大歩危駅

大歩危駅(おおぼけえき)は、徳島県三好市西祖谷山村徳善西にある、四国旅客鉄道(JR四国)土讃線である。駅番号D27

大歩危駅[* 1]
駅舎(2011年9月)
おおぼけ
Ōboke
D26 小歩危 (5.7 km)
(7.2 km) 土佐岩原 D28
所在地 徳島県三好市西祖谷山村徳善西6
北緯33度52分35.34秒 東経133度46分2.27秒
駅番号 D27
所属事業者 四国旅客鉄道(JR四国)
所属路線 土讃線
キロ程 65.5 km(多度津起点)
電報略号 オケ
アカ(阿波赤野駅時代)
駅構造 地上駅
ホーム 2面3線
乗車人員
-統計年度-
71[2]人/日(降車客含まず)
-2019年-
開業年月日 1935年昭和10年)11月28日[3]
備考 無人駅[4](自動券売機 有)
  1. 1950年に阿波赤野駅から改称[1]

概要

土讃線における徳島県内最後の駅となっている。下り方の次駅・土佐岩原との間で徳島・高知県境を越えると共に、全長4,179mの大歩危トンネルが存在する。同トンネルは、1986年3月の予讃線短絡ルート開通に伴い犬寄トンネル(6,012m)が使用開始となるまで、四国島内のJR線における最長のトンネルとなっていた[5]

構内には大歩危の渓谷を眺めることのできる遊歩道がある。その名称から上り方の次駅・小歩危とともに「オオボケ・コボケ」と呼び親しまれており、メディアでも時折ネタとして紹介されることがある。また、作家の阿川弘之も『大ぼけ小ぼけ』というタイトルの書籍を刊行している。

すべての特急列車が停車する[6]。また阿波池田駅方面から当駅で折り返す列車も、夕方以降を中心に設定されている。土曜・日曜・祝日を中心に運行されている観光特急列車「四国まんなか千年ものがたり」も当駅で折り返す[7][8][9][10]

駅無人化を機に地元住民により結成された「JR大歩危駅活性化協議会」が活動しており、清掃、植樹、駅事務室の改装、観光列車の出迎えなどを行っている[11]。三好市や民間宿泊業者のPR効果もあり、新型コロナウイルス蔓延まで外国人観光客の利用が増加していた[12]

歴史

駅構造

単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホーム木造駅舎を有する地上駅。駅舎とホームは構内踏切で連絡しているため、1番線に列車が入線するとその前後(特に阿波池田方面行きでは出発後まで)は横断できない。島式ホームが1・2番線で、その奥の単式ホームが3番線である。さらに単式ホームの奥は遊歩道に繋がっている。駅舎内にはコインロッカーがあるが、いずれも大型荷物用のため使用料は1回500円である。トイレは駅構内にはないが、駅舎の横に設置されている。

かつては平日午前中のみ駅員が配置されていたが、2010年10月1日に完全な無人駅となった。ただし土休日や長期休暇中などの多客期には、駅員が派遣されることもある。駅舎内には観光案内所と自動券売機が設置されており、券売機では近距離および岡山駅までの乗車券と自由席特急券を発売している。なお、駅の管理は阿波池田駅が行っている。

観光案内所は駅事務室だったスペースを改装して設けられており、休憩室も兼ねている。駅舎に入ってすぐに観光案内所の出入口がある。

2011年4月に地元生まれの妖怪こなきじじいが駅長に就任し、観光案内所入口横に木彫りのこなきじじい像が置かれているほか[20]、同年7月には柴犬の虎太朗が助役に就任し、2013年11月の退任まで毎週日曜日に乗客の出迎えを行っていた[21][22]

のりば

のりば路線方向行先
1・2・3 土讃線 下り 土佐山田高知中村方面
上り 阿波池田高松岡山方面
付記事項
  • 3番のりばに特急列車が入らないことを除いて、停車ホームは一定していない。特急列車は原則1番のりばだが、午前中の一部が2番のりばから発着する。普通列車は原則2番のりばだが、一部が1番ないし3番のりばから発着する。
  • 観光列車「四国まんなか千年ものがたり」は2番のりばから発着する。

利用状況

1日平均乗車人員は下記の通り。

  • 172人(1995年度)
  • 175人(1996年度)
  • 171人(1997年度)
  • 178人(1998年度)
  • 156人(1999年度)
  • 145人(2000年度)
  • 152人(2001年度)
  • 150人(2002年度)
  • 133人(2003年度)
  • 115人(2004年度)
  • 110人(2005年度)
  • 100人(2006年度)
  • 103人(2007年度)
  • 98人(2008年度)
  • 89人(2009年度)
  • 83人(2010年度)
  • 77人(2011年度)
  • 71人(2012年度)
  • 73人(2013年度)
  • 73人(2014年度)

なお、2019年度の乗車人員は71人となっている[2]

駅周辺

吉野川の大歩危

当駅周辺は吉野川の渓谷美で知られる大歩危・小歩危があり[23]平家落人の里やかずら橋のある(秘境)祖谷渓への入口でもある[7][8]。駅前からかずら橋行きのバスが1日に数本でている。

バス路線

阿波池田バスターミナル始発のものも当駅を経由するほか、当駅からの接続を前提にした大歩危峡 - かずら橋間の区間便も運行されており、この系統は一部祖谷温泉を経由する。ポンチョを使用。
日曜・祝日・正月三が日は運休するほか、夕方の鳴石ゆきは土曜運休。かずら橋ゆきは山間部の旧道を経由する。また、朝夕の一部の便はスクールバスも兼ねているため生徒が優先となる。ハイエースを使用。

隣の駅

四国旅客鉄道(JR四国)
土讃線
普通
小歩危駅 (D26) - 大歩危駅 (D27) - 土佐岩原駅 (D28)

脚注

  1. 「日本国有鉄道公示第194号」『官報』1950年8月30日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  2. 徳島県統計書 令和元年 運輸・通信 (PDF). 徳島県政策創造部統計データ課. p. 166. 2022年1月30日閲覧。
  3. 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、665頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
  4. 「JR四国 29駅を無人化 経費削減、県内は造田など6駅=香川」『読売新聞読売新聞大阪本社、2010年6月22日、朝刊、33面。
  5. デアゴスティーニ編集部 (2013年8月13日). 【第8回】土讃線(後編)阿波池田〜土佐山田”. ホビコム『鉄道名情景紀行』. デアゴスティーニ(DeAGOSTINI). 2014年7月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年8月9日閲覧。
  6. おでかけに便利な鉄道・バス情報 大歩危駅 - 四国旅客鉄道
  7. “【鉄道ファン必見】JR北海道の二の舞はごめん…夢の観光列車「四国まんなか千年ものがたり」を投入、浮沈かけるJR四国の思惑”. 産経ニュース. (2017年2月22日). https://www.sankei.com/article/20170222-5LJPMHJ37ZIODITPLEDBLJGTJE/ 2022年1月30日閲覧。
  8. 絶景とこだわりグルメに酔いしれる、四国の鉄道旅。”. VOGUE JAPAN (2017年7月26日). 2022年1月30日閲覧。
  9. JR四国観光列車「四国まんなか千年ものがたり」乗客5万人達成【香川】”. 岡山放送 (2020年9月21日). 2021年2月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月30日閲覧。
  10. “JR四国、観光列車でイチゴのスイーツ”. 日本経済新聞. (2021年11月2日). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC021YP0S1A101C2000000/ 2022年1月30日閲覧。
  11. “徳島)大歩危駅活性化協議会にグランプリ”. 朝日新聞デジタル. (2018年12月22日). オリジナルの2019年2月15日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190215221127/https://www.asahi.com/articles/ASLDN6VV3LDNPUTB01G.html 2022年1月30日閲覧。
  12. 大歩危駅に観光案内所設置 三好市、職員も雇用し観光客に対応”. 徳島新聞 (2015年3月11日). 2016年3月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月30日閲覧。
  13. 大蔵省印刷局, ed (1950‐08-30). “日本国有鉄道公示 第194号”. 官報 (国立国会図書館デジタルコレクション) (7091). https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2963637/3.
  14. “JR四国、21駅を無人化、21日から土・日・祝日に限り”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): p. 12. (1990年11月8日)
  15. “秘境の玄関口改修工事完成 JR大歩危駅”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 2. (1993年1月23日)
  16. 駅業務体制の見直しについて”. 四国旅客鉄道 (2010年6月21日). 2012年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月30日閲覧。
  17. “犬の助役さん就任、児啼爺駅長とコンビに 徳島”. 朝日新聞デジタル. (2011年7月10日). http://www.asahi.com/travel/aviation/OSK201107090141.html?ref=reca 2017年7月16日閲覧。
  18. JR四国が無料Wi-Fiサービス - 8000系・8600系も8月から順次導入へ”. マイナビニュース (2018年6月27日). 2022年1月30日閲覧。
  19. 手づくり郷土賞・徳島県
  20. 第35回サントリー地域文化賞を受賞した徳島県三好市「四国の秘境 山城・大歩危妖怪村」”. サントリーホールディングス (2013年9月26日). 2022年1月30日閲覧。
  21. “ひとえきがたり 妖怪駅長と犬助役が歓迎 大歩危駅(徳島県、JR土讃線)”. 朝日新聞デジタル. (2011年9月20日). オリジナルの2018年11月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20181128164555/http://www.asahi.com/travel/hitoekigatari/TKY201109190157.html 2022年1月30日閲覧。
  22. JR大歩危駅助役「虎太朗」退任式”. 池田ケーブルネットワーク (2013年11月13日). 2017年7月16日閲覧。
  23. 観光列車「千年ものがたり」サービス向上へ 専属乗務員がJR九州から接客術を学ぶ JR四国”. KSBニュース (2019年6月27日). 2022年1月30日閲覧。

関連項目

外部リンク

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