近江鉄道700系電車
近江鉄道700系電車(おうみてつどう700けいでんしゃ)は、近江鉄道がかつて所有していた電車である。
近江鉄道700系電車 | |
|---|---|
![]() 700系701編成(2007年、八日市駅) | |
| 基本情報 | |
| 運用者 | 近江鉄道 |
| 製造所 | 西武所沢車両工場 |
| 種車 | 西武401系電車(2代) |
| 改造所 | 近江鉄道彦根工場 |
| 改造年 | 1998年5月12日 |
| 改造数 | 2両 |
| 運用開始 | 1998年6月13日 |
| 引退 | 2019年5月6日 |
| 廃車 | 2019年5月7日[1] |
| 主要諸元 | |
| 編成 | 2両 |
| 軌間 | 1,067 mm |
| 電気方式 | 直流 1,500 V |
| 車両定員 | 118 名(座席46名) |
| 自重 | 37.8 t |
| 最大寸法 (長・幅・高) | 20,000 × 2,937 × 4,150 mm |
| 台車 | FS-372 軸ばね空気ばね式 |
| 主電動機 | 直巻電動機HS-836-Frb |
| 主電動機出力 | 120 kW / 個 |
| 搭載数 | 4基 / 両 |
| 駆動方式 | 中空軸平行カルダン駆動方式 |
| 歯車比 | 15:86 = 1:5.60 |
| 編成出力 | 960kW |
| 制御装置 | 抵抗制御MMC-HT-20A |
| 制動装置 | HRD電気指令式ブレーキ |
概要
近江鉄道開業100周年と八日市駅の新駅舎完成を記念し、同社の彦根工場にて西武401系437編成(クモハ438-クモハ437)をベースに1年がかりの改造工事を経て1998年(平成10年)5月12日に竣功。イベント列車にも使用できる多目的車両として近江鉄道本線八日市駅の改築竣功記念式に合わせた同年6月13日に運行を開始した[2]。
「あかね号」という愛称があり、これは蒲生野で詠まれた万葉歌「あかねさす…」に因んでいる。
デザインは種車とは大きく異なる流線形となり、先頭部分は前面展望も考慮した大きな窓が装備されている。塗装はクリームを基調とし、赤と青のラインが側面に塗装されている。室内は車端部を除いて転換式クロスシートが1020ミリピッチで展開されている。転換クロスシートの採用は、同社路線と接続するJRの新快速などが転換クロスシートであることも影響している。特にJRとの乗換えや乗り継ぎの利用者が多い八日市線で当初の運用が多かったのもそのためで、JRの転換クロスシートに慣れた通勤者等へアピールした[3]。
当系列は2両編成1本(モハ701 - モハ1701)のみ彦根工場で改造され、増備車として401系427F(クモハ428-クモハ427)を種車とした第2編成の「702編成」が2004年度に竣工する予定となっていたが、実際には同編成は700系とはならずに800系810Fとなり、2005年4月に竣工している[4]。


運用
竣工当時から大きな変化がなく運用されてきたが、2015年には前面窓内上部にLED式行先表示器が新設され、元々使用されていた正面窓下の字幕式表示器には、新たに列車愛称である『あかね』のヘッドマークが掲出されるようになった[6][7]。後に、扉の開閉時に鳴動するドアチャイムの新設が行われた。
老朽化のため、2019年(令和元年)5月6日のさよなら運転をもって営業運転を終了[8][9]し、翌5月7日付で廃車となった[1]。「あかね号」の愛称と塗装は900形に継承され、2019年(令和元年)2月16日より本形式の塗装となって運行を開始している[10]。
改造前(2013年)
改造後(2015年)
脚注
注釈
出典
- 『私鉄車両編成表2020』、204頁
- 『鉄道ファン』1998年8月号 P.61
- 辻󠄀 良樹「滋賀県に延伸をつづけた新快速」『鉄道ダイヤ情報』2012年2月号 43頁 交通新聞社
- 『鉄道ピクトリアル』2002年4月臨時増刊号「特集:西武鉄道」P.216
- 『私鉄車両編成表2019』、118頁
- “近江鉄道700形の表示器がLEDに”. 鉄道ファン. railf.jp 鉄道ニュース (交友社). (2015年3月29日)
- 来住憲司『車両の見分け方がわかる!関西の鉄道車両図鑑』創元社、2017年、98頁。ISBN 978-4-422-24078-7。
- 『ありがとう 700 形「あかね号」ラストランイベント』(PDF)(プレスリリース)近江鉄道、2019年4月24日。2019年5月8日閲覧。
- “「あかね号」700形車両引退”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 3. (2019年5月17日)
- 『700形「あかね号」から900形「あかね号」へバトンタッチ!』(PDF)(プレスリリース)近江鉄道、2019年2月13日。2019年2月16日閲覧。
