レッド・カーペット・マサカー〜美しき深紅〜

『レッド・カーペット・マサカー〜美しき深紅〜』(原題:Red Carpet Massacre)は、イギリスのロック・バンド、デュラン・デュランが2007年に発表した、カヴァー・アルバムも含めれば通算12作目のスタジオ・アルバム。

『レッド・カーペット・マサカー〜美しき深紅〜』
デュラン・デュラン の スタジオ・アルバム<meta itemprop='albumReleaseType' content='アルバム' />
リリース
ジャンル ロック、ニュー・ウェイヴ、シンセポップ
時間
レーベル エピック・レコード
プロデュース デュラン・デュラン、ネイト・ヒルズ、ジミー・ダグラス(#1, #2, #5, #7, #8, #10, #11, #12)
デュラン・デュラン、ネイト・ヒルズ、ティンバランド、ジャスティン・ティンバーレイク(#3)
ジャスティン・ティンバーレイク(#4)
デュラン・デュラン、ネイト・ヒルズ、ティンバランド(#6, #9)
ボーカル・プロダクション:ジム・ビーンズ(#5, #9, #10, #11, #12)
専門評論家によるレビュー
  • AllMusic 星3.5 / 5<meta itemprop='reviewBody' content='3.5' /><meta itemprop='bestRating' content='5' /><meta itemprop='worstRating' content='0' /> link
  • The Guardian 星3 / 5<meta itemprop='reviewBody' content='3' /><meta itemprop='bestRating' content='5' /><meta itemprop='worstRating' content='0' /> link
チャート最高順位
  • 10位(イタリア[3])
  • 36位(アメリカ[4])
  • 39位(スイス[5])
  • 44位(イギリス[6])
  • 73位(オランダ[7]、日本[8])
  • 85位(ドイツ[9])
  • 145位(フランス[10])
デュラン・デュラン アルバム 年表
アストロノート
(2004年)
レッド・カーペット・マサカー〜美しき深紅〜
(2007年)
Hammersmith '82!
(2009年)

背景

バンドは当初、『アストロノート』(2004年)に続く新作として、よりダークで政治色の強いアルバム『Reportage』の制作を進めており、ニック・ローズによればイラク戦争やアフガニスタン紛争といった、世界の混乱に対する不満を反映した内容だったという[11]。それに対して、レーベル側はヒットを狙える曲がないことを危惧し、バンドは梃入れのため、一部の曲でティンバランドを共同プロデューサーとして招くことにした[11]。しかし、その方針に賛同できなかったギタリストのアンディ・テイラーが脱退を表明[12]。最終的には『Reportage』の制作は棚上げとなり、バンドはティンバランドの人脈を迎えて、一からアルバムを作り直した[11]。なお、ローズは本作リリース後の2008年、『Reportage』に関して「いつか発表したいと思っている。とても面白いアルバムで、鋭角的かつインディー・ロック色が強くて、明らかに俺達の初期のルーツに立ち返っているからね」と語っている[13]。また、ジョン・テイラーは2011年、ティンバランドの起用はレーベル主導だったと主張しており、「とんでもない悪夢だった」「同時期にアンディが出て行ったこともあって、ティンバランドの音作りは、以前の俺達と全然違う物になった」とコメントしている[14]。

収録曲「ナイト・ランナー」と「フォーリング・ダウン」の制作には、ティンバランドのプロデュースでデビューしたミュージシャン、ジャスティン・ティンバーレイクが貢献した[15]。サイモン・ル・ボンによれば、本作からのリード・シングルとなった「フォーリング・ダウン」に関しては、ティンバーレイクはデュラン・デュランが1993年に発表した曲「オーディナリー・ワールド」のテンポや感触を意識していたが、バンド側はティンバーレイクのヒット曲「ワット・ゴーズ・アラウンド.../... カムズ・アラウンド」的な要素を取り入れることにしたという[15]。

2006年10月26日に開始されたアメリカ・ツアーでは、ドム(ドミニク)・ブラウンがサポート・ギタリストに起用されており、その時点では本作のタイトルは未定だった[16]。

日本盤に関しては、2007年9月の時点では同年11月7日に発売予定と報じられたが、その後11月21日に延期され、最終的には再度12月5日まで延期された[2]。

反響

バンドの母国イギリスでは、先行シングル「フォーリング・ダウン」が2007年11月24日付の全英シングルチャートで52位となるが、翌週にはトップ100圏外に落ちた[17]。そして、本作は全英アルバムチャートで3週トップ100入りするが、最高44位に終わった[6]。

イタリアでは「フォーリング・ダウン」がシングル・チャートで2位に達し、本作は同国のアルバム・チャートで10位を記録した[3]。アメリカのBillboard 200では36位に達し、前作『アストロノート』(2004年)に引き続き全米トップ40入りを果たした[4]。

評価

Matt Collarはオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「興味深いことに、ボーカリストのサイモン・ル・ボン、キーボーディストのニック・ローズ、ベーシストのジョン・テイラー、ドラマーのロジャー・テイラーといったオリジナル・ラインナップ(ギタリストのアンディ・テイラーはレコーディング前に脱退)は、ザ・キラーズのように分かりやすいネオ・ニュー・ウェイヴへ向かうのではなく、ネイト・"ダンジャハンズ"・ヒルズやティンバランドといった現代的なダンス・ポップ系プロデューサーと組み、鋭角的でクラブ指向のルーツに立ち返ったのみならず、ジャスティン・ティンバーレイクやネリー・ファータドといったティンバランド人脈の現代的アーティストにも匹敵するほど、ラジオでもかかりやすいサウンドへのアップデートを行った」と評している[18]。Caroline Sullivanは『ガーディアン』紙のレビューで5点満点中3点を付け「グループはキーボーディストのニック・ローズが言うところの『グルーヴの要素』に注力して、その結果、彼らの作品の中でもより冒険的な一枚となり、グルーヴという意味では充実しているが、彼らの大ヒット曲の背景にあったメロディアスさには欠けている」と評している[19]。また、John BergstromはPopMattersにおいて「デュラン・デュランの作品の中でも、特に良い曲のコレクションの一つ」とする一方「全くデュラン・デュランらしくないアルバム」「『彼らがニュー・ウェイヴのルーツに立ち返った』と持ち上げられているが、実際にはデュラン・デュランの優れたアルバムをリミックスしたかのように響き、それ故、単に良いアルバムでしかなくなった」と評している[1]。

収録曲

特記なき楽曲は作詞がサイモン・ル・ボン、作曲がデュラン・デュランとネイト・ヒルズの共作による。

  1. ヴァリー – "The Valley" – 4:57
  2. レッド・カーペット・マサカー – "Red Carpet Massacre" – 3:16
  3. ナイト・ランナー – "Nite-Runner" – 3:58
  4. フォーリング・ダウン – "Falling Down" – 5:41
    • 作詞:サイモン・ル・ボン/作曲:デュラン・デュラン、ジャスティン・ティンバーレイク
  5. ボックス・フル・オブ・ハニー – "Box Full O' Honey" – 3:10
  6. スキン・ダイヴァーズ – "Skin Divers" – 4:23
    • 作詞:サイモン・ル・ボン、ティム・モズレー/作曲:デュラン・デュラン、ネイト・ヒルズ、ティム・モズレー
  7. テンプテッド – "Tempted" – 4:24
  8. トリックト・アウト – "Tricked Out" – 2:46
  9. ズーム・イン – "Zoom In" – 3:27
    • 作詞:サイモン・ル・ボン/作曲:デュラン・デュラン、ネイト・ヒルズ、ティム・モズレー
  10. シーズ・トゥー・マッチ – "She's Too Much" – 5:14
  11. ダーティ・グレイト・モンスター – "Dirty Great Monster" – 3:36
  12. ラスト・マン・スタンディング – "Last Man Standing" – 4:02

日本盤ボーナス・トラック

  1. クライ・ベイビー・クライ – "Cry Baby Cry" – 3:55

デラックス・エディション盤DVD

7.は日本初回生産限定盤のみ収録のボーナス映像である[20]。

  1. アルバム・レコーディング風景 - "The Album"
  2. アートワーク・撮影風景 - "The Artwork"
  3. ミュージック・ヴィデオ・収録 - "The Video"
  4. キャンペーン - "The Campaign"
  5. アウト-テイク(コメント集) - "The Out-Takes"
  6. 写真集 - "The Stills"
  7. 「フォーリング・ダウン」ミュージック・ヴィデオ - "Falling Down (Music Video)"

参加ミュージシャン

アディショナル・ミュージシャン

  • ドミニク・ブラウン - ギター
  • マーセラ・アライカ - プログラミング(on #1)
  • ジャスティン・ティンバーレイク - アディショナル・ボーカル(on #3, #4)
  • ティンバランド - アディショナル・ボーカル(on #3, #6)
  • ジム・ビーンズ - アディショナル・ボーカル(on #3, #10)
  • テリー・ウォーカー - アディショナル・ボーカル(on #6)
  • サイモン・ウィルスクロフト - サクソフォーン(on #11)

脚注

  1. Bergstrom, John (2007年11月14日). “Duran Duran: Red Carpet Massacre”. PopMatters. 2020年5月1日閲覧。
  2. “デュラン・デュランの新作、日本発売決定”. CDJournal. 音楽出版社. 2020年5月1日閲覧。
  3. italiancharts.com - Duran Duran - Red Carpet Massacre
  4. “Duran Duran - Awards”. AllMusic. 2016年1月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月1日閲覧。
  5. Duran Duran - Red Carpet Massacre - hitparade.ch
  6. Duran Duran | full Official Chart History | Official Charts Company - 「ALBUMS」をクリックすれば表示される。
  7. Duran Duran - Red Carpet Massacre - dutchcharts.nl
  8. “レッド・カーペット・マサカー〜美しき深紅〜 - デュラン・デュラン”. ORICON NEWS. 2020年5月1日閲覧。
  9. Offizielle Deutsche Charts
  10. lescharts.com - Duran Duran - Red Carpet Massacre
  11. “Timbaland injects new sound into Duran Duran”. TODAY.com. NBC Universal (2007年11月16日). 2020年5月1日閲覧。
  12. “Andy Taylor talks beating stage 4 cancer, returning to the live stage… and what really happened with Duran Duran's lost 'Reportage' album” (英語). Yahoo Entertainment (2023年10月13日). 2023年10月30日閲覧。
  13. Graff, Gary (2008年5月1日). “Duran Duran Teams With Mark Ronson For Concert”. Billboard. 2020年5月1日閲覧。
  14. “Duran Duran: 'Our Timbaland album was a fucking nightmare'”. NME. Time Inc. (UK) (2011年3月21日). 2020年5月1日閲覧。
  15. “Duran Duran discuss working with Timbaland and Timberlake”. NME. Time Inc. (UK) (2007年9月25日). 2020年5月1日閲覧。
  16. “Andy Taylor Splits With Duran Duran”. Billboard (2006年10月26日). 2020年5月1日閲覧。
  17. Duran Duran | full Official Chart History | Official Charts Company
  18. Collar, Matt. “Red Carpet Massacre - Duran Duran”. AllMusic. 2020年5月1日閲覧。
  19. Sullivan, Caroline (2007年11月9日). “Duran Duran, Red Carpet Massacre”. The Guardian. Guardian News and Media. 2020年5月1日閲覧。
  20. “Duran Duran/レッド・カーペット・マサカー〜美しき深紅〜 (CD + DVD) <初回生産限定盤>”. Tower Records Japan. 2020年5月1日閲覧。

外部リンク

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