アイスホッケー女子日本代表

アイスホッケー女子日本代表(アイスホッケーじょしにほんだいひょう)は、オリンピックを始めとするアイスホッケーの国際大会に出場する日本アイスホッケー連盟による女子ナショナルチームである。

アイスホッケー女子日本代表
協会 日本アイスホッケー連盟
ヘッドコーチ 飯塚祐司
アシスタント
コーチ
春名真仁 中島谷友二朗 青木香奈枝
主将 大澤ちほ
最多出場 久保英恵 (81)
最多ポイント 久保英恵 (71)
IIHFコード JPN
IIHFランク 6
最高IIHFランク 6 (2021年)
最低IIHFランク 11 (2011年)
初出場
 日本 5 – 2 オランダ 
(カナダ; 1987年4月21日)
最大差勝利試合
 日本 46 – 0 香港 
(日本・札幌; 2017年2月21日)
最大差敗戦試合

 カナダ 18 – 0 日本 
(カナダ・オタワ; 1990年3月22日)

 カナダ 18 – 0 日本 
(カナダ・リッチモンド; 1996年4月5日)
世界選手権
出場回数 17 (1990初出場)
最高成績 5th (2022)
冬季アジア競技大会
出場回数 6 (1996初出場)
最高成績 (2017)
IIHFチャレンジカップ・オブ・アジア
出場回数 3 (2010初出場)
最高成績 (2011, 2012)
オリンピック
出場回数 4 (1998年初出場)
通算勝敗数 (W–L–T)
80–84–7

日本のアイスホッケー女子の競技人口は2014年現在、1500人余りとなっている[1]。

愛称は「スマイルジャパン」(2013年に決定[2])。

歴史

1990年、第1回女子アイスホッケー世界選手権に初出場して最下位。翌大会以降は予選で敗れて世界選手権(1992、1994、1997)に出場できないまま、1998年長野オリンピックに開催国枠でオリンピックに初出場したが、世界の強豪の前に5戦全敗で6チーム中最下位に終わる。

1999年、この年より創設された世界選手権グループBの決勝でノルウェーを7-1で破って優勝。翌2000年はトップディヴィジョンに昇格したが最下位になり、1年でディヴィジョンIに降格。2001年2月にスイスで行われた2002年ソルトレークシティオリンピック予選は2分1敗で敗退した。

2004年11月、ロシアのポドリスクで行われた2006年トリノオリンピック予選はロシア、チェコと同グループなり、チェコに4-1で勝利した後のロシア戦は得失点差の関係で引き分けでも予選通過が決まる状況だったが2-3で敗れて敗退した。

2007年の世界選手権ディヴィジョンIは全勝で優勝してトップディヴィジョンに昇格。

飯塚祐司監督時代

2008年2月、飯塚祐司が監督に就任。4月の世界選手権トップディヴィジョンでは、7-9位決定リーグ戦で中国を3-1で破って9チーム中7位になり、初めてトップディヴィジョン残留に成功(2013年大会終了時点で最高順位)。しかし、同年11月に上海で開催された2010年バンクーバーオリンピック予選ではチェコに3-2、ノルウェーに3-1で2連勝したが、最終戦で中国に0-2で敗れて予選通過に失敗した。世界選手権でも翌2009年大会8位でディヴィジョンIに降格。

2012年2月、元アイスホッケー女子カナダ代表のトリノ・バンクーバー両オリンピック金メダリスト・カーラ・マクラウドをコーチに招聘。11月にはメンタルトレーナーも招聘[3]。コーチらはチームに笑顔・明るさをもたらし、2013年2月にスロバキアのポプラトで開催された2014年ソチオリンピック最終予選では、初戦のノルウェー戦で3点を先行されたが、4点を入れ返して逆転勝利。2戦目のスロバキア戦はGWSの末、0-1で敗れたが、最終デンマーク戦を5-0で大勝してグループ1位となり、初めて予選を突破してのオリンピック出場が決定。予選後、笑顔というコンセプトを持ち続けて勝利を勝ち取った選手らの希望によりチームの愛称が「スマイルジャパン」に決まった[4][5]。同年4月の世界選手権ではディヴィジョンI優勝を達成し、トップディヴィジョンに昇格。

2013年、大学生時代にアイスホッケー部を創設した高須克弥が個人スポンサーに名乗り出たが、他のスポンサーとの兼ね合いもあり、日本アイスホッケー連盟への援助となった。

2014年2月、ソチオリンピックでは予選リーググループBでスウェーデンに0-1、ロシアに1-2と世界ランクで格上の相手に善戦したが得点力不足で惜敗し、予選リーグでの敗退が決定。その後は五輪初勝利をかけて予選リーグ第3戦ドイツ戦、順位決定予備戦ロシア戦、7・8位決定戦ドイツ戦を闘ったが、いずれも敗れて初勝利をあげることはできなかった。5試合で127本のシュートを打ちながら6得点にとどまり、19回あったパワープレーで1得点もあげることができず、決定力不足であった[1]。

藤沢悌史監督時代

2014年6月、飯塚監督やマクラウドコーチらが退任し、コーチの藤沢悌史が監督に就任した。11月、ソチオリンピック最下位の日本は2014年世界選手権ディヴィジョンIAで優勝したチェコと2015年世界選手権トップディヴィジョン出場権をかけて、新横浜スケートセンターで2戦先勝方式の入れ替え戦を行った。第1戦で勝利した日本は第2戦を落としたが最終第3戦を2-1で辛勝し、通算2勝1敗でトップディヴィジョン残留が決定した[6]。

2015年3月開幕の世界選手権の予選リーグでは2位と勝ち点差1の3位で突破できなかったが、ソチオリンピック4位の開催国スウェーデンとドイツを破った。トップディヴィジョン残留決定戦でもドイツに2連勝して残留が決定した。

2016年3月の世界選手権では、予選リーグでスイス・チェコ・スウェーデンに敗戦。トップディヴィジョン残留決定戦でもスイスに2連敗し、翌年大会のディビジョンIグループAへの降格が決定した。なお、この大会後の世界ランキングは1位アップの7位となり、平昌オリンピック最終予選のホーム開催権利を得た[7]。

山中武司監督時代

2016年6月限りで藤沢監督が退任し、7月に山中武司が監督に就任した[8]。12月、チェコで開催された4 Nations Tournamentに出場。チェコ、スイス、オーストリアと対戦して3連勝した。

2017年2月に苫小牧で開催された平昌オリンピック最終予選では、初戦のオーストリア戦を6-1で大勝し、2戦目のフランス戦も4-1で勝利、最終ドイツ戦も3-1で勝利してグループ1位となり、予選を突破してのオリンピック2大会連続出場が決定。一度もリードされることなく、予選初日からグループ1位を維持する全勝での突破となった。同月に札幌で開催されたアジア大会では、全試合で勝利し6度目の出場で初優勝を決めた。

4月の世界選手権は全勝優勝し、トップディヴィジョン昇格を決めた[9]。オリンピック直前の強化試合、12月のロシア戦、2018年1月から2月にかけてのドイツ、チェコ戦(各2試合)では5連勝し、オリンピック本番を迎えた。

2月10日のスウェーデン戦は第3ピリオドに勝ち越しを許して1-2で惜敗した。12日のスイス戦も1-3で敗れ準々決勝進出はならなかったが、14日の韓国・北朝鮮合同チーム戦は4-1で制し、オリンピック初勝利をあげた。18日の順位決定予備戦では延長戦の末、2-1でスウェーデンに雪辱している。20日の5・6位決定戦では0-1でスイスと対戦して再び敗れ、6位で大会を終えた[10]。

飯塚祐司監督(再任)時代

2018年7月、山中体制でコーチを務めていた飯塚祐司が4年ぶりに監督に復帰[11]。2020年4月24日に2020年世界ランキングが発表され、6位の日本はこの時点で2022年北京オリンピックの出場権を獲得した[12]。

2021年世界選手権は歴代最高の6位となった。

北京オリンピックでは、スウェーデンに3-1、デンマークに6-2で勝利して2連勝スタート。第3戦中国戦は1-1からの延長でも決着がつかずPS戦で敗れたが、第4戦チェコ戦は2-2からのPS戦で勝利し、勝ち点9の予選リーググループB1位で初の準々決勝進出が決定した。準々決勝はグループA3位で世界ランク3位のフィンランドと対戦し、序盤から主導権を握られて1-7で敗退した。

主な成績

オリンピック

GP:試合数、W:60分勝利、OTW:延長戦勝利、SOW:シュートアウト勝利、T:引分、SOL:シュートアウト負け、OTL:延長戦負け、L:60分負け、順位()内は出場チーム数

大会 GP W OTW SOW T SOL OTL L 順位 備考
1998長野500000056位(6)
2014ソチ500000057位(8)
大韓民国の旗 2018平昌511000036位(8)
中華人民共和国の旗 2022北京521001016位(10)準々決勝進出

世界選手権

  • 1990年 - グループA 8位
  • 1999年 - グループB 優勝
  • 2000年 - グループA 8位
  • 2001年 - ディビジョンI 2位
  • 2003年 - ディビジョンI 優勝
  • 2004年 - トップディビジョン 9位
  • 2005年 - ディビジョンI 2位
  • 2007年 - ディビジョンI 優勝
  • 2008年 - トップディビジョン 7位
  • 2009年 - トップディビジョン 8位
  • 2010年 - ディビジョン1 オリンピックイヤーにより未開催
  • 2011年 - ディビジョンI 東日本大震災のため派遣中止
  • 2012年 - ディビジョンI グループA 3位
  • 2013年 - ディビジョンI グループA 優勝 トップ昇格
  • 2016年 - トップディビジョン 8位 Div.1-A降格
  • 2017年 - ディビジョンI グループA 優勝 トップ昇格
  • 2019年 - トップディビジョン 8位
  • 2020年 - トップディビジョン コロナにより中止
  • 2021年 - トップディビジョン 6位
  • 2022年 - トップディビジョン 5位
  • 2023年 - トップディビジョン 7位

アジア冬季競技大会


  1. 1,0,1 9-11
  2. 2,0,1 28-7
  3. 3,0,1 33-8
  4. 3,0,1 37-6
  5. 3,1,0 22-5
  6. 5,0,0 98-1

チャレンジカップ・オブ・アジア

  • 2010年 - 2位準優勝
  • 2011年 - 1位優勝
  • 2012年 - 1位優勝

IIHFランキング

  • 2007年 - 10位 (2345ポイント)
  • 2008年 - 9位 (2420ポイント)
  • 2009年 - 9位 (2465ポイント)
  • 2010年 - 9位 (2435ポイント)
  • 2011年 - 11位 (2320ポイント)
  • 2012年 - 11位 (2285ポイント)
  • 2013年 - 10位 (2315ポイント)
  • 2014年(オリンピック後) - 9位 (2395ポイント)
  • 2014年(世界選手権後) - 8位 (3395ポイント)
  • 2015年 - 8位 (3230ポイント)
  • 2016年 - 7位 (3005ポイント)
  • 2017年 - 9位 (2720ポイント)
  • 2018年(オリンピック後) - 8位 (3510ポイント)
  • 2020年 - 6位
  • 2021年 - 6位 (2840ポイント)
  • 2022年 - 6位 (3620ポイント)

歴代ヘッドコーチ(監督)

  • 板橋亨
  • 佐藤弘一(-2008)
  • 飯塚祐司(2008-2014)
  • 藤沢悌史(2014-2016)
  • 山中武司(2016-2018)
  • 飯塚祐司(2018-)

代表選手

ゴールテンダー
# 選手名 キャッチ 所属チーム 備考
1 藤本那菜 L ボルテックス札幌
29 近藤真衣 フルタイムシステム御影グレッズ オリンピック初出場
30 小西あかね SEIBUプリンセス ラビッツ
ディフェンス
# 選手名 ハンド 所属チーム 備考
2 小池詩織 L 三星ダイトーペリグリン
4 床亜矢可 R SEIBUプリンセス ラビッツ
6 鈴木世奈 L
7 堀珠花 R トヨタシグナス
8 細山田茜 三星ダイトーペリグリン オリンピック初出場
9 竹内愛奈 L Daishin
28 志賀葵 帯広レディース オリンピック初出場
フォワード
# 選手名 ハンド 所属チーム 備考
10 米山知奈 L 三星ダイトーペリグリン
11 足立友里恵 SEIBUプリンセス ラビッツ
12 大澤ちほ R 三星ダイトーペリグリン キャプテン
13 藤本もえこ L
14 床秦留可 SEIBUプリンセス ラビッツ オリンピック初出場
15 浮田留衣 Daishin
16 寺島奈穂 オリンピック初出場
18 高涼風 R 三星ダイトーペリグリン
19 獅子内美帆 トヨタシグナス
21 久保英恵 SEIBUプリンセス ラビッツ 代表最多得点記録保持者
22 岩原知美 L オリンピック初出場
23 中村亜実
27 小野粧子 フルタイムシステム御影グレッズ オリンピック初出場

過去の主な代表選手

脚注

  1. 近藤優美子 (2014年2月19日). “全敗のアイホ世界との差は”. NHK. 2014年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年2月23日閲覧。
  2. 朝日新聞デジタル:愛称は「スマイルジャパン」 アイスホッケー女子代表
  3. “日本人らしいプレー”で五輪出場!女子アイスホッケーが強くなった方法
  4. 女子代表チーム愛称「Smile Japan」発表日本アイスホッケー連盟2013年03月28日
  5. 成田空港で行われた記者会見で「スマイルジャパン」の愛称を報道陣の前でアピール
  6. “【女子世界選手権予選】日本 トップディビジョン出場権獲得(2014.11.11)”. Break Away (2014年11月11日). 2014年11月11日閲覧。
  7. “U.S. women on top”. 国際アイスホッケー連盟 (2016年4月12日). 2016年5月1日閲覧。
  8. “【アイスホッケー】女子代表新監督に山中氏就任発表”. スポーツ報知 (2016年7月8日). 2016年7月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年7月9日閲覧。
  9. Smile Japan■女子世界選手権Div1-A 全勝優勝日本アイスホッケー連盟2017年4月21日
  10. スマイルジャパン「スイスに惜敗6位」日本アイスホッケー連盟2018年2月20日
  11. 女子日本代表監督に飯塚祐司氏が就任
  12. スマイルジャパン2022北京オリンピック出場決定日本アイスホッケー連盟2020年4月24日
  13. 第23回オリンピック冬季競技大会(2018/平昌)女子日本代表メンバー発表

関連書籍

  • アイスホッケー女子日本代表の軌跡 氷上の闘う女神たち(著:神津伸子 双葉社 2014年1月23日 ISBN 978-4575306163)

関連項目

外部リンク


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