飛島村
飛島村(とびしまむら)は、愛知県西部に位置し、海部郡に属する村。伊勢湾最北部に面し、尾張地方に含まれる。北設楽郡豊根村とともに、愛知県内で2つしかない村のひとつ。
| とびしまむら 飛島村 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
![]() | |||||
| |||||
| 国 |
| ||||
| 地方 | 中部地方、東海地方 | ||||
| 都道府県 | 愛知県 | ||||
| 郡 | 海部郡 | ||||
| 市町村コード | 23427-3 | ||||
| 法人番号 | 7000020234273 | ||||
| 面積 |
22.43km2 | ||||
| 総人口 |
4,446人 [編集] (推計人口、2024年4月1日) | ||||
| 人口密度 | 198人/km2 | ||||
| 隣接自治体 | 名古屋市、弥富市、東海市、知多市、海部郡蟹江町 | ||||
| 村の木 | サクラ | ||||
| 村の花 | キク | ||||
| 飛島村役場 | |||||
| 村長 | 加藤光彦 | ||||
| 所在地 |
〒490-1436 愛知県海部郡飛島村竹之郷三丁目1番地 北緯35度04分44秒 東経136度47分28秒 ![]() | ||||
| 外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
|
■ ― 政令指定都市 / ■ ― 市 / ■ ― 町 / ■ ― 村 | |||||
| ウィキプロジェクト | |||||
概要
1889年、愛知県海西郡飛島新田、服岡新田、政成新田が合併して誕生[1]。
元々は新田を作るべく干拓された土地であるために稲作が盛んである[1]。さらに、野菜や花卉栽培も盛んに行われており[2] 、2017年度の農業産出額は13億3000万円であった[3]。
また、政令指定都市の名古屋市に隣接していることにより、名古屋港の一角である南部は臨海工業地帯として開発されている。西名古屋火力発電所をはじめ、自動車関連産業、造船産業、鉄鋼関連の事業所、材木関連産業、輸出関係の倉庫などが多数立地しており、名古屋税関の出張所も置かれている。
2007年9月に公示された基準地価では、同村東浜2丁目に位置する住友倉庫が30.6パーセントの上昇率で、工業地としては日本で1位を記録した。
人口(夜間人口)は約4400人に過ぎないのに対し[4]、昼間人口は約14,000人(夜間人口の約3倍)に達する[4]。これは、村外から飛島村の臨海工業地帯への通勤者が多いためである。
村全体が干拓地や埋立地であるために海抜ゼロメートル地帯が多く、平均海抜はマイナス1.5メートルである。このために水害を受けやすく[5][6]、市街化区域は8.66平方キロメートルのみである。残りの13.87平方キロメートルは市街化調整区域に指定されており、住宅地を拡大することが困難である[7]。
地理

愛知県では昔から海を干拓して新田を作る事が盛んであったが[8]、飛島村もそのような地区であり、村の全体が干拓や埋め立てによってできた地域である[1]。
村の北部は干拓によって出来た海抜ゼロメートル地帯であり、農村風景が広がる。
南部は埋め立て地で、名古屋港の一角を占める名古屋港西部臨海工業地帯として造成された地区である。
また、海上の貯木場も複数個所で見られる。
地形

地名
- 飛島新田
- 政成新田
- 服岡新田
- 重宝(旧・宝地村)
- 新政成(1934年、政成新田より成立)
- 梅之郷(1952年、飛島新田より成立)
- 金岡(1971年、埋立地より成立)
- 木場(1971年、埋立地より成立)
- 西浜(1971年、埋立地より成立)
- 東浜(1971年、埋立地より成立)
- 服岡(1972年、服岡新田より成立)
- 三福(1972年、服岡新田より成立)
- 渚(1975年、飛島新田・三福・服岡新田より成立)
- 松之郷(1975年、飛島新田より成立)
- 古政成(1975年、政成新田より成立)
- 大宝(1985年、大宝新田・八島新田・重宝より成立)
- 大宝八島(大宝より成立)
- 元起(飛島新田より成立)
- 竹之郷(飛島新田より成立)
歴史
沿革
- 1693年(元禄6年) - 大宝新田を造成[1]。
- 1801年(享和元年) - 熱田奉行兼舟奉行の津金文左衛門が飛島新田を造成[1]。また、服岡新田も造成された[1]。
- 1879年(明治12年) - 政成新田を造成[1]。
- 1889年(明治22年)10月1日 - 海西郡飛島新田、政成新田、服岡新田が合併して海西郡飛島村が発足。
- 1906年(明治39年)7月1日 - 同郡宝地村の一部(大宝、八島、重宝)を編入。
- 1913年(大正2年)4月4日 - 海西郡が海部郡と改称され、海部郡飛島村に改称。
- 1944年(昭和19年) - 東南海地震にて甚大な被害が発生。
- 1945年(昭和20年) - 太平洋戦争敗戦までに、6軒に1人の若者が戦死。
- 1959年(昭和34年) - 伊勢湾台風で当時の村域の大半が水没[6]。死者132名、住宅の全半壊・流出など722戸[10]。人口流出が相次ぎ、村内の小中学生は一宮市、稲沢市の学校に約3カ月間疎開[11]。
- 1962年(昭和37年) - 総延長8250 mの高潮堤防完成。名古屋港臨海工業地帯建設に伴い、村内海苔養殖従業者349世帯に対し、1世帯平均654万円の漁業権返上補償金が支払われた。
- 1971年(昭和46年) - 名古屋港西部臨海地帯の西2区・4区を編入。
- 2005年(平成17年)12月 - 大型コンテナ船に対応したマイナス16 m大水深の飛島ふ頭南側第1バース竣工。
- 2008年(平成20年) - 日本初自働化荷役システムを導入した第2バース供用開始。
貧しい村から日本一の金持ち村へ

かつては貧しい村であり、戦前から数度市町村合併の俎上に上るも、相手自治体から毎回拒否された[12]。 1944年の東南海地震でも甚大な災害を被ったものの、太平洋戦争下で軍部の命令により、燈火管制を敷いている名古屋市の工場が攻撃される事を防ぐため、飛島村の田や畑に裸電球を燈して大都市を装うことで、戦争の矢面に立つことを余儀なくされ、空襲による犠牲者も多かった[12]。
さらに1959年9月に襲来した伊勢湾台風では高潮被害などで130名の犠牲者を出し、村長が県・国に数度対策を哀願するも、財政力の弱さから、復旧は「南海作戦」と呼ばれる海上自衛隊が着手した最後の伊勢湾台風復旧事業により被災から2ヶ月後まで水が引くことはなかった[12]。村民の流出も相次ぎ、1960年時点では、財政力指数は0.22の貧しい自治体であった。なお、筏川の畔には「伊勢湾台風殉難之碑」が建立された。
同年、当時の愛知県知事・桑原幹根により、伊勢湾台風の直撃を受けた湾岸に臨海工業地帯の建設が計画され、飛島村では1962年から1981年にかけて伊勢湾岸の埋め立てが行われた。埋め立て中の1968年には33万平方メートルの貯木場が完成し、行政権は飛島村に属することが決まった。さらに造船鉄鋼産業地も飛島村に属し、次第に裕福な村へと変貌していった。
2017年度の歳入額は約68億5000万円で[13]、うち固定資産税は約29億4000万円[13]、同年度の財政力指数は日本で最高位の2.15であり[14]、「日本一の金持ち村」として、度々マスメディアで特集を組まれ紹介されている[15][16]。
行政
村長
- 村長:加藤光彦(2020年4月10日〜 1期目)
歴代村長
- 久野時男(2000年4月10日〜 2020年4月9日 5期)
市町村合併
2002年6月に、飛島村と同じく海部郡の南部の自治体であった[注釈 1]、弥富町・蟹江町・十四山村と共に「海部南部ブロック市町村合併研究会」を設置し、 2町2村による合併へ向けて話し合いが開始された。 しかし、2003年2月に行われた飛島村での住民アンケートで、合併反対が74パーセントを占めた事から、 同年5月に飛島村は法定協議会への参加見送りを決定した。 その後、弥富町が十四山村を編入し弥富市になり、蟹江町は単独で残った。
飛島村は上記のように財政状況に恵まれており、合併によって住民サービス低下の発生を懸念したため、 また財政が困窮していた時代に何度も合併拒否されたのに、その後、掌を返すように態度を変えたことへの報復と見られている[12]。愛知県としては周辺自治体との合併の検討を促すとしたものの[17]、合併新法に基づく合併推進構想の策定などの具体的な動きはなされなかった。
なお、隣接していた十四山村が弥富町との合併問題を巡って紛糾した際には合併反対派から、 2村だけの合併ならば飛島村も行政水準を落とさずにやっていけるとして飛島村との合併を期待する主張がなされたなど[18]、事態の推移に影響を与えた。
議会
村議会
- 定数:10人
- 2019年4月30日 - 2023年4月29日
施設

図書館

- 村役場の近くの松之郷に、1996年に飛島村すこやかセンターが竣工し、飛島村図書館も開館した。図書館部分の延床面積は1353.84 m2で、蔵書収容能力は80,000冊であり、内訳は開架が65,000冊、閉架が15,000冊とされていた。ただ、2015年度末の蔵書冊数は88,706冊であり、2015年度の貸出冊数は71,594冊である[20]。
運動施設
- 飛島総合体育館
- 飛島村南部体育館
- 飛島東グランド - 梅之郷の東端部、名古屋港に面している。
その他施設
- ふれあいの里
- 源泉かけ流しの温浴施設「ふれあい温泉」、足湯
- 飛島村すこやかセンター
- 温水プール、飛島村図書館、トレーニングルーム、飛島村児童館、飛島村保健センター、地域包括支援センター
- 飛島中央公民館
- 飛島商工会
飛島村すこやかセンター
飛島村中央公民館
飛島村総合体育館
姉妹都市・提携都市
国外
- 姉妹都市
- フレンドシップ相手国
- 2005年日本国際博覧会(愛知万博)では「一市町村一国フレンドシップ事業」が行われた。名古屋市を除く愛知県内の市町村が、120の万博公式参加国をフレンドシップ相手国として迎え入れた[22]。
経済
第1次産業

- 穀物、野菜
- 花卉
- 畜産者
- 林産物
- 水産物
- 観賞魚
第2次産業


- 本社を置く主な企業
- 三和鐵鋼
- 王子埠頭
- 名正運輸
- 丸金運輸
- 名新陸運
- 藤木陸運
- ベニクス
- 福山冷蔵
- 大洋海運
- キラックス
- 橋元運輸
- 中部資材
- 主な事業所*
- 愛知海運 流通センター
- UCC上島珈琲 名古屋工場
- JERA西名古屋火力発電所
- 三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所飛島工場 - * ボーイング * エアバスなどの航空部品およびH-IIA ロケットの組み立てを行っている。
- トヨタ自動車 飛島物流センター
- 川崎重工業航空宇宙システムカンパニー名古屋第二工場
- 三菱自動車工業 名古屋部品センター
- 東海鋼材工業 本社工場
- フジトランスコーポレーション 物流センター
教育

義務教育学校
- 公立
保育園
- 公立
- 第一保育所 - 農業地帯の古政成に立地する。
- 私立
- 飛島保育園 - 村役場に近い、元起に立地する。
専門学校
- 愛知自動車整備専門学校 - 梅之郷の工業地帯に立地する。
交通

飛島村内に鉄道は走っていない。
バス
飛島村ではコミュニティバスとして飛島公共交通バスが運行されており、蟹江町の近鉄名古屋線 近鉄蟹江駅や、名古屋市港区の名古屋市営地下鉄名港線 名古屋港駅・築地口駅、名古屋臨海高速鉄道あおなみ線 稲永駅に乗り入れている。
名所・旧跡・観光スポット
名所・旧跡
飛島村の土地は江戸時代の干拓によって造成が始まった。その一部の飛島新田には一切経堂という、飛島新田で最古の木造建築が残っている[1]。干拓によって死んだ水棲生物を供養するために建立されたとされる。 なお、飛島村内には19の寺院・神社がある[30]。
- 主な寺院
- 主な神社
飛島善光寺
元松神社
元松神社にある津金胤臣の銅像
渚神社
観光スポット
娯楽施設
脚注
注釈
出典
- 『郷土資料事典 23 愛知県 ふるさとの文化遺産』 p.103 人文社 1997年7月1日発行
- “飛島村”. コトバンク. 2014年4月13日閲覧。
- “愛知県飛島村”. 農林水産省. 2019年10月16日閲覧。
- “人口・世帯”. 飛島村. 2019年10月16日閲覧。
- “概要”. 飛島村. 2019年10月16日閲覧。
- “飛島村減災ハンドブック” (PDF). 飛島村. 2019年10月16日閲覧。
- ダイヤモンドオンライン 2013年3月5日「おカネが溢れていても人口がちっとも増えない!? 日本一の金満自治体、愛知県飛島村が抱える悩み」 2014年7月31日閲覧
- 『郷土資料事典 23 愛知県 ふるさとの文化遺産』 p.25 人文社 1997年7月1日発行
- “平成14年度に実施する電話番号の変更”. 総務省. 2021年2月14日閲覧。
- “飛島村の概要”. 国土交通省中部地方整備局 (2013年9月30日). 2014年4月13日閲覧。
- 飛島学園 学園の歩み 2014年7月31日閲覧
- 保険毎日新聞 コラム防災あれこれ 2019年10月12日閲覧
- “平成29年度 財政状況資料集” (XLS). 飛島村. 2019年10月16日閲覧。
- “平成29年度地方公共団体の主要財政指標一覧 - 全市町村の主要財政指標”. 総務省. 2019年10月16日閲覧。
- テレビ東京 たけしのニッポンのミカタ! 2013年11月8日:人生が変わる!?ニッポンの住みたい町(一例) 2014年7月31日閲覧
- 日本テレビ 『月曜から夜ふかし』 2013年8月19日 日本一裕福な村を調査した件 〜飛島村〜(一例)
- 「合併推進構想、枠組みは1案 県、審議会に提案」『朝日新聞』2006年11月3日付朝刊、名古屋・1地方版、第27面
- 「選択の重み 十四山村会解散 住民投票(中)対論(2)」『中日新聞』2005年2月16日付朝刊、地方版(尾張版)、第20面
- “第49回衆議院議員総選挙(小選挙区) 投票状況速報” (PDF). 愛知県選挙管理委員会 (2021年10月31日). 2021年11月1日閲覧。
- 『図書館概要 平成27年度のまとめ』飛島村図書館、2016年
- 飛島村:国際交流 2015年12月3日閲覧
- 「あいちフレンドシップ交流アルバム」(あいちフレンドシップ交流アルバム)
- 友好自治体提携 2016年3月1日閲覧
- 友好自治体提携 2019年10月22日閲覧
- “2021年11月25日 石川県輪島市との友好交流協定締結式”. 飛島村 (2021年11月25日). 2022年9月19日閲覧。
- 農林水産省わがマチ・わがムラ 2014年7月31日閲覧
- 飛島花卉生産出荷組合 2014年7月31日閲覧
- 海部農林水産事務所 2014年7月31日閲覧
- “店舗・ATM検索 JAあいち海部 飛島支店”. JAバンクあいち. 2016年6月30日閲覧。
- 「神社・寺院一覧」(飛島村の神社・寺院)
外部リンク
- 公式ウェブサイト
- Tobishima Village - YouTubeチャンネル



.jpg.webp)




.jpg.webp)



