大相撲平成28年1月場所

大相撲平成28年1月場所(おおずもうへいせい28ねん1がつばしょ)は、2016年1月10日から1月24日まで両国国技館で開催された大相撲本場所。

幕内最高優勝は大関・琴奨菊和弘(14勝1敗・初優勝)。

場所前の話題など

  • この場所は、2015年11月20日に当時現職理事長だった北の湖親方(元横綱・北の湖)が死去し、同年12月18日に八角親方(元横綱・北勝海)が後任の理事長に就任して新体制となった日本相撲協会の下で興行される初めての本場所となった[1]。
  • 平成18年1月場所で当時の大関・栃東が優勝して以来、日本出身力士の優勝が無くなってからこの場所で10年となり、大関稀勢の里ら日本出身の上位力士に10年ぶりの優勝が期待された[2]。

番付・星取表

東成績結果番付西成績結果
日馬富士12勝3敗横綱白鵬12勝3敗
鶴竜10勝5敗横綱
稀勢の里9勝6敗大関照ノ富士3勝3敗9休
琴奨菊14勝1敗優勝大関豪栄道4勝11敗
栃煌山7勝8敗関脇嘉風8勝7敗
勢5勝10敗小結栃ノ心6勝9敗
安美錦6勝8敗1休前頭1松鳳山5勝10敗
宝富士8勝7敗前頭2碧山7勝8敗
逸ノ城2勝13敗前頭3魁聖5勝10敗
旭秀鵬7勝8敗前頭4琴勇輝9勝6敗
大砂嵐0勝0敗15休前頭5蒼国来8勝7敗
德勝龍4勝11敗前頭6隠岐の海10勝5敗
豊ノ島12勝3敗殊勲賞前頭7玉鷲5勝10敗
妙義龍8勝7敗前頭8髙安11勝4敗
佐田の海7勝8敗前頭9臥牙丸7勝8敗
千代鳳5勝7敗3休前頭10御嶽海5勝8敗2休
遠藤1勝6敗8休前頭11阿夢露7勝8敗
千代大龍8勝7敗前頭12正代10勝5敗敢闘賞
豪風10勝5敗前頭13貴ノ岩9勝6敗
常幸龍2勝4敗9休前頭14豊響8勝7敗
誉富士4勝11敗前頭15北太樹7勝8敗
輝4勝11敗前頭16

優勝争い

前場所優勝の横綱日馬富士は2日目に金星を配給し、横綱鶴竜も3日目に金星を配給して、それぞれ1敗。日本出身力士では最も番付の高かった大関稀勢の里は初日に土が付いて黒星発進となった。他の大関陣も照ノ富士と豪栄道はともに3日目で初黒星となったが、休場明けの琴奨菊だけは大関陣でただ一人全勝を守り、同じく全勝の横綱白鵬と並走する展開となった。7日目に平幕の髙安が敗れた後はこの2人だけが連勝を続けた。

2人だけとなった全勝力士は11日目に直接対決となり、押し出しで琴奨菊が勝利。福岡県柳川市出身の琴奨菊が単独トップとなったことで、日本出身力士の10年ぶりの優勝が次第に現実味を帯びてきた。2日目に金星を配給した後は勝ち続けていた1敗の日馬富士も12日目に琴奨菊と対戦して敗れたことで、この時点で自力優勝の可能性がある力士は琴奨菊だけになった。琴奨菊は9日目に鶴竜にも勝っているため、平成3年1月場所の霧島以来となる3日連続の横綱戦勝利となった。琴奨菊は翌13日目に2敗の平幕豊ノ島に敗れて1敗に後退し白鵬と並んだが、白鵬は14日目と千秋楽に連敗し、一方の琴奨菊は連勝で14勝1敗とし、自身初めての幕内最高優勝を果たすとともに、日本出身力士としては10年ぶりの優勝となった。優勝次点は12勝3敗の横綱日馬富士、白鵬、平幕豊ノ島の3人だった。また、大関の地位での優勝は、それぞれ横綱昇進場所であった日馬富士(平成24年9月場所)、鶴竜(平成26年3月場所)以来である。

三賞は、殊勲賞にはこの場所優勝した琴奨菊に唯一の黒星を付けて自身も優勝次点の豊ノ島が、敢闘賞には新入幕で10勝を挙げた正代が、それぞれ受賞した。技能賞は該当者がいなかった。

各段優勝・三賞

タイトル四股名地位回数成績部屋出身備考
幕内最高優勝 琴奨菊和弘東大関2枚目初優勝14勝01敗佐渡ヶ嶽部屋福岡県柳川市
三賞殊勲賞 豊ノ島大樹東前頭7枚目44場所ぶり03度目12勝03敗時津風部屋高知県宿毛市
敢闘賞 正代直也西前頭12枚目初受賞10勝05敗時津風部屋熊本県宇土市
技能賞 該当者なし
十両優勝 英乃海拓也西十両2枚目初優勝11勝04敗木瀬部屋東京都江戸川区
幕下優勝 栃丸正典東幕下13枚目初優勝06勝01敗春日野部屋東京都練馬区栃飛龍幸也、宇良和輝、照強翔輝、濱口航洋、
大翔岩慎一朗、虎太郎正道、貴源治賢が優勝同点。
三段目優勝 千代の海明太郎東三段目9枚目初優勝7戦全勝九重部屋高知県幡多郡黒潮町
序二段優勝 魁渡頌胆東序二段64枚目初優勝7戦全勝浅香山部屋新潟県佐渡市千代嵐慶喜が優勝同点。
序ノ口優勝 琴鎌谷将且東序ノ口20枚目初優勝7戦全勝佐渡ヶ嶽部屋千葉県松戸市

トピック

  • この場所は、2015年11月23日付で北の湖部屋を山響親方(元幕内・巌雄)が継承し、山響部屋が発足してから初の本場所となった[3]。
  • この場所の新入幕力士のうちの1人である輝は、高田川親方(元関脇・安芸乃島)が2009年8月に高田川部屋を継承して以降で初めての幕内力士となった[4]。
  • この場所は休場した関取(後に再出場した者を含む)が10人となり、平成17年7月場所以来、約11年ぶりの多さになった[5]。
  • この場所3日目の横綱鶴竜戦に勝った安美錦は、新入幕から93場所目での金星獲得となり、寺尾(89場所)の記録を抜いて史上1位となった[6]。
  • この場所5日目の幕内取組(NHKテレビ生中継)において、2016年1月2日・3日の第92回箱根駅伝競走で往路・総合共に大会2連覇を達成した、青山学院大学陸上競技部・長距離ブロック監督の原晋が、特別ゲストとして初出演する[7]。
  • この場所8日目の大関稀勢の里と大関琴奨菊の取組は幕内通算58回目の対戦で、史上最多記録(武蔵丸と貴ノ浪の58回)に並んだ[8]。
  • この場所10日目に横綱白鵬が10勝目を挙げたことで横綱としての2桁白星が通算50場所目となり、北の湖(49場所)の記録を抜いて史上1位となった[9]。
  • この場所12日目に元幕内の幕下大道が現役を引退し、年寄・小野川を襲名した[10]。
  • この場所13日目に元幕内の三段目土佐豊が現役を引退し、年寄・安治川を襲名した[11]。
  • この場所後に日本相撲協会の役員候補選挙が実施され、新しい協会内部理事10人と副理事3人の候補者が決定した[12]。

脚注

  1. “八角新理事長「力士に感謝」初本場所に安堵の表情”. 日刊スポーツ. (2016年1月10日). https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/1590511.html 2016年7月31日閲覧。
  2. ベースボール・マガジン社刊 『相撲』 2016年1月号(初場所展望号) 70頁
  3. “山響親方が北の湖部屋を継承 山響部屋に名称も変更”. 日刊スポーツ. (2015年12月1日). https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/1573492.html 2016年7月31日閲覧。
  4. “新入幕輝、高田川部屋初の幕内力士に親方も期待の檄”. 日刊スポーツ. (2015年12月24日). https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/1583335.html 2016年7月31日閲覧。
  5. “十両千代丸も休場 右膝半月板損傷 2桁の10人に”. 産経ニュース. (2016年1月20日). http://www.sankei.com/sports/news/160120/spo1601200015-n1.html 2016年7月31日閲覧。
  6. “安美錦、鶴竜撃破し“金星記録”貴乃花、武蔵丸…”. 日刊スポーツ. (2016年1月12日). https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/1591339.html 2016年8月11日閲覧。
  7. 大相撲初場所 五日目▽ゲスト原晋さん(news系動画ライブラリ・2016年1月14日)
  8. “琴奨菊がライバル稀勢の里をパワーで圧倒 中日給金”. 日刊スポーツ. (2016年1月18日). https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/1593636.html 2016年8月11日閲覧。
  9. “白鵬、横綱2桁勝利は50場所 単独最多”. 毎日新聞. (2016年1月20日). https://mainichi.jp/articles/20160120/k00/00m/050/098000c 2016年8月11日閲覧。
  10. “元前頭の大道引退 年寄小野川襲名「悔いはない」”. 日刊スポーツ. (2016年1月22日). https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/1595224.html 2016年7月31日閲覧。
  11. “土佐豊が引退 けがから復帰も…年寄「安治川」に”. 日刊スポーツ. (2016年1月22日). https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/1595364.html 2016年7月31日閲覧。
  12. “高島親方が理事選落選 現職の伊勢ケ浜親方が当選”. 日刊スポーツ. (2016年1月29日). https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/1598124.html 2016年7月31日閲覧。
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