加賀一の宮駅

加賀一の宮駅(かがいちのみやえき)は、石川県白山市白山町にあった、北陸鉄道石川線廃駅)である。

加賀一の宮駅*
駅舎(2009年8月)
かがいちのみや
Kaga-ichinomiya
地図
所在地 石川県白山市白山町レ60番1[1]
北緯36度26分16.35秒 東経136度37分58.54秒
所属事業者 北陸鉄道
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
乗降人員
-統計年度-
[* 1]67人/日
-2009年-
開業年月日 1927年昭和2年)6月12日[2][3]
廃止年月日 2009年平成21年)11月1日[3][4]
乗入路線 2 路線
所属路線 石川線
キロ程 15.9 km(野町起点)
中鶴来 (1.3 km)
所属路線 金名線
キロ程 0.0 km(加賀一の宮起点)
(2.7 km) 手取中島
* 1937年に神社前駅から改称

1987年以前は金名線終着駅でもあった。廃駅後はバス停「一の宮」となっているが駅舎はそのまま残され[5][6]2019年に改修を終え「旧加賀一の宮駅」として再利用されている[1][7]。また、旧駅舎は国の登録有形文化財となっている[8]

概要

毎年大晦日から元旦にかけて白山比咩神社初詣に合わせた臨時列車を野町駅 - 当駅間で運行していた。

多くの参拝客が鉄道を利用し訪れ、このときは1年で一番駅が賑やかになっていた。2009年鶴来駅と当駅の間が廃線となり[5][9][10]、同時に廃駅となった。

2019年、旧駅舎は石川県道302号手取川自転車道線(手取キャニオンロード)の休憩施設などとして、線路跡は手取キャニオンロードの一部として再活用されている[7][11][12]

駅名は、白山比咩神社が加賀国白山七社一宮であることに由来する[13]。かつて駅舎付近に神社が鎮座していたが、1481年文明12年)にあった火事により現在地に遷座した。駅前、「一の宮」バス停には白山ろく方面バスのほとんどが停車する(一部経由しない便あり)。

歴史

駅構造

1面1線の地上駅。かつては神社参拝客で賑わい自動券売機も備えられていたが金名線廃止後は無人駅となった[14]。無人化された後も窓口や券売機設置スペースは残されており、駅舎内床面に残る乗降客整理のための柵の跡など参宮駅としての名残が散見できた。2006年頃には地元のNPO法人が事務所を置き観光案内所業務を行っていたが、神社表参道に面した「おはぎや」へ移転している

廃止前には夜間滞泊の設定はなく、列車は折り返しになっていた(朝の始発は回送列車の折り返し)。金名線があったころは2面2線で、日中の列車はすべてここで折り返していた。

駅舎は木造駅舎で、1940年に竣工[7]。白山神社総本社の門前駅であることから、唐破風[6]の車寄せが付く入母屋造りの瓦屋根や、木製の駅名看板など、純和風の風格のある造りが特徴だった。廃駅後は取り壊される予定だったが、この駅舎を惜しむ地域住民から反対運動が起こり、そのまま置かれることとなった。廃駅後白山市は登録有形文化財としての登録を目指す方針としていたが[6]文化審議会2020年7月17日、旧加賀一の宮駅を登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣萩生田光一(答申時点)に答申した(答申での名称は「旧北陸鉄道石川線加賀一の宮駅舎」)[7][17][18]2021年2月4日に、官報での告示により正式に登録された(登録名は「旧北陸鉄道石川線加賀一の宮駅駅舎」)[8]。これにより石川県内において鉄道駅が国の文化財に指定・登録される初めてのケースとなった。

ギャラリー

利用状況

「白山市統計書」によると、2009年の廃止までの1日平均乗降人員は以下のとおりである。

年度 1日平均
乗降人員
2000年(平成12年) [* 2]49
2001年(平成13年) [* 2]64
2002年(平成14年) [* 2]71
2003年(平成15年) [* 2]95
2004年(平成16年) [* 2]105
2005年(平成17年) [* 3]79
2006年(平成18年) [* 3]79
2007年(平成19年) [* 3]96
2008年(平成20年) [* 3]100
2009年(平成21年) [* 1]67

駅周辺

隣の駅

北陸鉄道
石川線
中鶴来駅 - 加賀一の宮駅
金名線
加賀一の宮駅 - 手取中島駅

脚注

  1. 旧加賀一の宮駅の供用開始について - 白山市
  2. 朝日 2011, p. 18.
  3. 寺田 2013, p. 245.
  4. 朝日 2011, p. 19.
  5. 朝日 2011, p. 16.
  6. “旧駅舎、登録文化財に 白山・加賀一の宮駅、市など”. 北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ(北國新聞). (2017年1月31日). https://www.hokurikushinkansen-navi.jp/pc/news/article.php?id=NEWS0000009606 2019年5月3日閲覧。
  7. “旧加賀一の宮駅舎 国の有形文化財に 文化審答申”. 北陸中日新聞Web. (2020年7月18日). オリジナルの2020年8月26日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200826210654/https://www.chunichi.co.jp/article/90706 2021年1月3日閲覧。
  8. 旧北陸鉄道石川線加賀一の宮駅駅舎 - 文化遺産オンライン文化庁
  9. 【今日は何の日?】石川電気鉄道が開業”. 乗りものニュース (2021年6月22日). 2021年11月21日閲覧。
  10. 金沢市と郊外を結ぶ「北陸鉄道」2路線−−10の謎解きの旅”. GetNavi web (2021年11月21日). 2021年11月21日閲覧。
  11. “石川)サイクリングでGO! 手取キャニオンロード”. 朝日新聞デジタル. (2018年9月4日). https://www.asahi.com/articles/ASL8X6KFGL8XPJLB008.html 2021年11月21日閲覧。
  12. “【わがまちの偉人】「金名鉄道」を構想した実業家 小堀定信(1888〜1964年)”. 北陸中日新聞Web. (2020年6月4日). https://www.chunichi.co.jp/article/67337 2021年2月4日閲覧。
  13. 鉄道の日記念 金名線サイクリング”. 白山手取川ジオパークスタッフブログ (2012年10月30日). 2019年5月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月3日閲覧。
  14. 寺田 2018, p. 34.
  15. 朝日 2011, p. 25.
  16. 北陸鉄道、石川線鶴来(つるぎ)~加賀一の宮間の廃止を届け出”. マイナビニュース (2008年10月31日). 2019年5月3日閲覧。
  17. 登録有形文化財(建造物)の登録について』(プレスリリース)文化庁、2020年7月17日https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/92385301.html2020年7月24日閲覧
  18. 登録有形文化財 答申一覧 (PDF). 文化庁 (2020年7月17日). 2020年7月24日閲覧。
  19. 【石川】隠れた桜の名所 ぶらり途中下車 北鉄石川線”. 中日旅行ナビぶらっ人 (2009年4月12日). 2019年5月3日閲覧。
  20. 舟岡山城跡(ふなおかやまじょうあと)”. 白山市指定文化財. 白山市 (2022年2月15日). 2023年3月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月30日閲覧。
  21. 舟岡山城 (PDF). 岐阜女子大学デジタルアーカイブ研究所. 岐阜女子大学. 2022年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月30日閲覧。
白山市統計書
  1. 白山市. 平成22年度版 白山市統計書 9 運輸・通信 (pdf). 2012年8月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  2. 白山市. 平成17年度版 白山市統計書 9 運輸・通信 (pdf). 2012年8月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  3. 白山市. 平成21年度版 白山市統計書 9 運輸・通信 (pdf). 2010年8月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。

参考文献

  • 『週刊歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄 28 えちぜん鉄道 福井鉄道・北陸鉄道・のと鉄道』朝日新聞出版、2011年10月2日。
  • 寺田裕一『改訂新版 データブック日本の私鉄』ネコ・パブリッシング、2013年1月19日。ISBN 978-4-7770-1336-4。
  • 寺田裕一『RM LIBRARY 231 北陸鉄道金名線』ネコ・パブリッシング、2018年11月1日。ISBN 978-4-7770-5435-0。

関連項目

外部リンク

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