ヤンソンの誘惑

ヤンソンの誘惑(ヤンソンのゆうわく、スウェーデン語: Janssons frestelse英語: Jansson's temptation)は、スウェーデンの伝統的家庭料理[1]。温かい料理である[2]ヤンソン氏の誘惑(ヤンソンしのゆうわく)[2]またはヤンソンさんの誘惑(ヤンソンさんのゆうわく)[3]とも呼ばれている。

ヤンソンの誘惑
北欧のアンチョビ缶(Ansjovis)

概要

スウェーデン料理の定番料理とされる[4]ジャガイモアンチョビグラタンである[4]

一年を通して食されている[4]が、クリスマスの時期には特に欠かせない料理とされる[5]

料理名の由来

スウェーデン人作家のグンナー・スティグマークは1989年に書いた"Så var det med Janssons frestelse"でヤンソンの誘惑の名づけ親は自身の母親であるとしている。この料理は古くからストックホルムの裕福な家庭ではおもてなし料理として人気のメニューで、当時は単に"アンチョビとジャガイモのキャセロール"と呼ばれていたが、1929年の新年パーティーでこのキャセロール料理を作ったグンナーの母はちょっとした思いつきで、エドウィン・アドルフソンが主演してヒットした1928年公開の無声映画『ヤンソンの誘惑(Janssons frestelse)』にちなんでそう呼んだと記している。

上記の映画「ヤンソンの誘惑」を含め、在日本スウェーデン大使館は以下のような説を紹介している[6]

  • 料理好きなオペラ歌手ペール・ヤンソン (Per Adolf "Pelle" Janzon, 1844-1889)に由来しているとの説[7]
  • ヤンソンは女性であり、美味しい食事で男性を誘惑した。

日本における料理名の由来に対する信憑性

日本において「ヤンソンの誘惑」という料理名の由来は、「菜食主義宗教家ヤンソンがあまりにもおいしそうな見た目と匂いに勝てずついに口にしてしまった」と紹介される事も多い[2][3][8]。このヤンソンを19世紀に実在したと言われるエリク・ヤンソンであるとする例もある[9][10]

出典

  1. 矢口岳、早川るりこ『家庭で作れる 北欧料理: スウェーデンの家庭で毎日食べているおいしいレシピ』河出書房新社、2014年、14-15頁。
  2. 『aruco 東京で楽しむ北欧』地球の歩き方、2021年、72-73頁。ISBN 9784059198017。
  3. 林幸子『南部鉄ココット&グリルでおいしいレシピ』PHP研究所、2015年、29頁。ISBN 9784569822358。
  4. カトリーネ・クリンケン、リーネ・ファルク、くらもとさちこ「『ヤンソンの誘惑』 アンチョビ風味じゃがいもグラタン」『北欧料理大全: 家庭料理、伝統料理の調理技術から食材、食文化まで。本場のレシピ101』誠文堂新光社、2020年、125頁。ISBN 9784416520161。
  5. 「北欧から教わる暮らしのヒント」『オレンジページ』2022年1/2号、オレンジページ、2022年、96頁。
  6. さて、「ヤンソンの誘惑」という名前の由来は?”. Facebook (2021年11月26日). 2023年1月14日閲覧。
  7. The website Välmatade historier, recipe and article on Janssons frestelse, discussing the name (in Swedish)
  8. 杉森千紘『東京弁当生活帖。』 第1巻、セブン&アイ出版、2017年、122頁。ISBN 9784860087166。
  9. スウェーデン発 「ヤンソンの誘惑」って?”. NHKテキストビュー (2019年10月21日). 2020年8月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月18日閲覧。
  10. 土屋敦 (2020年6月7日). ヤンソンの誘惑レシピ!スウェーデンのグラタン風料理の作り方”. All About. 2022年1月18日閲覧。
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