ツール・ド・フランス1991

ツール・ド・フランス1991ツール・ド・フランスとしては78回目の大会。1991年7月6日から7月28日まで、全22ステージで行われた。

第78回 ツール・ド・フランス 1991
全行程22区間, 3914 km
総合優勝ミゲル・インドゥライン 101時間01分20秒
2位ジャンニ・ブーニョ +3分36秒
3位クラウディオ・キアプッチ +5分56秒
4位シャーリー・モテ +7分37秒
5位リュク・ルブラン +10分10秒
ポイント賞ジャモリディネ・アブドヤパロフ 316ポイント
2位ローラン・ジャラベール 263ポイント
3位オラフ・ルードビッヒ 175ポイント
山岳賞クラウディオ・キアプッチ 312ポイント
2位ティエリー・クラベローラ 277ポイント
3位リュク・ルブラン 164ポイント

みどころ

グレッグ・レモンの総合3連覇がかかった今大会。レモンを中心に、前年総合2位のクラウディオ・キアプッチジャンニ・ブーニョのイタリア勢が対抗視された。

一方、ペドロ・デルガドをリーダーとするスペインのモビスター・チームバネストはこの年、前年まで東芝のエースだったフランス人のジャンフランソワ・ベルナールを加入させ、デルガドとともに事実上のダブルリーダー体制を敷き、チームとして3年ぶりのマイヨ・ジョーヌ奪回に意欲を燃やしていた。しかし今大会が始まると、年々力をつけてきている「第3の男」、ミゲル・インドゥラインの好調が伝えられたことから、やがて2人のリーダーを抑え、自らがリーダーとなっていくことになる。

今大会の概要

序盤からレモンは好調で、第8ステージの個人タイムトライアルでは区間2位に入り、この時点で早くもマイヨを奪取した。一方、この区間を制したのはインドゥライン。この時点でトップのレモンに2分17秒差の総合4位につけ、ベルナールも5位、デルガドも12位につけるなど、バネスト勢も好調だった。しかしピレネーステージ緒戦となる第12ステージは、今大会の趨勢に大きく影響を与える結果となった。

このステージはシャーリー・モテが制するものの、上位勢のほとんどはクライマー。しかもそのクライマーたちにレモンの他、デルガド、ベルナール、インドゥラインも潰されてしまった。マイヨを奪ったのはリュク・ルブランで、レモンは2分35秒差の2位に転落。またバネスト勢は、インドゥラインが4分44秒差の5位につけるも、ベルナールが5分46秒差の7位、デルガドに至っては7分5秒差の10位にまで後退し、このままではマイヨ奪回は困難な情勢に追い込まれた。

そこでバネストは苦渋の選択として、マイヨが狙える位置にいるインドゥラインをリーダーに据えることにした。そしてバネストのこの選択は、続く13ステージにおいて的中することになる。

第13ステージ。バネストはデルガド、ベルナールがアシストするという贅沢な布陣を敷くことになったが、新リーダーとなったインドゥラインを徹底的にサポートするとともに、当面の敵であるルブラン、そしてレモン潰しに躍起になった。その結果、インドゥラインは、この区間を優勝したキアプッチとほぼ同体でゴールし、レモンはこの区間だけでインドゥラインに遅れること7分17秒、ルブランに至っては12分35秒も遅れ、ついにインドゥラインがこのステージでマイヨを奪った。

さらにアルプスステージにおいてもインドゥラインの快走は続き、デルガド、ベルナールががっちりサポートした第17ステージのラルプ・デュエズゴールにおいても、区間優勝のブーニョに1秒差の2位。この時点でレモンは6分39秒差の総合5位だが、3連覇を狙うには厳しいタイム差となった。

そして第18ステージ。インドゥラインは総合2位につけるブーニョ、同3位のキアプッチを完全にマークし、彼らとともに同タイムゴール。対してレモンは無残にもこのステージにおいて、インドゥラインに7分22秒の差をつけられる区間59位と惨敗。総合でもインドゥラインに14分1秒差をつけられる8位と後退し、完全に3連覇の夢はこのステージで絶たれた。

第21ステージは個人タイムトライアルだったが、インドゥラインは区間優勝を果たし、ブーニョ以下に対して完全に決着をつけた。

後に、史上初のツール総合5連覇を果たすことになるインドゥラインの最初の総合優勝はこうして達成された。

最終ステージではゴールスプリントで蛇行したアブドヤパロフが道路脇の広告モニュメントに激突し転倒、後続車も次々と巻き添えになり、シャンゼリゼのゴールは阿鼻叫喚の状態となった。アブドヤパロフはそのまま病院送りとなり、表彰式でも3賞のうちの一人が欠けるという異例の事態になった。

最後の放送

NHKでの放送がこの年の大会をもって最後となり、翌年からはフジテレビに放映権が移ることになった。なお、1985年から1991年の7年間に亘ってNHKが取材してきたツールの総集編がDVDとなって発売されている。

総合成績

順位 選手名 国籍 チーム バイク 時間
1ミゲル・インドゥラインスペインの旗 スペインバネストピナレロ101h01'20"
2ジャンニ・ブーニョイタリアの旗 イタリア3' 36"
3クラウディオ・キアプッチイタリアの旗 イタリア5' 56"
4シャーリー・モテフランスの旗 フランス7' 37"
5リュク・ルブランフランスの旗 フランス10' 10"
6ローラン・フィニョンフランスの旗 フランス11' 27"
7グレッグ・レモンアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国13' 13"
8アンドリュー・ハンプステンアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国13' 40"
9ペドロ・デルガドスペインの旗 スペイン20' 10"
10ジェラール・ルーフランスの旗 フランス20' 13"
11エドゥアルド・チョザススペインの旗 スペイン21' 00"
12アベラルド・ロンドン コロンビア26' 47"
13ゲルトヤン・テュニスオランダの旗 オランダ27' 10"
14ジャンフランソワ・ベルナールフランスの旗 フランス28' 57"
15マウリツィオ・フォンドリエストイタリアの旗 イタリア30' 09"
16デニ・ローフランスの旗 フランス30' 40"
17エリック・カリトゥーフランスの旗 フランス32' 39"
18アルベルト・カマルゴ コロンビア32' 54"
19アルバーロ・メヒア コロンビア33' 52"
20フレデリ・ビショーフランスの旗 フランス36' 43"

外部リンク

This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.