ベルト (服飾)

ベルト(belt)または帯革(おびかわ)、胴締とは主に物を固定するために使われる、平たい形状で細長いのこと。「バンド」とも呼ぶ。

黒の革ベルト

ほとんどのベルトは専用の固定具(バックルまたは尾錠)と一体化したものとなっており、かつ、締める強さや径はある程度任意に調節することが出来る。

ベルトの起源[1]は古代ギリシャ時代、ラテン語の「バルテウス(BALTEUS)」が語源とされている。剣をはくために必要な革製のアイテムとして当時は肩から剣を吊るすスタイルであったが、時代と共に腰に巻き付けるスタイルへ変化し、現在のベルトに近い形へなった。

但し、もっと以前から使用されていたとの説もあり、洋服として身体に身に付けた布を抑える、採取した物を吊るす等、生活に根付いた使用がされていたと考えられている[2]

同じ様な機能を持つアイテムとしてサスペンダーがあるが、起源はサスペンダーが先と言われており、ビンテージのデニムパンツ(ジーンズ)にはベルトループが無く、代わりにサスペンダーボタンが付いた物が多く存在する。[3]

時代と共に洋服が上下にセパレートしたスタイルが定着し、ベルトレススタイルのパンツが流行する等、ベルトが必ずしも必要とされる事はなくなったが、ファッション性や実用性から変わらずポイントとなるアイテムであり、オシャレにこだわりがある方には、ベルト使いも着こなしのポイントとなっている。

用途

衣服

衣服の一部として使われるベルトは、の一種として、腰に巻いて、服のずれを防いだり固定させたりするものがその代表格である。ほとんどのズボンには、腰部分にベルトが通せるようにベルトループが設けられている。

ジャケット外套の前立てやの開き部分を留めるためにボタンファスナーの代わりに用いたり、革靴ブーツなどの靴紐の代わりに用いられる。

ベルト単体で用いる人が多いが、ベルト専用の股上が浅いズボン以外には股上が深いズボンが多いので、ベルトで腰を締め付け、サスペンダーでズボンの折り目を綺麗に見せたり、ズボンを上げて履く事ができる利点がある為、嘗てはサスペンダーと併用する人も見られた[4]。 ペリー・サスペンダーというベルトと併用して着用するサスペンダーが存在する。

衣服用のベルトの例

ドレスベルト(プレーンベルト)
スーツや私服に用いられるベルト。無地や型押はスーツや、それ以外の私服にも用いられる。
スタッズベルト
コインリベットペイントロゴプリントを打ち込んだ物などは私服に用いられる。
二つ穴ベルト(ダブルピンベルト、ギャリソンベルト)
穴が二つあるベルト、4cm位の太めの物が多い。バックルをボタンで替えられる種類がある。ギャリソンベルトに多いスタイル。四角いバックルが特徴。
ウェスタンベルト
取り替えられるバックルやスタッズや刺繡が付いたもの。
メッシュベルト
メッシュで革や布を編んだベルト。
カービングベルト
彫刻を彫ったベルト。
ゴムベルト
ゴムを使ったベルトで左右のリング状のバックルを通すものや、ボタンの付いた留め具やクリップでベルト通しを留めるバックルの存在しないベルトも存在する。バックルや留め具周辺には革を使った製品も存在する。
リングベルト(サーシング・ベルト)
リングベルト
バックルがOやD型の二つ付いたリングで、ベルトが布や革で出来ている。
リボンベルト
布や革のリボンで出来たベルト。ドレスベルトのようにピンの着いたバックルで留める。
サッシュベルト
カマーバンドに酷似したベルト。
タイベルト
タイ(結ぶ)ベルト。金具やバックルは付いていない。
チェーンベルト
チェーンで出来たベルト。装飾の意味合いが強い。
ハイウェストベルト
腰や腹、ジャケットトップスの上に付けるベルト。女性や警備員自衛隊軍隊警察消防吏員等の公務員が付けることが多い。正刀帯、刀帯も仲間の一種にあたる。[:en]
サム・ブラウン・ベルト
サム・ブラウンが考案したベルト。の様な斜めのベルト「斜革」が付属している。弾薬盒を束ねたベルトも似た形状をしている。ハイウェストベルトの一種。日本語では負革(おいかわ)やスリングベルトと言う。[:en]
正刀帯
刀帯
GIベルト(布ベルト、ガチャベルト、コットンベルト)
ファッション以外にも 作業着として用いられることが多い。安全帯の一種。穴が無くバックルで自由に留められる。布はナイロンポリエステルが多いが、綿製の他にプラスチック製や皮革の物もある。
コーリンベルト
和服の着付けに用いるベルト。
帯留
帯締めに通す和服用のベルト。
石帯
束帯に用いる和服用のベルト。

物の持ち歩き

ツールベルトを着用した保安官代理

時計腕時計)や携帯電話、工具、医療機器、銃弾など、常時持ち歩いてすぐに使いたい物を手で持つ代わりにホルスターで身体に付けておくこともある。

  • を持ち歩くためにはしばしば専用ゴム製のベルト(ブックバンド)が使われる。
  • 馬具のうち、馬の背にを固定するために使われるベルトは「腹帯」と呼ばれる。
  • 腕時計にはNATOベルトが用いられる。

身体の保護

車などのシートベルトや高所作業用の安全帯として、人間の身体を堅牢なものに結びつけたり、固定するためにベルトは使われる。

また、腰痛の緩和など、身体の動きを制限したり補助するためにベルトを巻くことがある(腰痛ベルト)。

装身具

装身具の一種として権威や地位を表示するために用いられることもある。チャンピオンベルトなどがその代表である。

結束

荷物の梱包などの際、で縛ったりする代わりに、専用のベルトを用いることがある。紐と比べて結ぶ手間が省け、ある程度の幅があるため対象物に食い込みにくく、ずれにくいというメリットがある。

拘束具としてもベルトは用いられる。このため拘束具を連想させるモチーフが多く取り入れられる、ボンデージ・ファッションパンク・ファッションの衣服にはベルトが多用されることがある。

ベルトの一覧

脚注

  1. メンズベルトの部位名称やマナーを紹介”. 株式会社フォークナー. 2024年5月16日閲覧。
  2. ベルトとは”. 株式会社フォークナー. 2024年5月16日閲覧。
  3. サスペンダーの歴史”. BAN CRAFT. 2024年5月16日閲覧。
  4. 社会福祉法人東京ヘレン・ケラー協会

関連項目

外部リンク

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