
6西ドイツの旗 西ドイツ1146
7アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国1124
オランダの旗 オランダ1124
9大韓民国の旗 韓国1023
10ベルギーの旗 ベルギー0202
11オーストラリアの旗 オーストラリア0101
 エジプト0101
朝鮮民主主義人民共和国の旗 北朝鮮0101
14ポーランドの旗 ポーランド0033
15 オーストリア0011
ブラジルの旗 ブラジル0011
 キューバ0011
東ドイツの旗 東ドイツ0011
 ハンガリー0011
イタリアの旗 イタリア0011
チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ0011

脚注

  1. 「国際柔道連盟 大差の全柔連系会長誕生」『毎日新聞』、毎日新聞社、1987年11月19日。
  2. 別表記「ファイフェール」、「フェフェー」
  3. 高山俊之(聞き手・構成)『柔道界のデスマッチ全柔連VS学柔連』小野哲也(話し手)、三一書房(原著1988-5-15)、4-5頁。

外部リンク

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