溶岩流
溶岩流(ようがんりゅう、英: lava flow[1])とは、火山の噴火に伴って、地下のマグマが液体の溶岩として地表に噴出し、流下する現象、およびその結果、地表に残された地形のこと。

クラプラ火山の溶岩流
概要
溶岩流に関する地形や用語
一覧
- 溶岩堤防 lava levee - 溶岩流の両岸に堤防のように高まりできたもの。
- 溶岩洞 lava tube - 溶岩流の内部にトンネルができたもの。
- 溶岩じわ lava wave - 溶岩流が押されてできた大きなしわ状のうねり。
- 縄状溶岩 ropy lava - 溶岩流の表面が押されてできた小さなしわ。
- 溶岩末端崖 - 粘度の低い溶岩流の先端部にできる崖。
- 溶岩塚、チュムラス tumulus、lava tumulus - 溶岩流の表面が後から来た溶岩に内部から押し上げられた小さな丘状の高まり。頂上に割れ目があることが多く、そこから溶岩が二次流出することもある。
- プレッシャーリッジ pressure ridge - 溶岩塚と同じシステムだが、尾根状に長く続いたものをいう。
- ホルニト hornito - 溶岩洞の天井が破れ、溶岩を二次流出させてできた塚。
- 熔岩樹型 lava tree, lava tree mold - 溶岩流が樹木を巻き込んで固結した時にできる円筒形の空洞。
- 節理 joint - 冷却する過程においてできる割目。ただし溶岩流以外でもできる。
- 偽クレーター pseudocrater - 溶岩流が湿地や湖沼を覆って水を閉じ込めると水蒸気爆発が起きてできることがある。
- キプカ kipuka - 溶岩流に囲まれて島のように残った場所。
- マグマが水中に噴出した場合は、急冷されて枕状溶岩やハイアロクラスタイトとなる。
溶岩流と人

溶岩流に襲われる住宅地
(キラウエア)
(キラウエア)

溶岩流を突く観光客
(キラウエア)
(キラウエア)
人が溶岩を踏み抜いて、真っ赤な溶岩の中に落ちたことがあるが、すぐに救い上げられて、両足に大やけどだけで済んでいる[3]。このようにすぐには炭化や融けることがないのは人体に水が多く含まれているからである[3]。
防災面では、溶岩流の流下速度は緩やかであり人の避難は容易である。しかし、溶岩が流れていく先に人の財産がある場合はしばしば人との間で攻防が起こる。例えば、1973年に起こったアイスランドのエルトフェットルの噴火では、港の入口に迫る溶岩流にポンプ車で海水を大量にかけ、溶岩を冷やして固め、港の閉鎖を防ぎ、島の重要な産業であった漁業を守ることに成功している。
アメリカのハワイ島のマウナロアやキラウエア、イタリアのエトナ火山でもしばしば溶岩流との攻防が起きている[4]。日本では、三宅島の1983年の噴火、伊豆大島の1986年噴火で、溶岩流の進行を抑えるために散水が試みられている[4]。
一方、人と溶岩流の相性は悪いものだけでなく、先述のハワイ島では、溶岩流が観光の資源の一つとなっており、溶岩流を観察したり、溶岩をすくったりするツアーが行われるなど、人と溶岩流が共存している場所もある。また、溶岩流が冷え固まった後でも、その地形は希少であるため観光資源となる。
脚注
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