ニュージーランドトロフィー

ニュージーランドトロフィーは、日本中央競馬会(JRA)が中山競馬場で施行する中央競馬重賞競走GII)である。

ニュージーランドトロフィー
(NHKマイルカップトライアル)
New Zealand Trophy
(NHK Mile Cup Trial)[1]
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 中山競馬場
創設 1983年5月28日
2024年の情報
距離 芝1600m
格付け GII
賞金 1着賞金5400万円
出走条件 サラ系3歳牡馬・牝馬(国際)(指定)
負担重量 馬齢(牡57kg、牝55kg)
出典 [2][3]

正賞はレーシングタウランガ賞、ニュージーランド航空[2][3]

概要

3着までの馬にNHKマイルカップの優先出走権が与えられるトライアル競走[4]

1971年にニュージーランドの「ベイオブプレンティレーシングクラブ(現・レーシングタウランガ)」からカップの寄贈を受けたことに伴い、交換競走として行われた「ベイオブプレンティレーシングクラブ賞グリーンステークス」が本競走の前身[4][5][6][7]。その後、1983年に4歳(現3歳)馬限定の重賞競走として「ニュージーランドトロフィー4歳ステークス(ニュージーランドトロフィーよんさいステークス)」の名称で新設された[4][5][6]。1984年よりグレード制が導入されGIII[注 1]に格付け、1987年よりGII[注 1]に格上げされた後、2001年より現名称となった[4][8][6]。しかし、2019年・2020年のレースレーティングが2年連続で3歳GIIの格付基準を満たさなかったことにより日本グレード格付け管理委員会から警告を受けている。2022年のレーティングが格付基準よりも3ポンドを超えて下回った場合、GIIIへの降格が審査されることになっていたが[9][注 2]、同年のレースレーティングが3歳GIIの格付基準を満たしたことにより、2023年以降もGII格付けが継続されることになった[10]

創設時は東京競馬場の芝1600mで5月に行われていたが、1996年にNHKマイルカップが創設されると本競走はNHKマイルカップトライアルに指定され、施行時期を4月下旬に移設のうえ距離も1400mに短縮された[5]。2000年には施行場を中山競馬場に、距離を1600mに変更のうえ施行時期も4月上旬に繰り上げられた[5]

創設時から外国産馬が出走可能となっていたが、1996年から牡馬・牝馬限定に変更。あわせて地方競馬所属馬も出走可能になった[8]。2009年からは国際競走となり、外国馬も出走可能になった[11]

競走条件

以下の内容は、2024年現在[2][3]のもの。

出走資格:サラ系3歳牡馬・牝馬

  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(後述)
  • 外国競走馬(優先出走)

負担重量:馬齢(牡馬57kg、牝馬55kg)

NHKマイルカップのステップ競走に指定されており、地方競馬所属馬はNHKマイルカップの出走候補馬(3頭まで)が出走可能[12]なほか、JRAの3歳芝重賞競走の優勝馬および2歳GI競走の優勝馬にも出走資格が与えられる[5]

賞金

2024年の1着賞金は5400万円で、以下2着2200万円、3着1400万円、4着810万円、5着540万円[2][3]

歴史

  • 1983年 - 4歳馬限定の重賞競走として「ニュージーランドトロフィー4歳ステークス」の名称で新設、東京競馬場の芝1600mで施行[5]
  • 1984年 - グレード制施行によりGIII[注 1]に格付け[8]
  • 1987年 - GII[注 1]に格上げ[8]
  • 1996年
    • NHKマイルカップトライアルに指定[5]
    • 指定交流競走としてNHKマイルカップと安田記念のステップ競走に指定、地方競馬所属馬(NHKマイルカップと安田記念の出走候補馬)が各3頭まで出走可能になる[8]
    • 出走条件を「4歳牡馬・牝馬」に変更[5]
  • 2000年 - 地方競馬所属馬(NHKマイルカップの出走候補馬)の出走枠を2頭に縮小[8]
  • 2001年
    • 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件を「3歳牡馬・牝馬」に変更。
    • 名称を「ニュージーランドトロフィー」に変更[5]
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、格付表記をJpnIIに変更[13]
  • 2009年
    • 国際競走に変更され、外国調教馬が8頭まで出走可能となる[11]
    • 格付表記をGII(国際格付)に変更[11]
  • 2011年 - 東日本大震災および福島原発事故の影響により、阪神競馬場で代替開催。
  • 2019年 - 「ウオッカ追悼競走」の副称を付けて施行[14]
  • 2020年
    • 正賞がベイオブプレンティレーシングクラブ賞からレーシングタウランガ賞に変更となる。
    • COVID-19の感染拡大防止のため「無観客競馬」として実施[15]
  • 2022年 - 格付基準を2年連続して満たさなかったため、日本グレード格付管理委員会よりGII格付けに対する警告を受ける。

歴代優勝馬

コース種別を表記していない距離は、芝コースを表す。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

競走名は第18回まで「ニュージーランドトロフィー4歳ステークス」、第19回以降は「ニュージーランドトロフィー」[5]

回数施行日競馬場距離優勝馬性齢タイム優勝騎手管理調教師馬主
第1回1983年5月28日東京1600mアップセッター牡31:37.0岡部幸雄田中和夫ホースマン
第2回1984年5月26日東京1600mニッポースワロー牡31:37.8蛯名信広久保田金造山石祐一
第3回1985年5月25日東京1600mマルヨプラード牡31:38.6作田誠二武宏平野村春行
第4回1986年5月24日東京1600mニッポーテイオー牡31:36.8郷原洋行久保田金造山石祐一
第5回1987年6月7日東京1600mユーワジェームス牡31:35.2安田富男新関力(株)ユーワ
第6回1988年6月5日東京1600mオグリキャップ牡31:34.0河内洋瀬戸口勉佐橋五十雄
第7回1989年6月4日東京1600mアクアビット牡31:35.1柴田政人嶋田功那須野牧場
第8回1990年6月3日東京1600mミュージックタイム牡31:34.9岡部幸雄松山康久吉田善哉
第9回1991年6月2日東京1600mヴァイスシーダー牡31:35.3柴田善臣増本豊杉浦秀雄
第10回1992年6月7日東京1600mシンコウラブリイ牝31:34.9岡部幸雄藤沢和雄安田修
第11回1993年6月6日東京1600mトーヨーリファール牡31:34.6松永昌博松永善晴(有)トーヨークラブ
第12回1994年6月5日東京1600mヒシアマゾン牝31:35.8中舘英二中野隆良阿部雅一郎
第13回1995年6月4日東京1600mシェイクハンド牝31:35.3芹沢純一沖芳夫マエコウファーム(有)
第14回1996年4月20日東京1400mファビラスラフイン牝31:22.4藤田伸二長浜博之吉田和子
第15回1997年4月20日東京1400mシーキングザパール牝31:21.1武豊森秀行植中倫子
第16回1998年4月26日東京1400mエルコンドルパサー牡31:22.2的場均二ノ宮敬宇渡邊隆
第17回1999年4月25日東京1400mザカリヤ牡31:23.4的場均二ノ宮敬宇伊達秀和
第18回2000年4月8日中山1600mエイシンプレストン牡31:34.4福永祐一北橋修二平井豊光
第19回2001年4月7日中山1600mキタサンチャンネル牡31:35.7高橋亮橋口弘次郎(有)大野商事
第20回2002年4月6日中山1600mタイキリオン牡31:32.1柴田善臣田中清隆(有)大樹ファーム
第21回2003年4月12日中山1600mエイシンツルギザン牡31:34.6横山典弘藤原英昭平井豊光
第22回2004年4月10日中山1600mシーキングザダイヤ牡31:33.5武豊森秀行青山洋一
第23回2005年4月9日中山1600mマイネルハーティー牡31:33.4内田博幸中村均(株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
第24回2006年4月8日中山1600mマイネルスケルツィ牡31:33.5柴田善臣稲葉隆一(株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
第25回2007年4月7日中山1600mトーホウレーサー牡31:33.9後藤浩輝川村禎彦東豊物産(株)
第26回2008年4月12日中山1600mサトノプログレス牡31:35.0横山典弘国枝栄里見治
第27回2009年4月11日中山1600mサンカルロ牡31:33.8吉田豊大久保洋吉(有)社台レースホース
第28回2010年4月10日中山1600mサンライズプリンス牡31:32.9横山典弘音無秀孝松岡隆雄
第29回2011年4月9日阪神1600mエイシンオスマン牡31:34.5幸英明松永昌博平井豊光
第30回2012年4月7日中山1600mカレンブラックヒル牡31:33.2秋山真一郎平田修鈴木隆司
第31回2013年4月6日中山1600mエーシントップ牡31:34.8内田博幸西園正都(株)栄進堂
第32回2014年4月12日中山1600mショウナンアチーヴ牡31:33.3後藤浩輝国枝栄国本哲秀
第33回2015年4月11日中山1600mヤマカツエース牡31:34.8池添謙一池添兼雄山田和夫
第34回2016年4月9日中山1600mダンツプリウス牡31:33.9丸山元気山内研二山元哲二
第35回2017年4月8日中山1600mジョーストリクトリ牡31:36.0A.シュタルケ清水久詞上田けい子
第36回2018年4月7日中山1600mカツジ牡31:34.2松山弘平池添兼雄(株)カナヤマホールディングス
第37回2019年4月6日中山1600mワイドファラオ牡31:34.2内田博幸角居勝彦幅田昌伸
第38回2020年4月11日中山1600mルフトシュトローム牡31:33.0石橋脩堀宣行(有)サンデーレーシング
第39回2021年4月10日中山1600mバスラットレオン牡31:33.1藤岡佑介矢作芳人広尾レース(株)
第40回2022年4月9日中山1600mジャングロ牡31:33.5武豊森秀行藤田晋
第41回2023年4月8日中山1600mエエヤン牡31:33.7M.デムーロ伊藤大士(株)ニッシンホールディングス
第42回2024年4月6日中山1600mエコロブルーム牡31:34.4横山武史加藤征弘原村正紀

脚注・出典

参考文献

  • 「ニュージーランドトロフィー(GII)(NHKマイルカップトライアル)」『中央競馬全重賞競走成績集【2歳・3歳編】』日本中央競馬会、2006年、607-641頁。

注釈

  1. 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。
  2. 実際は2021年の時点で既に警告を受けており、2021年のレースレーティングも基準よりも3ポンドを超えて下回ったので本来であれば2022年の格付に対して降格審査対象となるはずだったが、新型コロナウイルスに関するアジアパターン委員会の特例によって2021年のレーティングは対象外となり降格審査は免れ、警告を継続して発出という形となった。

出典

  1. International Cataloguing Standards Book 2024 (Japan) (PDF). 国際競馬統括機関連盟. 2024年4月29日閲覧。
  2. 重賞競走一覧(レース別・関東) (PDF). 日本中央競馬会. p. 11 (2024年). 2024年4月29日閲覧。
  3. 2024年第3回中山競馬番組 (PDF). 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  4. 2024年度第3回中山競馬特別レース名解説 (PDF). 日本中央競馬会. p. 3. 2024年4月29日閲覧。
  5. レースについて:ニュージーランドトロフィー 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  6. ニュージーランドT特集(レースガイド)”. netkeiba.com. 2022年4月3日閲覧。
  7. 増田知之『世界中が知りたがっている ニッポン競馬のからくり』東邦出版、2009年、217-221頁。ISBN 978-4-8094-0789-5。
  8. 中央競馬全重賞競走成績集【2歳・3歳編】
  9. 葵ステークスのGⅢ格付けおよびニュージーランドトロフィー(GⅡ)の格付けに対する警告 JRA”. jra.jp. 2022年1月26日閲覧。
  10. 紫苑ステークスのGⅡ格付けと新潟牝馬ステークスのリステッド格付け日本中央競馬会、2023年1月19日配信・閲覧
  11. 第3回 中山競馬成績集計表 (PDF). 日本中央競馬会. pp. 1011-1012 (2009年). 2016年4月7日閲覧。(索引番号:08059)
  12. [地]が出走できるGI競走とそのステップ競走について【2024年度】 (PDF). 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  13. 第3回 中山競馬成績集計表 (PDF). 日本中央競馬会. pp. 925-927 (2007年). 2016年4月7日閲覧。(索引番号:08059)
  14. 2019年の成績表参照。
  15. 4月19日(日曜)までの中央競馬の開催等について”. 日本中央競馬会 (2020年4月2日). 2020年6月26日閲覧。

各回競走結果の出典

外部リンク

This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.