ガリレオ (競走馬)

ガリレオ (英語: Galileo) は、アイルランド産まれの競走馬種牡馬である。2001年ダービーアイリッシュダービーと2か国ダービー制覇を成し遂げ、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスアイリッシュチャンピオンステークスではファンタスティックライトと名勝負を繰り広げた。

ガリレオ
スーザン・マグナーの勝負服
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 1998年3月30日
死没 2021年7月10日(23歳没)
Sadler's Wells
Urban Sea
母の父 Miswaki
生国 アイルランドの旗 アイルランド
生産者 D. Tsui and Orpendale
馬主 Mrs. John Magnier
調教師 Aidan Patrick O'Brien
競走成績
生涯成績 8戦6勝
獲得賞金 162万1110ポンド

現役時代

父は大種牡馬サドラーズウェルズ、母は凱旋門賞馬アーバンシーという超良血馬でデビュー前からその血統で注目を集めていた。いかなる良血馬でも額面通りの競走能力が保証される事は無いが、ガリレオはアイルランドの名伯楽エイダン・オブライエンをして「彼は水の上でも走る事が出来る」と言わしめ、その素質を観衆の前で存分に発揮した稀有な例といえる。

2歳は一戦だけだったものの、3歳になりバリサックスステークス、アイリッシュダービートライアルと連勝してダービーに臨む。ダービーでは2000ギニーの優勝馬ゴーランを寄せ付けず快勝する。続いて向かったアイリッシュダービーも快勝、次に向かったのはヨーロッパの上半期最強馬決定戦、キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークスであった。

キングジョージでは前年ワールドシリーズ・レーシング・チャンピオンシップを制したファンタスティックライトとの対戦となった。ガリレオはゴール前ファンタスティックライトとの叩き合いを制し優勝する。この勝利により欧州最強馬の名誉を手に入れた。

次にガリレオが向かったのは、アイリッシュチャンピオンステークスであった。ここでファンタスティックライトと二度目の対戦を繰り広げた。キングジョージと同じように直線2頭の壮絶な叩き合いとなったが、ゴール前ファンタスティックライトがガリレオをアタマ差下していた。ここでガリレオは初の敗北を喫する。

その後ガリレオはマイル路線の競走、クイーンエリザベス2世ステークスへ向かう予定だったが回避し、アメリカのダート最強馬決定戦ブリーダーズカップ・クラシックへ挑戦するも6着に敗れ引退。通算8戦6勝。

競走成績

出走日競馬場競走名距離着順騎手着差1着(2着)馬
2000.10.28レパーズタウン未勝利S芝8f 1着M.キネーン14身(Taraza)
2001.04.01レパーズタウンバリサックスSL芝10f1着M.キネーン3 1/2馬身(Milan)
0000.05.13レパーズタウン愛ダービートライアルSG3芝10f 1着J.ヘファーナン1 1/2馬身(Exaltation)
0000.06.09エプソムダービーG1芝12f10y 1着M.キネーン3 1/2馬身(Golan)
0000.07.01カラ愛ダービーG1芝12f1着M.キネーン4馬身(Morshdi)
0000.07.28アスコットKGVI&QESG1芝12f 1着M.キネーン2 1/2馬身Fantastic Light
0000.09.09レパーズタウン愛チャンピオンSG1芝10f 2着M.キネーンアタマFantastic Light
0000.10.27ベルモントパークBCクラシックG1ダート10f 6着M.キネーン6 3/4馬身Tiznow

種牡馬時代

2002年からアイルランドのクールモアスタッドで種牡馬生活をスタートさせる。同年から2006年まではシャトル種牡馬としてオーストラリアでも種付けしている。2005年に初年度産駒がデビューするや、たちまち4頭のG1勝ち馬を輩出。その後も毎年G1戦線で活躍する産駒が続出し、初年度産駒から16世代連続でG1勝ち馬を送り出している。2008年にはニューアプローチの活躍などで自身初の英愛リーディングサイアーを獲得。産駒の活躍にともない、種付け料もプライベートではあるが、同年には22万5000ユーロ(2008年春頃の為替レートで約3600万円)と報告されるまでになった。以後も14戦無敗で歴代最高レイティングの140を獲得したフランケルを筆頭に数々の活躍馬を輩出。2010年から11年連続で英愛リーディングサイアーを獲得しており[1]、更に2016年には2位のドバウィに3倍近い数字(ガリレオ1040万ポンド、ドバウィ360万ポンド)での圧倒的な1位になっている。

2020年6月にピースフル(Peaceful)が愛1000ギニーを勝利したことで、G1勝利産駒数が85頭となりデインヒルの84頭を上回る世界最多記録となった[2]。また、同年7月にはサーペンタイン(Serpentine)がダービーステークスを勝ち、ニューアプローチ(2008年)・ルーラーオブザワールド(2013年)・オーストラリア(2014年)・アンソニーヴァンダイク(2019年)とあわせて、史上単独最多となる5頭のダービーステークス勝ち馬の父となった。

産駒はマイルから長距離まで幅広くこなすが、スプリンターは少ない。ミオスタチン遺伝子型はTTの長距離タイプとされている[3]

後継種牡馬も数多く輩出しており、テオフィロニューアプローチフランケルナサニエルというG1勝ち馬を送り出しており、サドラーズウェルズ後継種牡馬の最有力候補となっている。ニューアプローチは2018年のダービーを制したマサーを輩出、ダービーステークス3代制覇を達成した。同様にナサニエルは2017年、2019年のキングジョージを勝利したエネイブルを輩出し、キングジョージ3代制覇も達成した。 左前脚に慢性的な損傷があり、2021年7月10日衰弱により反応もしなくなったため、安楽死の処置が取られた[4]。2021年の種付け料は60万ユーロ前後であったとされる[5]

英愛年度別成績

全てBloodstockによる。

出走勝利順位総合収得賞金(ポンド主な活躍馬(主な勝ち鞍)
頭数回数頭数回数
2006年110371396142,180,149Teofiloデューハーストステークス他)
2007年149418588022,938,661Soldier Of Fortuneアイリッシュダービー他)
2008年187568618613,974,492New Approachダービーステークス他)
2009年183553648952,853,417Rip Van Winkleクイーンエリザベス2世ステークス他)
2010年236694668914,943,102Rip Van Winkle (インターナショナルステークス
2011年2827809012115,283,068Frankel (クインエリザベス2世ステークス他)
2012年30383710815415,774,558Frankel (チャンピオンステークス他)
2013年28987111516214,733,222Ruler of the World (ダービーステークス)
2014年27484810914617,193,916Australia (英愛ダービー他)
2015年2717859112015,735,195Order Of ST Georgeアイリッシュセントレジャー
2016年273848104143110,489,764The Gurkha (サセックスステークス

北半球

南半球

母父としての産駒

血統表

ガリレオ血統サドラーズウェルズ系 / Native Dancer4×5=9.38%)(血統表の出典)

Sadler's Wells
1981 鹿毛
父の父
Northern Dancer
1961 鹿毛
Nearctic Nearco
Lady Angela
Natalma Native Dancer
Almahmoud
父の母
Fairy Bridge
1975 鹿毛
Bold Reason Hail to Reason
Lalun
Special Forli
Thong

Urban Sea
1989 栗毛
Miswaki
1978 栗毛
Mr. Prospector Raise a Native
Gold Digger
Hopespringseternal Buckpasser
Rose Bower
母の母
Allegretta
1978 栗毛
Lombard Agio
Promised Lady
Anatevka Espresso
Almyra F-No.9-h

全弟にはジョッキークラブ大賞タタソールズゴールドカップとG1を2勝したBlack Sam Bellamy、半弟には2000ギニーダービーエクリプスステークスインターナショナルステークスアイリッシュチャンピオンステークス凱旋門賞の勝ち馬Sea The Stars(父Cape Cross)等がいる。母Urban Seaは凱旋門賞を勝った名競走馬であるが、繁殖牝馬としても優秀であり、その産駒には重賞勝ち馬が多数揃っている。牝系も広がっており、3代でのダービー制覇を達成した本馬の孫MasarはUrban Seaを4代母に持つ。

外部リンク

脚注

  1. 【2020年欧州リーディング】ガリレオが11年連続トップ!サラブレッドマーケット 2021年4月28日閲覧
  2. Galileo Breaks World Record in G1 Irish Thousand Guineas”. breednet (2020年6月13日). 2020年9月5日閲覧。
  3. http://bloodstock.racingpost.com/news/bloodstock/dawn-approach-j-s-bolger-world-class-why-jim-bolger-will-be-in-two-minds-watching-saturdays-derby/1279873/
  4. GALILEO 1998 - 2021 - COOLMORE 2021年7月10日
  5. The world’s top 12 most expensive sires for 2021”. Thoroughbred Racing Commentary. 2023年12月28日閲覧。
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