1998年日本グランプリ (4輪)

1998年日本グランプリ(XXIV Fuji Television Japanese Grand Prix)は1998年F1世界選手権の第16戦として、1998年11月1日に鈴鹿サーキットで開催された。

日本の旗 1998年日本グランプリ
レース詳細
日程 1998年シーズン第16戦
決勝開催日 11月1日
開催地 鈴鹿サーキット
日本 三重県 鈴鹿市
コース Permanent racing facility
コース長 5.86403km
レース距離 51周(299.064km)
(53周 (310.792km) より2周減算)
決勝日天候 晴れ(ドライ)
ポールポジション
ドライバー フェラーリ
タイム 1'36.293
ファステストラップ
ドライバー ドイツの旗 ミハエル・シューマッハ フェラーリ
タイム 1'40.190 (LAP 19)
決勝順位
優勝 マクラーレン-メルセデス
2位 フェラーリ
3位 マクラーレン-メルセデス

概要

シーズン最終戦を迎え、ドライバーズチャンピオン争いはマクラーレンのミカ・ハッキネンが90ポイント、フェラーリのミハエル・シューマッハが86ポイントという得点になっている。シューマッハがここで優勝しても、ハッキネンは2位でゴールすれば自身初のチャンピオンを決めることができる。シューマッハが逆転するためには、チームメイトのエディ・アーバインのアシストも重要になる。

コンストラクターズ部門はマクラーレンがフェラーリを15ポイントリードしている。また、ランキング3~5位はウィリアムズ35ポイント、ベネトン33ポイント、ジョーダン31ポイントと接戦になっている。

このレースは1964年以来タイヤサプライヤーとして活動してきたグッドイヤーにとって最終戦となる。フェラーリ対マクラーレンのチャンピオン争いは、グッドイヤー対ブリヂストンのタイヤ戦争の決戦でもある。また、1970年から参戦してきた名門ティレルも来期B・A・Rへの移行が決まっているため、このレースが最終戦となった。

予選

予選結果はフェラーリとマクラーレンが1・2列目を分け合い、以下ウィアムズ、ジョーダン、ベネトン、ザウバー、プロストとチームの戦力を示す並びになった。

ポールポジションは3戦連続でシューマッハが獲得。ハッキネンは3回目のタイムアタックで逆転を狙ったが、デグナーカーブ出口でオーバーランして2位となった。3位のデビッド・クルサードはふたりから約1秒の差をつけられた。

結果

順位Noドライバーコンストラクタータイム差
1 3 ドイツの旗 ミハエル・シューマッハ フェラーリ 1'36.293
2 8 フィンランドの旗 ミカ・ハッキネン マクラーレン・メルセデス 1'36.471 +0.178
3 7 イギリスの旗 デビッド・クルサード マクラーレン・メルセデス 1'37.496 +1.203
4 4 イギリスの旗 エディ・アーバイン フェラーリ 1'38.197 +1.904
5 2 ドイツの旗 ハインツ=ハラルド・フレンツェン ウィリアムズ・メカクローム 1'38.272 +1.979
6 1 カナダの旗 ジャック・ヴィルヌーヴ ウィリアムズ・メカクローム 1'38.448 +2.155
7 10 ドイツの旗 ラルフ・シューマッハ ジョーダン・無限ホンダ 1'38.461 +2.168
8 9 イギリスの旗 デイモン・ヒル ジョーダン・無限ホンダ 1'38.603 +2.168
9 6 オーストリアの旗 アレクサンダー・ヴルツ ベネトン・プレイライフ 1'38.959 +2.666
10 5 イタリアの旗 ジャンカルロ・フィジケラ ベネトン・プレイライフ 1'39.080 +2.787
11 15 イギリスの旗 ジョニー・ハーバート ザウバー・ペトロナス 1'39.234 +2.941
12 14 フランスの旗 ジャン・アレジ ザウバー・ペトロナス 1'39.448 +3.155
13 11 フランスの旗 オリビエ・パニス プロスト・プジョー 1'40.037 +3.744
14 12 イタリアの旗 ヤルノ・トゥルーリ プロスト・プジョー 1'40.111 +3.818
15 17 フィンランドの旗 ミカ・サロ アロウズ 1'40.387 +4.094
16 18 ブラジルの旗 ルーベンス・バリチェロ スチュワート・フォード 1'40.502 +4.209
17 21 日本の旗 高木虎之介 ティレル・フォード 1'40.619 +4.326
18 16 ブラジルの旗 ペドロ・ディニス アロウズ 1'40.687 +4.394
19 19 オランダの旗 ヨス・フェルスタッペン スチュワート・フォード 1'40.943 +4.650
20 22 日本の旗 中野信治 ミナルディ・フォード 1'41.315 +5.022
21 23 アルゼンチンの旗 エステバン・トゥエロ ミナルディ・フォード 1'42.358 +6.065
DNQ 20 ブラジルの旗 リカルド・ロセット ティレル・フォード 1'43.259 +6.966
  • 予選通過基準タイム 1'43.033

決勝

展開

フロントローに並んだチャンピオン候補の両雄は、ダミーグリッド上で握手をして互いの健闘を祈りあった。

スタート直前にプロストのヤルノ・トゥルーリがエンジンストールし、スタート手順がやり直しとなる波乱が起こったが、更に2回目のスタートではポールシッターのミハエル・シューマッハが痛恨のストールを喫する。シューマッハはフォーメーションラップをハイペースで飛ばして早めにグリッドに付いたが、後続車の整列を待つ間にエンジンがオーバーヒートし、回転数を落としたため油圧が低下してクラッチが繋がってストール。レギュレーションによりトゥルーリとシューマッハはグリッド最後尾にまわされ、2周減算の51周でレースが開始された。

ハッキネンは好スタートを切り1コーナーを制したが、予選3位のクルサードはアーバインとハインツ=ハラルド・フレンツェンに抜かれて4位に後退。以下ジャック・ヴィルヌーヴ、デイモン・ヒル、ラルフ・シューマッハと続いた。クルサードはフレンツェンに抑えられ、ハッキネンとアーバインが後続を引き離す展開となる。アーバインは燃料軽めの3ピット作戦で何とかハッキネンの前に出ようとするが、ハッキネンもファステストラップを記録して隙を見せない。

最後尾スタートを強いられチャンピオン争いにおいて非常に厳しい状況に追い込まれたシューマッハは1周目に12位にジャンプアップすると、中位グループも次々にパスして7位まで挽回した。しかし、6位のヒルを抜きあぐね、首位ハッキネンとの差は30秒近くまで開く。14周目にヒルがピットインして前が開けると再びペースアップし、各車1回目のピットインが終わるとハッキネン、アーバインに次ぐ3番手まで浮上した。シューマッハは限界の走行を続けるがハッキネンとの差は縮まらず、シケインではブレーキロックしてコースを外す場面もみられた。

31周目を終了し、32周目に向かうホームストレートで突然シューマッハのマシンの右リアタイヤがバースト。裂けたタイヤがボディを打ち、マシン後部も損傷した。シューマッハは1コーナーでスローダウンし、2コーナーイン側にマシンを止めてリタイアした。直前にはシケインで高木虎之介とエステバン・トゥエロが接触してコース上に破片が飛び散っており、そこを通過した際にタイヤを傷めたともされている。

シューマッハがリタイアに終わった瞬間、ハッキネンにとって初のドライバーズタイトルが確定、無線でマクラーレン総帥のロン・デニスがハッキネンにその事実を伝えると共に「そのままチェッカーを受けよう」と鼓舞した。同時にマクラーレンの1991年以来のコンストラクターズタイトルも確定した。ハッキネンはそのままトップでチェッカーフラッグを受けると、ウィニングラン中にヘルメットのバイザーを上げて涙を拭った。ピットに戻ると私服に着替えたシューマッハから祝福を受けた。

2位アーバイン、3位クルサードに続き、最終ラップのシケインでヒルがフレンツェンをパスして4位をもぎとり、ジョーダンが土壇場でベネトンを逆転してコンストラクターズランキング4位を獲得した。

結果

順位Noドライバーコンストラクター周回タイムグリッドポイント
1 8 フィンランドの旗 ミカ・ハッキネン マクラーレン・メルセデス 51 1:27'22.535 2 10
2 4 イギリスの旗 エディ・アーバイン フェラーリ 51 +6.491 4 6
3 7 イギリスの旗 デビッド・クルサード マクラーレン・メルセデス 51 +27.662 3 4
4 9 イギリスの旗 デイモン・ヒル ジョーダン・無限ホンダ 51 +1'13.491 8 3
5 2 ドイツの旗 ハインツ=ハラルド・フレンツェン ウィリアムズ・メカクローム 51 +1'13.857 5 2
6 1 カナダの旗 ジャック・ヴィルヌーヴ ウィリアムズ・メカクローム 51 +1'15.867 6 1
7 14 フランスの旗 ジャン・アレジ ザウバー・ペトロナス 51 +1'36.053 12  
8 5 イタリアの旗 ジャンカルロ・フィジケラ ベネトン・プレイライフ 51 +1'41.302 10  
9 6 オーストリアの旗 アレクサンダー・ヴルツ ベネトン・プレイライフ 50 +1 Lap 9  
10 15 イギリスの旗 ジョニー・ハーバート ザウバー・ペトロナス 50 +1 Lap 11  
11 11 フランスの旗 オリビエ・パニス プロスト・プジョー 50 +1 Lap 13  
12 12 イタリアの旗 ヤルノ・トゥルーリ プロスト・プジョー 48 エンジン 14  
Ret 22 日本の旗 中野信治 ミナルディ・フォード 40 スロットル 20  
Ret 3 ドイツの旗 ミハエル・シューマッハ フェラーリ 31 タイヤ 1  
Ret 21 日本の旗 高木虎之介 ティレル・フォード 28 接触 17  
Ret 23 アルゼンチンの旗 エステバン・トゥエロ ミナルディ・フォード 28 接触 21  
Ret 18 ブラジルの旗 ルーベンス・バリチェロ スチュワート・フォード 25 ハイドロリック 16  
Ret 19 オランダの旗 ヨス・フェルスタッペン スチュワート・フォード 21 ギアボックス 19  
Ret 17 フィンランドの旗 ミカ・サロ アロウズ 14 ハイドロリック 15  
Ret 10 ドイツの旗 ラルフ・シューマッハ ジョーダン・無限ホンダ 13 エンジン 7  
Ret 16 ブラジルの旗 ペドロ・ディニス アロウズ 2 スピン 18  
DNQ 20 ブラジルの旗 リカルド・ロセット ティレル

第16戦終了時点でのランキング

  • 注:ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。

脚注

    前戦
    1998年ルクセンブルクグランプリ
    FIA F1世界選手権
    1998年シーズン
    前回開催
    1997年日本グランプリ
    日本の旗 日本グランプリ 次回開催
    1999年日本グランプリ
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