ミゲル・モンテロ

ミゲル・アンヘル・モンテロ・フェルナンデスMiguel Angel Montero Fernandez, 1983年7月9日 - )は、ベネズエラミランダ州カラカス出身の元プロ野球選手捕手)。右投左打。愛称はミギーモンティー[1]

ミゲル・モンテロ
Miguel Montero
ワシントン・ナショナルズでの現役時代
(2018年4月5日)
基本情報
国籍 ベネズエラの旗 ベネズエラ
出身地 首都地区ミランダ州カラカス
生年月日 (1983-07-09) 1983年7月9日(40歳)
身長
体重
5' 11" =約180.3 cm
210 lb =約95.3 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 捕手
プロ入り 2001年 アマチュアFA
初出場 2006年9月6日 フロリダ・マーリンズ
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム ベネズエラの旗 ベネズエラ代表
WBC 2013年

経歴

プロ入りとダイヤモンドバックス時代

2001年4月23日にアリゾナ・ダイヤモンドバックスと契約を結び、ニューストラ・セノーラ・ラ・エスパナザ高等学校からプロ入りを果たした[2]。同校出身者としては、初の大リーグ選手である[3]

2002年パイオニアリーグのルーキー級ミズーラ・オスプレイでプロデビューを果たした。50試合の出場で、打率.263、3本塁打、14打点、2盗塁という成績をマークした。守備面では、捕手として6失策、守備率.980、盗塁阻止率19%という成績を残したほか、三塁手及び一塁手でも試合に出場した。また、この時のチームメイトには山口鉄也がいた[4]

2003年はルーキー級ミズーラでプレー。59試合に出場して打率.301、4本塁打、32打点、2盗塁という成績をマークし、打撃面で成長の跡を残した。守備面では盗塁阻止率を25%まで上げ、肩の強さを発揮した。

2004年はA級サウスベンド・シルバーホークスで115試合に出場して打率.263、11本塁打、59打点という打撃成績をマーク、プロ入り後では自身初となる二桁本塁打を放った。また8盗塁を決め、スピード面での進歩を示した。守備面では、捕手としての85試合で12失策、パスボール9個を犯し、進歩の感がなかった。

2005年はA+級ランカスター・ジェットホークスでプレーし、85試合に出場して打率.349、24本塁打、82打点、1盗塁、OPS1.028を記録した。また守備面でも、失策こそ多かったものの盗塁阻止率33%を記録し、強肩捕手として開花し始めた。途中、AA級テネシー・スモーキーズへ昇格し、30試合に出場した。昇格後の打撃成績は、打率.250、2本塁打、13打点と並みのレベルだったが、守備面では引き続き3割超えの盗塁阻止率(31%)を記録し、A+級ランカスターでの数字がまぐれでない事を証明した。2つのランクでの通算成績は、打率.326、26本塁打、95打点、2盗塁、OPS0.943、盗塁阻止率32%(許盗塁:57、盗塁刺:27)というものだった。

2006年は開幕からAA級テネシーでプレーし、81試合に出場して打率.270、10本塁打、46打点という打撃成績を残した。また守備力も大幅に向上し、75試合のキャッチャー守備でエラー2個に留め、守備率.997をマークした。また、盗塁阻止率は39%という高率を誇った。その後、AAA級ツーソン・サイドワインダーズに昇格し、36試合で打率.321、7本塁打、29打点、1盗塁という成績を残して強打を発揮した。AA級テネシーとAAA級ツーソンでの通算成績は、117試合の出場で、打率.286、17本塁打、75打点、1盗塁、盗塁阻止率38%というもの。出場試合数は、マイナーでの年間で自己最多であり、3年連続で二桁本塁打を放った。9月6日のフロリダ・マーリンズ戦でメジャーデビューを果たした。この試合では3打数ノーヒットに終わり、1三振を喫した[5]。メジャー1年目のシーズンは6試合に出場して打率.250、3打点という成績を残した。

2007年のダイヤモンドバックスではクリス・スナイダーが正捕手を務めていたが、モンテロも多くの試合に起用された。スタメン出場した4月14日のコロラド・ロッキーズ戦では、8回裏にラトロイ・ホーキンスからメジャー初本塁打を放った[6]。また、9月5日のサンディエゴ・パドレス戦ではソロホーマーを2発放ち、メジャー自身初となる1試合でのマルチ本塁打を記録した[7]。最終的には84試合に出場し、打率こそ.224と低かったものの10本塁打を放ち、37打点をマークした。守備面では、6失策を犯して守備率.984、DRS-6という成績で、自慢の強肩でも盗塁阻止率22%に終わるなど、芳しくない結果だった。

2008年は前年に引き続き、スナイダーが正捕手だったが、モンテロも70試合に出場した。打撃面では、打率.255、5本塁打、18打点という成績を残し、ホームランと打点こそ前年から半減したものの、打率の水準を引き上げた。また、出塁率.300・長打率.400のラインをクリアし、メジャー3年目でOPSが初めて0.700を超えた(0.765)。一方の守備面では、エラーを4個に減らして守備率を.989まで上げたものの、DRSと盗塁阻止率は更に悪化し、2年連続で結果を残せなかった。

アリゾナ・ダイヤモンドバックスでの現役時代
(2009年10月4日)

2009年は3年連続で、スナイダーのバックアップ捕手としてシーズン開幕を迎えたが、スナイダーが6月下旬に故障者リスト入りした為、モンテロに正捕手の座が巡ってきた[8]。最終的には128試合に出場し、高い打撃力が開眼。規定打席には届かなかったものの、打率.294、16本塁打、59打点、OPS0.832という好成績をマーク。また、メジャー初盗塁も決めた。守備面でも多少の進歩を見せ、DRSは自身初の平均以上となる+2を記録したほか、盗塁阻止率もメジャーでは自己最高の26%を記録した。更にパスボールは、2007年は73試合にマスクを被って5個だったが、2009年は111試合で4個に留め、ボールブロック技術の向上も成績で証明した。

2010年、前年は2008年まで正捕手だったスナイダーの故障によりレギュラーの座を射止めたが、この年は、逆にモンテロが開幕直後に故障してしまい、約2ヵ月間戦線離脱した[9]。結局、故障の影響もあって85試合の出場に留まり、打率.266、9本塁打、43打点というやや物足りない打撃成績に終わった。一方、守備面では守備率.996、盗塁阻止率がメジャーでは自身初の3割超えとなる31%を記録するなど、更なるステップアップが見られた。

2011年4月1日に行われたロッキーズとの開幕戦では、5打数3安打(二塁打と本塁打が各1) 2打点[10]の活躍を見せる幸先の良いスタートを切り、ダイヤモンドバックスの正捕手を務めた。7月には監督推薦によりオールスターのメンバーに選出された[11]。後半戦に入ると打撃の調子を上げ、打率.295、8本塁打、41打点、OPS0.852という成績[10]をマーク。シーズン全体では、自己最多の140試合に出場し、メジャーで初めて規定打席に到達した。打率.282・18本塁打・86打点・1盗塁・OPS0.820という好成績を残し、本塁打と打点、それに二塁打(36本)で自己ベストの数字を叩き出した。守備面での活躍も光り、DRS+5・自己最高にしてリーグ1位となる盗塁阻止率40%を記録するなど、好守に充実したシーズンを過ごした。シーズン終了後のMVP投票では、セントルイス・カージナルスヤディアー・モリーナと並んで21位にランクインした[12]

2012年5月26日に球団史上最高額となる総額6000万ドルの5年契約を結んだ[13]。シーズンでは141試合に出場し、2年連続で規定打席に到達。得点圏で打率.345・OPS1.001[14]と非常によく打ち、打率.286・15本塁打・88打点(前年を超える自己ベスト)・OPS0.829という打撃成績を残した。また、選球眼が飛躍的に向上し、2011年までの自己ベスト(47四球)を大幅に更新する73四球を選び、リーグ6位となる出塁率.391をマークした。守備では、盗塁阻止率42%を記録し、2年連続4割以上・自己最高の数字だった。

2013年開幕前の3月に開催された第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)ベネズエラ代表に選出された[15]

シーズンでは打撃不振に陥った上、7月には腰痛を発症させて故障者リスト入りした[16]。これら不振や故障の影響により、規定打席に届かなかったばかりか、2011年から2年連続でクリアしていた打率.280・15本塁打・80打点のラインにも届かなかった。守備面でも、DRSが4年ぶりにマイナスとなった(-1)ほか、リーグワーストとなる9個のパスボールを記録。盗塁阻止率も、3年ぶりに40%未満(33%)に終わり、打撃と同様に精彩を欠いた。

2014年は3年ぶりにオールスターのメンバーに選出され、シーズンでは136試合に出場して2年ぶりに規定打席に到達。しかし、前年の打撃不振から脱却出来ず、打率.243・13本塁打・72打点・OPS0.699という打撃成績に終わった。元々、足が速くて盗塁の多い選手ではないが、4回盗塁にトライして全て失敗し、走塁面でも不振を呈した。守備は更に悪化し、自己ワーストの13失策を犯した。DRSも2年連続で悪化し、盗塁阻止率もリーグ平均値(28%)とほぼ同等の29%に留まるなど、走攻守の全部門で不振だった。

カブス時代

2014年12月9日にジェファーソン・メヒアザック・ゴドリーとのトレードで、シカゴ・カブスへ移籍した[17]

シカゴ・カブスでの現役時代
(2015年8月26日)

2015年は113試合に出場し、うち90試合が先発マスクだった[18]。バッティング面では打率.248・15本塁打・53打点・1盗塁・OPS0.754を記録、通算100本塁打を達成した。ディフェンス面では、巧みなリードでジョン・レスタージェイソン・ハメルらの好投を度々引き出した[18]。一方でリーグの捕手でワーストの12失策を犯し (守備率.986) 、盗塁阻止率もリーグ平均値28%に対して20%止まりだった。ただし、DRSは +7と好数値だった。

2016年は、ウィルソン・コントレラスの台頭もあって86試合の出場で打率.216、8本塁打、33打点、1盗塁、OPS .684という冴えない成績に終わった。守備面では71試合でマスクを被ったが、7失策、守備率.988、DRS -1、盗塁阻止率11%と、打撃同様にイマイチの内容に終わった。なお、この年は1試合でマウンドにも登り、113回で被安打4、1失点という内容だった。

2017年6月27日のナショナルズ戦で1試合7盗塁を与え、その責任を先発投手のジェイク・アリエータに押し付ける発言をしたため、その翌日にDFAとなった[19]

ブルージェイズ時代

トロント・ブルージェイズでの現役時代
(2017年8月31日)

2017年7月3日に後日発表選手または金銭とのトレードで、控え捕手のルーク・メイリーが故障者リストに登録されたチーム事情から[20]トロント・ブルージェイズへ移籍した[21]。7月30日のロサンゼルス・エンゼルス戦で、この日デビューしたトロイ・スクリブナーから移籍後3安打目にして初本塁打を記録した[22]。オフの11月2日にFAとなった[23]

ナショナルズ時代

2018年2月1日にワシントン・ナショナルズとマイナー契約を結び、同年のスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[24]。3月27日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りしたが、4試合の出場で11打数で無安打と振るわなかった。4月11日にマット・ウィータースの故障者リストからの復帰に伴ってDFAとなり[25]、14日に自由契約となった[26]。その後はどの球団とも契約せず、12月10日に引退を表明した[27]

プレースタイル

  • 打撃

アベレージとパワーのどちらのスタッツでも数字を残せる打力を持つ。マイナーリーグでは、.300以上の打率を記録した事もある。メジャーリーグでは.300到達は未経験だが、レギュラー格として100試合以上に出場したシーズンでは、.280~.290台の打率をマークする。パワー面では、15本塁打以上を複数回記録しており、2011年はリーグ9位の36二塁打をマークするなど、高水準。

  • 守備

かつては2011年から2年連続で40%以上の盗塁阻止率を記録する強肩の持ち主だった。2011年(40%)は、ナショナルリーグ1位の盗塁阻止率である。しかし、2013年からは阻止率が年々低下している。

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
2006 ARI 617160410053000010030.250.294.313.607
2007 8424421430487010853700162023357.224.292.397.689
2008 7020718424471615801800111932491.255.330.435.765
2009 12847042561125300162035912223853786.294.355.478.832
2010 853312973679202913043010329327110.266.332.438.770
2011 1405534936513936118231861114471089714.282.351.469.820
2012 14157348665139252152138800027361213015.286.391.438.829
2013 116475413449514011142420006514511018.230.318.344.662
2014 1365604894011923013181720406561199712.243.329.370.699
2015 CHC 11340334736861101514253110349541039.248.345.409.754
2016 862842423352818863310023853588.216.327.357.684
2017 4411298122830443810011112243.286.366.439.805
TOR 3210187121230221800011201233.138.248.241.489
'17計 762131852440606641610022313476.216.310.346.656
2018 WSH 413110000000000021030.000.154.000.154
MLB:13年 11854343380145897319771261562550595374465654881106.256.340.411.751

記録

MiLB
MLB

背番号

  • 26(2006年 - 2014年)
  • 47(2015年 - 2017年6月)
  • 39(2017年7月 - 同年終了)
  • 14(2018年)

代表歴

脚注

  1. Connor Mount (2017年8月24日). Blue Jays Players Weekend nicknames explained (英語). MLB.com. 2018年4月12日閲覧。
  2. Miguel Montero Baseball Statistics. THE BASEBALL CUBE (英語) . 2011年11月24日閲覧。
  3. Neustra Senora la Espanaza (VE). Baseball-Reference.com (英語) . 2014年10月20日閲覧。
  4. 巨人山口、米時代女房とWBCで再会だ!”. 日刊スポーツ (2013年1月27日). 2015年6月21日閲覧。
  5. Miguel Montero 2006 Batting Gamelogs. Baseball-Reference.com (英語) . 2014年10月20日閲覧。
  6. April 14, 2007 Colorado Rockies at Arizona Diamondbacks Box Score and Play by Play. Baseball-Reference.com (英語) . 2014年10月20日閲覧。
  7. Miguel Montero 2007 Batting Gamelogs. Baseball-Reference.com (英語) . 2014年10月20日閲覧。
  8. 三尾圭「2009通信簿 オレたちも忘れるな」『月刊スラッガー 2009年12月号』、日本スポーツ企画出版社、2009年12月、89頁、雑誌 15509-12。
  9. SLUGGER「2010通信簿」『月刊スラッガー 2010年12月号』、日本スポーツ企画出版社、2010年12月、88頁、雑誌 15509-12。
  10. Miguel Montero 2011 Batting Gamelogs. Baseball-Reference.com (英語) . 2014年10月20日閲覧。
  11. Austin Laymance (2011年7月11日). Montero thrilled to be an All-Star”. MLB.com. 2017年7月4日閲覧。
  12. 2011 Awards Voting NL MVP Voting. Baseball-Reference.com (英語) . 2014年10月20日閲覧。
  13. Steve Gilbert (2012年5月27日). D-backs, Montero reach five-year extension”. MLB.com. 2014年10月20日閲覧。
  14. Miguel Montero 2012 Batting Splits. Baseball-Reference.com (英語) . 2014年10月20日閲覧。
  15. 2013 Tournament Roster (英語). The official site of World Baseball Classic. 2015年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月3日閲覧。
  16. 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2014』廣済堂出版、2014年、432頁。ISBN 978-4-331-51809-0。
  17. "Cubs acquire catcher Miguel Montero from Arizona for a pair of Minor League pitchers" (Press release) (英語). MLB.com (Chicago Cubs). 9 December 2014. 2014年12月22日閲覧
  18. 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2016』廣済堂出版、2016年、375頁。ISBN 978-4-331-52002-4。
  19. Carrie Muskat (2017年6月28日). Montero DFA'd by Cubs after comments (英語). MLB.com. 2017年7月4日閲覧。
  20. Montero joins Toronto, moves past Cubs exit (英語). MLB.com (2017年7月4日). 2017年8月3日閲覧。
  21. Carrie Muskat (2017年7月3日). Cubs trade catcher Montero to Blue Jays (英語). MLB.com. 2017年7月4日閲覧。
  22. Montero HRs, but Toronto can't hold lead late (英語). MLB.com (2017年7月29日). 2017年8月3日閲覧。
  23. David Adler (2017年11月5日). Key free agents for all 30 MLB teams (英語). MLB.com. 2017年12月30日閲覧。
  24. MLB公式プロフィール参照。2018年4月12日閲覧。
  25. Jamal Collier (2018年4月11日). Wieters off DL, Eaton to DL, Sierra called up / Montero designated for assignment by Nationals (英語). MLB.com. 2018年4月12日閲覧。
  26. Mark Polishuk (2018年4月14日). Minor MLB Transactions: 4/14/18 (英語). MLB Trade Rumors. 2018年4月23日閲覧。
  27. Connor Byrne (2018年12月10日). Miguel Montero Retires (英語). MLB Trade Rumors. 2019年1月30日閲覧。

関連項目

外部リンク

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