大町市
大町市(おおまちし)は、長野県の北西部にある市。立山黒部アルペンルートの長野県側玄関口として有名。1954年(昭和29年)市制施行。
| おおまちし 大町市 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
![]() | |||||
| |||||
| 国 |
| ||||
| 地方 | 中部地方(甲信越地方) | ||||
| 都道府県 | 長野県 | ||||
| 市町村コード | 20212-6 | ||||
| 法人番号 | 4000020202126 | ||||
| 面積 |
565.15km2 | ||||
| 総人口 |
24,623人 [編集] (推計人口、2024年4月1日) | ||||
| 人口密度 | 43.6人/km2 | ||||
| 隣接自治体 |
長野市、松本市、安曇野市、北安曇郡池田町、松川村、白馬村、東筑摩郡生坂村、上水内郡小川村 富山県:富山市、立山町、黒部市、 岐阜県:高山市 | ||||
| 市の木 | オオヤマザクラ | ||||
| 市の花 | カタクリ | ||||
| 市の鳥 市の獣 |
ライチョウ カモシカ | ||||
| 大町市役所 | |||||
| 市長 | 牛越徹 | ||||
| 所在地 |
〒398-0002 長野県大町市大町3887番地 北緯36度30分11秒 東経137度51分04秒 ![]() 大町市役所庁舎 | ||||
| 外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
|
■ ― 市 / ■ ― 町 / ■ ― 村 | |||||
| ウィキプロジェクト | |||||
地理

長野県の北西部に位置し[1]、市の面積の88パーセントは森林である[2]。
位置
信濃川の最上流部にあり[2]、市の西部には標高3,000メートルの広大な北アルプス、東部には1,000メートル近い山々がそれぞれ連なる山岳文化都市である[1]。富山県と長野県を結ぶ「立山黒部アルペンルート」の長野県側の玄関口である[3]。 山に挟まれた盆地を高瀬川が南北に縦断している。
地質
北アルプスから流れる鹿島川と高瀬川の扇状地にある[4][5]。糸魚川静岡線に沿った断層谷を中心に広がる地にあり、多くの地下水が集まって湧出し、冬が長い豪雪地帯でもあるため雪解け水にも恵まれる[4][6]。古来、これら豊富な水資源を利用した稲作・そばなどの産業が発展した[4]。
河川・湖沼
北アルプスから出る高瀬川や鹿島川など豊富な水量を誇る複数の河川と、天然の湖である仁科三湖のほか、水力発電のために人工的に造られたダム湖「高瀬ダム」「七倉ダム」「大町ダム」などがある[2]。仁科三湖は湖沼からの湧水を主な水源として天然のため池の役割を果たし、ここで温められた水は農具川によって下流の耕地を潤した[5]。農具川沿いでの稲作は約2000年前に始まったとみられる。市街地には生活用水を供給する呑堰(のみぜき)が巡らされており、町川が流入する要所地には「水分神(みくまりのかみ)」として若一王子神社を祀っている[5]。
- 主な河川
- 主な湖
気候
寒暖の差が大きく気温の年較差、日較差が大きい顕著な大陸性気候である。旧八坂村地域を除き、豪雪地帯に指定されている。冬季は-15℃前後の気温が観測されることが珍しくなく、寒さが厳しい。
| 大町(1991-2020)の気候 | |||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
| 最高気温記録 °C (°F) | 13.7 (56.7) |
18.0 (64.4) |
22.6 (72.7) |
28.2 (82.8) |
31.8 (89.2) |
34.6 (94.3) |
34.9 (94.8) |
35.5 (95.9) |
32.8 (91) |
28.2 (82.8) |
24.0 (75.2) |
18.3 (64.9) |
35.5 (95.9) |
| 平均最高気温 °C (°F) | 1.6 (34.9) |
2.8 (37) |
7.4 (45.3) |
15.0 (59) |
20.8 (69.4) |
23.8 (74.8) |
27.2 (81) |
28.5 (83.3) |
23.7 (74.7) |
17.7 (63.9) |
11.6 (52.9) |
4.8 (40.6) |
15.4 (59.7) |
| 日平均気温 °C (°F) | −2.8 (27) |
−2.3 (27.9) |
1.6 (34.9) |
8.0 (46.4) |
14.0 (57.2) |
17.9 (64.2) |
21.6 (70.9) |
22.4 (72.3) |
18.1 (64.6) |
11.8 (53.2) |
5.8 (42.4) |
0.2 (32.4) |
9.7 (49.5) |
| 平均最低気温 °C (°F) | −7.5 (18.5) |
−7.4 (18.7) |
−3.4 (25.9) |
2.0 (35.6) |
8.1 (46.6) |
13.2 (55.8) |
17.4 (63.3) |
18.0 (64.4) |
13.9 (57) |
7.2 (45) |
0.9 (33.6) |
−3.9 (25) |
4.9 (40.8) |
| 最低気温記録 °C (°F) | −17.0 (1.4) |
−18.0 (−0.4) |
−14.5 (5.9) |
−11.1 (12) |
−1.2 (29.8) |
3.6 (38.5) |
10.3 (50.5) |
9.0 (48.2) |
2.0 (35.6) |
−4.2 (24.4) |
−7.6 (18.3) |
−14.8 (5.4) |
−18.0 (−0.4) |
| 降水量 mm (inch) | 84.7 (3.335) |
78.1 (3.075) |
100.1 (3.941) |
98.1 (3.862) |
111.5 (4.39) |
159.4 (6.276) |
195.3 (7.689) |
136.1 (5.358) |
165.0 (6.496) |
129.1 (5.083) |
69.8 (2.748) |
78.8 (3.102) |
1,405.9 (55.35) |
| 降雪量 cm (inch) | 164 (64.6) |
133 (52.4) |
76 (29.9) |
5 (2) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
6 (2.4) |
73 (28.7) |
454 (178.7) |
| 平均月間日照時間 | 107.2 | 125.3 | 163.4 | 185.1 | 198.4 | 146.6 | 137.4 | 169.4 | 118.9 | 137.6 | 132.2 | 108.6 | 1,730 |
| 出典:気象庁[7] | |||||||||||||
歴史
中世
近現代
行政
市のシンボルマークは、オオヤマザクラ、カタクリ、カモシカ、ライチョウである[10]。ライチョウは市の汚水マンホールのデザインに採用されている。「きらり輝く大町市」をキャッチフレーズに、「まちづくりフォーラム」や「ひとが輝くまちづくり事業」の公開審査などを通して、市民による様々な活動を推奨している[11]。
2013年(平成25年)、移住促進のため「定住促進ビジョン」を掲げた。2012年(平成24年)度には1桁だった移住者の世帯数は、2019年(令和元年)度には年間8倍以上に増加する効果をあげている[12]。
市長
- 市長:牛越徹(2006年7月14日就任、5期目)
- 歴代市長
| 代 | 氏名 | 就任日 | 退任日 |
|---|---|---|---|
| 1-2 | 松田正人 | 1954年7月25日 | 1962年7月24日 |
| 3-6 | 縣聡 | 1962年7月25日 | 1978年7月13日 |
| 7-9 | 高橋恭男 | 1978年7月14日 | 1990年7月13日 |
| 10-13 | 腰原愛正 | 1990年7月14日 | 2006年7月13日 |
| 14-16 | 牛越徹 | 2006年7月14日 | 現職 |
県政機関
- 北アルプス広域連合
- 長野県地方税滞納整理機構
- 長野県後期高齢者医療広域連合
- 北アルプス地域振興局
- 大町建設事務所
- 大町保健福祉事務所
- 北安曇農業改良普及センター
- 中信会計センター大町分室
- 山岳総合センター
議会
市議会
- 大町市議会
- 第19期
- 定数:16人
- 任期:2023年4月30日 - 2027年4月29日
- 議長:二條 孝夫
- 副議長:太田 昭司
| 会派名 | 議席数 |
|---|---|
| 政友クラブ | 5 |
| 市民クラブ | 2 |
| 日本共産党大町市議団 | 2 |
| 峻嶺会 | 2 |
| 無所属クラブ | 2 |
| 無会派 | 3 |
県議会
- 選挙区:大町市選挙区
- 定数:1人
- 任期:2023年4月30日 - 2027年4月29日
- 投票日:2023年4月9日
- 当日有権者数:22,155人[13]
- 投票率:48.54%
| 候補者名 | 当落 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 奥村健二 | 当 | 57 | 無所属 | 新 | 4,478票 |
| 降旗達也 | 落 | 50 | 無所属 | 新 | 3,891票 |
| 田辺芳宏 | 落 | 75 | 無所属 | 新 | 2,176票 |
出先機関・施設
国土交通省
- 北陸地方整備局 大町ダム管理所
- 北陸地方整備局 松本砂防事務所高瀬川出張所
農林水産省
- 中部森林管理局 中信森林管理署鹿島森林事務所
郵便局
集配業務は旧八坂村域のみ生坂郵便局(生坂村)が担当し、それ以外は大町郵便局が担当する。
| 集配郵便局 | 大町郵便局 |
| 無集配郵便局 | 一本木郵便局、大町北郵便局、平郵便局、美麻郵便局、八坂郵便局 |
| 簡易郵便局 | 大町俵町簡易郵便局、大町南原簡易郵便局、大町宮田簡易郵便局、矢下簡易郵便局 |
文化施設
- 図書館
- 博物館・史料館
- 大町山岳博物館
- 大町エネルギー博物館
- 大町市民俗資料館
- アルプス温泉博物館
- 塩の道ちょうじや・流鏑馬会館(旧 塩の道博物館)
- 劇団四季演劇資料センター(旧 劇団四季演劇資料館)
大町エネルギー博物館(2018年7月24日撮影)
対外関係
経済
工業
豊かな水と広大な土地を活かした水力発電などにより早期から工業が発達した。工場数では食料関係が多いが、出荷額では窯業や電子にかかわる分野が圧倒的に多い[14] 一般的に窯業とは陶磁器生産のことを指すが、大町市ではレゾナック・ホールディングス(旧 昭和電工)が製造する炭素棒の黒鉛電極のことを言う[15] 水道水源の余剰水や豊富で良質な地下水を有効利用したミネラルウォーターを出荷する各飲料メーカーの製造工場が複数進出している。同じく、良質な地下水を利用した地酒の造り酒屋が3件あり、地ビール工場も新設された。[16]
- 市内に工場を持つ主な企業
- レゾナック・グラファイト・ジャパン
- ニチコン製箔(ニチコンの子会社)
- フジゲン
- ホクト
- サントリープロダクツ
- アルプスウォーター
- 工業ダム
市内に本社を置く企業
教育
現在、旧大町市内の中学校を1校に、小学校を2校に統廃合する計画がある[18]。
中学校
- 市立
- 大町市立大町中学校
小中学校
- 大町市立美麻小中学校
- 大町市立八坂小中学校
小学校
- 市立
- 大町市立大町西小学校
- 大町市立大町北小学校
- 大町市立大町東小学校
- 大町市立大町南小学校
自動車学校
- 大町自動車教習所
交通

路線バス
ANAホリデイ・インリゾー信濃大町くろよん - 大町温泉郷 - 信濃大町駅 - 市立大町山岳博物館 - 塩の道ちょうじゃや流鏑馬会館 - 国営アルプスあづみの公園(大町・松川地区) サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場 - 安曇野ちひろ美術館 - ラ・カスタ ナチュラルヒーリングガーデン - 仁科神明宮 - 信濃大町駅 - 大町温泉郷 - ANAホリデイ・インリゾー信濃大町くろよん
池田町方面から市境付近にある正科バス停まで運行しており大町市民バスと乗り継ぐことができる時間帯もある。
高速道路
- 地域高規格道路
- 松本糸魚川連絡道路(計画中)
- 2021年現在、市内に高速道路や地域高規格道路は通っていない。最寄ICは長野道安曇野インターチェンジ、上信越道長野インターチェンジなど。
- 有料道路
- 立山新道(1880年開通、1883年廃止)
県道
- 長野県道31号長野大町線(大町街道)
- 長野県道33号白馬美麻線
- 長野県道45号扇沢大町線(大町アルペンライン)
- 長野県道51号大町明科線
- 長野県道55号大町麻績インター千曲線
観光
名所・旧跡
- 主な城郭
- 森城:県指定史跡
- 主な神社
- 主な寺院
- 街道
国宝・仁科神明宮本殿(2008年5月撮影)
若一王子神社拝殿(2018年7月撮影)
青木湖
爺ヶ岳から望む蓮華岳と針ノ木岳、眼下に扇沢駅
観光スポット
文化・名物
登山
- 大町登山案内者組合
「大町登山案内者組合」は1917年(大正6年)6月、日本初の登山ガイド組織。発足100周年を迎える。 旅館「対山館(たいざんかん)」の経営者百瀬慎太郎(1894年 - 1949年)が質の高い案内人を安定的に提供するため、地元の猟師ら山で働く人を中心に22人をガイドとしてまとめた。定額料金を導入したり、心得や規約を作ったりし、資質の向上に努め、針ノ木小屋建設など針ノ木岳周辺の環境整備にも尽力。こういった活動は模範となり、各地に同様の組合ができた。 百瀬は対山館を訪れる著名な登山家らと交流する中で、新しい海外の登山文化などを取り入れていた。組合の拠点だった対山館はサロンのような山の情報の交流・発信場になり、近代登山の発達に影響を与えた。[19]
出身関連著名人
作品
大町市を舞台とした作品
アニメ
- おねがい☆ティーチャー(木崎湖周辺が舞台となった)
- おねがい☆ツインズ(上に同じ)
- あの夏で待ってる(最終話に木崎湖周辺が舞台となる)
- あさっての方向。(信濃大町駅と思われる駅舎が登場)
脚注
出典
- 『わたしたちの大町市』大町市教育委員会、2020年、3頁。
- 『わたしたちの大町市』大町市教育委員会、2020年、4頁。
- 『わたしたちの大町市』大町市教育委員会、2020年、5頁。
- 『わたしたちの大町市』大町市教育委員会、2020年、14頁。
- 『信濃大町』まちなみカントリープレス、2014年、42頁。
- 大町市史編纂委員会『大町市史 第1巻自然環境』大町市、1984年、494頁。
- “大町 1991-2020年”. 気象庁. 2024年3月7日閲覧。
- 大町市教育委員会『わたしたちの大町市』大町市教育委員会、2020年、06頁。
- 『大町市制施行50周年記念誌 やまなみ仰ぎて』(2004年10月、大町市発行)、p2-3。
- 『わたしたちの大町市』大町市教育委員会、2020年、3頁。
- 『わたしたちの大町市』大町市教育委員会、2020年、8頁。
- 『わたしたちの大町市』大町市教育委員会、2020年、10頁。
- “令和5年4月9日執行長野県議会議員一般選挙市町村別投票結果確定速報”. 長野県庁 (2023年7月10日). 2023年10月22日閲覧。
- 大町市教育委員会『わたしたちの大町市』大町市教育委員会、2020年、13頁。
- 大町市教育委員会『わたしたちの大町市』大町市教育委員会、2020年、12頁。
- 『市立大町山岳博物館 研究紀要』市立大町山岳博物館、2023年、51頁。
- 地球の歩き方編集室『ダムの歩き方』ダイヤモンド社、2018年、56頁。
- 市立学校通学区域の再編審議等の経過について
- http://www.omachi-sanpaku.com/ 大町山岳博物館
関連項目
- 安曇野アートライン
- 信濃木崎夏期大学
- 大町市有線放送電話農業協同組合
- おおまぴょん - 市マスコットキャラクター
外部リンク
大町市に関連する地理データ - オープンストリートマップ- 公式ウェブサイト
- 大町市 (@city_omachi) - X(旧Twitter)
- 大町市 (@omachi_nagano) - LINE公式アカウント
- 大町市公式観光情報サイト | 大町市観光協会
- 大町市・八坂村・美麻村合併協議会(2005/12/23アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project






