1990年のナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ

1990年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)のポストシーズンは10月4日に開幕した。ナショナルリーグの第22回リーグチャンピオンシップシリーズ(英語: 22nd National League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、同日から12日にかけて計6試合が開催された。その結果、シンシナティ・レッズ(西地区)がピッツバーグ・パイレーツ(東地区)を4勝2敗で下し、14年ぶり9回目のリーグ優勝およびワールドシリーズ進出を果たした。

1990年のナショナルリーグ
チャンピオンシップシリーズ
チーム 勝数
シンシナティ・レッズ 4
ピッツバーグ・パイレーツ 2
シリーズ情報
試合日程 10月4日–12日
観客動員 6試合合計:30万7739人
1試合平均:05万1290人
MVP ロブ・ディブル(CIN)
ランディ・マイヤーズ(CIN)
殿堂表彰者 トニー・ペレス(CINコーチ[注 1])
バリー・ラーキン(CIN内野手)
ジム・リーランド(PIT監督)
チーム情報
シンシナティ・レッズ(CIN)
シリーズ出場 11年ぶり7回目
GM ボブ・クイン
監督 ルー・ピネラ
シーズン成績 91勝71敗・勝率.562
西地区優勝

ピッツバーグ・パイレーツ(PIT)
シリーズ出場 11年ぶり7回目
GM ラリー・ドーティー
監督 ジム・リーランド
シーズン成績 95勝67敗・勝率.586
東地区優勝

 < 1989
NLCS
1990

1991 > 

 < 1989
ALCS
1990

1991 > 
ワールドシリーズ

両球団がリーグ優勝決定戦で対戦するのは、ともに前回出場の1979年以来5度目。その翌年以降1980年代の10年間で、当時のナショナルリーグ全12球団中この2球団だけがポストシーズン出場を逸し続けていたが[1]、1990年代最初の年に揃って11年ぶりに出場した。この年のレギュラーシーズンでは両球団は12試合対戦し、6勝6敗の五分だった[2]。レッズはこの年 "ナスティ・ボーイズ" との異名を持つ強力な救援投手陣を擁して勝ち進んだ。今シリーズでも、彼らのうちロブ・ディブルとランディ・マイヤーズが合わせて10.2イニングで17三振を奪い防御率0.00を記録[注 2]、シリーズMVPを共同受賞した。このあとレッズは、ワールドシリーズでもアメリカンリーグ王者オークランド・アスレチックスを4勝0敗で下し、14年ぶり5度目の優勝を成し遂げた。

パイレーツの本拠地球場スリー・リバース・スタジアムは野球専用球場ではなくアメリカンフットボールでも使用され、NFLのピッツバーグ・スティーラーズも本拠地としていた。今シリーズ第3戦は当初、東地区優勝球団の本拠地球場で10月8日に行う予定だったが、その日のスリー・リバース・スタジアムではNFLシーズン第5週、サンディエゴ・チャージャーズ対スティーラーズ戦を開催することになっていた。そのため、今シリーズは第3戦以降の開催日を1日ずつ繰り下げ、第2戦と第3戦の間の移動日を2日間とる異例の日程を組んだ[注 3][3]。

試合結果

1990年のナショナルリーグ優勝決定戦は10月4日に開幕し、9日間で6試合が行われた。日程・結果は以下の通り。

日付試合ビジター球団(先攻)スコアホーム球団(後攻)開催球場
10月04日(木)第1戦ピッツバーグ・パイレーツ4-3シンシナティ・レッズリバーフロント・スタジアム
10月05日(金)第2戦ピッツバーグ・パイレーツ1-2シンシナティ・レッズ
10月06日(土)移動日
10月07日(日)
10月08日(月)第3戦シンシナティ・レッズ6-3ピッツバーグ・パイレーツスリー・リバース・スタジアム
10月09日(火)第4戦シンシナティ・レッズ5-3ピッツバーグ・パイレーツ
10月10日(水)第5戦シンシナティ・レッズ2-3ピッツバーグ・パイレーツ
10月11日(木)移動日
10月12日(金)第6戦ピッツバーグ・パイレーツ1-2シンシナティ・レッズリバーフロント・スタジアム
優勝:シンシナティ・レッズ(4勝2敗 / 14年ぶり9度目)

第1戦 10月4日

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ピッツバーグ・パイレーツ 0 0 1 2 0 0 1 0 0 4 7 1
シンシナティ・レッズ 3 0 0 0 0 0 0 0 0 3 5 0
  1. 勝:ボブ・ウォーク(1勝)  敗:ノーム・チャールトン(1敗)  S:テッド・パワー(1S)  
  2. 本塁打
    PIT:シド・ブリーム1号2ラン
  3. 審判
    [球審]ハリー・ウェンデルステット
    [塁審]一塁: ジョン・マクシェリー、二塁: ポール・ランギー、三塁: ダッチ・レナート
    [外審]左翼: ジェリー・クロフォード、右翼: ジェリー・デービス
  4. 試合開始時刻: 東部夏時間(UTC-4)午後8時30分 試合時間: 2時間51分 観客: 5万2911人
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ピッツバーグ・パイレーツシンシナティ・レッズ
打順守備選手打席 打順守備選手打席
1三W・バックマン両1遊B・ラーキン右
2遊J・ベル右2中B・ハッチャー右
3中A・バンスライク左3一H・モリス左
4右B・ボニーヤ両4左E・デービス右
5左B・ボンズ左5右P・オニール左
6一S・ブリーム左6三C・セイボー右
7捕M・ラバリエール左7捕J・リード左
8二J・リンド右8二M・ダンカン右
9投B・ウォーク右9投J・リーホ右
先発投手投球先発投手投球
B・ウォーク右J・リーホ右

第2戦 10月5日

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
レッズのポール・オニールが初回裏に先制適時打、5回裏に勝ち越し適時打を放ち、6回表の右翼守備でも二塁走者アンディ・バンスライクのタッチアップによる進塁を送球で阻止(1分28秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ピッツバーグ・パイレーツ 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 6 0
シンシナティ・レッズ 1 0 0 0 1 0 0 0 X 2 5 0
  1. 勝:トム・ブラウニング(1勝)  敗:ダグ・ドレイベック(1敗)  S:ランディ・マイヤーズ(1S)  
  2. 本塁打
    PIT:ホセ・リンド1号ソロ
  3. 審判
    [球審]ジョン・マクシェリー
    [塁審]一塁: ポール・ランギー、二塁: ダッチ・レナート、三塁: ジェリー・クロフォード
    [外審]左翼: ジェリー・デービス、右翼: ハリー・ウェンデルステット
  4. 試合開始時刻: 東部夏時間(UTC-4)午後3時15分 試合時間: 2時間38分 観客: 5万4456人
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ピッツバーグ・パイレーツシンシナティ・レッズ
打順守備選手打席 打順守備選手打席
1一G・リーダス右1遊B・ラーキン右
2遊J・ベル右2中H・ウィニンガム左
3中A・バンスライク左3右P・オニール左
4右B・ボニーヤ両4左E・デービス右
5左B・ボンズ左5一H・モリス左
6三J・キング右6三C・セイボー右
7捕D・スロート右7捕J・オリバー右
8二J・リンド右8二M・ダンカン右
9投D・ドレイベック右9投T・ブラウニング左
先発投手投球先発投手投球
D・ドレイベック右T・ブラウニング左

第3戦 10月8日

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
シンシナティ・レッズ 0 2 0 0 3 0 0 0 1 6 13 1
ピッツバーグ・パイレーツ 0 0 0 2 0 0 0 1 0 3 8 0
  1. 勝:ダニー・ジャクソン(1勝)  敗:ゼイン・スミス(1敗)  S:ランディ・マイヤーズ(2S)  
  2. 本塁打
    CIN:ビリー・ハッチャー1号2ラン、マリアーノ・ダンカン1号3ラン
  3. 審判
    [球審]ポール・ランギー
    [塁審]一塁: ダッチ・レナート、二塁: ジェリー・クロフォード、三塁: ジェリー・デービス
    [外審]左翼: ハリー・ウェンデルステット、右翼: ジョン・マクシェリー
  4. 試合開始時刻: 東部夏時間(UTC-4)午後3時20分 試合時間: 2時間51分 観客: 4万5611人 気温: 71°F(21.7°C)
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
シンシナティ・レッズピッツバーグ・パイレーツ
打順守備選手打席 打順守備選手打席
1遊B・ラーキン右1三J・キング右
2二M・ダンカン右2遊J・ベル右
3三C・セイボー右3中A・バンスライク左
4左E・デービス右4右B・ボニーヤ両
5右G・ブラッグス右5左B・ボンズ左
6一T・ベンジンガー両6一C・マルティネス右
7捕J・オリバー右7捕D・スロート右
8中B・ハッチャー右8二J・リンド右
9投D・ジャクソン右9投Z・スミス左
先発投手投球先発投手投球
D・ジャクソン左Z・スミス左

第4戦 10月9日

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
8回裏、パイレーツのボビー・ボニーヤが中堅フェンス直撃の長打を放ち三塁進塁を狙うも、左翼手エリック・デービスの送球でタッチアウトに(1分43秒)
9回裏、ロブ・ディブルが代打ジェフ・キングを見逃し三振に仕留めて試合終了、レッズがリーグ優勝に王手をかける(30秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
シンシナティ・レッズ 0 0 0 2 0 0 2 0 1 5 10 1
ピッツバーグ・パイレーツ 1 0 0 1 0 0 0 1 0 3 8 0
  1. 勝:ホセ・リーホ(1勝)  敗:ボブ・ウォーク(1勝1敗)  S:ロブ・ディブル(1S)  
  2. 本塁打
    CIN:ポール・オニール1号ソロ、クリス・セイボー1号2ラン
    CIN:ジェイ・ベル1号ソロ
  3. 審判
    [球審]ダッチ・レナート
    [塁審]一塁: ジェリー・クロフォード、二塁: ジェリー・デービス、三塁: ハリー・ウェンデルステット
    [外審]左翼: ジョン・マクシェリー、右翼: ポール・ランギー
  4. 試合開始時刻: 東部夏時間(UTC-4)午後8時30分 試合時間: 3時間0分 観客: 5万461人 気温: 72°F(22.2°C)
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
シンシナティ・レッズピッツバーグ・パイレーツ
打順守備選手打席 打順守備選手打席
1遊B・ラーキン右1三W・バックマン両
2中B・ハッチャー右2遊J・ベル右
3右P・オニール左3中A・バンスライク左
4左E・デービス右4右B・ボニーヤ両
5一H・モリス左5左B・ボンズ左
6三C・セイボー右6一S・ブリーム左
7捕J・リード左7捕M・ラバリエール左
8二M・ダンカン右8二J・リンド右
9投J・リーホ右9投B・ウォーク右
先発投手投球先発投手投球
J・リーホ右B・ウォーク右

第5戦 10月10日

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
シンシナティ・レッズ 1 0 0 0 0 0 0 1 0 2 7 0
ピッツバーグ・パイレーツ 2 0 0 1 0 0 0 0 X 3 6 1
  1. 勝:ダグ・ドレイベック(1勝1敗)  敗:トム・ブラウニング(1勝1敗)  S:ボブ・パターソン(1S)  
  2. 審判
    [球審]ジェリー・クロフォード
    [塁審]一塁: ジェリー・デービス、二塁: ハリー・ウェンデルステット、三塁: ジョン・マクシェリー
    [外審]左翼: ポール・ランギー、右翼: ダッチ・レナート
  3. 試合開始時刻: 東部夏時間(UTC-4)午後8時25分 試合時間: 2時間48分 観客: 4万8221人 気温: 74°F(23.3°C)
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
シンシナティ・レッズピッツバーグ・パイレーツ
打順守備選手打席 打順守備選手打席
1遊B・ラーキン右1一G・リーダス右
2中H・ウィニンガム左2遊J・ベル右
3右P・オニール左3中A・バンスライク左
4左E・デービス右4三B・ボニーヤ両
5一H・モリス左5左B・ボンズ左
6三C・セイボー右6右R・レイノルズ両
7捕J・オリバー右7捕D・スロート右
8二M・ダンカン右8二J・リンド右
9投T・ブラウニング左9投D・ドレイベック右
先発投手投球先発投手投球
T・ブラウニング左D・ドレイベック右

第6戦 10月12日

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
7回裏、代打ルイス・キニョーネスの適時打でレッズが1点を勝ち越し(1分1秒)
9回表、パイレーツのカルメロ・マルティネスが放った本塁打性の打球を、右翼手グレン・ブラッグスがフェンス上に手を伸ばして捕球しアウトに(54秒)
レッズの抑え投手ランディ・マイヤーズが次打者ドン・スロートを空振り三振に仕留めて試合終了、リーグ優勝を決める(1分37秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ピッツバーグ・パイレーツ 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 1 3
シンシナティ・レッズ 1 0 0 0 0 0 1 0 X 2 9 0
  1. 勝:ノーム・チャールトン(1勝1敗)  敗:ゼイン・スミス(2敗)  S:ランディ・マイヤーズ(3S)  
  2. 審判
    [球審]ジェリー・デービス
    [塁審]一塁: ハリー・ウェンデルステット、二塁: ジョン・マクシェリー、三塁: ポール・ランギー
    [外審]左翼: ダッチ・レナート、右翼: ジェリー・クロフォード
  3. 試合開始時刻: 東部夏時間(UTC-4)午後8時20分 試合時間: 2時間57分 観客: 5万6079人 気温: 52°F(11.1°C)
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ピッツバーグ・パイレーツシンシナティ・レッズ
打順守備選手打席 打順守備選手打席
1三J・キング右1遊B・ラーキン右
2遊J・ベル右2中B・ハッチャー右
3中A・バンスライク左3右P・オニール左
4右B・ボニーヤ両4左E・デービス右
5左B・ボンズ左5三C・セイボー右
6一C・マルティネス右6一T・ベンジンガー両
7捕D・スロート右7二M・ダンカン右
8二J・リンド右8捕J・オリバー右
9投T・パワー右9投D・ジャクソン右
先発投手投球先発投手投球
T・パワー右D・ジャクソン左

脚注

注釈

  1. 殿堂入りは指導者としてではなく、一塁手としての功績が評価されてのもの。
  2. 個人成績は、ディブルが4試合5.0イニングで1セーブ・10奪三振、マイヤーズが4試合5.2イニングで3セーブ・7奪三振。
  3. 東地区でパイレーツに次ぐ2位だったのは、ニューヨーク・メッツである。メッツの本拠地球場シェイ・スタジアムは、1983年を最後にアメリカンフットボールとの共用を終えていた。したがって、もし今シリーズに出場するのがパイレーツでなくメッツだった場合は、第2戦と第3戦の間の移動日は通常通り1日間になっていた。

出典

  1. Pohla Smith, UPI Sports Writer, "Reds, Pirates ruled playoffs in '70s," UPI Archives, October 3, 1990. 2021年4月9日閲覧。
  2. "1990 Cincinnati Reds Schedule," Baseball-Reference.com. 2021年4月9日閲覧。
  3. Dave Anderson, "Two days' rest show CBS is interfering with playoffs," Baltimore Sun, October 7, 1990. 2021年4月9日閲覧。

外部リンク

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