ティタノケラトプス

ティタノケラトプスTitanoceratops) は角竜類に属する植物食恐竜 の一属である。現在のニューメキシコ州の後期白亜紀後期カンパニアン期の地層から発見された大型のカスモサウルス亜科で、2011年にトリケラトプス族の一つとしてロングリッチにより報告された。模式標本はそれまで長い間ペンタケラトプスとして知られていた標本に命名されたものである。 模式標本である OMNH 10165 のみで知られている[1]。 しかし、この分割は不正確であり両者は同種で、従ってティタノケラトプスはペンタケラトプスのシノニムであるということがウィックとレーマンによって 2013年に指摘された[2] 。模式標本は前肢と後肢の大部分を残しており、フリルは断片的であるが、下顎と関節した頭蓋骨も完全に近い。[1]

ティタノケラトプス
生息年代: 中生代白亜紀後期、75 Ma
OMNH 10165 頭蓋骨の補完していないオリジナル部分のクローズアップ(オクラホマ自然史博物館所蔵)。
地質時代
後期白亜紀
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 鳥盤目 Ornithischia
亜目 : 周飾頭亜目 Marginocephalia
下目 : 角竜下目 Ceratopia
: ケラトプス科 Ceratopidae
亜科 : カスモサウルス亜科 Chasmosaurinae
: トリケラトプス族 Triceratopsini
: ティタノケラトプス属 Titanoceratops
学名
Titanoceratops
Longrich, 2011

発見と記載

1941年、ニューメキシコ州サンフアン盆地のフルートランド累層上部ないしカートランド累層下部で巨大で完全に近い頭蓋骨、下顎骨がばらけた体骨格(頸椎胴椎仙椎肋骨肩甲骨尺骨大腿骨脛骨腸骨坐骨骨化したを含む)がラングストンらによって発見された[1] 。発掘された標本はその後オクラホマ大学に保管されていた。1995年にオクラホマ自然史博物館にてクリーニングが始まり、OMNH 10165 とされた標本は1998年にペンタケラトプス・ステルンベルギの大型個体として記載された。

ペンタケラトプスとして修復された頭蓋骨は2.65mの長さで、地上の脊椎動物において最大である。体重は6.55t、全長は6.8mと推定され、これはトリケラトプストロサウルスと比肩する巨大さである[3]。 フルートランド層上部ないしカートランド層下部の両層間の境界は非常に厚いが、もとの産出場所は既に失われているため、ティタノケラトプスがどちらの地層に属していたのか確かな事はわからない。どちらにせよ、カンパニアン後期には違いない[1]

その後、イェール大学のロングリッチによる調査で、OMNH 10165 は比較的長い吻部、鼻角やフリルの形状など、既知のペンタケラトプス属とは異なる20の特徴をもつことがわかり、ロングリッチはペンタケラトプスよりもトリケラトプスと似ている事を示唆し、トリケラトプス族の新属新種ティタノケラトプス・オウラノスとして再記載した。属名は巨大な頭からギリシャ神話ティターンに因んでおり、また模式種 T.ouranos種小名はティターン族の父であるウーラノスに由来し「勇敢」という意味も含んでいる[1]。しかしロングリッチが提唱した特徴は新属を設立するほどのものではなく、トリケラトプスに似ている点は OMNH 10165 の体サイズに起因するものであり、さらに本標本は角竜類の同定で重要とされるフリルの大部分を欠いているため、ペンタケラトプスから独立させる根拠に乏しいとの主張もある [2]

一方、ホルツは2012年にティタノケラトプスはペンタケラトプスではなく、エオトリケラトプスオホケラトプスに極めて近縁であるとし、恐らくそれら三属はすべて同属、すなわちシノニムであると指摘している[4]

系統

系統

カスモサウルス亜科

ヴァガケラトプス

コスモケラトプス

カスモサウルス・ベリ

カスモサウルス・ルッセリ

モジョケラトプス

アグジャケラトプス

ユタケラトプス

ペンタケラトプス

ブラヴォケラトプス

コアフイラケラトプス

アンキケラトプス

アリノケラトプス

トリケラトプス族

レガリケラトプス

エオトリケラトプス

オジョケラトプス

ティタノケラトプス

ネドケラトプス

トロサウルス・ラトゥス

トロサウルス・ユタヘンシス

タタンカケラトプス

トリケラトプス・ホリドゥス

トリケラトプス・プロルスス

脚注

  1. Longrich, N.R. (2011). Titanoceratops ouranos, a giant horned dinosaur from the Late Campanian of New Mexico”. Cretaceous Research 32 (3): 264–276. doi:10.1016/j.cretres.2010.12.007. https://dinosaures-web.com/sites/default/files/publications/Longrich_2010_Titanoceratops%20ouranous.pdf.
  2. Wick, S.L.; Lehman, T.M. (2013). “A new ceratopsian dinosaur from the Javelina Formation (Maastrichtian) of West Texas and implications for chasmosaurine phylogeny”. Naturwissenschaften 100 (2013): 667–682. doi:10.1007/s00114-013-1063-0. PMID 23728202.
  3. Lehman, Thomas M. (1998). “A Gigantic Skull and Skeleton of the Horned Dinosaur Pentaceratops sternbergi from New Mexico”. Journal of Paleontology 72 (5). JSTOR 1306666.
  4. Holtz, T.R. Jr. (2012). Dinosaurs: The Most Complete, Up-to-Date Encyclopedia for Dinosaur Lovers of All Ages. Random House Books for Young Readers. p. 432. ISBN 978-0-375-82419-7. http://www.geol.umd.edu/~tholtz/dinoappendix/HoltzappendixWinter2011.pdf

関連項目

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